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18 アリーナ
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「こ、これは……」
アリーナは眼前に広がる光景に驚きを隠せなかった。
そこはアリーナがシリカに掃除を任せた廊下。
数時間前までは最低限の掃除しかされておらず、ホコリだらけだった場所だ。
それが今ではホコリ一つなくなっていた。
シリカが額の汗をぬぐいながら、笑みを浮かべる。
そんな彼女の様子に気づきながらも、アリーナは辺りを見回した。
壁の隅はもちろんのこと、窓枠や柱の隙間、壁そのものに天井まで、綺麗に汚れを拭きとられて、部分的に鏡のように反射しているほどだった。
「王妃様が、これを?」
「ええ、天井は大変でしたが」
脚立を使って掃除したようだった。
王妃にしてはかなり、積極的な掃除方法だ。
アリーナの驚くさまを、シリカは満足そうに見守っている。
シリカに任せた場所から進むと、どうやら西側の廊下はすべて同じように掃除されているようだった。
しかしそれでも十分すぎる結果と言える。
思わずアリーナはシリカの顔を見た。
「残念ながら西側の廊下しか掃除ができなかったのですが。他の場所は次回に持ち越しですね」
そう言いながら恐縮した様子の王妃に、アリーナは狼狽し、そして疑問を持った。
「あ、あのシリカ王妃殿下は元聖女様ですよね? どうしてこんなに掃除がお上手なので?」
「上手かどうかはわかりませんが、私は元々平民の孤児ですし、聖女時代にも補佐官に色々と教えていただいていたので」
「……掃除、をですか?」
「掃除だけでなく洗濯、料理、ほかにも一般的な知識など、ですね」
聖女にそんなものは必要なのだろうか、とアリーナは考える。
しかし「いや、やっぱり必要かも! お嫁さんになった時とか!」とすぐに思い返した。
アリーナは深く考えるのが苦手だった。
とにかくシリカの掃除は想像以上の出来だった。
これならば十分に戦力になるし、自分ができていなかった部分も彼女に任せられる。
(いやいや、待って! 王妃様を働かせるってやっぱりまずいんじゃないのかな)
まずいどころか、普通の国ならば不敬罪やらなんやらで普通に処罰を受けるだろう。
しかしここはロンダリア。
ぶっちゃけ甘えてしまいたい気持ちが強い。
アリーナは考える。
そもそも言い出したのは王妃様だし、王妃様は陛下は許してくれると言っていた。
(だったらいいんじゃないかな!? っていうか人が足りていないのはあたしのせいじゃないし!)
そう考えたらもう細かいことはどうでもよくなった。
自分の責任じゃないもんね! と即座に言い訳を思い浮かべる。
唸ったり、歩き回ったり、挙動不審なアリーナをシリカは不安そうに見つめていた。
どうやら、掃除の出来が気になっているらしい。
そしてアリーナはシリカに向き直った。
「シリカ王妃殿下」
「は、はい」
「是非とも、あたしのお手伝いを継続してくれますか!?」
「え!? よ、よろしいのですか?」
「ええ! これほど掃除がお上手ならもう掃除全般お任せしたいほどで!」
「それは! 是非ともやらせていただきたいです!」
おお、なんという純粋で真っすぐな我が主なのだろうか、とアリーナは感涙しそうなほどだった。
陛下は無表情で何を考えているかわからず、ちょっと怖いが、特に厳しいことを言ってくることはないので、敬意は持っているがとっつきにくさを感じていた。
しかし、この王妃様はなんと人懐っこい顔をするのか。
ぱあっと笑顔を咲かせる様は、まるで子供のように無邪気で庇護欲をそそった。
なぜか、きゅうっと胸が締め付けられ、抱きしめたい衝動に駆られるアリーナ。
むしろ両手を広げて、シリカの身体を抱く寸前までいっていた。
しかしギリギリで思いとどまり、アリーナはシュバッと距離をとった。
(あ、危なかった。今の衝動は一体!? こ、この王妃様……元聖女様だからか、すごくなんというか神々しいというか愛らしいというか純真無垢というか……とにかく危険だ!)
ちらっと横目でシリカを見ると、小首をかしげ、大丈夫? と言いたげな顔をしていた。
(ぐぬぅっ! 可愛さが……!)
