18 / 136
世界の裏側に片足浸る
しおりを挟む
『泊まり?』
『そう。…ダメかな? 友だちの家に…やってるゲームが一緒で泊まりがけで難関イベクリア目指そうって話が出てさ。行きたいんだけど』
金曜日の夜から始まる会合。
兄貴たちの話によると、何年かに一度開かれるそれはあらゆる裏社会の連中が集まる会合で今までに何度も事件を起こしてきたとんでもない催し。
しかし、年に数回の顔合わせに姿を見せないなど言語道断。どんな思惑が入り乱れようが出なくてはならない。今回の俺のミッションは、ボスをあらゆる危険から守ること。
主にバーストラップだ。
『宋平がお友だちの家にお泊まりだって?! も、勿論良いに決まってる! 初めてだなぁ…いやお前もそういう友だちが見つかったか』
『金曜から出て、帰りは土曜…?』
『あ、それが向こうで土曜日は出掛けようって…帰るのは多分日曜日かな』
嬉しそうに顔を綻ばせている創一郎兄ちゃんに、うんうんと頷きながら白米を口に運ぶ蒼士兄さん。最後に隣に座る蒼二が頭を撫でてくる。
『いーじゃん! 宋ちゃんがお泊まり行きたいって言えるくらい仲良い友だちできるなんて初めてだし』
『そうだな。良い経験だろう』
夕飯の中でお泊まりについて聞けば皆が賛成してくれる。兄ちゃんなんて涙ぐみながら喜んでお菓子は何を持たせようか、とか聞いてくるから自分で買うよと断りを入れた。
…うう。仕方ないとはいえ、嘘をつく上にこんなに喜ばれるとキツい…。
『宋ちゃんの好きなゲーム? 良かったねぇ、気の合う友だちができて』
『う、うん。行ってくるね…』
…猿石にその後で泊めてもらおうかな。そうしたら多少は…嘘じゃなくなるかな。
『楽しんで来いよ、宋平』
『向こうのご家族の皆さんに迷惑掛けないように遊ぶんだぞ?』
家族からの許可を得て、簡単な荷造りをする。刃斬の兄貴は遅くなったら宿泊場所を用意すると言っていたけど具体的な時間もよくわからない。
命の危険もあるから、何か準備した方が良いか。
『とは言っても俺の一番の武器はバランサーってことだし。なんか小さいポーチに救急セットくらいは入れて忍ばせておくかぁ』
死ぬ気などサラサラない。怖くても、この家に帰って来るために…嘘を兄たちに明かすことなくやり遂げるのだ。
『…それに』
ベッドに寝転ぶと布団の下に隠していた羽織を引っ張り出して鼻に当てる。まだ元の持ち主の匂いがすることに安心して抱きしめた。
ボスが傷付くのは、嫌だ。
『何かあるって決まったわけじゃないし。頑張ろ』
それから何事もなく時は過ぎて金曜日。登校する俺に兄ちゃんが近付いてくるとスッと紙袋に入った菓子折りを手渡してきた。
『これ、お友達のご家族に。お前は自分のお金は自分たちのお菓子代に使いなさい。…小遣いも要るか?』
『平気だって。いざとなったら今日給料日だし…、今月振り込まれたお金とかお小遣いも残ってるから。
出掛けたらお土産買って来るよ。行ってきます、兄ちゃん』
紙袋を持って出ようとしたら再び兄ちゃんに呼び止められて玄関の扉を開く手を止める。パジャマであるスエット姿のままなのは、今日が休みだから。もう少し寝ていたら良いのに、心配で降りてきたんだろう。
『…宋平、ぇっと…そう、寂しくなったら電話するんだぞ!』
割と真剣な顔をしてそう言った兄ちゃんに俺は思わず噴き出した。
『兄ちゃん。俺はもう高校生なんだから寂しくて電話なんかしないよ。いつまでも子供扱いすんなよな』
手を振りながら未だ心配そうな顔をする兄ちゃんに笑顔を向けた。自分はいくらでも無理をするくせに、弟のことはすぐに心配するお人好し。
ホント、困っちゃうぜ。
『いってきまーす』
