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CHAPTER Ⅳ
第165話 100年前⑤
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「はあ!!? ど、ど、どういう……?」
「え? ラクとユキがこの時代に……? いや、でも……」
オレもナナも驚きで言葉がうまく出てこない。
(お、オレとナナはこの時代に飛ばされたんだ! ラクとユキは時間転移してないって、え? 100年間ずっとこの時代に……?)
「今度は順を追って話そうか」
阿倍野はオレとナナが混乱から落ち着くのを見計らって話を始めた。
「100年前、パンデミックが起きてオレはリンさんに助けられた。それは前に話したね」
「は、はい……」
オレは未だに阿倍野の言葉がうまく理解、飲み込むことができない。
「リンさんのコミュニティにはね。そこにいる宝条さん。そして、リンさんの2人の子供、ラクさんとユキさんもいた」
「はあ!!?」
オレは大声を上げた。
と言うことは、転移したのはオレとナナだけ? いや、そうするとラクとユキはこの時代までずっと生き残っていたのか!?
「そして、そのコミュニティでバイオナノワクチンを完成させて、リンさんは命を落とした」
「それは、前に聞きました」
ナナが阿倍野を真っ直ぐに見詰めて声を返した。
ナナはもう母ちゃんがいないという事実を改めて受け止めていた。
「うん、そしてそのワクチンだがね。オリジンワクチンは全部で7つあった」
「7つ?」
オレはてっきりワクチンは培養とかをして数を何千何万とかに増やしたものだと思っていた。
「セイちゃん、リンさんはね。命と引き換えに全く別のアプローチから開発したワクチンを7種作り上げたの。そして、そのうちの1つが人類用に培養能力を持つワクチンよ」
「7種のワクチン……」
オレがアイコの言葉におうむ返しのように呟くと、阿倍野がさらに説明を続けた。
「そう、人類用のワクチン。その他の6つは対個人用ワクチンだよ。増やしたりはできないものだった。そしてそれはオレと宝条さん、それにラクさんとユキさんに投与された」
(そ、そうなのか……)
「そして残りの2つのワクチンはね。セイちゃんとナナちゃんのために残したの」
「え? ウチらのため?」
「そうよ。ナナちゃん。あなたたちはパンデミック前から行方不明になっていたけどね。リンさんが必ず生きてるって。見つかった時にワクチンを投与してくれって言っていたの」
「か、母ちゃんが?」
オレは阿倍野とアイコの話には驚きの連続だ。
「そうよ。だけど、その残りの2つは何者かに奪われてしまった。もう何十年も前の話よ」
「奪われた……」
「そうだね。宝条さんの言う通りだ。そしてオリジンワクチンを投与されたオレたち4人は超人的な能力を手に入れた」
阿倍野が言葉を続けていく。
「その後、オレたちは東京でグール討伐組織として生き残りを探しながら、ワクチンを増産して勢力を拡大していった」
「そ、それじゃあそこにラクもユキもいたんですよね!?」
「その通り。そして、2065年頃になると、ユキさんが魔道具の開発に成功する」
「ユキが!?」
ナナが声を上げるが、これはオレも同意だ。あのユキが。信じられない。
「ああ、人類にもワクチンが行き渡って数十年、段々と討伐員の質も上がっていったけどね。ユキさんは満足していなかった。そして、魔剣や魔杖、隊服などを開発して量産した。これによってさらに人類は飛躍を遂げ、東京ギルドは人類の代表となった」
「その、東京ギルドと言うのは何なんでしょうか?」
ずっと黙っていた二宮が阿倍野へと声を掛けた。
「ああ、当時のグール討伐組織だよ。日本各地で現れていた大型グールの討伐を請け負っていた。リーダーはラクさん。そして副リーダーがユキさん。そしてオレと、宝条さんだ」
「なるほど」
「そして2070年代に入ると人類からも色々な才能を開花させた隊員たちが現れ始めた。ワクチンの因子が開いたのよ」
「アイちゃん……?」
「そして、アベルくんやゴウタくん、セイジンくん。それにここにはいないけど新ヒロシマ都市の美作ちゃんたちが 東京ギルドの主要なメンバーになった」
「そうなんだ……」
「ああ、そして各地方を統括するために北部、東部、西部、南部と東京ギルドの主要メンバーを派遣した。ラクさんは今の新オオサカ都市。ユキさんは新トウキョウ都市にいた。そうやって各都市はできあがったんだ」
「それで、ラクとユキはどこ行ったんですか?」
ナナの質問は至極当然だ。今、この時代にはラクもユキも見当たらない。
「2090年頃に、新センダイ都市にグールの大群が攻め行ってきた。そしてオレたちはグールに負けた。特にあの人型グールは圧倒的だった。手も足も出なかったな」
突然、伊達が昔を語りだした。
「それから、ラクさんもユキさんも見ていない。オレも聞きたいです。2人はどこに行ったんですか? リュウさん」
「ああ。アベルたち新センダイ都市が陥落した後。これは、2098年だったか。今度は新ヒロシマ都市がグールによって陥落した」
「そうね。そして、さらに追い討ちをかけるように、新キョウト都市への侵攻があった」
阿倍野とアイコが交互に言葉を紡ぐ。
「やがて新キョウト都市も陥落したが、グールはいつまでも都市の中枢を攻撃していることに気付いたの」
「あ……それはどこかで聞いた。新キョウトベースでグールと戦い続けた戦神がいるって」
オレは前に武蔵野から聞いた話を思い出していた。
「ええ、それが戦神ラク。そして、おそらく今も戦いは続いているわ」
(……は??)
