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9章 もふうさフィーバー
336.いざ真剣バトルだ!
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先手はスラリンとユキマルだ。
「きゅぃ(体当たり)」
「ぴぅ(体当たり)」
二体が雪の上を転がり、大雪猩に体当たり(コンビ)を食らわせる。
……ダメージの減り方、小さすぎない? どんだけ強いの!
「僕も――【木の玉】」
さすがにレベル1の魔術では、苦手属性といえども大ダメージを与えるのは難しかった。
でも、木の鞭はクールタイムが長めで、まだ使えないんだよねぇ。
「キュオ(【氷柱】!)」
オギンが氷の矢のような氷柱を放った後、即座に大雪猩へと駆けて、爪で引っ掻く攻撃を与える。
「グオオッ!? グオッ」
大雪猩が振り上げた拳でオギンを殴ろうとしているのを見て、咄嗟に僕は「【木の鞭】!」と魔術を放った。ちょうどクールタイムが終わっててよかったー。
怯んだ大雪猩が動きを止めた隙に、オギンが物理攻撃範囲から退避する。そして、遠距離から氷柱や吹雪で攻撃を始めた。
同じ氷属性だから、効果が高いとはいえないけど、レベルが高いだけあってそれなりにダメージを与えられてる。
スラリンとユキマルはひたすら体当たりと回避を続けていた。
スラリンに流星スキルを使わせるか悩むなぁ。この後で危ない場面があった時に備えて、切り札として残しておいた方がいいかも?
とりあえず、地道に体力を削ろう。
「ヒスイ、白雲スキルを使って!」
「にゃ(了解にゃ。【白雲】!)」
僕の指示でヒスイがスキルを使い、大雪猩が白い雲に包みこまれる。目眩ましのデバフがあるんだよ。
強敵に対しては、バフ・デバフを上手く使わないとね。
ということで、僕も忘れていたバフをかけていく。
歌唱スキルで意気高揚と回復効果アップをして、天からの祝福と天の祈りでパーティ全体の体力・魔力の持続回復効果をかける。
避けきれなかった攻撃で体力を減らしていたスラリンとユキマルが、少し回復した。
さらにデバフを与えるために――
「ユキマル、謎光線を使って!」
「ぴぅ(【謎光線】!)」
僕がスキル使用を指示したら、すぐにユキマルが大雪猩へと一直線に光を放った。
「グォッ」
「どんなデバフになったかなー」
謎光線はランダムでデバフを与えるスキルだ。どんなデバフになったかは、鑑定して確かめないといけない。
――――――
【大雪猩】
状態:目眩まし、麻痺
――――――
「お、麻痺か! いいデバフになったね。この隙に、みんな攻撃だー!」
スラリン、ユキマル、オギンが大雪猩に飛びかかって物理攻撃でダメージを与える。
ヒスイも空を飛び、鋭い爪で引っ掻いたり、体当たりしたりして、攻撃に参加した。
僕は木の鞭で攻撃しながら、クールタイム中は足蹴スキルや嵐蹴りスキルを使って、ダメージを重ねていく。
「グォオッ」
「おっと、みんな、回避!」
しばらくして麻痺から回復した大雪猩が、腕を振って僕らを殴りつけようとする。
その攻撃から僕たちが慌てて逃げていたら、大雪猩は巨大な雪玉をいくつも作って、投げつけてきた。
「はにゃああっ! ……ギリギリセーフ!」
雪玉の影を見て咄嗟に横跳びして、スレスレのところで回避できた。
ヒスイは機敏さを活かして楽々と逃げ、疾風スキルを使って素早さ上昇効果をかけ直してくれる。
オギンは雪を操作して壁を作り、雪玉と相殺させていた。
「きゅぃ……」
「ぴぅ……っ(【範囲回復】!)」
スラリンとユキマルは上手く回避できなかったようで、半分ほどに減った体力を、ユキマルがスキルで慌てて回復させる。
さらにスラリンたちが追撃を受けそうになっていたので、僕は慌てて木の鞭スキルで大雪猩を攻撃した。
「こっちを狙えー!」
「にゃ(それはちょっと困るにゃ)」
僕の近くにいたヒスイが飛んで逃げる。それはちょっとひどくない!?
