147 / 555
5章 もふもふいっぱい?
171.お役立ちアイテムだよ
しおりを挟む
投網(川用)を使うと、面白いくらい次々に疑似魚と長靴が獲れた。
もれなく疑似魚とのバトルもあるんだけど、サクサクと倒して琥珀をたくさんゲットできたよ。
スラリンとピアを召喚して協力してもらったし、楽ちん。
たまに近くの採集ポイントで種鎌を使って種を採ってたら、【特殊採集】スキルも習得できたんだ! これで農地での収穫とかバトルフィールドの採集でも交換用アイテムが手に入る!
「るんるんるん~♪」
つい鼻歌を歌っちゃう。
琥珀でたくさんアクセサリーを作るんだ~。長靴でゴムゴムトラップを作ったら効率的に交換用アイテムを手に入れるんだ~。
「きゅい」
「スラリンありがとー」
「もふ」
「ピアも……楽しく遊んでるとこ見れて和んだよ」
召喚可能時間が終わって、消えていくスラリンとピアを見送る。
僕も素材集めはもう終わりにしようかな。
ホームに戻って、錬金作業をすることに決めた。転移スキルを使って一瞬で到着、と――おお?
「モモ、ようやく帰ってきたな。俺の連絡無視してるだろ」
リビングでルトが仁王立ちしてた。ソファのところではリリがにこにこと微笑みながら「おかえり」と手を振ってる。
「ただいま~。そういえば、たくさん通知来てたね!」
えへへ、と笑ってみるけど、ルトは誤魔化されてくれなかった。
送った情報について詳しく話せ、と頬をグリグリされながら問い詰められたので説明する。文字で返すのが面倒くさかっただけで、秘密にするつもりはなかったんだよー。
ちょっと空腹度が減ってるから、ご飯食べながらの説明でもいいよね?
今日のご飯は、サクの川で獲った清鮎の塩焼きだよー。皮目がパリパリ、中ふっくらジューシーで最高!
塩ははじまりの街で売ってた高級海塩を使ってみた。塩なのに上品な甘みがあって、うまうま。
作ってアイテムボックスに入れていた味茸の炊き込みご飯とあわせて食べたら、ちょっぴりリッチな食事をした気分。きのこも、うまー。
味わいながら説明終了!
「――って感じだよ。ゴムゴムトラップはたくさん作れそうだから、商品としてちょっと売るつもり。買取品に【ゴム製品】を加えて、たくさん集まったら販売量を増やすよ。木属性対応アクセサリーも三種類売るつもり!」
ちょうど食べ終わって、消えていく皿を見送り、もふっと手を合わせる。ごちそうさまでした。
「私もゴムゴムトラップほしいなー! お金は払うよ!」
「オッケー。リリとルトの分は商品とは別で確保しとくね」
グッと拳を上げたら、リリもイェーイと手を上げた。……僕の手のグーって、なかなか伝わらないよね。
もふっとした手を見下ろして、握ったり開いたりしながら頷く。この手で物を掴めてるのが不思議です。さすがゲーム。
「……ありがとな。んじゃ、情報は載っけとくから。店で騒ぎが起きねぇように、販売予定時期教えてくれ」
ルトがため息をついてから言う。
「んー。ゴムゴムトラップは、ゴム製品をたくさん買い取りに持ってきてもらったら、自動作成できると思うし――少数販売は明日からで、販売量を増やすのは状況次第かな。アクセサリーも明日からにするよ。一人一個限定で売り切れ次第終了」
「りょーかい」
早速掲示板に向かって作業を始めたルトを横目で見ながら、リリに話しかける。
「弟子入りはどんな感じ?」
「結構楽しいよ。裁縫士のスキルを覚えやすいし」
リリがにこにこと笑う。「たくさんスキル覚えたら、モモに今まで以上に良い衣装を作るからね!」と言われて、「ありがとー」と返しておく。
第三回ファン集会で衣装が活躍しそう。
「イベントに取り組む時間あるの?」
