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5章 もふもふいっぱい?
193.名残惜しいけど
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ハロウィンパーティーが終わった。達成感があるけど、なんだか寂しい気分もする。
「んー、次はどうしようかなー」
片付けをしながら考える。終わったばかりで悩むなんて早すぎるかもしれないけど。
いくつかのアトラクションはスラリンたちと遊ぶために残しておく。でも、ハロウィン装飾は取り除いていった。
「――よし、終了!」
ぽっかりと空いたところは、一日経てば草木が復活するはず。
ぐいっと体を伸ばして、異空間を出る。
そろそろハロウィンイベントも終了が近いから、交換用ドロップアイテムを集めないと。
サブリングまでは届かないだろうけど、いくつかモンスター用仮装装備をゲットできるはず。
たくさん歌の練習して、パーティーで披露したら歌唱スキルのレベルが上がったんだー。
覚えたのは【回復効果アップ】だよ。登録した歌は【♪もふもーふ、プリッティ!】にしてみた。
次のバトルで使ってみよっと。
ルンルン、と『もふもふプリティ』の曲を鼻歌で歌いながら歩いていたところで、通知が来てることに気づいた。
これは、運営さんからかな?
「えっと……『CMご協力のお願い』? またかな?」
第二弾CMを製作中なんだって。それに、僕が開催したハロウィンパーティーの映像を使いたいんだとか。
僕みたいな楽しみ方は特殊だし、そりゃ注目されてるだろうなー。
自由なゲームの紹介にちょうどいいだろうし。第一弾CMもすごい人気になってたって聞いたし。
「んー……『おっけーです』と」
返事を送って、またルンルンと進もうとしたところで、ふと良いことを思いついた。
せっかくテイマーになれたんだから、街中でも戯れたい! 一緒にお散歩!
「【召喚】オギン!」
「キュオ」
現れたオギンが周囲を眺めて首を傾げる。
「一緒に街をお散歩してから、バトルに行こー」
「キュオ」
頷いたオギンの背中に飛び乗って、のんびりと街中を進む。
今日は南の密林でバトルしようかな。
実はパーティーで【うさぎバルーン】を作ったらすごくたくさん売れちゃって、ゴムを大量に消費しちゃったんだよね。ゴムから作るアイテムだったから。
あ、今も持ってる人いる!
うさぎのシルエットをした風船がふよふよ浮かんでて可愛いな~。
——って、今はゴム入手のこと考えないと。
まだゴムゴムトラップやペイントボールは人気商品だから、素材を集めてこよう。
南の密林の奥の方で採れるらしいんだ。
「一緒にバトルするの楽しみだねぇ」
「キュオ」
「推奨レベルで考えたら、楽勝かも? オギンに乗って進んだら、道中の時間も短縮できそうだし」
鳥系のモンスターと戦うのは、結構面倒くさいのでできるだけ避けたい。
そうなると、高く飛ばずに進むのがいいんだけど、木々が邪魔でなかなか進みにくいんだ。
オギンは素早さがあって、身のこなしが軽やかだから、僕より上手く進めそう。
それに強いから、道中のモンスターもすぐに倒せるかもね。
普段ほぼソロで活動してるから、オギンのように頼れる仲間がいるのは、本当に助かるよ。
「え、でっかい狐!」
「モンスターの襲撃!? あ、いや、上に乗ってるのは、噂の羽うさぎ、か……?」
「もっふもふじゃん。え、もふもふの上にもふもふ……」
街の中心部に行くにつれて騒ぎが大きくなってる気がする?
やっぱりモンスターは目立つかぁ。第三の街だと普通にいるんだけどねぇ。
「モモ、その子に美味い飯食わせないか?」
「屋台のおじさんだー。この子、お肉好きだよ」
騒ぎを気にせず、売り込みしかけてくるおじさん、強いね。そういうの結構好きだよ。
「じゃあ、鳴蛙肉の唐揚げとかどうだ?」
「美味しそう! あ、でも、オギンは兎肉が好き」
「は?」
おじさんが『え、お前、実は食料扱いされてる……?』って感じの目で見てくるけど、違うから! 僕は、オギンの、主人です!
「――鳴蛙肉は兎肉と似てるぞ」
「キュオ!」
「ほんとに好きなんだな……」
元気に返事をしたオギンに、おじさんが苦笑しながら鳴蛙肉の唐揚げをくれた。
二人分を購入して、揚げたてをはふはふと食べる。ジューシーでうまうま~。
「モモ、このお肉も美味しいよ」
「くださーい」
「キツネくんはこれがいいかな」
「食べれそう? うん、食べたいんだね。じゃあそれも」
市場では毎度のことだけど、屋台につられてすぐ立ち止まっちゃう。
オギンはちょっと呆れてるっぽいけど、「食べたい?」って聞いた時に断らないんだから同罪だよ。
お腹いっぱいでも、もぐもぐと頬に詰め込む。
僕のほっぺ、ハムスターみたいに頬袋がある気がするんだけど、実はうさぎじゃなくて、ハムスターだった……?
まぁ、モンスターの一種だから、うさぎでも頬袋があっても不思議じゃないかもね。種族名に兎って入ってるんだから、ほとんどうさぎなんでしょ。
「美味しいねぇ」
「キュオ」
「……モモ、また買い食いしてんだな」
「あ、ルトだー。美味しいものは美味しい内に食べたいからしかたないんだよ」
呆れた顔をしてるルトに挨拶してから、食べるのを再開。
お腹いっぱいでも美味しく食べられるの幸せだねー。
やっぱりこのゲーム、食事が美味しいのが最高!
これからも美味しい料理を食べたいな♪
******
次話は番外編モモのテイムモンス話です。
モモ
種族:天兎(27)
職業:魔術士(17)、錬金術士(8)
サブ職:テイマー(1)
冒険者ランク:E
称号:【あなたと仲良し】【採集ダイスキ】【スライムキングを尻に敷く】【愛し愛される者】【初物好き】【芸の道を行く者】【解き放つ者】【友だちたくさん】【もふもふ教・教祖兼アイドル】【世話焼き】【開放王】【希少種集め】【迷走中】
【ステータス】〈〉内は装備・テイムモンスターによる変化値。
体力:178
魔力:224
物理攻撃力:32〈+20〉
魔力攻撃力:41〈+35〉
防御力:47〈+23〉
器用さ:21
精神力:20〈+12〉
素早さ:33
幸運値:21〈+25〉
〈スキル〉スキルリスト;2
◯パッシブスキル
魔力攻撃力強化、魔術詠唱速度向上、魔力自動回復、体力自動回復、決死の覚悟、自由曲芸、神級栽培、詠唱破棄、ターン
◯戦闘系
火魔術(3)
火の玉、火の矢、火炎放射
水魔術(2)
水の玉、水の槍
風魔術(2)
風の玉、風の槍
木魔術(3)
木の玉、木の罠、木の鞭
土魔術(2)
土の玉、土の槍
歌唱(2)——意気高揚、回復効果アップ
飛翔(5)、聴覚鋭敏、テイム(2)、召喚(4)、気配察知(6)、見切り、回避(4)、花舞、泥遊び(1)、ステップ、ジャンプ、足蹴、嵐蹴り、投擲(4)、ステルス
◯耐性系
麻痺耐性(1)、笑撃耐性(1)、毒耐性(1)、混乱耐性(1)
◯回復系
天からの祝福(3)、天の祈り(3)、天からの光梯子(1)
◯収集系
採集(5)、採掘(3)、釣り(4)、全鑑定(3)、特殊採集(1)
◯生産系
錬金術二級
宝石強化
料理(4)
1.焼く、煮る、揚げる
2.混ぜる、オーブン焼き、燻製
3.炊く、冷やす、成形
4.発酵、淹れる、伸ばす
調薬
◯遊び系
跳び芸、玉乗り、毛繕い
「んー、次はどうしようかなー」
片付けをしながら考える。終わったばかりで悩むなんて早すぎるかもしれないけど。
いくつかのアトラクションはスラリンたちと遊ぶために残しておく。でも、ハロウィン装飾は取り除いていった。
「――よし、終了!」
ぽっかりと空いたところは、一日経てば草木が復活するはず。
ぐいっと体を伸ばして、異空間を出る。
そろそろハロウィンイベントも終了が近いから、交換用ドロップアイテムを集めないと。
サブリングまでは届かないだろうけど、いくつかモンスター用仮装装備をゲットできるはず。
たくさん歌の練習して、パーティーで披露したら歌唱スキルのレベルが上がったんだー。
覚えたのは【回復効果アップ】だよ。登録した歌は【♪もふもーふ、プリッティ!】にしてみた。
次のバトルで使ってみよっと。
ルンルン、と『もふもふプリティ』の曲を鼻歌で歌いながら歩いていたところで、通知が来てることに気づいた。
これは、運営さんからかな?