いつも通りの学校。そこに、親友と呼べるような人はいない。だけど何人か仲の良いクラスメートはいて…でも遊びに行くような仲ではない。
確かに存在して、人当たりも良い普通のクラスメート…それが全クラスメートから見た俺の評価。俺は昔からこの暗示のようなものを皆に掛けている。最初から俺という存在を意識していなければ、こんなことも出来るし他にも…色々と。
それもまた、バランサーとしての能力であり施すべき措置。バランサーという存在に深入りするのは人の為にならない。バレた時のリスクだって相手の方が重くのし掛かる。
『…もしかして』
授業中にふと声を漏らしたところで、誰も俺を気に掛けたりしない。
『あそこは案外、居心地が良いのか』
例えば大量の人が行き交う交差点で大声を出したところで誰も気付きはしないだろう。
しかし、あのアルファやベータ…上位アルファのいる魔窟は俺を一人にしてくれない。いつだって誰だって俺を気にかけ、目を向ける。欺くのは凄く難しい。
大声なんか出したら…きっと、皆が慌てて駆け寄って来るんだ。
そんなことを考えていたら妙に泣きそうな気分になって自分が変になってしまったんだと机に突っ伏した。あまりにも簡単に想像出来てしまった例えに、自分は重症だとゆっくりと身を起こしてから肩を落とす。
決戦の日は曇り空…、学校が終わると心なしかいつもより騒がしい周囲の様子にホッとしながらバイトに向かう。今日はバイトというより、戦場に行く気持ちだけど。
『お疲れ様です! よろしくお願いします、…って、今日も覚さんは別件ですか?』
『おー。おかえり、宋平くん。あー…覚はな、ちょっとお休み中。今日来れたら良かったんだけどいないもんはしゃーないよねぇ。
ほれ、早く車入んな』
学校から少し離れた路地に停まっていた黒塗りの高級車。運転していたのは雑用から諜報までお任せあれ、という頼もしき兄貴…犬飼さんだ。まだ二十代半ばだが立派なヤクザである。ある程度ちゃんとスーツを着こなし、上等な靴も履き…だけど顔は、何というか普通にイケメンなんだけど周囲に溶け込めるタイプの顔で…普通そうな人なのにこの人、結構えげつない。
『はぁい、発車するよー。これから重要任務のある良い子はシートベルトしてねー』
『もうしてるし発車して結構経ったよ、アニキ』
『たは。真面目なツッコミが新鮮~。やっぱ子どもはこうよな』
これである。垂れ目で優しげな茶髪のお兄さん、って感じだがあの目はたまにゾクってする。爽やかに笑ってるはずなのに、目が一ミリも笑っていなかったりするから怖い人だ。
『今日の会合って本当に俺と刃斬の兄貴しかボスに付かないんですか?』
『そーよー。ああいう会合って付き添いは二人までって暗黙の了解みたいのがあるから。大所帯で行くような奴は小心者ってナメられるし、一人で行ったら部下からの信頼のない小物って笑われるし…面倒臭いんだ。
宋平くんなら大丈夫でしょ。なんかあったらボスのことシクヨロ』
…軽い、あまりにも軽い。
頭を抱える俺の姿をバックミラーで確認した犬飼はそれはそれは楽しげに笑った。
『まーなんかあっても全部刃斬サンがなんとかしてくれるでしょ。宋平くんはバーストラップだけ警戒してな。それ以外は普通のパーティーみたいなモンだし何もなきゃ美味いモン食える良イベだから。…運が良ければ、だけどね』
こっちでサポートもするよ、と言ってから思い出したように何かを取り出してこちらを見ずに放り投げられたので両手でしっかりとキャッチする。
『これで色々喋るから外さないでね。刃斬サンは周囲への挨拶とか牽制で忙しいだろうし、細かい指示は今回はワタシの役割だよ』
『天の声だ~』
つまりインカムってやつだ。本物のSPみたいでワクワクしながら耳に付けるとまだ早い、と犬飼がバックミラー越しに笑っていた。
アジトに到着後、すぐに身支度を整えてスーツに袖を通す。全身真っ黒な高級スーツ。動いても窮屈じゃないし肌触りも最高。軽く液体を弾く素材で、見た目はわからないが内ポケットなんかも充実してる。
『宋平。こっち来な』
『刃斬の兄貴…! 見てください、兄貴! どうですか? 似合ってるでしょう!』
ふふん、と胸を張っていると刃斬に黒のネクタイを外されてしまう。一体どうしたのかと思って胸元を見ていたら黒地に紫色のラインが入ったネクタイを締められていた。
『ん。良いんじゃねぇの? 全身真っ黒ってのも味気ねぇからな。やる』
『俺に…?』
初めて誰かから贈られたネクタイ。なんだか照れ臭くて両手でネクタイの先っぽを持ち上げて顔を隠す。
『んええっ…兄貴ってば、すーぐそうやってモテる男のさりげない感じをさぁ…』
『俺からの贈り物が貰えねぇってか? 随分と偉くなったもんだなぁこの、小僧っ子が』
テレテレと顔を隠していた俺の頬を両側からグリグリと捏ね回す。暖かな掌でグリグリされ、笑いながら抵抗するも虚しく失敗に終わる。背の高い刃斬にそんなことをされているせいで首が痛くなってきて降参した。
改めてネクタイをキチッと締められると満足そうな顔をした刃斬が指先で優しくネクタイを叩く。
『俺とボスから離れるなよ。…何かあったらお前は必ずボスと一緒にいろ。何があってもあの人から手を離すなよ』
『…はい!』
.
『そう。…ダメかな? 友だちの家に…やってるゲームが一緒で泊まりがけで難関イベクリア目指そうって話が出てさ。行きたいんだけど』
金曜日の夜から始まる会合。
兄貴たちの話によると、何年かに一度開かれるそれはあらゆる裏社会の連中が集まる会合で今までに何度も事件を起こしてきたとんでもない催し。
しかし、年に数回の顔合わせに姿を見せないなど言語道断。どんな思惑が入り乱れようが出なくてはならない。今回の俺のミッションは、ボスをあらゆる危険から守ること。
主にバーストラップだ。
『宋平がお友だちの家にお泊まりだって?! も、勿論良いに決まってる! 初めてだなぁ…いやお前もそういう友だちが見つかったか』
『金曜から出て、帰りは土曜…?』
『あ、それが向こうで土曜日は出掛けようって…帰るのは多分日曜日かな』
嬉しそうに顔を綻ばせている創一郎兄ちゃんに、うんうんと頷きながら白米を口に運ぶ蒼士兄さん。最後に隣に座る蒼二が頭を撫でてくる。
『いーじゃん! 宋ちゃんがお泊まり行きたいって言えるくらい仲良い友だちできるなんて初めてだし』
『そうだな。良い経験だろう』
夕飯の中でお泊まりについて聞けば皆が賛成してくれる。兄ちゃんなんて涙ぐみながら喜んでお菓子は何を持たせようか、とか聞いてくるから自分で買うよと断りを入れた。
…うう。仕方ないとはいえ、嘘をつく上にこんなに喜ばれるとキツい…。
『宋ちゃんの好きなゲーム? 良かったねぇ、気の合う友だちができて』
『う、うん。行ってくるね…』
…猿石にその後で泊めてもらおうかな。そうしたら多少は…嘘じゃなくなるかな。
『楽しんで来いよ、宋平』
『向こうのご家族の皆さんに迷惑掛けないように遊ぶんだぞ?』
家族からの許可を得て、簡単な荷造りをする。刃斬の兄貴は遅くなったら宿泊場所を用意すると言っていたけど具体的な時間もよくわからない。
命の危険もあるから、何か準備した方が良いか。
『とは言っても俺の一番の武器はバランサーってことだし。なんか小さいポーチに救急セットくらいは入れて忍ばせておくかぁ』
死ぬ気などサラサラない。怖くても、この家に帰って来るために…嘘を兄たちに明かすことなくやり遂げるのだ。
『…それに』
ベッドに寝転ぶと布団の下に隠していた羽織を引っ張り出して鼻に当てる。まだ元の持ち主の匂いがすることに安心して抱きしめた。
ボスが傷付くのは、嫌だ。
『何かあるって決まったわけじゃないし。頑張ろ』
それから何事もなく時は過ぎて金曜日。登校する俺に兄ちゃんが近付いてくるとスッと紙袋に入った菓子折りを手渡してきた。
『これ、お友達のご家族に。お前は自分のお金は自分たちのお菓子代に使いなさい。…小遣いも要るか?』
『平気だって。いざとなったら今日給料日だし…、今月振り込まれたお金とかお小遣いも残ってるから。
出掛けたらお土産買って来るよ。行ってきます、兄ちゃん』
紙袋を持って出ようとしたら再び兄ちゃんに呼び止められて玄関の扉を開く手を止める。パジャマであるスエット姿のままなのは、今日が休みだから。もう少し寝ていたら良いのに、心配で降りてきたんだろう。
『…宋平、ぇっと…そう、寂しくなったら電話するんだぞ!』
割と真剣な顔をしてそう言った兄ちゃんに俺は思わず噴き出した。
『兄ちゃん。俺はもう高校生なんだから寂しくて電話なんかしないよ。いつまでも子供扱いすんなよな』
手を振りながら未だ心配そうな顔をする兄ちゃんに笑顔を向けた。自分はいくらでも無理をするくせに、弟のことはすぐに心配するお人好し。
ホント、困っちゃうぜ。
『いってきまーす』
いつも通りの学校。そこに、親友と呼べるような人はいない。だけど何人か仲の良いクラスメートはいて…でも遊びに行くような仲ではない。
確かに存在して、人当たりも良い普通のクラスメート…それが全クラスメートから見た俺の評価。俺は昔からこの暗示のようなものを皆に掛けている。最初から俺という存在を意識していなければ、こんなことも出来るし他にも…色々と。
それもまた、バランサーとしての能力であり施すべき措置。バランサーという存在に深入りするのは人の為にならない。バレた時のリスクだって相手の方が重くのし掛かる。
『…もしかして』
授業中にふと声を漏らしたところで、誰も俺を気に掛けたりしない。
『あそこは案外、居心地が良いのか』
例えば大量の人が行き交う交差点で大声を出したところで誰も気付きはしないだろう。
しかし、あのアルファやベータ…上位アルファのいる魔窟は俺を一人にしてくれない。いつだって誰だって俺を気にかけ、目を向ける。欺くのは凄く難しい。
大声なんか出したら…きっと、皆が慌てて駆け寄って来るんだ。
そんなことを考えていたら妙に泣きそうな気分になって自分が変になってしまったんだと机に突っ伏した。あまりにも簡単に想像出来てしまった例えに、自分は重症だとゆっくりと身を起こしてから肩を落とす。
決戦の日は曇り空…、学校が終わると心なしかいつもより騒がしい周囲の様子にホッとしながらバイトに向かう。今日はバイトというより、戦場に行く気持ちだけど。
『お疲れ様です! よろしくお願いします、…って、今日も覚さんは別件ですか?』
『おー。おかえり、宋平くん。あー…覚はな、ちょっとお休み中。今日来れたら良かったんだけどいないもんはしゃーないよねぇ。
ほれ、早く車入んな』
学校から少し離れた路地に停まっていた黒塗りの高級車。運転していたのは雑用から諜報までお任せあれ、という頼もしき兄貴…犬飼さんだ。まだ二十代半ばだが立派なヤクザである。ある程度ちゃんとスーツを着こなし、上等な靴も履き…だけど顔は、何というか普通にイケメンなんだけど周囲に溶け込めるタイプの顔で…普通そうな人なのにこの人、結構えげつない。
『はぁい、発車するよー。これから重要任務のある良い子はシートベルトしてねー』
『もうしてるし発車して結構経ったよ、アニキ』
『たは。真面目なツッコミが新鮮~。やっぱ子どもはこうよな』
これである。垂れ目で優しげな茶髪のお兄さん、って感じだがあの目はたまにゾクってする。爽やかに笑ってるはずなのに、目が一ミリも笑っていなかったりするから怖い人だ。
『今日の会合って本当に俺と刃斬の兄貴しかボスに付かないんですか?』
『そーよー。ああいう会合って付き添いは二人までって暗黙の了解みたいのがあるから。大所帯で行くような奴は小心者ってナメられるし、一人で行ったら部下からの信頼のない小物って笑われるし…面倒臭いんだ。
宋平くんなら大丈夫でしょ。なんかあったらボスのことシクヨロ』
…軽い、あまりにも軽い。
頭を抱える俺の姿をバックミラーで確認した犬飼はそれはそれは楽しげに笑った。
『まーなんかあっても全部刃斬サンがなんとかしてくれるでしょ。宋平くんはバーストラップだけ警戒してな。それ以外は普通のパーティーみたいなモンだし何もなきゃ美味いモン食える良イベだから。…運が良ければ、だけどね』
こっちでサポートもするよ、と言ってから思い出したように何かを取り出してこちらを見ずに放り投げられたので両手でしっかりとキャッチする。
『これで色々喋るから外さないでね。刃斬サンは周囲への挨拶とか牽制で忙しいだろうし、細かい指示は今回はワタシの役割だよ』
『天の声だ~』
つまりインカムってやつだ。本物のSPみたいでワクワクしながら耳に付けるとまだ早い、と犬飼がバックミラー越しに笑っていた。
アジトに到着後、すぐに身支度を整えてスーツに袖を通す。全身真っ黒な高級スーツ。動いても窮屈じゃないし肌触りも最高。軽く液体を弾く素材で、見た目はわからないが内ポケットなんかも充実してる。
『宋平。こっち来な』
『刃斬の兄貴…! 見てください、兄貴! どうですか? 似合ってるでしょう!』
ふふん、と胸を張っていると刃斬に黒のネクタイを外されてしまう。一体どうしたのかと思って胸元を見ていたら黒地に紫色のラインが入ったネクタイを締められていた。
『ん。良いんじゃねぇの? 全身真っ黒ってのも味気ねぇからな。やる』
『俺に…?』
初めて誰かから贈られたネクタイ。なんだか照れ臭くて両手でネクタイの先っぽを持ち上げて顔を隠す。
『んええっ…兄貴ってば、すーぐそうやってモテる男のさりげない感じをさぁ…』
『俺からの贈り物が貰えねぇってか? 随分と偉くなったもんだなぁこの、小僧っ子が』
テレテレと顔を隠していた俺の頬を両側からグリグリと捏ね回す。暖かな掌でグリグリされ、笑いながら抵抗するも虚しく失敗に終わる。背の高い刃斬にそんなことをされているせいで首が痛くなってきて降参した。
改めてネクタイをキチッと締められると満足そうな顔をした刃斬が指先で優しくネクタイを叩く。
『俺とボスから離れるなよ。…何かあったらお前は必ずボスと一緒にいろ。何があってもあの人から手を離すなよ』
『…はい!』
.
93
あなたにおすすめの小説
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
【完結】少年王が望むは…
綾雅(りょうが)今年は7冊!
BL
シュミレ国―――北の山脈に背を守られ、南の海が恵みを運ぶ国。
15歳の少年王エリヤは即位したばかりだった。両親を暗殺された彼を支えるは、執政ウィリアム一人。他の誰も信頼しない少年王は、彼に心を寄せていく。
恋ほど薄情ではなく、愛と呼ぶには尊敬や崇拝の感情が強すぎる―――小さな我侭すら戸惑うエリヤを、ウィリアムは幸せに出来るのか?
【注意事項】BL、R15、キスシーンあり、性的描写なし
【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう、カクヨム
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する幼少中高大院までの一貫校だ。しかし学校の規模に見合わず生徒数は一学年300人程の少人数の学院で、他とは少し違う校風の学院でもある。
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語
うそつきΩのとりかえ話譚
沖弉 えぬ
BL
療養を終えた王子が都に帰還するのに合わせて開催される「番候補戦」。王子は国の将来を担うのに相応しいアルファであり番といえば当然オメガであるが、貧乏一家の財政難を救うべく、18歳のトキはアルファでありながらオメガのフリをして王子の「番候補戦」に参加する事を決める。一方王子にはとある秘密があって……。雪の積もった日に出会った紅梅色の髪の青年と都で再会を果たしたトキは、彼の助けもあってオメガたちによる候補戦に身を投じる。
舞台は和風×中華風の国セイシンで織りなす、同い年の青年たちによる旅と恋の話です。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(2024.10.21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
【完結】トラウマ眼鏡系男子は幼馴染み王子に恋をする
獏乃みゆ
BL
黒髪メガネの地味な男子高校生・青山優李(あおやま ゆうり)。
小学生の頃、外見を理由にいじめられた彼は、顔を隠すように黒縁メガネをかけるようになった。
そんな優李を救ってくれたのは、幼馴染の遠野悠斗(とおの はると)。
優李は彼に恋をした。けれど、悠斗は同性で、その上誰もが振り返るほどの美貌の持ち主――手の届かない存在だった。
それでも傍にいたいと願う優李は自分の想いを絶対に隠し通そうと心に誓う。
一方、悠斗も密やかな想いをを秘めたまま優李を見つめ続ける。
一見穏やかな日常の裏で、二人の想いは静かにすれ違い始める。
やがて優李の前に、過去の“痛み”が再び姿を現す。
友情と恋の境界で揺れる二人が、すれ違いの果てに見つける答えとは。
――トラウマを抱えた少年と、彼を救った“王子”の救済と成長の物語。
─────────
両片想い幼馴染男子高校生の物語です。
個人的に、癖のあるキャラクターが好きなので、二人とも読み始めと印象が変化します。ご注意ください。
※主人公はメガネキャラですが、純粋に視力が悪くてメガネ着用というわけではないので、メガネ属性好きで読み始められる方はご注意ください。
※悠斗くん、穏やかで優しげな王子様キャラですが、途中で印象が変わる場合がありますので、キラキラ王子様がお好きな方はご注意ください。
─────
※ムーンライトノベルズにて連載していたものを加筆修正したものになります。
部分的に表現などが異なりますが、大筋のストーリーに変更はありません。
おそらく、より読みやすくなっているかと思います。
ジャスミン茶は、君のかおり
霧瀬 渓
BL
アルファとオメガにランクのあるオメガバース世界。
大学2年の高位アルファ高遠裕二は、新入生の三ツ橋鷹也を助けた。
裕二の部活後輩となった鷹也は、新歓の数日後、放火でアパートを焼け出されてしまう。
困った鷹也に、裕二が条件付きで同居を申し出てくれた。
その条件は、恋人のフリをして虫除けになることだった。
白銀の城の俺と僕
片海 鏡
BL
絶海の孤島。水の医神エンディリアムを祀る医療神殿ルエンカーナ。島全体が白銀の建物の集合体《神殿》によって形作られ、彼らの高度かつ不可思議な医療技術による治療を願う者達が日々海を渡ってやって来る。白銀の髪と紺色の目を持って生まれた子供は聖徒として神殿に召し上げられる。オメガの青年エンティーは不遇を受けながらも懸命に神殿で働いていた。ある出来事をきっかけに島を統治する皇族のαの青年シャングアと共に日々を過ごし始める。 *独自の設定ありのオメガバースです。恋愛ありきのエンティーとシャングアの成長物語です。下の話(セクハラ的なもの)は話しますが、性行為の様なものは一切ありません。マイペースな更新です。*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる