異世界複利! 【単行本1巻発売中】 ~日利1%で始める追放生活~

蒼き流星ボトムズ

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【降臨77日目】 所持金1億7575万0533円 「これも男の仕事だからな。」

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帰還77日目。

ラッキーセブンのゾロ目という事で印象深い。
なので、異世界での77日目もよく覚えている。

転移77日目はヒルダが神聖教団の首脳部を絶滅させた翌日。
俺は皆から距離を取り始めた。
コリンズ母娘の顔を見たくなかったので、ポールのバーに泊めて貰ったのだ。

あの日は酷かった。
抜き打ちジェノサイドに加えて、糞長称号が付与されてステータス欄が覆われてしまったのだから。
おかげで自分が幾ら持ってるかを把握出来なくなってしまい、途方に暮れた。
50兆ウェンまで順調に資産が増え続けていた矢先の不具合だったので本当に辛かった。
特に各省庁に数兆ウェン規模の資金支援を約束した直後だったので、とてつもない不安感に襲われた。

《何がラッキーセブンだよ》

そう自嘲した記憶がある。
異世界と地球ではそもそも経済規模が異なるので、1ウェン=1円のレートで換算するのは大雑把なのだが、あくまでそのレートで計算した場合。
あの頃の俺は50兆円の資金で内外に工作を行っていたのが、地球では1億強しか持ってない。
木更津の5000億をヒルダに奪われてなければなぁ。
今頃は確実に10兆は越えていた筈なんだがなあ。
父さんも言っていた事だが、カネが無いのは本当に辛いよなあ。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


さて、深夜3時を過ぎた。
瀬里奈とシャワーを浴び直してから2階の個室に戻る。
ムニャバリ言ってたので豚共も眠気に襲われているのだろう。


『あらぁ♪
昴流クン、いらっしゃいですぅ♥』


「あ、ども。
まさかこんな歓待をして下さるとは思いもよらず。」


『いえいえ。
もう少し早く皆さんに楽しんで頂きたかったんですけど。』


「あの、トイチさん?」


『はい?』


「今のトイチさんって…
女性… なんですか?」


『えー、私の性自認は一貫して男ですよぉ♥』


「あ、はい。
そうですよね。」


『性欲の対象は当然女です。』


「あ、はい。
…俺もです。」


『じゃあ、報告をお願いします。』


「あ、はい!
安宅さんとの連絡の件ですけど…」


『立ちっ放しも申し訳ないですから、こっちに来て下さいね♪』


「え?
ベッドに腰掛けるのは、流石に…」


『(ポンポン♪)』


「あ、はい。
お隣失礼します。」


『うふふ♪』


「あ、どうも。
ちょっと緊張します。」


『報告♪』


「え?」


『続き♥』


「あ! はい!
恐らく安宅さんが用いているであろうアカウントを見つけたので、接触前にトイチさんにも見て頂こうと思って。」


『わぁ♥ 仕事が早いですぅ♥
流石、昴流クンですね♥』


「あ、いやあ。
ははっ、恐縮です。

あ、スマホ開きますね。」


『んー?』


「ははは、それにしてもトイチさんお綺麗になりましたよね?
かなりドキドキします。
言われなかったら普通に女子と思ってまいますよ。」


『もー、お上手なんだから♥

でも。
もっと近寄って貰えないと見えないかな?』


「あ、はい!
画面出します、どうぞ。」


『へー、この《ネオブリッジ》というアカウントですか?』


「木更津襲撃事件以降、ネトゲで目立った動きをしている連中をTwitterや5ちゃんねるで探してたんですよ。
そしたら、事件の5日後からですね。
突然、ぶつもり界隈にプレゼント配りまくってる新人が出現して…
その人のアカウント名が《ネオブリッジ》やったそうなんです。
恐らく安宅さんがトイチさんと出逢った新橋に由来する名前やと思いますけど。
界隈ではちょっとしたニュースになってます。」


『ああ、ほぼほぼ確定ですねぇ。
じゃあ、誰かのアカウントで接触を試みて貰えますか?
…在家の人間パチンコ信者がいいかもですねえ。』


「え?
あの御岩神社関係の?」


『資金供給しますので、上手くやって下さい。』


「あ、いえ!
実はあの後も金地金が増え続けてまして、今日は上納金を払いに来たんですよ。」


『えー、あれはもう昴流クンにあげたものですから、全て昴流クンの物ですよぉ♥』


「いやいや!
流石にあの量は貰い過ぎというか。
下手したらマンサ・ムーサを超えてるかもです。
なので、トイチさんに還元しないと筋が通らないというか…」


『律儀ですねぇ♥』


「いえいえ!」


『chu♥』


「…えッ!?」


『くすくす、ご褒美です♥』


「あ! いや! その!」


『じゃあ、引き続き管理をお願いしますね。』


「え? いや!
流石にここまで量が増えて来ると俺の独断では…」


『お願いしますね♥』


「…あ、はい。」


よし、江本はよく機能してくれている。
頭は相変わらず冴えているし、手元の資金も潤沢だ。
修験道に混ざっているという匿名性も素晴らしい。
前から思っていたが、やはりコイツは最高のカードだな。
改めて後藤響の慧眼に感服する。


そして。
江本がどうしてもというので、金地金を一部受け取ってやる。
《有事の金》とはよく言ったもので、ウクライナ戦争の長期化で金価格は高騰し続けており、遂に㌘1万円に到達したらしい。
要するに、世界は好ましくない状況にあるということである。

江本は大量に持参して来たのだが、取り敢えず100g地金10枚だけの貢納を認めた。
枚数も中途半端なので、これは豚共にくれてやる事に決める。


「あ、あの!」


『はい?』


「これは、上納金とか関係なく日頃の感謝なのですが…」


『?』


江本の差し出して来た小箱を開封させると、それはネックレスだった。
孝文の指輪と色調を合わせてくれたのだろう、シンプルな短いプラチナのチェーンはどんな服にでも合わせる事が出来そうだ。


「いや!
深い意味はないんですけど、もしも喜んで頂ければと思って!」


『うふふふ、佐々木さんに悪いですよぉ♥』


「あ、いえ。
あの女は別に…
もう連絡も取る気ないですし。」


『えー、可哀想ぉ♥』


「仮に連絡を再開するにしてもトイチさんの指示をちゃんと仰ぎますので。」


『くすくす、いつもありがとうございます♥
私ぃ、昴流クンのおかげで何とかやれてます♪』


「あーいえいえ! 俺なんか、そんなそんな!」


『このネックレス可愛いから今付けてみたいんですけどぉ♥
一人じゃつけられなーい♥』


「え?」


『つけてぇー♥』


「あ! はい!」


越境に関してはそれが資本であれジェンダーであれ基本的に反対なのだが、メス化して女の心理が徐々にわかってきたのは大きな収穫である。
昔は馬鹿馬鹿しいと軽蔑していたが、今では女が物を貰って喜ぶ気持ちも少しは理解出来る。
贈る男の心理は最初から痛い程共感できるしな。

俺は江本に可能な限りな褒美を与えてやってから退室させる。
時計を見ると丁度早朝4時だった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



『くすくす♥
どうしたんですか孝文さん。
ずっとこっちを見て。』


「…その、素敵なネックレスだなと。」


『あはは♥
ありがとうございますぅ♪』


「…。」


『えー、そんな怖い顔をしちゃイヤですぅー♥
怒ってますぅ?』


「あ! いえ!
怒るだなんて、そんな!」


『うふふ。
目障りですか?』


「いえいえ!
そんな事ありませんよ!」


『私もぉ♪
普段アクセサリーは付けないんで、少し苦しいんです、
外したかったんですけどぉ♥
1人じゃ外せなーい♥』


「え? あ、いや。」


『孝文さん、おねがーい♥』


「あ、はい!
外します!」


『痛♥』


「あースミマセン!スミマセン!!」


『孝文さんって綺麗な指してますねぇ。
それが凄く器用に動くから素敵ですよ♪』


「あーいえいえ、恐縮です!」


『~♪』


「あの!」


『はい?』


「資産推移の報告に参ったのですが…」


『えー♥
私ぃ、ずっと起きてて疲れちゃったんですぅ♥』


「あ! 申し訳御座いません!」


『少し横になるんでぇ♪
隣で口頭報告して下さい♥』


「え!?
あ、はい、いえ!」


『して下さい♥』


「あ、はい!
し、失礼します!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


【孝文のポンド報告】


21日目  (昨日)


304億3786万ポンド
  ↓
365億2544万ポンド
  ↓
365億0244万ポンド


※60億8758万ポンドの利息(20%)が出現。
※3億9404万ユーロの利息(20%)が出現。
※ルーブルが勝手に増える。
※イワノフ氏のオルガリヒ仲間ポノマリョフ氏が謎のヨット転覆事故で死亡。
※コズイレフ氏、ルーブルの返却を断固拒否、ポンドかドルでの支払いを要求。
※出資者に配当として計2300万ポンドを支払い。
※出資者ツォン氏に日利0.5%の250万ユーロを支払い。
※ウッドランド卿遺族、遠市厘を超富裕層クラブ・ノアに招待する事を提案。
※カミーラ・バーゼル、自身のインスタアカウントにて遠市厘への熱愛を激白。


19億7017万ユーロ
  ↓
23億6421万ユーロ
  ↓
23億6171万ユーロ


671億7485万ルーブル
  ↓
806億0982万ルーブル



【預金者一覧】 (金額は預金額)


カミーラ・バーゼル (自称リンの恋人)
5億ポンド

ウッドランド伯爵家 (家長の喪にも服さず日本で遊興三昧)
4億ポンド

マーガレット・ハワード伯爵夫人 (凄く意地悪なことで有名らしい。)
1億ポンド

イワン・イワノフ (在英オルガリヒ)
10億ポンド

レフ・コズイレフ (在英オルガリヒ)
5億ポンド
100億ルーブル

リチャード・ツォン (英国華人協会の重鎮)
5億ポンド
5億ユーロ


【総預金元本】

30億ポンド
5億ユーロ
100億ルーブル


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「この様に、かなり事態が動いてまして…」


『私にとっては誤差の範囲ですぅ。』


「リン子様に頂戴したEtherも洒落にならない増え方をしてますし。
やはり献上という形で返納させて頂けませんか?」


『却下♥
全額孝文さんの遊興費に充てて下さい♥』


「え、いや。
あれほどの額で遊ぶとなると…」


『街には可愛い子がいっぱい居るんですから、イーサとやらで遊んだらどうです?』


「いえ!
リン子様が最も可憐です!
女神です!」


『うふふふ♥
もぉ♥
お上手なんだからぁ♥』


「わ、私は本気で申し上げております!」


『あはっ♥
悪い気はしませんねぇ♪
じゃあ、これからも孝文さんは懇親会にご招待しますね♥
瀬里奈さん達も孝文さんの事を気に入っているみたいですし♪』


「…私はリン子様一筋です。」


『えー。 
そんなの奥様が可哀想ですぅ♪』


「無論、妻を大切には思っておりますが…
気が付くとリン子様の事ばかり考えていて…」


『chu♥』


「あ!?」


『今夜のことは奥様には内緒ですよ♥』


別に言ってくれても構わないけどな。
男が女の同性愛行為をそこまで咎めないように、女も同様なのだから。

俺がヒルダ・コリンズなら俺の側近に対して自分の郎党団をハニートラップ的にあてがう。
ありとあらゆる術策を弄するあの女は、絶対にその手も並行して打って来る。
リン派とヒルダ派を不可分な関係にしてしまえば、正妻の座を脅かされる可能性が減るからだ。
郎党団にとっても主君の配偶者に接近するメリットは大きいので、積極的に任務に取り組むことだろう。
そうなる前に予防線を張っておきたい。
今の俺にはこの程度しか出来ないが、性を相対化しておけば多少は自陣営の切り崩し対策にはなるだろう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



早朝だったが、孝文も江本も任務に戻らせる。
難しいことではない。


『社会や世界なんてどうでもいいじゃないですか♥
ここでずっと私達と遊んで暮らしましょうよ♥』


そう言っただけだ。
当然2人は微笑を湛えて、すぐに仕事モードに戻ってくれた。
わかるよ、俺だって男なんだから。
女や遊びなんて心底どうでもいいよな。


強烈な朝日に呼ばれた気がしたので、窓から光で白む太平洋を眺める。
遮るものすらない遥か先には米大陸が浮かんでいるそうだ。
俺の出現によって恐らくは一番被害を蒙るであろう彼らに予め心の中で詫びておく。

安心して欲しい。
被害を10億人以内に収めるという俺の公約は不動だ。
もっとも、君達の大陸に何人住んでいるかまでは知らないが。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


邸内を軽く巡察。
だらしなく散らばったランジェリーを見て少しうんざりする。
だが、恩賞はこれくらいの手頃感の方が受け取る側に負担感がないと直感的に再確認する。


豚共が気持ち良さそうにイビキをかいていたのでブランケットを掛けてやった。
まあ、コイツらが風邪を引くとは思えないが。



「おいーっす。」


『樹理奈か、おはよう。
あんまり夜更かししちゃ身体に悪いぞ?』


「へっへー、HPもMPも全然減ってないもんねー。
ステータスオープン♪
ほら! ほぼ満タンでしょ?
つまり夜更かしはアタシにとっては無問題(モーマンタイ)♪」


『なるほど。
ステータス画面は本当に有用だよな。』


「最初は外れスキルだと思って凹んだんだけどね。
体調を数字で管理出来るって利便性エグいわ。」


木下樹理奈は13歳。
人生で最も伸びしろのある時期である。
その時期にパラメーターを目視出来る能力を入手したら…
きっと自己研鑽が楽しくて仕方ないのだろう。
俺が貯金額の増加を喜んでいるように、この女はレベルアップによる成長に歓喜している。


「リン。
一緒に風呂に入ろうよ。」


『いや、今はそんなに。』


「入ろうよ。」


真剣な眼を見て、風呂場の主要機能に密談も含まれている事を思い出し、従う。
確かにまだ身体はベトついていたしな。

デカいジャグジーに湯を注ぎながら、2人で背中を流し合う。
雑談ついでに脱毛のコツとか、流行りのスキンケアを教わる。
怪しげな韓国コスメを密輸する事が少女達の間で流行しているそうなので、笑顔で撲滅を決意。


「じゃあ、本題に入るね。
ステータスオープン♪」


2人でジェットバスに身を任せながら、空中のステータス画面を眺める。


『相変わらずのハイスペックで羨ましいよ。』


「ありがと。
この程度じゃアイツらの足元にも及ばないだろうけどね。」


『アイツらは化け物だから引け目を感じる必要はないよ。』


「駄ぁ目。
女の人生は戦いなの。
アタシら、リンみたいにヌルい価値観で生きてないから。」


『仲裁する方法とかないのか?』


「あるよー。
ヒントは白雪姫。
以上。」


『難易度高いなー。』


「そこは頑張れよー、王子。」


『ゴメン、王子を名乗れるのは息子の代からだな。
俺自身は貧困家庭の出身だし、そこを糊塗しようと考えた事は一度もない。』


「リンは真面目だねー。
ま、そこがいいんだけどさ。」


軽口を叩きながら、樹理奈は画面を俺達の真正面に持って来る。
やはり便利だな。
その能力、正直羨ましい。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


【名前】

木下樹理奈


【職業】

浮浪児


【ステータス】

《LV》  33

《HP》  1016/1050
《MP》  533/800

《腕力》 805
《速度》 881
《器用》 789
《魔力》 792
《知性》 831
《精神》 1101
《幸運》 767

《経験》 401万6212ポイント。


本日取得 200万ポイント


次のレベルまで残り99万9834ポイント。 



【スキル】

「ステータスチェック」

※閲覧 消費MP1
(以下は派生スキル) 

※縮小 消費MP10
※固定 消費MP20
※投影 消費MP100


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「ねえ。
このステータス画面、どう思う?
レベリング仲間としてのリンの意見が聞きたい。」


『一昨日、霞ヶ浦でビリをしてからは殺生をしてないんだな?』


「うん、そうだよ。
昨日のビリは全部リンとエンジュに譲ってあげたしね。」


『今日200万を取得?
外出はしてないよな?
バグじゃないのか?』


「経験ならしたよ。
日付が変わってから。」


『…江本達と寝たのか?』


「あのレベルの男の人とヤラないとか馬鹿でしょ。
勿体ないわ。」


『あまり性的に乱れるのは感心しないなあ。』


「なーに言ってんだ。
2人共、アタシを手早く切り上げてコソコソ嬉しそうにアンタの部屋に消えてったよ。」


『それはゴメン。』


「ゴメンじゃ済まないよ。
イケメン独り占めとか絶許ギルティだからね?
リンは男だから許すけどさあ…
女でああいう舐めた真似した奴とかいたら、マジでリンチだから。」


『…怖いなぁ。』


「女からしたらケツ穴活用して来る男とか一番の脅威だよ。」


『どれくらい脅威?』


「生物としての破滅を連想する。
恐怖しかない。」


なるほど。
やはり俺のアプローチは間違ってなかったな。


「まあいいや。
話を続けるね?
この経験値はセックスで入手したと推測してる。」


『まあ、今日はそれ以外のアクションを取ってなかった訳だしな。』


「200万という数字の内訳も想像が付くんだ。
1人100万。
両方とヤッたからね。」


『セックスで経験値が入手可能なんて初めて聞いたぞ?』


「そりゃそうだよ。
地球には経験値の概念がないんだから。」


『いや、そういうことじゃなくて。
俺はセックスで経験値入ったことない。』


「アホか。
したい事して成長とか甘い話がある訳ねーだろ。
男の仕事は狩りと戦争。
血ぃ流して稼げや。」


『あ、うん。』


釈然としないが、男はセックスではレベル上げが出来ないらしい。


『じゃあ女子はヤリまくったら、幾らでも強くなれるじゃん。』


「いやいや、そんな簡単なもんじゃないよ。
相手が誰でもって事はない。
これまでも何度かヤッてるけど、経験値は1も入らなかったし。」


『そうなのか?
人によって違う?』


「答えはもう出てるんだよ。
経験値はαオスとのセックスでのみ取得出来る。
要はそこらのゴミと寝る事には1ミリの価値もないって事だね。」


『1ミリの価値もないは言い過ぎじゃないか?』


「そう思うなら街で聞いてみなよ。
オスを名乗っていいのはトップのαオスだけだって答えが返って来るから。
女子は全員そう思ってるよ?」


『まあ、俺も男だからな。
カネを持つまでの女子の反応も体感してるし、否定はしないよ。
ゴメンな、経験値の足しになれないΩ野郎で。』


「いや、リンとのセックスで経験値が入らなかったのは、リンが既にアタシの物だからだよ。」


『え? そうなの?』


「言わなかった?
アタシはヒルダから正式に側室資格を貰ってるんだけど。」


『いや、それは初耳だけど。
いいのか?
許可までくれたヒルダを裏切って…』


「アタシはあの女の元でそれなりに手柄を立ててるし、周りのオバサン達も功績は認めてくれてたよ。
借りもあるけど、貸しもちゃんとある。」


『なんか女子の秩序ってよく分からない。』


「アンタみたいなホモ野郎が簡単に理解出来るんなら、アタシらこんなに苦労してないっつーの。
好きで女なんかに生まれた訳じゃねーんだよ。」


『うん、なんかゴメン。』



「まあ、そういう訳でαオスとヤッたら経験値100万はアタシの中でほぼ確定。
今度から積極的に回してねってこと。」


『ちょっと待ってくれ。
鯨を殺しても1万だったのに、セックスくらいで100万は貰い過ぎじゃない?
それはあまりにバランスがおかしいよ。』


「あのねえ。
女が価値のあるオスを捕まえるために、どれだけ苦労してると思うの?
現にヒルダと鷹見夜色は殺し合ってる訳じゃない。
鯨なんてタダのデカい魚じゃん?
殺したきゃ漁師になればいいだけじゃん。
でも価値のあるオトコなんて見つけるのも大変なんだよ。
経験値100万でもワリが悪すぎるわ。」


『価値価値って言うけどさ、男女は同数なんだから、みんなで平等に…』


「アンタ馬鹿ぁ?
価値のあるオトコなんて100万人に1人もいねーよ。」


『いや、100万は流石に言い過ぎでしょ。
世の中の男の人はみんな頑張ってるし。』


「親切でもう一度言ってあげるね?
価値のあるオトコなんて100万人に1人もいねーんだよ。
オマエら何思い上がってる訳?」


『…ゴメン。』


「謝る必要はないよ。
2人も100万分の1を呼んでくれて感謝してるんだから。
勿論、アタシはリンの価値はその程度じゃ済まないと思うけど。
アンタは1億分の1…
いや100億分の1以上の価値があるね。」


『なあ樹理奈、地球の人口80億人だよ?』


「だからそう言ってるじゃない。
アンタが断トツの一番なんだよ。
流石に自覚はあるでしょ?」


『…まあなあ。
今はこんなのだけど、形振り構わなきゃ年内には普通に天下平定してたと思う。
このまま巧遅に徹しても、2024年には自然に覇権が転がり込んでるんじゃないかな?』


「ほーら見ろ。」


『うん、ゴメン。』


「で?
アンタと互角に戦える男って存在する訳?
異世界に凄い奴いた?」


『うーーん。
個のスペックとしてはみんな俺なんかより遥かに優れていたけど。
所詮はソルジャー適性の話だからね。
総合力で俺に勝てそうな相手は見当たらなかったな。
その気は無かったんだけど、4か月で何となく異世界平定しちゃってたし。
地球は面積広い分、もうちょっと掛かるかもだけど。』


「そういうこと。
オスってそれくらい個体差激しいんだよ。
世の中なんてさ、トップ層が総取りする様に出来てるんだから。
女だって、上のオトコを捕まえるのに必死だよ。

アタシらが普段どれだけ苦しい思いしてるか分かってないでしょ。
女に生まれるって地獄なんだよ。」


『やや大袈裟だと思うけど、言い分はわかった。』


「大袈裟ぁ?
総取り野郎が何言ってんだか。」


『やっぱり俺、総取り野郎かな?』


「ヒルダも鷹見夜色もそれを理解してるから、あそこまで必死になるんでしょ。
アンタの価値に気付いたら、意欲のある女は全員そうなるよ。」


『…俺は、平等な社会を作りたいだけだよ。』


「どーやって?」


『…例えば。
一旦カネを集めてから、地球の全員に同額を配るとか。』


「それってさあ。
単にアンタが地球の王様になるって話じゃん。
ってかリンの子孫以外って22世紀まで生き残れる訳?
こんなにエグい総取りは初耳だわ。」


『…難しいものだなあ。』


「アンタが勝手に難しくしてるだけでしょ。」


『返す言葉もない。』


「ま、アタシはもっとシンプルだから。
レベル上げて、敵を殺して、リンをモノにする。
以上。」


『俺、モノにされるの?』


「仕方ないでしょ。
トロフィの癖にデクなんだから。
アタシらが頑張るしかないじゃん。」


『参ったなあ。』


始末しなきゃいけない相手ばっかりが増えるのは疲れるよな。
俺は忙しいのに。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


古河槐も既に起床していたらしい。
俺達が風呂から上がると、リビングでノートを凝視していた。


『エンジュおはよう。』


「…はよー。」


…上の空である。


『風呂空いたから。
タオルはクローゼットの中の新品を使って。』


「…ねえ、2人共。」


『ん?』


「ちょっと今から握力計るから、横で見てて。」


『あ、うん。』


エンジュは直立不動の体勢となり、握力計を握り込む。
コイツ、こんなに真剣な表情出来るんだな。


「やっぱり右が35。」


『あ、うん。
確か昨日は20台だったよね?』


「うん、今まで27を超えた事は一度もない。
多分大幅にレベルアップした。」


『握力なんて普通は数日で向上するものじゃないからね。』


「ねえ、さっきのアタシの測定。
フォームは不自然じゃなかった?」


『いや、体育の授業とかで指導される適切なフォームに見えたぞ。
昨日も今日も、そこまでの変化は見当たらない。』


「ふーん、ありがと。」


エンジュは素っ気なく言うと、無言で算数アプリを起ち上げて操作を開始した。
次は数学能力の変化を測定したいらしい。
俺の裾をガッチリ握っているという事は、側に居ろということなのだろうな。


「やっぱりさぁ。」


『ん?』


「樹理奈のスキルはチートだわ。
自分の能力をあそこまで精密に把握出来るって別格。」


『だろうな。
あのスキルを持ってれば、勉強とか運動とか楽しくて仕方ないと思う。』


「…結局さ。
アタシが学校嫌になった理由もそれなんだけどさ。
勉強やる意味とか全然わかんなくて、皆から馬鹿だとか汚いとか言われてさ。
いい事なんて何もなかったよ。
アタシ以外はみんな塾とか行って、小坊の頃から中学の勉強とかしてるの。
先生もそういう奴ばっかり褒めるし。
母親があんなだから、アタシまでそんな目で見られるし。」


『…そっか。』


「でも、レベルアップの存在を知った。」


『うん。』


「ゲームの中だけの話だと思ってたけど。
経験値もレベルも意識したら機能してくれるんだよ。」


『みたいだな。』


「ねえ、リンはツルカメ算って知ってる?」


『ああ、算数の授業でそんな話も出たかな。』


「クラスでさぁ。
アタシだけが全然理解出来なかったの。」


『うん。』


「他の皆は塾とかで習ってるから知ってるのね。
世の中にはサピックスとかいうのがあるんだって。」


『らしいな。』


「何度聞かされても意味わかんなかったけど…
今は逆。
どうしてこの程度の話が理解出来なかったのか不思議。

…アタシだって変われるんだ。」


エンジュが見せてくれた画面には大きく「Stage Clear」と表示されていた。
どこかの予備校が作成した学習支援用のアプリ。
対象年齢は中高生くらいであろうか。
ソファーに深くもたれたエンジュは無言で涙を流し続けていた。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


当たり前の話だが、成長しているのは俺だけじゃない。
むしろ能動性の乏しい俺と違って、周囲は恐ろしい速度で動き回っている。
人も時代も激動なのだ。

繭子に借りたタブレットでニュースをパラパラ捲る。

今や財界関連のニュースでは必ず渋川薫子が映されるようになった。
鷹見が勝手に都知事選に出馬して新宿中に自分のポスターを貼りまくっている。
家畜泥棒騒動はますます大規模化しており、畜産農家の倒産件数は過去最大に。
神聖教団は各地で弾圧を受け信者が何人も逮捕されてしまっている。
スロバキアでは親露派のフィツォ氏が首相に返り咲いた。

今は力を蓄える時期である事はわかっているのだが、自分だけが時代に取り残されているような不安を感じる。
不安の原因はわかっている。
カネを増やすしか能のない俺なのに、手元に全然カネが無いのだ。


1億6187万5803円。


これが俺の全財産。
ウェンとは言え、かつて10垓もの資産を築いた経験があるだけに焦りもある。
皆の前では必死に虚勢を張っているが、実は敗北感を堪えるのが精一杯だ。
特に奴らが俺に賞金を懸けたのが痛い。
カネは社会に食い込む為のツールなのに、その社会に対して顔を出せない。
ヒルダにパーティーを壊滅させられてから、俺が上達したのは化粧だけである。
何より仲間を失ったのが辛いよな。


「じゃんばりー♪」


『瀬里奈さん。
朝からお菓子ばっかり食べちゃ駄目ですよ。
ちゃんとしたご飯を食べましょうね。』


今の俺の周囲にはこんな奴しか居ないしな。


「ばーりー。」


『えー?
外食がしたいんですか?』


「じゃん♥じゃん♥」


『仕方ないですねぇ。
じゃあ、皆が起きたら食べたい物を聞きましょうか。』


「バリバリ―!!」


『ちょ! 無理に起こしちゃ可哀想でしょ!』



豚舎が騒がしくなって来たので思索を打ち切り、洗面台が混む前にメイクを整えることにした。
来たばかりだというのに、洗面台は豚共の化粧品でグチャグチャ。
俺も人の事は言えないのだが、どんな豪邸に住んだ所で育ちの悪さって修正不可能だよな。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


大洗は古来よりの良港だけあって、港湾・船舶に関する施設が充実している。
俺達が遊びに来たヨットマリーナもその一つだ。
すっかり贅沢を覚えた豚共は検索機能で出来るだけ高い店を探す癖が付いてしまったようだ。
(コイツラ本当に浅ましいな。)
それでこのマリーナにあるイタリアンレストランに連れて行く事を強請られた。
まあ、悪くはないか。
ずっと屋内に閉じ籠っているのは精神衛生上好ましくないからな。



