478 / 724
学年末試験 二学年編
第四百七十七話 閑話 レインとナナシー⑥
しおりを挟むナナシーを屋敷に送り届けるその帰り道。
「ねぇ、お兄さんと仲直り出来たのは良かったけど、最後の方三人で私のことを見て何を話していたの?」
「あっ、あれは………」
どう答えたらいいのかわからずつい口籠ってしまうのだが、これはこれでまたとない絶好の機会。未だに渡せずにいた左手の紙袋。
「あれは、ナナシーのおかげで兄貴に謝ることができたって話していたんだ。そしたら兄貴がナナシーに何かお礼をしなけりゃって言うから……」
この期に及んで未だに兄の名前を出す始末。我ながら情けないの一言。
「えー。お礼なんて別にいいわよ?」
「そ、そういうわけにはいかないって!」
どういう経緯を辿ろうとも渡すことが最大の目的。手段は選ばない。
「それで、これ、その……」
「?」
差し出される紙袋。
「あれ? これってレイン、最初から持っていたわよね?」
疑問に思いながらも受け取るナナシー。
「見てもいい?」
「あ、ああ」
そしてナナシーはその紙袋に手を入れ、中に入っていた物を取り出した。
「これって?」
手に持つ手触りの良い衣服。深い緑と綺麗な白で編まれたこれが上質な物なのだということはすぐにわかる。
「そ、そそそそれはだな、じじじ実はそれ」
「どうしたのレイン、落ち着いて!」
突然慌てふためき動揺するレインに対して、一体何事かという反応を示すナナシー。
(確かにそうだ、落ちつけ俺!)
大きく深く息を吸い込む。
「ふぅ。い、いや、この間フォレストモスから繭を採ってくる依頼を受けてだな」
「それってカレンさんのローブのことよね? 確かにすっごい綺麗だったわねアレ」
「いや、うん、まぁそうだな」
ナナシーもそのことは話には聞いていた。屋敷に持ち帰ったそのローブの仕上がり具合は見事としか言いようがなかった。
「それで、余った絹糸でこれを作ってもらったんだ」
「もしかして、新しい商品にするつもりだった?」
話の流れからして、コルナード商会に持ち込むつもりだったのかと。身内であれば流通に乗せることぐらいわけはない。
「え?」
「だったらそんなのもらえないわよ」
「は?」
ようやく渡せた贈り物を即座に突き返される。
「だってそれってつまり、レインがお兄さんと仲直りするために用意したってことよね?」
「あっ、いや」
「そんな大事なものを受け取るわけにはいかないわ。今からでも間に合うわ。もう一度持って行って。ね?」
兄をだしに使ったレイン自身のせいとはいえ、壮大な勘違いを生んでしまった。
「ちがっ……」
レインとシャールの関係が良くなったことを喜んでくれたことによる笑顔。今も間違いなく笑顔を向けられているのだが、見たかったのはそんな笑顔ではない。こんな気を遣ってもらうような、笑顔の種類がまるで違う。
「ほら、はやく」
「ち――」
「ここからなら私一人でも帰れるから」
「あっ……」
振り向いて再び帰路に着こうとするナナシー。見知った道に出て来ているのですぐさま歩き始めていた。
「だから違うんだって!」
制止させるためとはいえ、思わず大声で叫ぶ。道行く人たちも一体何事かと往来の歩みを止め、視線を一身に浴びていた。その空間だけ時間が止まってしまったかの様。
「な、なに? いきなり大きな声なんか出しちゃって。注目されちゃってるじゃない」
帽子を深く被り直しながら、なんでもないとばかりに周囲に軽く頭を下げつつ笑顔で手を振るナナシー。その様子を見た周囲の人たちは何も起きていないのだと歩みを再開する。
「あー、びっくりした。それで、何が違うの?」
俯いているレインの顔を覗き込むようにするナナシー。
「や、だから、その、ごめん、嘘……ついた」
「うそ?」
時間がないのだと、早く屋敷に帰らないとイルマニに叱られる羽目になるのだというのに、それをここではおくびにも出さずに付き合ってくれる辺り、やっぱり優しいなと実感する。こうして心配そうにされることもまた申し訳ない。
「うそって? なんのこと?」
どのことを差してうそと言っているのか、ナナシーには見当もつかない。