「うん。弟子入りミッションは、急いでしなくてもいいからね。サブリングをゲットするのが優先! でも、時間は有限だから、お助けアイテムもらえるのは、ほんと助かるよー」
「役に立つなら僕も嬉しいよ」
ふざけた感じで拝まれたので、「いえいえー」と手を振る。
そろそろアイテム作成に取り掛かろうかな。
「――僕、工房行くね」
「がんばってね。私たち、これからシーズンモンスター探してくる。あとで情報渡すよ」
「ありがとー」
というわけで工房に向かう。リビングでも作業できるけど、工房は生産活動に補正効果があって、作ったアイテムの質が上がるんだよねー。
工房で大量の長靴を使って、次々にゴムゴムトラップを作成する。
ゴムゴムトラップは使った後に回収すれば、最大五回使用できるらしい。モンスターの強さによって、回数は変わるって説明が書いてあったけど。
レナードさんにあげる分を除いた長靴を全部ゴムゴムトラップにした後は、木属性対応アクセサリーの作成。
宝石強化スキルは、やっぱり使う度に緊張しちゃう。失敗のトラウマがまだ残ってるんだよ……。
「――ん! 完成!」
たくさん作れました。
明日販売するから、店に並べるのは後でいいね。
ゴムゴムトラップの効果は早めに確かめてみたいなー。どこのバトルフィールドに行こう?
北の森林は厄介そうだし……東の牧草地が安全かな。
念の為、シーズンモンスター情報スレを確認。
「あー、みんな同じこと考えるよねぇ」
東の牧草地に現れるシーズンモンスターの情報が多い。あまりバトルが得意じゃなくても、フィールドの推奨レベルになってたら倒せるくらいの強さなんだって。
でも、その情報が出回ってるから、プレイヤーが殺到してて混雑状態になってるみたいだ。
「うーん、他だと、南の密林とか? ノース・サウス街道でもいいかなー」
いろいろ考えた末に、南の密林に向かうことにした。
シーズンモンスターの情報はまだあんまり出てないみたいだけど、まぁ大丈夫でしょ。いざとなったらピアもいるし。
というわけで、レッツゴー!
もれなく疑似魚とのバトルもあるんだけど、サクサクと倒して琥珀をたくさんゲットできたよ。
スラリンとピアを召喚して協力してもらったし、楽ちん。
たまに近くの採集ポイントで種鎌を使って種を採ってたら、【特殊採集】スキルも習得できたんだ! これで農地での収穫とかバトルフィールドの採集でも交換用アイテムが手に入る!
「るんるんるん~♪」
つい鼻歌を歌っちゃう。
琥珀でたくさんアクセサリーを作るんだ~。長靴でゴムゴムトラップを作ったら効率的に交換用アイテムを手に入れるんだ~。
「きゅい」
「スラリンありがとー」
「もふ」
「ピアも……楽しく遊んでるとこ見れて和んだよ」
召喚可能時間が終わって、消えていくスラリンとピアを見送る。
僕も素材集めはもう終わりにしようかな。
ホームに戻って、錬金作業をすることに決めた。転移スキルを使って一瞬で到着、と――おお?
「モモ、ようやく帰ってきたな。俺の連絡無視してるだろ」
リビングでルトが仁王立ちしてた。ソファのところではリリがにこにこと微笑みながら「おかえり」と手を振ってる。
「ただいま~。そういえば、たくさん通知来てたね!」
えへへ、と笑ってみるけど、ルトは誤魔化されてくれなかった。
送った情報について詳しく話せ、と頬をグリグリされながら問い詰められたので説明する。文字で返すのが面倒くさかっただけで、秘密にするつもりはなかったんだよー。
ちょっと空腹度が減ってるから、ご飯食べながらの説明でもいいよね?
今日のご飯は、サクの川で獲った清鮎の塩焼きだよー。皮目がパリパリ、中ふっくらジューシーで最高!
塩ははじまりの街で売ってた高級海塩を使ってみた。塩なのに上品な甘みがあって、うまうま。
作ってアイテムボックスに入れていた味茸の炊き込みご飯とあわせて食べたら、ちょっぴりリッチな食事をした気分。きのこも、うまー。
味わいながら説明終了!
「――って感じだよ。ゴムゴムトラップはたくさん作れそうだから、商品としてちょっと売るつもり。買取品に【ゴム製品】を加えて、たくさん集まったら販売量を増やすよ。木属性対応アクセサリーも三種類売るつもり!」
ちょうど食べ終わって、消えていく皿を見送り、もふっと手を合わせる。ごちそうさまでした。
「私もゴムゴムトラップほしいなー! お金は払うよ!」
「オッケー。リリとルトの分は商品とは別で確保しとくね」
グッと拳を上げたら、リリもイェーイと手を上げた。……僕の手のグーって、なかなか伝わらないよね。
もふっとした手を見下ろして、握ったり開いたりしながら頷く。この手で物を掴めてるのが不思議です。さすがゲーム。
「……ありがとな。んじゃ、情報は載っけとくから。店で騒ぎが起きねぇように、販売予定時期教えてくれ」
ルトがため息をついてから言う。
「んー。ゴムゴムトラップは、ゴム製品をたくさん買い取りに持ってきてもらったら、自動作成できると思うし――少数販売は明日からで、販売量を増やすのは状況次第かな。アクセサリーも明日からにするよ。一人一個限定で売り切れ次第終了」
「りょーかい」
早速掲示板に向かって作業を始めたルトを横目で見ながら、リリに話しかける。
「弟子入りはどんな感じ?」
「結構楽しいよ。裁縫士のスキルを覚えやすいし」
リリがにこにこと笑う。「たくさんスキル覚えたら、モモに今まで以上に良い衣装を作るからね!」と言われて、「ありがとー」と返しておく。
第三回ファン集会で衣装が活躍しそう。
「イベントに取り組む時間あるの?」
「うん。弟子入りミッションは、急いでしなくてもいいからね。サブリングをゲットするのが優先! でも、時間は有限だから、お助けアイテムもらえるのは、ほんと助かるよー」
「役に立つなら僕も嬉しいよ」
ふざけた感じで拝まれたので、「いえいえー」と手を振る。
そろそろアイテム作成に取り掛かろうかな。
「――僕、工房行くね」
「がんばってね。私たち、これからシーズンモンスター探してくる。あとで情報渡すよ」
「ありがとー」
というわけで工房に向かう。リビングでも作業できるけど、工房は生産活動に補正効果があって、作ったアイテムの質が上がるんだよねー。
工房で大量の長靴を使って、次々にゴムゴムトラップを作成する。
ゴムゴムトラップは使った後に回収すれば、最大五回使用できるらしい。モンスターの強さによって、回数は変わるって説明が書いてあったけど。
レナードさんにあげる分を除いた長靴を全部ゴムゴムトラップにした後は、木属性対応アクセサリーの作成。
宝石強化スキルは、やっぱり使う度に緊張しちゃう。失敗のトラウマがまだ残ってるんだよ……。
「――ん! 完成!」
たくさん作れました。
明日販売するから、店に並べるのは後でいいね。
ゴムゴムトラップの効果は早めに確かめてみたいなー。どこのバトルフィールドに行こう?
北の森林は厄介そうだし……東の牧草地が安全かな。
念の為、シーズンモンスター情報スレを確認。
「あー、みんな同じこと考えるよねぇ」
東の牧草地に現れるシーズンモンスターの情報が多い。あまりバトルが得意じゃなくても、フィールドの推奨レベルになってたら倒せるくらいの強さなんだって。
でも、その情報が出回ってるから、プレイヤーが殺到してて混雑状態になってるみたいだ。
「うーん、他だと、南の密林とか? ノース・サウス街道でもいいかなー」
いろいろ考えた末に、南の密林に向かうことにした。
シーズンモンスターの情報はまだあんまり出てないみたいだけど、まぁ大丈夫でしょ。いざとなったらピアもいるし。
というわけで、レッツゴー!
