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碧の癒し
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ほえーと碧の陽射しを見上げて嘆息する彬に、隆哉は顎に手をあて呟いた。
「冬樹さんはこれを待っていたんだ。彼女にこれを、見せたくて」
「へ?」
「これが、死んだ人達に対する冬樹さんからの餞別。冬樹さんにしか出来ない、送り方だよ」
遠い目をした隆哉が、冬樹の背中を見つめて黙り込む。
「さあ、降りてきて下さい。あなたに返してほしいと頼まれた物があるんですよ」
枝に両手を差し伸べて、冬樹はやさしく彼女に語りかけている。
「彼はずっと、ちゃんと捨てずに持ってくれていましたよ。昨日一日をかけて、あなたへの『想い』を込めてくれましたから、あなたもちゃんと、これを持って逝って下さい。勿論、彼への『想い』も一緒にですよ」
掌の指輪を見せて、ふわりと微笑む。その後ろでずっと顎に手をあてたままだった隆哉が「ねぇ」と声を出し、彬を見下ろした。
「視る? 彼女」
「いや、いい」
手を差し伸べた隆哉に、彬が即答する。隆哉が眉を寄せると、彬は「だって」と苦笑いを浮かべた。
「俺、グロいの駄目。首吊り後あとの姿なんか視たら、吐いちまうかも」
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