  「いやっほおお! 
  海だぁ!! 海物語だあ!!!」


  「沖海2が至高!!!」


  「ジャンジャンバリバリ―!!!」


  「沖海アグネスこそが最高の名機!!」



『はいはい。
ここはセレブ向けの施設ですから。
場の雰囲気を壊さない様にしましょうね。』


  「ねえ!
  海物語が打ちたくなった!!」


『史奈さーん。
そんな事言ってるから大学8回生で除籍されちゃうんですよ。』


  「リーチ後にピンク色のヨット!!
   出現するとウリンチャンス!
   わかるでしょ!?」


『いやー、わかんないっすねー。
絵麻さんには前から指摘したかったんですけど…
皆が皆パチンコ打つ訳じゃないんで、そこは理解しておいて下さいね。』


  「ジャンジャンバリバリー!!!!
  ヨット♪ ヨット♪」


『瀬里奈さーん、あんまり走ると転びますよー。
ほらー、周りに迷惑掛けない。
というより貴方、かなり大きい息子さんおられますよね?』


  「リン子ぉー。
  腹減ったぁー、メシー!!!」


『風香さーん。
本来貴方は千ベロ以上のランクの店に入っちゃいけない人なんですけどね。』



13歳組が不参加の為、マリーナに来たのは俺・繭子・史奈・絵麻・瀬里奈・風香の6人。
明らかに場の雰囲気に合ってないのが申し訳ない。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


【所持金】

1億6187万5803円
  ↓
1億6177万0533円

※マリーナ内のイタリアンレストランに飲食費10万5270円を支払い。


[内訳]

市場直送地魚のカルパッチョ盛り合わせ 1,958円(税込)×2
チーズの盛り合わせ 1,958円(税込)×2
あんこうのトマトスープパスタ 2,068円(税込)×2
地魚のアクアパッツァ 2,453円(税込)×1
イタリアンサラミと生ハム盛り合わせ 1,683円(税込)×3
シーフードピザ 2,288円(税込)×1
マリーナ風ビスマルク 1,958円(税込)×1
伊勢海老ののトマトクリームパスタ 3,520円(税込)×1
アンガス熟成肉の1ポンドステーキ 5,720円(税込)×3
牛ヒレ肉ソテー 3,850円(税込)×3
デザートの盛り合わせ 1,628円(税込)×7
ブルックリンディフェンダーIPA 770円(税込)×6
ナストロアズーロ 858円(税込)×1
アスティスプマン(ピエモンテ) 4,290円(税込)×1
モエ・エ・シャンドン ロゼ 14,080円(税込)×2


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


『ねえ、絵麻さん。
何にもしてない癖に、どうしてそんなに食べれるんですかぁ?』


  「ハア?
  リン子だって食べてるでしょ!」


『私は男の子ですからぁ。』


  「明日からダイエットするわよ!」


『絵麻さんに逢った日からずっとその台詞聞かされてますけど。』


  「っさいわねー。
  なーんでアンタは細いのよ!」


『男としてヒョロイだけですぅ。
コンプレックスなんで指摘しないで下さい。』


  「女としては理想的スリムなのよ、アンタは!」


『あんまり嬉しくないですけど、折角ですから有効活用していきますね♪』


  「あー、この子…
  まぁたイケメンを独り占めするつもりだわ。」


『ちゃんと皆さんにも分配しますよぉ。
昨日も2人呼んであげたでしょ?』


  「うん! あの2人は良かった!
  高校球児と証券会社社長が相手ってさあ。
  自己肯定感爆上がりよ!」


『それは何よりですぅ。』


  「だから今日、パチへ行けば勝てると思うの!」


『えー、その理屈はおかしいですぅ。』


  「リン子は全然わかってないわね。
  女は度胸よ! 
  勢いのままにGOGOGO!!」


『絵麻さん、それで何度失敗してるんですか。
もうギャンブルは懲りましょうよ。
後、ホスト遊びも。』


  「リン子がね?
  あのランクのオトコをね?
  これからも斡旋してくれるならね?
  ホスクラ遊びは減らす!」


『まあ、本来私のパーティーメンバーはあのランクの人ばっかりですけどね。』


  「え! マジ!?
  他にどんな人居るの?」


『他にも高校球児居ますよ。
怪我で引退しちゃいましたけど。』


 「イケメン?」


『ガチのイケメンです♥』


  「おー!!」


『他にもメンズモデルやってる人とかも居ます♥』


  「うおー!うおー!」


『そのうち合流します。』


  「アタシ! アタシも合流するぅ!!」


『うふふ、どうしよっかなー♪』


  「意地悪しないで! 
  おねがいだよぉ。
  リン子のグループに入れておくれよぉ。
  アタシ達親友でしょ!」


『あはは、まあこれも何かの縁ですしね。
じゃあ、パーティーを組み直す時に雑用係枠を設けます。
皆さんが希望するなら入れてあげてもいいですよ。』


  「で、でもぉ。
  アタシは家事とか苦手だしねえ。」


『ま、セックスの相手でもしてればいいんじゃないですか?
タテマエ上は給仕係ってことにして。』


  「それなら毎秒でも出来るよーー!!」


『じゃあダイエットも少しずつ頑張って行きましょうね。』


  「わかった! 
  パチンコダイエットで指から痩せてみる!」


…コイツ、すげえな。
まあ、男所帯を再結成するなら、最初から性欲処理の方法を考えとかなきゃだからな。
こういうタイプの女を10人程度確保しておけば、パーティー運営の幅が広がるだろう。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


さて。
これは想定外だったのだが、こっちは女子グループなので結構ナンパされる。
何故通されてしまったのか分からないのだが、見学名目でオーナーズラウンジに招かれる。
(まあヨットクラブなんて所詮は女漁りの装置だからな。)
そこで様々なグループから乗船を誘われた。
ヨットが富裕層向けの遊びなので、強引な誘い方をしてくる奴はいないが、遊び慣れてるオッサンが多い所為か、距離の詰め方が上手い。

ナンパには最初は忌避感があったのだが、上手に誘ってくれると悪い気はしない。
まあ、こういう場所でヨット遊びするような連中は社会の中でも上澄みだからな。
身なり1つとっても資産家階級である事がわかってしまう。

驚いたのは大学生くらいのボンボングループがパリピ風にウェイウェイ騒いでいたことだ。
見た所、俺と似たような年代だろうか。
カネはある所にはあるのだと感心する。

結局、ラウンジからヨットを眺めていただけなのだが、かなりのグループから言い寄られた。
ウェイウェイグループはやや強引だったが、それ以外の連中は概ね紳士的だった。
ラウンジ備え付けの大画面で流されてるTV番組一つとっても、衛星放送の経済番組であり眺めている連中も我が事としてしきりに頷いていた。
ロシアが戦時経済で意外に部分的好景気も観測される一方、英国経済は本格的にヤバくなっていた。
(どれくらいにヤバいかというと、《英国債の空売り方法》というワードが検索ランキングの1位に輝くくらいにはヤバい。)
無論、ここに居る連中は賢いのでポンドに関しては売りポジションでしか保有していない。
キャスターが英語で欧州情勢を伝えているが、皆は字幕がなくても聞き取れるらしく、俺をナンパしながらも意識の何割かはちゃんとニュースに向けていた。
ここら辺は流石の上級国民である。
レベルの高い経済番組とは裏腹に部屋の隅で流れている地元ニュースは低民度だった。
外国人労働者がサツマイモ畑から農作物を盗難しただの、土浦でたった今チンピラが刺殺されただの、そんな内容である。
ちなみにチンピラは昼中堂々往来で殺されたらしく、土浦市内全域に緊急配備がなされたそうだ。
ロンドンも土浦も大変だね。
無論、上級国民たちは横目で地元のローカルニュースもしっかりと観察している。
そういう抜け目の無さが彼らをヨット遊びに興じる身分に据えているのだろう。


「へー、キミ男の子なんだ。
今LGBTとか流行ってるからねえ。」


一番長く話したのは都内で不動産会社を営む有村社長。
来年還暦とは思えないほど若々しいルックスと、年齢相応に落ち着いた物腰に親しみが持てた。
後から聞いて大いに首肯した話だが、あり得ないレベルでモテる人らしい。
(ちなみに奥様は28歳年下。)



『恐縮ですぅ。』


「君以外もオカマちゃん?
ああ、今はオカマって言葉も差別用語になるのか。」


『あ、いえ。
アレは全部女です。』


「へー。
じゃあ、キミある意味ハーレムじゃない。」


『いえ、そういう目で見た事はないですぅ。』


「え?
セックスしてないの?」


『あ、ちゃんとしてますぅ。』


「あははは、ハーレムじゃないかww」


『すみませぇん。』


「じゃあ、あれか?
6Pとかヤルのか?」


『えっとぉ、今日は来てないんですけどぉ。
女子が後2人居るんで、8Pしてますぅ。』


「ははははww
負けたっ!
私も女遊びには自信があったんだけどねえ。
4PがMAXだよ。
うわぁ、キミの半分かぁww
世の中、広いなぁww
いやあ、井の中の蛙だったよ。」


有村社長は豪快に敗北を宣言するが、その表情には一切の曇りはない。
そりゃあそうだろ。
こういうガチのαオスから見れば、俺なんか女に紛れたオカマ野郎に過ぎないからな。
聞けばこの有村、大学生の頃は仲間と六本木のクラブを貸し切って1000人規模のパーティーを開いていたらしい。
まあ、そういう格の男だ。

しばらく談笑して、あまりに自然なタイミングで名刺を出されたので思わず受け取ってしまう。
やべー。
このオッサンがモテるの分かるわ。
誘い方の呼吸が神懸かってる。
同じ男として思わず唸らされる。
俺がスマホを持ってないので、繭子を呼び出し連絡先を交換させた。


「困った事があれば何でも気軽に言って来て。」


本当に何でもない表情で話を締め括って来たので、駄目元で平原の友人の福田魁と面識がないか尋ねてみる。
(あのオッサンも一応は準仲間だからな。)
案の定、眉を顰められる。
九州から殴り込んで来た乱暴者。
中古車業者を自称しているが、要は反社。
嫌われない訳がないのだ。


「あー、福田クンねえ。
いや、面識自体はあるよ。
ヨットの世界は狭いし。色々な意味で彼は目立ってるからねぇ。」


有村は心底うんざりした表情で福田を語る。
隣に居られた奥様も似たような表情となる。
まあ妥当な反応だろう。
福田や平原なんて都内の人間から見たら、ド田舎からの侵略者以外の何者でもないからな。


『知人と連絡が取りたいんですけどぉ。
事情があって連絡先がわからないんですぅ。
福田さんだけが共通の知り合いでぇ。』


「うーーーん。
福田クンねえ。
リン子ちゃんも、付き合う相手は選んだ方がいいよー。」


『返す言葉も御座いませんですぅ。』


「まあいい。
こちらから言い出した事だからね。
内々に打診はしてみる。
えっと、じゃあ報告は妻から繭子さんにさせる形でいいかな?

美奈子、繭子さんとLINE交換しておいて。」


  「はい。
  じゃあ、繭子さん。」


  「奥様申し訳御座いません。
  QRコードです。」


  「あらあ、お綺麗なアイコンですね。」


  「いえいえ、奥様のアイコンもとても素敵です。」


「じゃあリン子ちゃん。
あまり期待せずに待っていて。」



俺達は有村夫妻にペコペコと頭を下げて厚意に感謝した。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「ねえ、リン子ぉ。」


『はい?』


「アンタ、アタリのオトコを引く天才だわ。
さっきの有村社長なんてトップオブトップよ?
60前であれなら、若い頃はどんだけイケてたんだよって話。」


『男同士だから話しやすいだけですよぉ。』


「それでも凄いわ。
まあ、アンタが高級な場所に慣れてるからってのもあるんでしょうね。
明らかに社長さん達、アンタを同クラスタの人間として認識してたもの。」


…まあ、俺は(株)エナドリの創業者だからな。
異世界の事とは言え、事業経験があるのはデカいのだろう。
(実務は全てベーカー氏に任せていたが。)


「リン子ぉ。
やっぱりアンタいい男だよ♥」


『そうですかぁ?』


「仕事の出来る人って恰好いいよ♥
アンタって万能チートで凄い♪」


…メス化して逃げ回ってる男が万能ねぇ。
自己評価は真逆なんだけどな。


『あのねえ繭子さん。
私はカネを増やすしか能のない男ですよ?』


「あのねえリン子。
女が求めてるのはその能を持ったオトコなんだって。」



まあ、そうだろうな。
カネさえあれば、経営層とのコネもこんな風に簡単に作れちゃうからな。
でもなあ。
世の中の殆どの人間がカネを増やすどころか減らしている現状。
それはあまりに酷な要求だよ。