「えええ!!? 戦神ラク!? ラクってラクのこと!?」
「そうよ」
「え!? でもそのキョウトは30年近く前に陥落したのにまだ戦い続けてるっていうのは?」
「ナナちゃん。ラクちゃんは何らかの方法でグールと30年の間戦いを続けているはずよ。でなければグールがキョウトベースを攻撃し続ける理由はないわ」
「30年って……マジで!? いや、でも! ラクは生きて京都にいるってことですよね! じゃあ、助けにいけば……!」
「当然、その予測は昔もあった」
今度は阿倍野だ。
「だが、キョウトベースに群がるグールはすべてA級以上。数も半端じゃない。当時、いや今もだね。とても大勢の隊員に命を掛けてもらうような命令はできなかった」
「そんな……!」
「……そして、その翌年には、そのことでユキさんがオレたちと衝突してね。一気に何千という人間を引き抜いて、都市を離れた。思えば、大分前から準備していたんだね」
(都市を離れた……? 都市から離反したってことか? ちょっと待てよ、離反って……)
「え? それって……」
「ああ、ユキさんはワイズのリーダーだ」
「えええ!!!」
「う、嘘でしょ!? ユキが!?」
「嘘じゃない。そして、東京ギルドのメンバーだった桐生、桜海、楢地も一緒にユキさんについていった」
「桜海ってこの前の……? 桐生っていうのは前に会った……、だから知り合いだったのか……ていうか、ユキがワイズの? 信じられない……」
「そうだよ!! ユキはそんなリーダーとかって感じじゃないし、泣き虫だし……!!」
「佐々木くん、ナナさん。それは100年も前の話だろう?」
「……」
(まあ確かに……そうだけど。100年……)
「セイちゃん、ナナちゃん。ユキちゃんはパンデミックでひどい思いを何度もしたの。そんな泣いてばかりいられるような状況じゃなかった。生き残るためには強くなるしかなかったのよ」
「アイちゃん……」
「私はラクちゃんとユキちゃんとはパンデミックが起こってからずっと一緒だった。だから2人がとても力強く成長する姿も見てきた。ここにいるリュウセイもそう。2人と離ればなれになったことは本当にとても悔やまれる」
アイコが苦悶を顔にありありと出してオレたちに心情を吐露していく。アイコも苦しかったのだろう。
「ラクちゃんを助けられなかったこと。ユキちゃんを引き留められなかったこと。それが私の失敗なの」
「宝条さん。失敗だなんて言わないで下さい」
阿倍野が優しく、力強くアイコに声を掛けた。
「いいえ。いいのよ。私なら何とか出来たかもしれなかった。だけど、それにまだ諦めた訳じゃない」
「……と、言うと?」
「リュウセイ。私たちの前からユキちゃんたちが居なくなってからおよそ28年。少しずつ力を蓄えてここまで来た。そして一度奪われた新センダイ都市も奪還し、次は新ヒロシマ都市も必ず取り戻す。私は都市がそこまでの勢力になればワイズとの直接交渉も可能と考えていたの。さすがにここまで私たちが力をつけると、ユキちゃんも無視できないと」
「……」
「だけど、セイちゃんとナナちゃんがここに現れた。100年前のままの姿で。本当に、本当に驚いたし、私はいつの間にかユキちゃんを相対する勢力のリーダーとしてしか見れなくなっていることに気がついた」
アイコは少し俯いてから前を向いた。
そしてオレとナナを見て、言葉を絞り出した。
「ユキちゃんは私の家族よ。みんなで仲直りしに行きましょう」
「え? ラクとユキがこの時代に……? いや、でも……」
オレもナナも驚きで言葉がうまく出てこない。
(お、オレとナナはこの時代に飛ばされたんだ! ラクとユキは時間転移してないって、え? 100年間ずっとこの時代に……?)