「えっと……『CMご協力のお願い』? またかな?」
第二弾CMを製作中なんだって。それに、僕が開催したハロウィンパーティーの映像を使いたいんだとか。
僕みたいな楽しみ方は特殊だし、そりゃ注目されてるだろうなー。
自由なゲームの紹介にちょうどいいだろうし。第一弾CMもすごい人気になってたって聞いたし。
「んー……『おっけーです』と」
返事を送って、またルンルンと進もうとしたところで、ふと良いことを思いついた。
せっかくテイマーになれたんだから、街中でも戯れたい! 一緒にお散歩!
「【召喚】オギン!」
「キュオ」
現れたオギンが周囲を眺めて首を傾げる。
「一緒に街をお散歩してから、バトルに行こー」
「キュオ」
頷いたオギンの背中に飛び乗って、のんびりと街中を進む。
今日は南の密林でバトルしようかな。
実はパーティーで【うさぎバルーン】を作ったらすごくたくさん売れちゃって、ゴムを大量に消費しちゃったんだよね。ゴムから作るアイテムだったから。
あ、今も持ってる人いる!
うさぎのシルエットをした風船がふよふよ浮かんでて可愛いな~。
——って、今はゴム入手のこと考えないと。
まだゴムゴムトラップやペイントボールは人気商品だから、素材を集めてこよう。
南の密林の奥の方で採れるらしいんだ。
「一緒にバトルするの楽しみだねぇ」
「キュオ」
「推奨レベルで考えたら、楽勝かも? オギンに乗って進んだら、道中の時間も短縮できそうだし」
鳥系のモンスターと戦うのは、結構面倒くさいのでできるだけ避けたい。
そうなると、高く飛ばずに進むのがいいんだけど、木々が邪魔でなかなか進みにくいんだ。
オギンは素早さがあって、身のこなしが軽やかだから、僕より上手く進めそう。
それに強いから、道中のモンスターもすぐに倒せるかもね。
普段ほぼソロで活動してるから、オギンのように頼れる仲間がいるのは、本当に助かるよ。
「え、でっかい狐!」
「モンスターの襲撃!? あ、いや、上に乗ってるのは、噂の羽うさぎ、か……?」
「もっふもふじゃん。え、もふもふの上にもふもふ……」
街の中心部に行くにつれて騒ぎが大きくなってる気がする?
やっぱりモンスターは目立つかぁ。第三の街だと普通にいるんだけどねぇ。
「モモ、その子に美味い飯食わせないか?」
「屋台のおじさんだー。この子、お肉好きだよ」
騒ぎを気にせず、売り込みしかけてくるおじさん、強いね。そういうの結構好きだよ。
「じゃあ、鳴蛙肉の唐揚げとかどうだ?」
「美味しそう! あ、でも、オギンは兎肉が好き」
「は?」
おじさんが『え、お前、実は食料扱いされてる……?』って感じの目で見てくるけど、違うから! 僕は、オギンの、主人です!