「ねえ、そろそろ帰らないと17時に間に合わないけど。」


『ですね。
4人を回収して別荘に戻りましょう。』


豚共はヤリモクナンパが余程嬉しかったのか、GETした連絡先の品評会を始めている。
品の無いことに、貰った名刺に相手の顔面偏差値を書き込む始末。


  「あのハゲは絶対アタシに気があった!」


  「いや! アタシ狙いでしょ!」


  「バリバリ―!」


  「ちょっとあのハゲの会社、上場してるじゃないよ!」


『皆さん、アレだけよくして貰ってハゲ呼ばわりはやめましょうよ。』


  「だってハゲてたもん!」


  「画数の多い苗字は覚えられないんだよ!」


  「コノハゲーコノハゲーコノハゲー♪」


  「聞いてよリン子。
  アイツ、ハゲの癖にジャガーに乗ってたんだよ?」


『車くらい好きなのに乗らせてあげましょうよぉ。』



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「はい! 戻って参りました!」


『繭子さんテンション高いですねぇ。』


「今日はスキルの実験をしよう!」


『ほう。』


「セックスしながらカネを出せるかの実験!」


『却下。』


「なんでよー。」


『…おカネって社会そのものですよ。
それを遊びながら出すなんて不謹慎でしょう。』


「ぐぬぬ、この賢君め!
オマエは名将言行録か!」


『私なんて大したことないですよ。
本物の賢王に比べれば、足元にも及びません。』


「え? 本物って?」


『ほら、そろそろ発動しますから。
早く回収準備して下さいね。』


「はーい。」


今日も何の進展もない日だったな。
ヒルダに拉致されてから進軍ペースが完全に止まってしまった。
まったく困ったものだ。


《3398万円の配当が支払われました。》



「リン子の凄い所はさあ。」


『はい?』


「この大金を見ても何も感じてないことなのね。
実際、これだけの札束を見てもハシタガネって思ってるでしょ?」


『これが個人の富なら過分だと思いますよ。
コメを買う金もない家でしたから。
父も不器用なりに頑張っていたんですけどね。』


「ちょっと待ってよ!
このカネはアンタのカネでしょ?
個人の富じゃない。」


『私は公人ですから。
そもそも私財を持つ事も許されないんですよ。』


「?
どの政治家も大なり小なり私財は持ってるでしょう。」


『彼らを許すか否かは後ほど私が決めます。』


「…ねえ、アンタって何を考えてるの?」


『男としての責務についてじゃないですか?』


「あっそ。
なら口は挟まない。」


『ええ、そうして下さるとお互い助かります。』


「ねえ。」


『はい?』


「男が責務を果たすと女はどうなるの?」


『死にますよ、当たり前でしょ?』


「そっかー。
死ぬかぁー。
他の屑共は何兆人死んでくれてもいいけど、自分の命は惜しいわぁ。
生き残る方法とかある?」


『知性を捨ててくれれば長生き出来ますよ。』


「マジかー。
アタシ、余計な事を考えすぎるタイプだからなあ。
どっかに逆知恵の実落ちてねーかな。」


『今度、瀬里奈さんにでも教えて貰いましょう。』


「だね。」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


【所持金】


1億6177万0533円
  ↓
1億9575万0533円
  ↓
1億7575万0533円


※配当3398万円を取得
※児玉繭子に御祝儀として2000万円を支給。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



俺は何度も頭の中で金額を計算し直す。
間違いない。
今の日利は21%に上がっている。
樹理奈やエンジュだけじゃない。
俺だってちゃんとレベルアップしてるんだ。


「ねえリン子ぉ!」


『はい?』


「2000万もらっておいてなんだけどさあ!」


『元々貴女のおカネですよ。』


「アタシが預けてるのは1000万だけだるるろお!!」


『じゃあ利子ってことで。』


「アンタ怖ぁいい!!!!
そんなアンタに報告するのは気が引けるんだけどさあ!!
バーツとペソが増えてるうう!!」


『ああ、昨日そんな話もありましたね。
増えちゃいましたかぁ。』


「それでぇ、怒らないで聞いて欲しいんだけどぉ!」


『怒られるような事したんですか?』


「ねえ、ホントゴメンね。
許してくれる?」


『いや、まずは何をやらかしたのか教えて下さいよ。』


「セックスしながら話さない?」


『真面目な話の途中にシモを持って来られるとますます許せなくなりますよ?』


「あーん♪
リン子のそういう所がちゅきぃ!」



繭子はクネクネと身体を捻りながらカネの入っているスーツケースを開く。
中に入ってたのは…

トルコ・リラ
メキシコ・ペソ
アルゼンチン・ペソ
ベネズエラ・ボリバル
ジンバブエ・ドル
マレーシア・リンギット
中国元
ブラジル・レアル
クウェート・ディナル
サウジアラビア・リアル
韓国ウォン
香港ドル
ギリシアドラクマ
カンボジア・リエル
USドル
ミャンマーチャット
ケイマン諸島ドル
インド・ルピー
オマーン・リアル
朝鮮民主主義人民共和国・ウォン
スイス・フラン
エルサルバドル・コロン


『繭子さーん。
やめろって言いましたよね?
おカネって政治なんですよ?
私だって考えて増やしてるんです。』


「ごめんさーい!
チ〇ポしゃぶるから許してーー!!!」


『それ、貴女がしたいだけでしょ。
やらかしたのはそれだけですか?』


「実は!
通貨入場で紹介してなかった分がある!」


『まだあるんですか…』


「…スゥ。
加えて経済危機に備え超豪華なリザーバーを4通貨御用意致しました!

カナダのピットファイター、カナダ・ドル!!
伝統派通貨! パプアニューギニア・タブ貝貨!!
東洋の通貨! モンゴル・トゥグルグ!
……ッッ  どーやらもう1種類はヤバ過ぎて告白に躊躇しているようですが!
踏ん切りが付き次第ッリン子様にご紹介致しますッッ」


『…流石に貝のおカネは初めて見ましたよ。
これは後で絶対揉めるパターンですから、タイミングを見て廃棄しますよ。』


「えー、捨てちゃうのぉ?」


『いやいや、この瞬間に家宅捜索とかされたら1発アウトですよ。
私が警察当局なら意地でも起訴しますもん。』


「だよねー。」


俺達は横目で転がっている先々帝陛下の記念金貨を眺めながら話す。


「えへへ、丸々一枚増えちゃったね。
これは捨てちゃ駄目だよね?
壊したり捨てたりしたらリン子的には不敬だもんね?

えー、いいでしょー。
金貨は特別だよー。
金の残り埋蔵量ってプール一杯分しかないんだぞー?」


『金ならあげますから。
金貨の形で増やすのはやめましょう。』


「え!?
金をくれるの!?」


『厳密に言えば昴流クンからの贈り物です。
皆さん、感謝して受け取るように。』


江本から貢納された金地金を見せると繭子は随分おとなしくなる。
この女は馬鹿じゃない。
俺の言う通りに分配を受けた方が賢いことは既に理解はしていたのだ。

そう。
俺の指示には従った方が良い。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


21時を回ってから13歳組が帰宅。
アイツらいつまで経っても東横の時間感覚が抜けないよな。
帰って来るなり、挨拶もせずに走って浴室に飛び込んだので、繭子が扉越しに叱責している。
風呂の中から樹理奈が怒鳴り声で謝罪。
やや雰囲気が剣呑だったので、繭子に声を掛けクールダウンさせる。

場の空気を変換する為、俺は豚共が脱ぎ散らかした服をドラム式洗濯機に放り込む。


『2人共、外に出て汗かいただろ。
洗濯機回すから、洗濯物を出せ。』


  「自分で洗うからいい。」


『いや、今から回すところだから洗濯物出せって。』


  「…捨てた。」


『え?』


  「散歩してる時、車に泥を掛けられたんだよ。
  それで全部捨てた。」


『オマエら玄関で普通に服着てただろ。』


  「っるっさいなー。
  兎に角、アタシらの分はアタシらで洗うから!」


俺では手に負えなさそうなので、繭子に任せて自室で休憩。
豚共に押し付けられたファッション誌を読む。
風香曰く、俺は《赤文字系》なるコーディネートで固めた方がいいらしい。
もっとも、雑誌を読んだ所で自分が着ている姿は想像出来なかったが。


「ねえ、リン。
起きてる?」


『エンジュか?』


「さっきはゴメン。」


『あ、いや。
あんまり繭子さんに心配かけるなよ。』


「…。」


『エンジュ?』


「ねえ、リンは異世界で人間殺したんだよね?」


『…うん、やや過剰防衛気味ではあったけどな。』


「人間の経験値、どれくらいだった?」


『えー、どうだったかなあ。
盗賊? 民兵? 
そのリーダーみたいな人で20万前後だったと思う。
今思えばさあ、鯨の20倍だから大したものだよな。』


「みんな何十万もあったの?」


『いや、リーダー以外は数万だったなあ。
俺とあんまり歳の変わらなさそうな盗賊も居たし。
ああ思い出した。
そいつが一番騒がしく命乞いしながら暴れたんだ。
かなり殺すのに苦労したのに3万しか無かったから不思議に思ったんだよ。
経験値って基準がわかりにくいなって。』