1,532
あなたにおすすめの小説
もふもふと味わうVRグルメ冒険記 〜遅れて始めたけど、料理だけは最前線でした〜
きっこ
ファンタジー
五感完全再現のフルダイブVRMMO《リアルコード・アース》。
遅れてゲームを始めた童顔ちびっ子キャラの主人公・蓮は、戦うことより“料理”を選んだ。
作るたびに懐いてくるもふもふ、微笑むNPC、ほっこりする食卓――
今日も炊事場でクッキーを焼けば、なぜか神様にまで目をつけられて!?
ただ料理しているだけなのに、気づけば伝説級。
癒しと美味しさが詰まった、もふもふ×グルメなスローゲームライフ、ここに開幕!
異世界に召喚されたけど、戦えないので牧場経営します~勝手に集まってくる動物達が、みんな普通じゃないんだけど!?~
黒蓬
ファンタジー
白石悠真は、ある日突然異世界へ召喚される。しかし、特別なスキルとして授かったのは「牧場経営」。戦えない彼は、与えられた土地で牧場を経営し、食料面での貢献を望まれる。ところが、彼の牧場には不思議な動物たちが次々と集まってきて――!? 異世界でのんびり牧場ライフ、始まります!
【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
────────
自筆です。
【完結】小さな元大賢者の幸せ騎士団大作戦〜ひとりは寂しいからみんなで幸せ目指します〜
るあか
ファンタジー
僕はフィル・ガーネット5歳。田舎のガーネット領の領主の息子だ。
でも、ただの5歳児ではない。前世は別の世界で“大賢者”という称号を持つ大魔道士。そのまた前世は日本という島国で“独身貴族”の称号を持つ者だった。
どちらも決して不自由な生活ではなかったのだが、特に大賢者はその力が強すぎたために側に寄る者は誰もおらず、寂しく孤独死をした。
そんな僕はメイドのレベッカと近所の森を散歩中に“根無し草の鬼族のおじさん”を拾う。彼との出会いをきっかけに、ガーネット領にはなかった“騎士団”の結成を目指す事に。
家族や領民のみんなで幸せになる事を夢見て、元大賢者の5歳の僕の幸せ騎士団大作戦が幕を開ける。
嘘つきと呼ばれた精霊使いの私
ゆるぽ
ファンタジー
私の村には精霊の愛し子がいた、私にも精霊使いとしての才能があったのに誰も信じてくれなかった。愛し子についている精霊王さえも。真実を述べたのに信じてもらえず嘘つきと呼ばれた少女が幸せになるまでの物語。
異世界で焼肉屋を始めたら、美食家エルフと凄腕冒険者が常連になりました ~定休日にはレア食材を求めてダンジョンへ~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
辺境の町バラムに暮らす青年マルク。
子どもの頃から繰り返し見る夢の影響で、自分が日本(地球)から転生したことを知る。
マルクは日本にいた時、カフェを経営していたが、同業者からの嫌がらせ、客からの理不尽なクレーム、従業員の裏切りで店は閉店に追い込まれた。
その後、悲嘆に暮れた彼は酒浸りになり、階段を踏み外して命を落とした。
当時の記憶が復活した結果、マルクは今度こそ店を経営して成功することを誓う。
そんな彼が思いついたのが焼肉屋だった。
マルクは冒険者をして資金を集めて、念願の店をオープンする。
焼肉をする文化がないため、その斬新さから店は繁盛していった。
やがて、物珍しさに惹かれた美食家エルフや凄腕冒険者が店を訪れる。
HOTランキング1位になることができました!
皆さま、ありがとうございます。
他社の投稿サイトにも掲載しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。