初対面の時から思っていたが、この人はなんと美しく愛らしくそして真っすぐなのか。
掃除に関しても一生懸命で、しかも内容も完璧だった。
侍女の立場としては、主に手伝ってもらうなどとんでもないことだが。
しかし、彼女個人としては、お願いする以外の選択肢はなかった。
それは純粋に助かるということ以外にも、もっとお話しする機会ができるのでは、という下心もあったのだ。
アリーナは胸を押さえつけ、恋心にも似た信仰心と敬愛の精神を飲み込んだ。
これが元聖女の求心力という奴なのだろうか。
「大丈夫ですか、アリーナ」
「え、ええ。危うく暴走しそうでしたが、何とか」
「そうですか?」
長い間、一人で侍女をしていたアリーナにとって同僚はいない。
料理長とは多少話すが、他に話すような相手はいなかった。
自分がやめたら後釜はおらず、陛下は困るだろう。
そんな一心で働き続けていた。
だからか、シリカとの会話は楽しかった。
「では、これからよろしくおねがいしますね」
「は、はい。こちらこそよろしくお願いします!」
差し出された白く小さな手を、アリーナは恐る恐る握った。
シリカはやんわりと握り返してくれ、そして柔和な笑みを浮かべる。
アリーナは、ただただそんなシリカに見惚れ続けた。
と。
ぐううううううううううううう!!
お腹が鳴った。
鳴ってしまった。
思わず、自分のお腹を殴りたい衝動に駆られるアリーナ。
(うううっ、いつもいっつもすぐにお腹空くんだから! この食いしん坊な胃! 胃めぇっ!!)
恥ずかしさのあまり耳まで真っ赤になり、少し涙目になるアリーナ。
シリカはバカにして笑うでも、面白おかしくするでもなく、落ち着くような笑顔で言った。
「お腹が空きました。夕食はそろそろですか?」
「え? ええ」
「そうですか。では掃除用具を片付けて、一緒に参りましょう」
優しくそう言ってくれた。
アリーナは気恥ずかしさを感じながらも、笑顔で返す。
シリカと共に用具を手に倉庫へ向かった。
相手は王妃。
しかし、どこか友人のような親しみを感じ、アリーナは喜びを噛みしめた。
アリーナは眼前に広がる光景に驚きを隠せなかった。
そこはアリーナがシリカに掃除を任せた廊下。
数時間前までは最低限の掃除しかされておらず、ホコリだらけだった場所だ。
それが今ではホコリ一つなくなっていた。
シリカが額の汗をぬぐいながら、笑みを浮かべる。
そんな彼女の様子に気づきながらも、アリーナは辺りを見回した。
壁の隅はもちろんのこと、窓枠や柱の隙間、壁そのものに天井まで、綺麗に汚れを拭きとられて、部分的に鏡のように反射しているほどだった。
「王妃様が、これを?」
「ええ、天井は大変でしたが」
脚立を使って掃除したようだった。
王妃にしてはかなり、積極的な掃除方法だ。
アリーナの驚くさまを、シリカは満足そうに見守っている。
シリカに任せた場所から進むと、どうやら西側の廊下はすべて同じように掃除されているようだった。
しかしそれでも十分すぎる結果と言える。
思わずアリーナはシリカの顔を見た。
「残念ながら西側の廊下しか掃除ができなかったのですが。他の場所は次回に持ち越しですね」
そう言いながら恐縮した様子の王妃に、アリーナは狼狽し、そして疑問を持った。
「あ、あのシリカ王妃殿下は元聖女様ですよね? どうしてこんなに掃除がお上手なので?」
「上手かどうかはわかりませんが、私は元々平民の孤児ですし、聖女時代にも補佐官に色々と教えていただいていたので」
「……掃除、をですか?」
「掃除だけでなく洗濯、料理、ほかにも一般的な知識など、ですね」
聖女にそんなものは必要なのだろうか、とアリーナは考える。
しかし「いや、やっぱり必要かも! お嫁さんになった時とか!」とすぐに思い返した。
アリーナは深く考えるのが苦手だった。
とにかくシリカの掃除は想像以上の出来だった。
これならば十分に戦力になるし、自分ができていなかった部分も彼女に任せられる。
(いやいや、待って! 王妃様を働かせるってやっぱりまずいんじゃないのかな)
まずいどころか、普通の国ならば不敬罪やらなんやらで普通に処罰を受けるだろう。
しかしここはロンダリア。
ぶっちゃけ甘えてしまいたい気持ちが強い。
アリーナは考える。
そもそも言い出したのは王妃様だし、王妃様は陛下は許してくれると言っていた。
(だったらいいんじゃないかな!? っていうか人が足りていないのはあたしのせいじゃないし!)
そう考えたらもう細かいことはどうでもよくなった。
自分の責任じゃないもんね! と即座に言い訳を思い浮かべる。
唸ったり、歩き回ったり、挙動不審なアリーナをシリカは不安そうに見つめていた。
どうやら、掃除の出来が気になっているらしい。
そしてアリーナはシリカに向き直った。
「シリカ王妃殿下」
「は、はい」
「是非とも、あたしのお手伝いを継続してくれますか!?」
「え!? よ、よろしいのですか?」
「ええ! これほど掃除がお上手ならもう掃除全般お任せしたいほどで!」
「それは! 是非ともやらせていただきたいです!」
おお、なんという純粋で真っすぐな我が主なのだろうか、とアリーナは感涙しそうなほどだった。
陛下は無表情で何を考えているかわからず、ちょっと怖いが、特に厳しいことを言ってくることはないので、敬意は持っているがとっつきにくさを感じていた。
しかし、この王妃様はなんと人懐っこい顔をするのか。
ぱあっと笑顔を咲かせる様は、まるで子供のように無邪気で庇護欲をそそった。
なぜか、きゅうっと胸が締め付けられ、抱きしめたい衝動に駆られるアリーナ。
むしろ両手を広げて、シリカの身体を抱く寸前までいっていた。
しかしギリギリで思いとどまり、アリーナはシュバッと距離をとった。
(あ、危なかった。今の衝動は一体!? こ、この王妃様……元聖女様だからか、すごくなんというか神々しいというか愛らしいというか純真無垢というか……とにかく危険だ!)
ちらっと横目でシリカを見ると、小首をかしげ、大丈夫? と言いたげな顔をしていた。
(ぐぬぅっ! 可愛さが……!)
初対面の時から思っていたが、この人はなんと美しく愛らしくそして真っすぐなのか。
掃除に関しても一生懸命で、しかも内容も完璧だった。
侍女の立場としては、主に手伝ってもらうなどとんでもないことだが。
しかし、彼女個人としては、お願いする以外の選択肢はなかった。
それは純粋に助かるということ以外にも、もっとお話しする機会ができるのでは、という下心もあったのだ。
アリーナは胸を押さえつけ、恋心にも似た信仰心と敬愛の精神を飲み込んだ。
これが元聖女の求心力という奴なのだろうか。
「大丈夫ですか、アリーナ」
「え、ええ。危うく暴走しそうでしたが、何とか」
「そうですか?」
長い間、一人で侍女をしていたアリーナにとって同僚はいない。
料理長とは多少話すが、他に話すような相手はいなかった。
自分がやめたら後釜はおらず、陛下は困るだろう。
そんな一心で働き続けていた。
だからか、シリカとの会話は楽しかった。
「では、これからよろしくおねがいしますね」
「は、はい。こちらこそよろしくお願いします!」
差し出された白く小さな手を、アリーナは恐る恐る握った。
シリカはやんわりと握り返してくれ、そして柔和な笑みを浮かべる。
アリーナは、ただただそんなシリカに見惚れ続けた。
と。
ぐううううううううううううう!!
お腹が鳴った。
鳴ってしまった。
思わず、自分のお腹を殴りたい衝動に駆られるアリーナ。
(うううっ、いつもいっつもすぐにお腹空くんだから! この食いしん坊な胃! 胃めぇっ!!)
恥ずかしさのあまり耳まで真っ赤になり、少し涙目になるアリーナ。
シリカはバカにして笑うでも、面白おかしくするでもなく、落ち着くような笑顔で言った。
「お腹が空きました。夕食はそろそろですか?」
「え? ええ」
「そうですか。では掃除用具を片付けて、一緒に参りましょう」
優しくそう言ってくれた。
アリーナは気恥ずかしさを感じながらも、笑顔で返す。
シリカと共に用具を手に倉庫へ向かった。
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しかし、どこか友人のような親しみを感じ、アリーナは喜びを噛みしめた。
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