「グォオッ」
「ふぎゃっ……あ、距離が離れてるから、回避はさっきより楽かも」
飛んできた雪玉を楽に避け、ちょっと安心しながら「【花舞】!」と叫んでスキルを使う。
花舞は攻撃と同時に暗闇のデバフを与えるスキルだ。
大量の花びらが大雪猩の周囲を舞った。
僕たちの場所を見失い、大雪猩が周囲に腕を振りまくる。これじゃあ、物理攻撃をするのは難しいなぁ。
「【木の鞭】!」
「キュオ(【氷柱】【吹雪】)」
「きゅぴ(【発射】!)」
「ぴぅ(【謎光線】)」
「にゃ(【鎌鼬】をくらえにゃ!)」
僕とオギンが遠距離から攻撃し、スラリンは吸収した雪を発射する。
ユキマルが再び謎光線スキルを使うと、今度は毒のデバフを与えたようだ。時間経過でダメージを与えられるし、ナイス!
ヒスイは属性相性が悪いながらも、鎌鼬スキルで地道にダメージを与える。
もう少しで大雪猩の体力を削りきれそうになったところで、大量の岩が飛んできた。
僕は慌てて回避しようとして——失敗。
ちょっと掠っちゃったし、岩が地面の雪を叩いたことで、結構な勢いで雪の塊が飛んできたから、ダメージを負っちゃった。
「のわっ!? みんな、大丈夫?」
「ぴぅ(【範囲回復】!)」
少なからず減っていた体力が、ユキマルによって回復する。みんなも大丈夫そうだ。
ホッとしてから、僕は大雪猩を見据えた。そろそろ倒しちゃうぞ。
「ラストアタックは……【飛翔】からの【嵐蹴り】!」
空を飛び勢いをつけて嵐をまとった蹴り技を放つ。
大雪猩は回避しようとしてるけど、ヒスイのおかげで素早さが上がってる僕から逃げられると思わないでよ。
ドンッ、と衝撃音が聞こえるくらいの勢いで、僕の蹴りが大雪猩の頭に直撃した。
たまらず大雪猩が倒れ、一拍後にパッと消える。
「――勝った~!」
やったね。さすが北の霊峰上層だ。普通に出てくるモンスターが強敵。
でも、勝ったから問題ないもんね。この調子でどんどん進んじゃうぞ。
「きゅぃ(体当たり)」
「ぴぅ(体当たり)」
二体が雪の上を転がり、大雪猩に体当たり(コンビ)を食らわせる。
……ダメージの減り方、小さすぎない? どんだけ強いの!
「僕も――【木の玉】」
さすがにレベル1の魔術では、苦手属性といえども大ダメージを与えるのは難しかった。
でも、木の鞭はクールタイムが長めで、まだ使えないんだよねぇ。
「キュオ(【氷柱】!)」
オギンが氷の矢のような氷柱を放った後、即座に大雪猩へと駆けて、爪で引っ掻く攻撃を与える。
「グオオッ!? グオッ」
大雪猩が振り上げた拳でオギンを殴ろうとしているのを見て、咄嗟に僕は「【木の鞭】!」と魔術を放った。ちょうどクールタイムが終わっててよかったー。
怯んだ大雪猩が動きを止めた隙に、オギンが物理攻撃範囲から退避する。そして、遠距離から氷柱や吹雪で攻撃を始めた。
同じ氷属性だから、効果が高いとはいえないけど、レベルが高いだけあってそれなりにダメージを与えられてる。
スラリンとユキマルはひたすら体当たりと回避を続けていた。
スラリンに流星スキルを使わせるか悩むなぁ。この後で危ない場面があった時に備えて、切り札として残しておいた方がいいかも?