「ねえ、リン。」


『んー?』


「アタシ、レベル上がったよ。」


『ああ、それはおめでとう。』


「それも一気に上がった。」


『?』


そう言ったきり黙り込んでしまったので、俺も雑誌に目を戻した。
一通り読み終わって電気を消そうとふと見ると、去ったかと思っていたエンジュは部屋の端っこで難しい顔をしていた。
流石に少しは申し訳なさを感じたので、棚から枕をもう1つ降ろして布団に入れてやった。

これも男の仕事だからな。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




【名前】

遠市・コリンズ・リン子・厘


【職業】

ホステス
パチンコ台

神聖教団 大主教
東横キッズ
詐欺師


【称号】

淫売
賞金首


【ステータス】 (地球上にステータス閲覧手段無し)

《LV》 21
《HP》 ぶぃ♥
《MP》 ぞいっ♪
《力》  メスガキ
《速度》 小走り不可
《器用》 ライジング・カード!
《魔力》 悪の王器
《知性》 奸佞邪智
《精神》 絶対悪
《幸運》 的盧

《経験》 1142万4968

本日取得  0
本日利息 190万4161

次のレベルまでの必要経験値954万6542


※レベル22到達まで合計2097万1510ポイント必要
※キョンの経験値を1と断定
※イノシシの経験値を40と断定
※うり坊(イノシシの幼獣)の経験値を成獣並みと断定
※クジラの経験値を13000と断定
※経験値計算は全て仮説



【スキル】

「複利」 

※日利21%
下4桁切り上げ 



【所持金】

1億7575万0533円


22万BTC  (下4桁切り上げ)
  ↓
27万BTC
  


8万XRP (下4桁切り上げ)
 ↓
10万XRP


8万SOL (下4桁切り上げ)
 ↓
10万SOL


※ユーロ・ポンド・ルーブル・バーツ・ペソ・ドルも保有。
※ユーロ・ポンド・ルーブル・ドルの保管権を孝文・j・Gに付与。
※仮想通貨の運用権を孝文・j・Gに付与。
※タイバーツとフィリピンペソの保管権を児玉繭子に付与。



【残り寿命】


14万6500日 (下4桁切り上げ)
  ↓
18万6500日



【所持品】

Maison Margiela ショルダーバッグ 白
Archi Diorリング ホワイトゴールド×ダイヤモンド
ティファニー ビクトリア  グラジュエイテッド ネックレス




【約束】

 古屋正興     「異世界に飛ばして欲しい。」
 飯田清麿     「結婚式へ出席して欲しい。」
〇         「同年代の友達を作って欲しい。」
          『100倍デーの開催!』
×         「一般回線で異世界の話をするな。」
          『世襲政権の誕生阻止。』
〇後藤響      「今度居酒屋に付き合って下さい(但しワリカン)」
          「大阪を滅ぼさないで下さい!!!」
          「空飛ぶ車を運転します!」
 江本昴流     「後藤響を護って下さい。」
          『遠市王朝の建国阻止。』
×弓長真姫     「二度と女性を殴らないこと!」
×         「女性を大切にして!」   
〇寺之庄煕規    「今度都内でメシでも行きましょう。」
×森芙美香     「我ら三人、生まれ(拒否)」
×中矢遼介     「ホストになったら遼介派に加入してよ。」
          「今度、焼肉でも行こうぜ!」
〇藤田勇作     『日当3万円。』
〇堀田源      「トイレコインの使い方を皆に教えておいて。」
〇山田典弘     「一緒にイケてる動画を撮ろう。」
〇         「お土産を郵送してくれ。」
          「月刊東京の編集長に就任する。」
 楢崎龍虎     「いつかまた、上で会おう!」
×警視庁有志一同  「オマエだけは絶対に逃さん!」
          「オマエだけは絶対に守る!」
×国連人権委員会  「全ての女性が安全で健(以下略)」
〇安宅一冬     「浅草寺周辺を一緒に散策しましょう。」
 水岡一郎     「タックスヘイブンの利用・移住をしないこと。」
×平原猛人     「殺す。」
          「鹿児島旅行に一緒に行く。」
          「一緒にかすうどんを食べる」
 車坂聖夜Mk-II   「世界中の皆が笑顔で暮らせる、優しい世界を築く」
×今井透      「原油価格の引き下げたのんます。」
          「小麦価格の引き下げをお願いします」
〇荒木鉄男     「伊藤教諭の墓参りに行く。」
 鈴木翔      「配信に出演して。」 
×遠藤恭平     「ハーレム製造装置を下さい。」
〇         『子ども食堂を起ち上げます。』
          「紙幣焼却によりインフレを阻止する。」
〇田名部淳     「全財産を預けさせて下さい!」
          「共に地獄に堕ちましょう。」
 三橋真也     「実は配信者になりたいので相談に乗って下さい。」 
〇DJ斬馬      『音楽を絡めたイベントを開催する際、日当10万で雇用します。』
 金本宇宙     「異世界に飛ばして欲しい。」
 金本聖衣     「同上。」
 金本七感     「17歳メインヒロインなので旦那との復縁を手伝って。」
〇天空院翔真    「ポンジ勝負で再戦しろ!」
          「再戦するまで勝手に死ぬな。」
〇小牧某      「我が国の防諜機関への予算配分をお願いします。」
 阿閉圭祐     「日本国の赤化防止を希望します。」
〇坊門万太郎    「天空院写真集を献納します!」
 宋鳳国      「全人類救済計画に協力します!」
 堀内信彦     『和牛盗難事件を解決します。』
〇内閣国際連絡局  『予算1000億円の確保します』
 毛内敏文     『青森に行きます!』
 神聖LB血盟団   「我々の意志を尊重する者が必ずや遠市厘を抹殺するだろう。」
〇大西竜志     「知り得る限り全ての犯罪者情報の提供。」
          『貴方の遺族に篤く報います。』
 坂東信弘     「四国内でのイベント協力」
 国重辰馬     「四国内でのイベント協力」
 涌嶋武彦     「畜産業界の総力を挙げて遠市派議員を衆議院に最低10名押し込みます!」
 斑鳩太郎     『処刑免除を保証します。』
 志倉しぃ     「カッコいいホモの人を紹介して下さい。」
〇孝文・j・G   「英国大使館パーティーにて利息支払い」
          「永遠の忠誠と信仰を(以下略)」
〇グランツ(英)  「perape-ra!!!!!!!!」
 E・ギャロ     「農政助言」
          「王都で星を見る。」
 福永史奈     「出産すれば1億円支給」
 野上絵麻     「以下同文」
 桂川風香     「以下同文」
 久能木瀬里奈   「ジャンジャンバリバリ!!」
 児玉繭子     「ウチの旦那に色目を使うな。」
 古河槐      「jetの救済をお願い。」
 カミーラ・B   「perape-ra♪」
 故バーゼル卿   「perape-ra!」
 有村拓我     「福田魁との連絡を取る。」



 金本光戦士    「どんな危機からも必ず救い絶対に守る。」


◎木下樹理奈    「一緒に住ませて」


×松村奈々     「二度と靴は舐めないにゃ♥」
〇         「仲間を売るから私は許して♥」


◎鷹見夜色     「ウ↑チ↓を護って。」
〇         「カノジョさんに挨拶させて。」
〇         「責任をもって養ってくれるんスよね?」


×ヒルダ・コリンズ 「芋羊羹…。」
          「王国の酒…。」
          「表参道のスイーツ…。」 
×         「ポン酢で寿司を喰いに行く。」


 土佐の局     「生まれた子が男子であればリイチ。
          女子であればリコと命名する。」

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