「――鳴蛙肉は兎肉と似てるぞ」
「キュオ!」
「ほんとに好きなんだな……」
元気に返事をしたオギンに、おじさんが苦笑しながら鳴蛙肉の唐揚げをくれた。
二人分を購入して、揚げたてをはふはふと食べる。ジューシーでうまうま~。
「モモ、このお肉も美味しいよ」
「くださーい」
「キツネくんはこれがいいかな」
「食べれそう? うん、食べたいんだね。じゃあそれも」
市場では毎度のことだけど、屋台につられてすぐ立ち止まっちゃう。
オギンはちょっと呆れてるっぽいけど、「食べたい?」って聞いた時に断らないんだから同罪だよ。
お腹いっぱいでも、もぐもぐと頬に詰め込む。
僕のほっぺ、ハムスターみたいに頬袋がある気がするんだけど、実はうさぎじゃなくて、ハムスターだった……?
まぁ、モンスターの一種だから、うさぎでも頬袋があっても不思議じゃないかもね。種族名に兎って入ってるんだから、ほとんどうさぎなんでしょ。
「美味しいねぇ」
「キュオ」
「……モモ、また買い食いしてんだな」
「あ、ルトだー。美味しいものは美味しい内に食べたいからしかたないんだよ」
呆れた顔をしてるルトに挨拶してから、食べるのを再開。
お腹いっぱいでも美味しく食べられるの幸せだねー。
やっぱりこのゲーム、食事が美味しいのが最高!
これからも美味しい料理を食べたいな♪
******
次話は番外編モモのテイムモンス話です。
モモ
種族:天兎(27)
職業:魔術士(17)、錬金術士(8)
サブ職:テイマー(1)
冒険者ランク:E
称号:【あなたと仲良し】【採集ダイスキ】【スライムキングを尻に敷く】【愛し愛される者】【初物好き】【芸の道を行く者】【解き放つ者】【友だちたくさん】【もふもふ教・教祖兼アイドル】【世話焼き】【開放王】【希少種集め】【迷走中】
【ステータス】〈〉内は装備・テイムモンスターによる変化値。
体力:178
魔力:224
物理攻撃力:32〈+20〉
魔力攻撃力:41〈+35〉
防御力:47〈+23〉
器用さ:21
精神力:20〈+12〉
素早さ:33
幸運値:21〈+25〉
〈スキル〉スキルリスト;2
◯パッシブスキル
魔力攻撃力強化、魔術詠唱速度向上、魔力自動回復、体力自動回復、決死の覚悟、自由曲芸、神級栽培、詠唱破棄、ターン
◯戦闘系
火魔術(3)
火の玉、火の矢、火炎放射
水魔術(2)
水の玉、水の槍
風魔術(2)
風の玉、風の槍
木魔術(3)
木の玉、木の罠、木の鞭
土魔術(2)
土の玉、土の槍
歌唱(2)——意気高揚、回復効果アップ
飛翔(5)、聴覚鋭敏、テイム(2)、召喚(4)、気配察知(6)、見切り、回避(4)、花舞、泥遊び(1)、ステップ、ジャンプ、足蹴、嵐蹴り、投擲(4)、ステルス
◯耐性系
麻痺耐性(1)、笑撃耐性(1)、毒耐性(1)、混乱耐性(1)
◯回復系
天からの祝福(3)、天の祈り(3)、天からの光梯子(1)
◯収集系
採集(5)、採掘(3)、釣り(4)、全鑑定(3)、特殊採集(1)
◯生産系
錬金術二級
宝石強化
料理(4)
1.焼く、煮る、揚げる
2.混ぜる、オーブン焼き、燻製
3.炊く、冷やす、成形
4.発酵、淹れる、伸ばす
調薬
◯遊び系
跳び芸、玉乗り、毛繕い
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