とりあえず、地道に体力を削ろう。
「ヒスイ、白雲スキルを使って!」
「にゃ(了解にゃ。【白雲】!)」
僕の指示でヒスイがスキルを使い、大雪猩が白い雲に包みこまれる。目眩ましのデバフがあるんだよ。
強敵に対しては、バフ・デバフを上手く使わないとね。
ということで、僕も忘れていたバフをかけていく。
歌唱スキルで意気高揚と回復効果アップをして、天からの祝福と天の祈りでパーティ全体の体力・魔力の持続回復効果をかける。
避けきれなかった攻撃で体力を減らしていたスラリンとユキマルが、少し回復した。
さらにデバフを与えるために――
「ユキマル、謎光線を使って!」
「ぴぅ(【謎光線】!)」
僕がスキル使用を指示したら、すぐにユキマルが大雪猩へと一直線に光を放った。
「グォッ」
「どんなデバフになったかなー」
謎光線はランダムでデバフを与えるスキルだ。どんなデバフになったかは、鑑定して確かめないといけない。
――――――
【大雪猩】
状態:目眩まし、麻痺
――――――
「お、麻痺か! いいデバフになったね。この隙に、みんな攻撃だー!」
スラリン、ユキマル、オギンが大雪猩に飛びかかって物理攻撃でダメージを与える。
ヒスイも空を飛び、鋭い爪で引っ掻いたり、体当たりしたりして、攻撃に参加した。
僕は木の鞭で攻撃しながら、クールタイム中は足蹴スキルや嵐蹴りスキルを使って、ダメージを重ねていく。
「グォオッ」
「おっと、みんな、回避!」
しばらくして麻痺から回復した大雪猩が、腕を振って僕らを殴りつけようとする。
その攻撃から僕たちが慌てて逃げていたら、大雪猩は巨大な雪玉をいくつも作って、投げつけてきた。
「はにゃああっ! ……ギリギリセーフ!」
雪玉の影を見て咄嗟に横跳びして、スレスレのところで回避できた。
ヒスイは機敏さを活かして楽々と逃げ、疾風スキルを使って素早さ上昇効果をかけ直してくれる。
オギンは雪を操作して壁を作り、雪玉と相殺させていた。
「きゅぃ……」
「ぴぅ……っ(【範囲回復】!)」
スラリンとユキマルは上手く回避できなかったようで、半分ほどに減った体力を、ユキマルがスキルで慌てて回復させる。
さらにスラリンたちが追撃を受けそうになっていたので、僕は慌てて木の鞭スキルで大雪猩を攻撃した。
「こっちを狙えー!」
「にゃ(それはちょっと困るにゃ)」
僕の近くにいたヒスイが飛んで逃げる。それはちょっとひどくない!?
「グォオッ」
「ふぎゃっ……あ、距離が離れてるから、回避はさっきより楽かも」
飛んできた雪玉を楽に避け、ちょっと安心しながら「【花舞】!」と叫んでスキルを使う。
花舞は攻撃と同時に暗闇のデバフを与えるスキルだ。
大量の花びらが大雪猩の周囲を舞った。
僕たちの場所を見失い、大雪猩が周囲に腕を振りまくる。これじゃあ、物理攻撃をするのは難しいなぁ。
「【木の鞭】!」
「キュオ(【氷柱】【吹雪】)」
「きゅぴ(【発射】!)」
「ぴぅ(【謎光線】)」
「にゃ(【鎌鼬】をくらえにゃ!)」
僕とオギンが遠距離から攻撃し、スラリンは吸収した雪を発射する。
ユキマルが再び謎光線スキルを使うと、今度は毒のデバフを与えたようだ。時間経過でダメージを与えられるし、ナイス!
ヒスイは属性相性が悪いながらも、鎌鼬スキルで地道にダメージを与える。
もう少しで大雪猩の体力を削りきれそうになったところで、大量の岩が飛んできた。
僕は慌てて回避しようとして——失敗。
ちょっと掠っちゃったし、岩が地面の雪を叩いたことで、結構な勢いで雪の塊が飛んできたから、ダメージを負っちゃった。
「のわっ!? みんな、大丈夫?」
「ぴぅ(【範囲回復】!)」
少なからず減っていた体力が、ユキマルによって回復する。みんなも大丈夫そうだ。
ホッとしてから、僕は大雪猩を見据えた。そろそろ倒しちゃうぞ。
「ラストアタックは……【飛翔】からの【嵐蹴り】!」
空を飛び勢いをつけて嵐をまとった蹴り技を放つ。
大雪猩は回避しようとしてるけど、ヒスイのおかげで素早さが上がってる僕から逃げられると思わないでよ。
ドンッ、と衝撃音が聞こえるくらいの勢いで、僕の蹴りが大雪猩の頭に直撃した。
たまらず大雪猩が倒れ、一拍後にパッと消える。
「――勝った~!」
やったね。さすが北の霊峰上層だ。普通に出てくるモンスターが強敵。
でも、勝ったから問題ないもんね。この調子でどんどん進んじゃうぞ。
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