もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!

ゆるり

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6章 どたばた大騒動?

237.報酬確認の時間です

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 レイドイベントとストーリーを終えて、どたばたと祝勝会になだれ込み、楽しく終えられた一日から日付が変わった。
 自分の屋敷にログインして真っ先にするのは、後回しにしていた報酬の確認だ。

 ストーリーは、黒幕は見つけられなかったものの、犯人を捕まえられたからオッケーって感じらしい。次のストーリーにも黒幕が関わってくるんだろうなぁ。

「良い報酬があるといいねー」
「きゅぃー」

 お庭にブランコを置いて、スラリンと一緒にゆらゆらと揺れる。
 お店の方からたくさんの視線を感じるのは気にしない。みんな楽しそうだなぁって思うだけだ。

 オギンやペタたちが綱渡りや玉乗りを練習してて、穏やかな日常の光景がなんだか嬉しい。最近、バタバタと忙しなかったもんね。

「ぴぅ(ボクたちが使えるのもある?)」
「んー、どうだろう?」

 ユキマルの問いに首を傾げる。テイムモンスターが使えるアイテムがあれば、迷うことなくあげるんだけど。たくさん活躍してくれたし。

 とりあえず一個ずつ確認しよう。

 レイドイベントの報酬は、便利そうなアイテムや素材が多い。これを使って、ユキマルたちの新しいアクセサリーを作ってもいいかも。
 他にはスキルリストが二つ。だいぶ数に余裕ができたなぁ。

「スキルリストって、ユキマルたちも使える?」

 ふと『モンスターがスキル屋でスキルを交換できるなら、スキルリストも使える可能性があるのでは?』と思った。試してみても良さそう。

 きょとんとしてるユキマルに、スキルリストを渡す。
 すると、たくさんのスキルが表示された。僕がスキルリストを使う時と比べて、表示されるスキルの種類は少ないけど、簡単にスキルを習得させられるのはラッキーだ。

「ぴぅ!?」
「ユキマルは光属性と無属性のスキルを覚えられるみたいだねぇ」

 じぃっと眺めてスキルを吟味する。なんか凄そうなスキルもあるなぁ。
 ユキマルをサポート特化で育てるか、攻撃手段を増やすかが悩みどころだ。

「きゅぃ(僕もスキルを覚えたい!)」
「スラリンは攻撃のスキルがいいかな?」

 せっかくだし二体に使っちゃおうかな。強くできたら、僕にも恩恵があるし。

 というわけで、ユキマルたちと習得するスキルを相談する。
 ユキマルはスラリン同様、攻撃用のスキルが欲しいんだって。戦う手段が少ないのが悔しいらしい。

「光属性の攻撃だと【謎光線ミステリレイ】が気になる……」

 説明には『レーザーで敵にダメージを与える。ランダムな効果のデバフを付与する』と書いてあった。どれくらいの攻撃力があるかわからないけど、デバフ付きの攻撃って強いと思う。

 ユキマルに聞いてみたら、『それがいい!』と即決だった。じゃあ、スキルリスト使っちゃおうね。

 スキルリストから【謎光線ミステリレイ】を選択すると、ユキマルの体がぱぁっと光を放った。

〈ユキマルにスキルリストを使用し、スキル【謎光線ミステリレイ】を習得させました〉

「お、ちゃんと覚えられたみたいだね!」
「ぴぅ(強くなった気がする~)」

 ユキマルが嬉しそうで、僕もにこにこと笑っちゃう。
 スラリンが待ちきれなさそうに体を揺らしてるから、早くスキルを選んであげよう。

「きゅぃ(僕も強いスキル欲しい!)」
「強いスキルかー。スラリンが覚えられるのは限られるねぇ」

 スキルリストをじっくりと眺める。
 無属性スキルだと、モンちゃんと話した時に聞いた衝撃弾インパクトバレットが一番使いやすそうかな?

「――あ、【流星ステラ】っていうスキル、面白そう!」

 効果は『流星を降らせてダメージを与える』だって。与えるダメージ量が大きいからか、クールタイムが長いのがネックだけど、どんなスキルか気になる。
 後々にオーロラキングスライムに進化するなら、流星ってぴったりなイメージじゃない?

「きゅぃ(星を降らせるってカッコよさそう!)」
「スラリンも気に入った? じゃあ、これにしようか!」

 自力で習得しにくそうなスキルを、楽々と覚えられるのはいいねぇ。
 ポチッとスキルを選択すると、スラリンの体がピカッと光った。

〈スラリンにスキルリストを使用し、スキル【流星ステラ】を習得させました〉

「きゅぃ~(なんだか大きな力を使える気がする!)」
「流星を降らせるんだもんね」

 改めて考えてみると、だいぶえげつない攻撃になるのでは? 試してみるのが楽しみ!

 もらったスキルリストを惜しみなく使った後は、他の報酬も確認する。

 なんと新たな称号も獲得していた。
 その名は【神の名を持つ者】――なんかカッコいい気がする! 確実にもふもふ教の影響で入手したんだと思うけど。
 効果は『同じバトルフィールド上に仲間がいればいるほど、攻撃力・防御力・回復系スキルの効果が上昇する』だって。

 これ、パーティーを組んでなくても効果があるってことだから、すごい影響がありそう。バトルフィールドに誰がいるかなんて把握できないから、厳密にどれくらいの効果があるかを分析するのは難しいけど。

 そして、もう一つ称号を獲得してて、その名はズバリ【フラグ破壊者】。僕はそんなことした覚えないんだけどなぁ?
 効果はない。もしかしてこれ、運営さんたちからの苦情? せめて、なにかしらの効果を付けて!

 なんとなく納得できない気分のまま、他の通知も確認する。

 僕のサーバーは、街防衛率が全サーバー内で一番になったらしく、全員に追加の報酬が配られていた。街に損害なく防衛できたのは、僕のサーバーだけだったみたい。がんばった甲斐があったね。

「……神秘宝珠?」

 追加報酬のアイテム名に首を傾げる。初めて見た。
 神秘宝珠を使うと、装備・アクセサリーのガチャを引けるらしい。これはリアルラックが試されるやつ……!

「早速引いちゃおう」

 迷うことなくガチャ――いつの間にかシステムメニューに追加されてた――を引く。
 魔法陣のようなキラキラとした演出の後、アイテムがぽとりと落ちてきた。

「――【変身ブレスレット(ウサギ族獣人の子ども)】?」

 当たったのはアクセサリーのブレスレットだった。といっても、ステータスアップなどの効果はないらしい。できるのは見た目の変更。一日一時間限定という縛りがある。

「えっ、僕、人化できちゃう!?」

 変身ブレスレットを付けた途端、目の前にスクリーンが現れて、ベラちゃんと同じくらいの年頃の子どもの姿が映った。これが変身後のイメージのようだ。頭にある大きなうさ耳は外せないらしい。

「うっそー。……天兎アンジュラパの姿は気に入ってるけど、たまには獣人の姿で遊ぶのもいいかも?」

 容姿はいろいろと変えられるみたいだから、今度試してみよう。
 面白いアイテムを当てられてラッキーだったな~。

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