「今度は順を追って話そうか」
阿倍野はオレとナナが混乱から落ち着くのを見計らって話を始めた。
「100年前、パンデミックが起きてオレはリンさんに助けられた。それは前に話したね」
「は、はい……」
オレは未だに阿倍野の言葉がうまく理解、飲み込むことができない。
「リンさんのコミュニティにはね。そこにいる宝条さん。そして、リンさんの2人の子供、ラクさんとユキさんもいた」
「はあ!!?」
オレは大声を上げた。
と言うことは、転移したのはオレとナナだけ? いや、そうするとラクとユキはこの時代までずっと生き残っていたのか!?
「そして、そのコミュニティでバイオナノワクチンを完成させて、リンさんは命を落とした」
「それは、前に聞きました」
ナナが阿倍野を真っ直ぐに見詰めて声を返した。
ナナはもう母ちゃんがいないという事実を改めて受け止めていた。
「うん、そしてそのワクチンだがね。オリジンワクチンは全部で7つあった」
「7つ?」
オレはてっきりワクチンは培養とかをして数を何千何万とかに増やしたものだと思っていた。
「セイちゃん、リンさんはね。命と引き換えに全く別のアプローチから開発したワクチンを7種作り上げたの。そして、そのうちの1つが人類用に培養能力を持つワクチンよ」
「7種のワクチン……」
オレがアイコの言葉におうむ返しのように呟くと、阿倍野がさらに説明を続けた。
「そう、人類用のワクチン。その他の6つは対個人用ワクチンだよ。増やしたりはできないものだった。そしてそれはオレと宝条さん、それにラクさんとユキさんに投与された」
(そ、そうなのか……)
「そして残りの2つのワクチンはね。セイちゃんとナナちゃんのために残したの」
「え? ウチらのため?」
「そうよ。ナナちゃん。あなたたちはパンデミック前から行方不明になっていたけどね。リンさんが必ず生きてるって。見つかった時にワクチンを投与してくれって言っていたの」
「か、母ちゃんが?」
オレは阿倍野とアイコの話には驚きの連続だ。
「そうよ。だけど、その残りの2つは何者かに奪われてしまった。もう何十年も前の話よ」
「奪われた……」
「そうだね。宝条さんの言う通りだ。そしてオリジンワクチンを投与されたオレたち4人は超人的な能力を手に入れた」
阿倍野が言葉を続けていく。
「その後、オレたちは東京でグール討伐組織として生き残りを探しながら、ワクチンを増産して勢力を拡大していった」
「そ、それじゃあそこにラクもユキもいたんですよね!?」
「その通り。そして、2065年頃になると、ユキさんが魔道具の開発に成功する」
「ユキが!?」
ナナが声を上げるが、これはオレも同意だ。あのユキが。信じられない。
「ああ、人類にもワクチンが行き渡って数十年、段々と討伐員の質も上がっていったけどね。ユキさんは満足していなかった。そして、魔剣や魔杖、隊服などを開発して量産した。これによってさらに人類は飛躍を遂げ、東京ギルドは人類の代表となった」
「その、東京ギルドと言うのは何なんでしょうか?」
ずっと黙っていた二宮が阿倍野へと声を掛けた。
「ああ、当時のグール討伐組織だよ。日本各地で現れていた大型グールの討伐を請け負っていた。リーダーはラクさん。そして副リーダーがユキさん。そしてオレと、宝条さんだ」
「なるほど」
「そして2070年代に入ると人類からも色々な才能を開花させた隊員たちが現れ始めた。ワクチンの因子が開いたのよ」
「アイちゃん……?」
「そして、アベルくんやゴウタくん、セイジンくん。それにここにはいないけど新ヒロシマ都市の美作ちゃんたちが 東京ギルドの主要なメンバーになった」
「そうなんだ……」
「ああ、そして各地方を統括するために北部、東部、西部、南部と東京ギルドの主要メンバーを派遣した。ラクさんは今の新オオサカ都市。ユキさんは新トウキョウ都市にいた。そうやって各都市はできあがったんだ」
「それで、ラクとユキはどこ行ったんですか?」
ナナの質問は至極当然だ。今、この時代にはラクもユキも見当たらない。
「2090年頃に、新センダイ都市にグールの大群が攻め行ってきた。そしてオレたちはグールに負けた。特にあの人型グールは圧倒的だった。手も足も出なかったな」
突然、伊達が昔を語りだした。
「それから、ラクさんもユキさんも見ていない。オレも聞きたいです。2人はどこに行ったんですか? リュウさん」
「ああ。アベルたち新センダイ都市が陥落した後。これは、2098年だったか。今度は新ヒロシマ都市がグールによって陥落した」
「そうね。そして、さらに追い討ちをかけるように、新キョウト都市への侵攻があった」
阿倍野とアイコが交互に言葉を紡ぐ。
「やがて新キョウト都市も陥落したが、グールはいつまでも都市の中枢を攻撃していることに気付いたの」
「あ……それはどこかで聞いた。新キョウトベースでグールと戦い続けた戦神がいるって」
オレは前に武蔵野から聞いた話を思い出していた。
「ええ、それが戦神ラク。そして、おそらく今も戦いは続いているわ」
(……は??)
「えええ!!? 戦神ラク!? ラクってラクのこと!?」
「そうよ」
「え!? でもそのキョウトは30年近く前に陥落したのにまだ戦い続けてるっていうのは?」
「ナナちゃん。ラクちゃんは何らかの方法でグールと30年の間戦いを続けているはずよ。でなければグールがキョウトベースを攻撃し続ける理由はないわ」
「30年って……マジで!? いや、でも! ラクは生きて京都にいるってことですよね! じゃあ、助けにいけば……!」
「当然、その予測は昔もあった」
今度は阿倍野だ。
「だが、キョウトベースに群がるグールはすべてA級以上。数も半端じゃない。当時、いや今もだね。とても大勢の隊員に命を掛けてもらうような命令はできなかった」
「そんな……!」
「……そして、その翌年には、そのことでユキさんがオレたちと衝突してね。一気に何千という人間を引き抜いて、都市を離れた。思えば、大分前から準備していたんだね」
(都市を離れた……? 都市から離反したってことか? ちょっと待てよ、離反って……)
「え? それって……」
「ああ、ユキさんはワイズのリーダーだ」
「えええ!!!」
「う、嘘でしょ!? ユキが!?」
「嘘じゃない。そして、東京ギルドのメンバーだった桐生、桜海、楢地も一緒にユキさんについていった」
「桜海ってこの前の……? 桐生っていうのは前に会った……、だから知り合いだったのか……ていうか、ユキがワイズの? 信じられない……」
「そうだよ!! ユキはそんなリーダーとかって感じじゃないし、泣き虫だし……!!」
「佐々木くん、ナナさん。それは100年も前の話だろう?」
「……」
(まあ確かに……そうだけど。100年……)
「セイちゃん、ナナちゃん。ユキちゃんはパンデミックでひどい思いを何度もしたの。そんな泣いてばかりいられるような状況じゃなかった。生き残るためには強くなるしかなかったのよ」
「アイちゃん……」
「私はラクちゃんとユキちゃんとはパンデミックが起こってからずっと一緒だった。だから2人がとても力強く成長する姿も見てきた。ここにいるリュウセイもそう。2人と離ればなれになったことは本当にとても悔やまれる」
アイコが苦悶を顔にありありと出してオレたちに心情を吐露していく。アイコも苦しかったのだろう。
「ラクちゃんを助けられなかったこと。ユキちゃんを引き留められなかったこと。それが私の失敗なの」
「宝条さん。失敗だなんて言わないで下さい」
阿倍野が優しく、力強くアイコに声を掛けた。
「いいえ。いいのよ。私なら何とか出来たかもしれなかった。だけど、それにまだ諦めた訳じゃない」
「……と、言うと?」
「リュウセイ。私たちの前からユキちゃんたちが居なくなってからおよそ28年。少しずつ力を蓄えてここまで来た。そして一度奪われた新センダイ都市も奪還し、次は新ヒロシマ都市も必ず取り戻す。私は都市がそこまでの勢力になればワイズとの直接交渉も可能と考えていたの。さすがにここまで私たちが力をつけると、ユキちゃんも無視できないと」
「……」
「だけど、セイちゃんとナナちゃんがここに現れた。100年前のままの姿で。本当に、本当に驚いたし、私はいつの間にかユキちゃんを相対する勢力のリーダーとしてしか見れなくなっていることに気がついた」
アイコは少し俯いてから前を向いた。
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