「あのさ、これなんだ」
突き返された衣服を軽く持ち上げる。そうして真っ直ぐにナナシーの目を見た。
「これさ、本当は元々最初からナナシーに贈るつもりで用意したんだ」
突き返された衣服を握る手にギュッと力が入る。
「じゃあ、うそっていうのは?」
「すまん。恥ずかしくてつい兄貴を引き合いに出しちまった。兄貴だなんだとかそういうのは全部、全部口実に使っちまった」
元々は一方的な贈り物。それでも今日一日だけでもナナシーからはもらってばかり。現物などではない。形に残る物ではない。それでもしっかりと胸の中に抱くこの気持ち。
はっきりと伝えたいという気持ちを踏み出すために後押しする力。今正にこの場に於いても、先程兄に対して向き合ったことにしても、言葉にして伝えるために用いられる勇気という力。
(そうだ、そうだったよ)
そもそもナナシーから貰ったものは他にもあった。もっと言えば、初めて出会ったその時にも貰っているモノがある。
(あの時、ナナシーと出会っていたからこそ)
もう一度会うことがあれば成長した自分を見せたいという根本的な部分。初めて抱いた感情。弱い自分を奮い立たせた、より強くなりたいという根幹の部分からしてもそう。
(ほんと、自分勝手だけどな)
それはナナシーが全く意図していないことであり、レインが勝手に抱く淡い気持ちなのだが、確かな活力としてレインの心中に湧き上がっているのだから。
「だから……――」
はっきりと、真っ直ぐにレインはナナシーの表情をその眼に映す。
可憐な容姿は変わらず、今のように首を傾げている姿も、先程まで向けられていたいくつもの異なる笑顔も、普段接する意地悪な態度も、その全てが思い出せる。当たり前であって当たり前ではないエルフという人間とは違う種族なのだということ。
「――……これはナナシーに受け取って欲しい。俺からの気持ちとして」
雑踏の音と共に置き去りにされるのは羞恥。どこに置き忘れてきたのか、体温の上昇を意識の片隅で自覚しながらもしっかりと言葉にして伝えることが出来た。
「そっか……」
そっと受け取られる二度目のやり取り。
俯き加減で表情はよく見えない。喜ばれるのか、それとも困らせたのか。不意に怖気が襲い掛かって来る。
「……そんなに言うなら、もらってあげる」
すぐに答えは出た。
パッと顔を上げるナナシーは満面の笑みを浮かべていた。思わず見惚れる程のその笑顔。これまで見せてくれたどの笑顔と比べても一際輝いていた。それが錯覚なのかどうなのか定かではないのだが、そんなことはどうでもいい。
「さっきはああ言ったけどね、実はね、これすっごい欲しかったの」
「…………」
広げて身体に押し当てるナナシーは嬉しそうにひらひらと左右に振っていた。
「そ、そっか」
一言返すだけで精一杯。
無邪気に喜ぶさまを見ながら、置き忘れてきた羞恥が一斉に襲い掛かってくるのだが、それでもそこから視線を外したくない。熱が暴走しそう。
「そんな風に言ってくれると素直に嬉しいなぁ。ねぇレイン、知ってた?」
「え?」
「エルフはね、自然の中にある物で作られた服を好むのよ」
「そ、そらもちろん」
「そぅ。それもフォレストモスの絹糸で作られたものなんて里にも滅多にないわよ。そもそも里から出ないとフォレストモスのところになんて行けないからそれも当然なのだけどね」
世界が狭い種族だからこそ、人間の世界の勉強をしたからこそ、その貴重さがわかる。
想定以上の喜びを見せることに驚きを隠せない。
「ありがとね、レイン」
「い、いいってことよ」
「じゃあ次も期待してるね」
「そんなぽんぽん物を贈るかっての」
「えー、けちねぇ」
「言ってろ」
いつも通りの軽快なやりとり。
屈託のない笑顔を見てレインも十分な満足感を示した笑顔を返した。
「――……あれって?」
その二人の様子を、遠く雑踏の隙間から見ている人物がいる。聞き覚えのある声が聞こえてきたことから気になって歩いて来た結果、不意に視界に飛び込んでいた。
「……レインと、エルフ?」
レインは間違いなく見紛うことが無くレインであり、正面に立って嬉しそうに衣服をあてがっているのは、帽子を被っているとはいえナナシー。見間違えるはずもない。
「二人で……出かけていた?」
過る疑問が胸の中を掻き毟る。不安が込み上げてくる。
「マリン様?」
「っ!」
「どうかされましたか?」
「なんでも、ないわ!」
マリンは唇を噛み締めながら早足で歩き、疑問符を浮かべるカニエスを追い越していた。
「ま、マリン様! お待ちください! 急にどうされたのですか!?」
カニエスが慌ててその背中を追いかけながら雑踏の中に姿を消していく。
◆
「いい加減、決まりを守って頂かないと」
「申し訳ありません」
怒り心頭のイルマニ。屋敷に戻る予定の時間を大きく越えてしまっていた。
「すいませんイルマニさん、俺のせいで」
「レイン様のせいであるとか、そういう問題ではありません。ここではナナシーは使用人見習いとして従事しているのですから」
「うぐっ!」
ぐうの音も出ない程の正論。
「はい。今後はこのようなことがないよう気を付けます」
「以前にも同じことを聞きました。ヨハン様とご学友であるとはいえ、公私は使い分けて頂きませんと」
「はい。重ね重ね申し訳ありません」
「まったく、あなたは。楽しいのはわかりますが――」
こんこんと説教をするイルマニ。俯いて謝罪の意を示すナナシー。
「お、おい、お前からも何か言ってくれよ」
「大丈夫だよ。ほら」
「ん?」
ヨハンに言われるがままナナシーに視線を向けると、頭を下げているナナシーがチラリと目線を動かして軽く目が合う。
「ったく」
思わず呆れてしまった。
小さく口角を上げるナナシーは軽く舌先をだしている。
「イルマニには言いたいことを言わせたらナナシーはいつもケロッとしてるからさ」
「なんだよ、心配して損したぜ」
反省する振りをする処世術なのだと。
「でも、なんで遅れたの?」
「あっ、いや、そりゃあまぁ……」
キョロキョロと周囲を見回し、ヨハンに小さく耳打ちする。誰が聞いているわけでもないのに。
「へぇ、そうなんだ。でも喜んでくれて良かったね」
「まぁ、な」
羞恥がぶり返し、レインは思わず頭をポリポリと恥ずかし気に掻いていた。
11
あなたにおすすめの小説
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~
繭
ファンタジー
高梨洋子(25)は帰り道で車に撥ねられた瞬間、意識は一瞬で別の場所へ…。
見覚えの無い部屋で目が覚め「アレク?!気付いたのか!?」との声に
え?ちょっと待て…さっきまで日本に居たのに…。
確か「死んだ」筈・・・アレクって誰!?
ズキン・・・と頭に痛みが走ると現在と過去の記憶が一気に流れ込み・・・
気付けば異世界のイケメンに転生した彼女。
誰も知らない・・・いや彼の母しか知らない秘密が有った!?
女性の記憶に翻弄されながらも成り上がって行く男性の話
保険でR15
タイトル変更の可能性あり
転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜
ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。
アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった
騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。
今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。
しかし、この賭けは罠であった。
アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。
賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。
アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。
小説家になろうにも投稿しています。
なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる