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1-2.もふもふダンジョンの作り方〈公開前2日目〉
20.可愛い護衛
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屋敷内は迷路になっていて、影兎の他にも、モルモットのような魔物闇鼠、フェレットのような魔物黒鼬などがいるらしい。
そして——
「ここにも、猫がいる、だと……!?」
『にゃーん』
ゴロゴロと喉を鳴らして擦り寄ってきたのは、ラグドールのような気品のある猫系魔物の戯猫だった。大きさは大型犬くらいあるけど、それも可愛い!
『マスター』
「いや、普通に可愛いだろ? リルとは別枠でだよ!」
ジトッとした視線にそう返すと、渋々とした感じながら納得してもらえた。セーフ、だよな?
『にゃにゃ』
『ちゃんとおしゃべりしなさいねー』
『めんどくさいにゃー』
戯猫が呟き、撫でてと言うように体を寄せてくるので、遠慮なく撫でる。連れ帰っちゃダメか?
『その子、一番懐っこくて面倒くさがりな子なんですー』
「そうなんだ?」
『強い子ではありますから、マスターの護衛にはなりますよー? マスターを守ることならがんばってくれるでしょうしー』
女夢魔の言葉を聞いて、すぐさまリルに視線を向けた。ちょっと迷った顔をしてる気がする。
『んー、んー……マスターを守るのは大切だから、いいよ!』
「マジか! ありがとな、リル」
思いがけずもらえた許可に、テンションが上がった。戯猫を抱きしめると、それをリルが複雑な顔で見てくる。
『前に言ったことは忘れないでね?』
「もちろん。俺の相棒はリルだよ」
『……うん、それならいいや!』
にぱー、とした感じでリルが言い、尻尾を揺らす。こうやってすぐに切り換えられるところ、結構好きだぞ。
『にゃにゃ? マスターを守るにゃ?』
『そうだよ! あとで特訓しようね』
『……にゃー。めんどくさいけど、マスターのためならしかたないにゃー』
リルが戯猫を強くしてくれるらしい。俺の護衛にするなら強くなくちゃ、という思いが透けて見えた。大切にされてるなーと感じると、俺も同じくらい愛情を持って接したいし守りたいという思いが強くなる。
『マスター。傍に置くなら名前を付けてあげたらどうかしら?』
「そうだな。んー、戯猫だから——」
アリーに言われて、戯猫を見つめながら考える。
戯猫は関心なさそうな雰囲気を装いながらも、耳をピンと立てて俺の声に耳をそばだててる。ストレートじゃない感情表現が猫らしく感じる。リルとの違いが大きい。
「ミーシャはどうだ?」
鳴き声と戯猫という種族名から連想した名前を提案してみる。これはなかなか良いのでは?
『にゃ、にゃーしゃ』
「いや、ミーシャ」
まさかミが発音できない!? 可愛すぎるぞ!
『にゃ、に、みゃ、み、みーしゃ』
「そう! ミーシャ。可愛いお嬢さんって雰囲気あるだろ?」
『そうにゃ? それならそれでいいにゃ』
妥協した感じの言葉だけど、ご機嫌そうにキラキラしてる目も、リズムをとってる尻尾も、ミーシャは隠しきれてない。やっぱり可愛い子だ。
「よろしくな、ミーシャ」
『にゃー。マスターを守るにゃ』
もふもふの胸を張るミーシャの頭を撫でる。
『ぼくらもマスターのとこいく~?』
『やくにたつよ~?』
『もふもふちゃんたちは、お仕事のお邪魔になってしまいそうだからダメですよー』
『うるさいからな……』
近くを駆け回っていた影兎たちを追いかけ回しながら、女夢魔が苦笑する。影兎に埋もりかけてる男夢魔は、遠い目をしながら呟いて顔を蹴られていた。
完全におもちゃ扱いされてないか?
『ミーシャが護衛に就くのは、特訓した後だよ』
「このまま連れ帰っても——」
『ダーメ』
リルを見つめて訴えてみるけど、全然折れてくれなかった。俺の癒やしじゃなくて、護衛のためだもんな。リルの考えは理解できるし、ここは俺が折れるべきだろう。
「わかった。じゃあ、待ってるぞ」
『うん! ここの設定は終わったから、すぐにミーシャを育てるよー』
『にゃー。まぁ、がんばるにゃー』
張り切ってるリルに対して、ミーシャはのんびりとした感じだ。これくらいの雰囲気の方が、案外相性が良いのかもしれない。
『マスターはこれからどうするのかしら?』
「うーん……操人形を回収して情報を聞いてから、各地にダンジョンゲートを用意しようかな」
『わたくしの偵察はいらない?』
「そうだな、一旦は。またなんかあったら頼むよ」
『わかったわ』
アリーが頷き、ふわっと飛んでいく。
この屋敷に住むので、環境を整えるつもりだろう。リルが『なんか協力する?』と聞いても『自分でできるから大丈夫よ』と答えてたから、問題はなさそうだ。
『ミーシャ、ワンワンたちと特訓するよー』
『犬まみれはちょっとイヤにゃ……にゃー!』
座り込んだミーシャの首元を、リルが柔く噛んで運んでいく。サイズの差があるから、ミーシャが子猫のように見えて微笑ましい。
犬と猫が戯れてる光景って、ほのぼのするよな。
『もふもふちゃんたちも行きますよー』
『こっちだよ~』
『おいかけてきて~』
影兎の姿がパッと消える。それに対して「あらまぁ」と頬を押さえた女夢魔が、屋敷の奥へと向かった。影兎がどこに行ったかは把握してるらしい。
一気にもふもふがいなくなって、ちょっと寂しいぞ……。
一人残っているのは男夢魔だ。影兎に埋もれていた格好のまま、床に寝転んでる。
怠惰だ。リルが『働かざるもの——』うんぬんと言っていた意味がちょっと理解できる。まぁ、侵入者がいない今、仕事という仕事はないんだけど。
あんまり怠惰が過ぎるようなら、リルに頼んで着ぐるみの刑にしてもいいかな?
『急に働かないといけない気分になりました! 影兎たちを追いかけてきますね!』
俺の思いを察したのか、機敏に起き上がった男夢魔が女夢魔を追って去る。
そんなにあの着ぐるみイヤなのか。……うん、普通に嫌だよな。
なんとも言えない思いで見送ってから、パシッと頬を叩いて気合いを入れる。
ダンジョン公開まであと一日と少し。このダンジョンを守るために、がんばろう!
そして——
「ここにも、猫がいる、だと……!?」
『にゃーん』
ゴロゴロと喉を鳴らして擦り寄ってきたのは、ラグドールのような気品のある猫系魔物の戯猫だった。大きさは大型犬くらいあるけど、それも可愛い!
『マスター』
「いや、普通に可愛いだろ? リルとは別枠でだよ!」
ジトッとした視線にそう返すと、渋々とした感じながら納得してもらえた。セーフ、だよな?
『にゃにゃ』
『ちゃんとおしゃべりしなさいねー』
『めんどくさいにゃー』
戯猫が呟き、撫でてと言うように体を寄せてくるので、遠慮なく撫でる。連れ帰っちゃダメか?
『その子、一番懐っこくて面倒くさがりな子なんですー』
「そうなんだ?」
『強い子ではありますから、マスターの護衛にはなりますよー? マスターを守ることならがんばってくれるでしょうしー』
女夢魔の言葉を聞いて、すぐさまリルに視線を向けた。ちょっと迷った顔をしてる気がする。
『んー、んー……マスターを守るのは大切だから、いいよ!』
「マジか! ありがとな、リル」
思いがけずもらえた許可に、テンションが上がった。戯猫を抱きしめると、それをリルが複雑な顔で見てくる。
『前に言ったことは忘れないでね?』
「もちろん。俺の相棒はリルだよ」
『……うん、それならいいや!』
にぱー、とした感じでリルが言い、尻尾を揺らす。こうやってすぐに切り換えられるところ、結構好きだぞ。
『にゃにゃ? マスターを守るにゃ?』
『そうだよ! あとで特訓しようね』
『……にゃー。めんどくさいけど、マスターのためならしかたないにゃー』
リルが戯猫を強くしてくれるらしい。俺の護衛にするなら強くなくちゃ、という思いが透けて見えた。大切にされてるなーと感じると、俺も同じくらい愛情を持って接したいし守りたいという思いが強くなる。
『マスター。傍に置くなら名前を付けてあげたらどうかしら?』
「そうだな。んー、戯猫だから——」
アリーに言われて、戯猫を見つめながら考える。
戯猫は関心なさそうな雰囲気を装いながらも、耳をピンと立てて俺の声に耳をそばだててる。ストレートじゃない感情表現が猫らしく感じる。リルとの違いが大きい。
「ミーシャはどうだ?」
鳴き声と戯猫という種族名から連想した名前を提案してみる。これはなかなか良いのでは?
『にゃ、にゃーしゃ』
「いや、ミーシャ」
まさかミが発音できない!? 可愛すぎるぞ!
『にゃ、に、みゃ、み、みーしゃ』
「そう! ミーシャ。可愛いお嬢さんって雰囲気あるだろ?」
『そうにゃ? それならそれでいいにゃ』
妥協した感じの言葉だけど、ご機嫌そうにキラキラしてる目も、リズムをとってる尻尾も、ミーシャは隠しきれてない。やっぱり可愛い子だ。
「よろしくな、ミーシャ」
『にゃー。マスターを守るにゃ』
もふもふの胸を張るミーシャの頭を撫でる。
『ぼくらもマスターのとこいく~?』
『やくにたつよ~?』
『もふもふちゃんたちは、お仕事のお邪魔になってしまいそうだからダメですよー』
『うるさいからな……』
近くを駆け回っていた影兎たちを追いかけ回しながら、女夢魔が苦笑する。影兎に埋もりかけてる男夢魔は、遠い目をしながら呟いて顔を蹴られていた。
完全におもちゃ扱いされてないか?
『ミーシャが護衛に就くのは、特訓した後だよ』
「このまま連れ帰っても——」
『ダーメ』
リルを見つめて訴えてみるけど、全然折れてくれなかった。俺の癒やしじゃなくて、護衛のためだもんな。リルの考えは理解できるし、ここは俺が折れるべきだろう。
「わかった。じゃあ、待ってるぞ」
『うん! ここの設定は終わったから、すぐにミーシャを育てるよー』
『にゃー。まぁ、がんばるにゃー』
張り切ってるリルに対して、ミーシャはのんびりとした感じだ。これくらいの雰囲気の方が、案外相性が良いのかもしれない。
『マスターはこれからどうするのかしら?』
「うーん……操人形を回収して情報を聞いてから、各地にダンジョンゲートを用意しようかな」
『わたくしの偵察はいらない?』
「そうだな、一旦は。またなんかあったら頼むよ」
『わかったわ』
アリーが頷き、ふわっと飛んでいく。
この屋敷に住むので、環境を整えるつもりだろう。リルが『なんか協力する?』と聞いても『自分でできるから大丈夫よ』と答えてたから、問題はなさそうだ。
『ミーシャ、ワンワンたちと特訓するよー』
『犬まみれはちょっとイヤにゃ……にゃー!』
座り込んだミーシャの首元を、リルが柔く噛んで運んでいく。サイズの差があるから、ミーシャが子猫のように見えて微笑ましい。
犬と猫が戯れてる光景って、ほのぼのするよな。
『もふもふちゃんたちも行きますよー』
『こっちだよ~』
『おいかけてきて~』
影兎の姿がパッと消える。それに対して「あらまぁ」と頬を押さえた女夢魔が、屋敷の奥へと向かった。影兎がどこに行ったかは把握してるらしい。
一気にもふもふがいなくなって、ちょっと寂しいぞ……。
一人残っているのは男夢魔だ。影兎に埋もれていた格好のまま、床に寝転んでる。
怠惰だ。リルが『働かざるもの——』うんぬんと言っていた意味がちょっと理解できる。まぁ、侵入者がいない今、仕事という仕事はないんだけど。
あんまり怠惰が過ぎるようなら、リルに頼んで着ぐるみの刑にしてもいいかな?
『急に働かないといけない気分になりました! 影兎たちを追いかけてきますね!』
俺の思いを察したのか、機敏に起き上がった男夢魔が女夢魔を追って去る。
そんなにあの着ぐるみイヤなのか。……うん、普通に嫌だよな。
なんとも言えない思いで見送ってから、パシッと頬を叩いて気合いを入れる。
ダンジョン公開まであと一日と少し。このダンジョンを守るために、がんばろう!
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