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5章 もふもふいっぱい?
177.ご報告です~
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ペタをテイムした後は、ログアウト予定の時間が迫っていたため、それ以上のモンスター探しは断念した。
試したアイテム【空間ボム】と【異花香水】は便利だったから商品として店に出したよ。空間転移ドロップもついでに販売開始したけど、売れるかな?
それはともかく、今日は前回に引き続き、モンスターのテイムを目指してがんばるぞ!
「んー、まず、ペタの情報を冒険者ギルドに伝えておいた方がいい?」
今後のテイム予定を当初の計画とは変えようかなー、と悩みながら第三の街を歩いていたら、冒険者ギルドの前まで来たので、少し考えた後に中へ入る。
モンスターに関しての情報提供も、冒険者の仕事かなって思って。
「こんにちは、マリアさん」
「こんにちは、モモさん。本日はどうなさいましたか?」
前回の聞こえてきた小声の叫びはやっぱり気のせいだったのかな? 受付のマリアさんは、落ち着いた様子で対応してくれた。
「西のキーリ湖にいる狂水獣について、ちょっと気になる情報を手に入れたから、報告したいんだけど」
「……調査依頼はありませんが」
「うん、ただ個人的な報告で、冒険者ギルドでどう判断するのか知りたいなーって思って」
マリアさんは首を傾げながらも、「報酬をお出しできるとは限りませんが、それでもよろしければお聞きいたします」と答えた。
冒険者は仕事をしてる時間なのか、ギルド内はほとんど人がいない。ちょうど良かったね。
「うん。狂水獣と戦った時に、僕がテイムしてるホワイトスライムが【浄化】っていうスキルを使ったんだ。そしたら、狂水獣が湖狸になって、体も藍色から白っぽい水色に変わったんだよ」
「えっ!?」
マリアさんが目を見開いて固まる。その後すぐにどこかに連絡をしていた。
「……またお前か」
「ひぇっ? あ、ギルド長だー」
後ろに現れた人影に一瞬ビックリしちゃった。やっぱり瞬間移動系のスキル持ってる? それとも転移スキルかな?
「浄化スキルを使ったら、狂水獣に変化があったって?」
マリアさんへの報告が、そのままギルド長に伝わってるらしい。
「うん。これってどういうこと? ちなみに、狂水獣はテイムできない状態だったけど、湖狸になったらテイムできたよ」
報告を続けたら、ギルド長が眉を寄せて険しい表情になった。
「……おそらく、狂水獣は狂化状態だったんだろうな。闇魔術の中に【狂化】というものがある。このスキルを使われた者は、攻撃力・体力が二倍になるかわりに、敵味方の区別ができなくなり周囲を攻撃し続けるようになるんだ。【狂化】の解除方法は【浄化】スキルを使うこと」
なんか怖いスキル聞いちゃったぞ。
それがプレイヤーに使われた場合、一時的にフレンドリーファイアが起きるようになる? PvP的なことも起こり得る?
「狂化状態で名前や色が変わるの?」
「そうだな。上手く鑑定できず、正しい名前が表示されないとは聞いたことがある。色は黒っぽくなるのが通例だ」
なるほどー。ペタは狂化状態になってたって考えるのが正しそう。
でも、一体誰がそんなことを? まさかペタ自身が自分にそんな魔術を掛けてたわけじゃないだろうし……。
「――きな臭いな。お前……あー、モモだったか?」
「そうだよー」
「モモに一つ依頼を出したい」
「なぁに?」
聞いてはみたものの、なんとなく予想はできてる。
ギルド長と向き合ってじっと目を見つめた。
「狂雪獣と狂岩獣にも浄化スキルを試してみてくれないか。その結果次第では、今とは別のやり方で対策を練った方が良さそうだ」
やっぱりそうなるよね。するのはいいんだけど、報酬とかどうなるのかな。
「浄化スキルを使える人は他にいないの? あと、依頼なら報酬ある?」
「この街には今浄化スキル持ちがいないんだ。これから呼び寄せるつもりだが。まずはモモに頼みたい。依頼の報酬は十万リョウと冒険者ギルドランク2アップでどうだ? 今はGランクのようだからEになる」
お金は欲しいわけじゃないけど、ギルドランクを一気に上げられるのはありがたいかも。
依頼はユキマルに浄化スキルを使ってもらって鑑定すればいいだけだし。
「わかった! その依頼受けるよ」
「助かる」
マリアさんがすぐさま依頼の受諾処理をしてくれる。
〈ミッション『第三の街キーリに忍び寄る影を探る』が開始しました。三種の狂化モンスターの浄化を試みましょう〉
おっと? なんか始まったぞ。
これって、イザベラちゃんの時みたいな、ストーリーに繋がる予感がするんだけど。それか、ルトが言ってた街防衛イベントに関係するのかな。
まだわからないこといっぱいだけど、一個ずつがんばるよー。
「それじゃ、早速行ってくるね!」
「お気をつけて」
「頼んだぞ」
マリアさんとギルド長に見送られて出発。
狂雪獣と狂岩獣を探ることが決まったし、どうせならこの二体もテイムしてみようかな。
白翠獅子と星栗鼠のテイムは後回しにする! ……昨日、一日中探して見つからなかったから心が折れちゃったっていうわけじゃないんだよ、うん。
試したアイテム【空間ボム】と【異花香水】は便利だったから商品として店に出したよ。空間転移ドロップもついでに販売開始したけど、売れるかな?
それはともかく、今日は前回に引き続き、モンスターのテイムを目指してがんばるぞ!
「んー、まず、ペタの情報を冒険者ギルドに伝えておいた方がいい?」
今後のテイム予定を当初の計画とは変えようかなー、と悩みながら第三の街を歩いていたら、冒険者ギルドの前まで来たので、少し考えた後に中へ入る。
モンスターに関しての情報提供も、冒険者の仕事かなって思って。
「こんにちは、マリアさん」
「こんにちは、モモさん。本日はどうなさいましたか?」
前回の聞こえてきた小声の叫びはやっぱり気のせいだったのかな? 受付のマリアさんは、落ち着いた様子で対応してくれた。
「西のキーリ湖にいる狂水獣について、ちょっと気になる情報を手に入れたから、報告したいんだけど」
「……調査依頼はありませんが」
「うん、ただ個人的な報告で、冒険者ギルドでどう判断するのか知りたいなーって思って」
マリアさんは首を傾げながらも、「報酬をお出しできるとは限りませんが、それでもよろしければお聞きいたします」と答えた。
冒険者は仕事をしてる時間なのか、ギルド内はほとんど人がいない。ちょうど良かったね。
「うん。狂水獣と戦った時に、僕がテイムしてるホワイトスライムが【浄化】っていうスキルを使ったんだ。そしたら、狂水獣が湖狸になって、体も藍色から白っぽい水色に変わったんだよ」
「えっ!?」
マリアさんが目を見開いて固まる。その後すぐにどこかに連絡をしていた。
「……またお前か」
「ひぇっ? あ、ギルド長だー」
後ろに現れた人影に一瞬ビックリしちゃった。やっぱり瞬間移動系のスキル持ってる? それとも転移スキルかな?
「浄化スキルを使ったら、狂水獣に変化があったって?」
マリアさんへの報告が、そのままギルド長に伝わってるらしい。
「うん。これってどういうこと? ちなみに、狂水獣はテイムできない状態だったけど、湖狸になったらテイムできたよ」
報告を続けたら、ギルド長が眉を寄せて険しい表情になった。
「……おそらく、狂水獣は狂化状態だったんだろうな。闇魔術の中に【狂化】というものがある。このスキルを使われた者は、攻撃力・体力が二倍になるかわりに、敵味方の区別ができなくなり周囲を攻撃し続けるようになるんだ。【狂化】の解除方法は【浄化】スキルを使うこと」
なんか怖いスキル聞いちゃったぞ。
それがプレイヤーに使われた場合、一時的にフレンドリーファイアが起きるようになる? PvP的なことも起こり得る?
「狂化状態で名前や色が変わるの?」
「そうだな。上手く鑑定できず、正しい名前が表示されないとは聞いたことがある。色は黒っぽくなるのが通例だ」
なるほどー。ペタは狂化状態になってたって考えるのが正しそう。
でも、一体誰がそんなことを? まさかペタ自身が自分にそんな魔術を掛けてたわけじゃないだろうし……。
「――きな臭いな。お前……あー、モモだったか?」
「そうだよー」
「モモに一つ依頼を出したい」
「なぁに?」
聞いてはみたものの、なんとなく予想はできてる。
ギルド長と向き合ってじっと目を見つめた。
「狂雪獣と狂岩獣にも浄化スキルを試してみてくれないか。その結果次第では、今とは別のやり方で対策を練った方が良さそうだ」
やっぱりそうなるよね。するのはいいんだけど、報酬とかどうなるのかな。
「浄化スキルを使える人は他にいないの? あと、依頼なら報酬ある?」
「この街には今浄化スキル持ちがいないんだ。これから呼び寄せるつもりだが。まずはモモに頼みたい。依頼の報酬は十万リョウと冒険者ギルドランク2アップでどうだ? 今はGランクのようだからEになる」
お金は欲しいわけじゃないけど、ギルドランクを一気に上げられるのはありがたいかも。
依頼はユキマルに浄化スキルを使ってもらって鑑定すればいいだけだし。
「わかった! その依頼受けるよ」
「助かる」
マリアさんがすぐさま依頼の受諾処理をしてくれる。
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おっと? なんか始まったぞ。
これって、イザベラちゃんの時みたいな、ストーリーに繋がる予感がするんだけど。それか、ルトが言ってた街防衛イベントに関係するのかな。
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「お気をつけて」
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