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小噺集
His birthday present. 1/5
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13歳の冬、僕は初めて人を殺した。
肉を断つ生暖かく柔らかい感触。
無機質な壁を染め上げる、澄んだ血。
そして身体を貫いた、弾道の跡。
7年経った今でも、僕はあの感覚が鮮明に焼き付いて頭から離れない。
◉
その頃の僕はまだアメリカにいて、じいちゃんが運営する孤児院の手伝いをしながら暮らしていた。
じいちゃんはアメリカで教会の牧師をしていて、昔は日本の大戦に出兵していた経験もある。
僕がまだチビだった頃一回だけ聞いたことがあったけど、じいちゃんは曖昧にはぐらかしてそれでお終い。
より正しく言えば、剣の修行が厳し過ぎて聞く余裕なんて無かったんだ。
いつか斉天大聖に仕えるために、日本に行きたい。
じいちゃんにはめちゃくちゃ反対されてそれでも僕は意地を張り通したから、毎日ビシバシしごかれてたまったものじゃなかった。
なんだか若かった時は剣豪って言われていたらしいけど、僕的には朴念仁を装った鬼みたいなじいちゃんだ。
ずっと修行と、孤児院の手伝い。
毎日が楽しいわけじゃなかったけど……、やっぱり僕には十分すぎるくらい楽しかったんだと思う。
そんな僕には3つ年下の弟がいる。
名前はユリウス。
顔や背格好はほとんど一緒で、違うと言えばユーリ(ユリウス)は前髪を目元まで伸ばして、眼鏡を掛けていることぐらいだ。
両親はずっと昔に火事で亡くなって、僕にはじいちゃんとユーリしか血の繋がりはいない。
けど、孤児院のみんな全員家族だし、寂しい思いはしなかった。
ユーリはどうだったんだろう。
いつも一人でポツンと。
姿が見えないなと思って探してみれば、よく玩具のロボットで遊んでいた。
お店で売られているような仕上がったモノで遊んでいるんじゃない。
部品を集めて一から自分で作って遊んでいるんだ。
じいちゃんの友達、ボブおじさんは鉄工所の社長で、たまに孤児院に来てくれてる。
銅板やネジはもちろん、コードや油差し、小さくてもよく光る豆電球とか。
年相応の子供が興味を持たないようなモノを持ってきて、いつも僕に「ユーリはいるか?」と尋ねてくる。
すると、ボソボソと部屋の隅にいるユーリもボブおじさんが来る時だけは部屋を飛び出して、白い布袋の中をまじまじと見るんだ。
なんだか、サンタクロースにでも会ったようなテンション。
クリスマスでもないのにはしゃぐユーリを見て、僕はいつもそう思っていた。
けど僕も、ユーリのロボット……と言うか機械いじりに呆れてるわけじゃない。
むしろ、ノリノリで参加したくらいだ。
ユーリはいつもブスッとしていたけど、僕を部屋から追い出すことはなかった。
剣の修行の合間に、ほんと偶にしか付き合ってあげれなかったけれど。
ユーリの作ったロボットたちに囲まれながら、一緒に作り上げる時間は本当に楽しかった。
肉を断つ生暖かく柔らかい感触。
無機質な壁を染め上げる、澄んだ血。
そして身体を貫いた、弾道の跡。
7年経った今でも、僕はあの感覚が鮮明に焼き付いて頭から離れない。
◉
その頃の僕はまだアメリカにいて、じいちゃんが運営する孤児院の手伝いをしながら暮らしていた。
じいちゃんはアメリカで教会の牧師をしていて、昔は日本の大戦に出兵していた経験もある。
僕がまだチビだった頃一回だけ聞いたことがあったけど、じいちゃんは曖昧にはぐらかしてそれでお終い。
より正しく言えば、剣の修行が厳し過ぎて聞く余裕なんて無かったんだ。
いつか斉天大聖に仕えるために、日本に行きたい。
じいちゃんにはめちゃくちゃ反対されてそれでも僕は意地を張り通したから、毎日ビシバシしごかれてたまったものじゃなかった。
なんだか若かった時は剣豪って言われていたらしいけど、僕的には朴念仁を装った鬼みたいなじいちゃんだ。
ずっと修行と、孤児院の手伝い。
毎日が楽しいわけじゃなかったけど……、やっぱり僕には十分すぎるくらい楽しかったんだと思う。
そんな僕には3つ年下の弟がいる。
名前はユリウス。
顔や背格好はほとんど一緒で、違うと言えばユーリ(ユリウス)は前髪を目元まで伸ばして、眼鏡を掛けていることぐらいだ。
両親はずっと昔に火事で亡くなって、僕にはじいちゃんとユーリしか血の繋がりはいない。
けど、孤児院のみんな全員家族だし、寂しい思いはしなかった。
ユーリはどうだったんだろう。
いつも一人でポツンと。
姿が見えないなと思って探してみれば、よく玩具のロボットで遊んでいた。
お店で売られているような仕上がったモノで遊んでいるんじゃない。
部品を集めて一から自分で作って遊んでいるんだ。
じいちゃんの友達、ボブおじさんは鉄工所の社長で、たまに孤児院に来てくれてる。
銅板やネジはもちろん、コードや油差し、小さくてもよく光る豆電球とか。
年相応の子供が興味を持たないようなモノを持ってきて、いつも僕に「ユーリはいるか?」と尋ねてくる。
すると、ボソボソと部屋の隅にいるユーリもボブおじさんが来る時だけは部屋を飛び出して、白い布袋の中をまじまじと見るんだ。
なんだか、サンタクロースにでも会ったようなテンション。
クリスマスでもないのにはしゃぐユーリを見て、僕はいつもそう思っていた。
けど僕も、ユーリのロボット……と言うか機械いじりに呆れてるわけじゃない。
むしろ、ノリノリで参加したくらいだ。
ユーリはいつもブスッとしていたけど、僕を部屋から追い出すことはなかった。
剣の修行の合間に、ほんと偶にしか付き合ってあげれなかったけれど。
ユーリの作ったロボットたちに囲まれながら、一緒に作り上げる時間は本当に楽しかった。
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