【完結】探さないでください

仲 奈華 (nakanaka)

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赤い瞳

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黒髪で赤い瞳のジークに抱きしめられながら、クロエは言った。
「ジーク?本当に?」

ジークは言う。
「そうだよ。クロエ。ずっと会いたかった。」

ジークは、クロエを抱きしめてキスをしてきた。

クロエは思わず顔を背ける。

ジークは、言った。
「クロエ?俺の事が嫌いになった?」

クロエは混乱していた。

さっき幻影だと思っていたジークはなんと言った?

そうルルージュア王子、、、

そして俺たちの息子と、、、、



クロエは、ジークから少しでも離れようとするが、クロエを片手で抱きしめているとは思えない程ジークは力強くビクともしない。


「私は、、、、」


ドキドキと胸が高鳴る。どうして居場所が分かったのだろう。皇帝は茶髪の娘を探しているはずではなかったのか?クロエは髪色を金髪へ戻している。だれもクロエの事を、皇帝が探している娘だと疑っていた者はいないはずだった。


ジークは少し悲しそうに言った。
「クロエでもルルーでもいいさ。ルルージュアでもね。俺の事を恨んでいるのか?」


クロエはジークの事が大好きだ。そのジークが辛そうにしている。


あんな家族の事なんてどうでもいい。クロエを冷遇してきた人達だ。疎遠だった親族より、愛するジークと、息子ザックの事が何よりも大事だった。

クロエはジークへ言った。
「恨んでいるかだなんて。そんな事ないわ。」

ジークに抱きかかえられている息子のザックも、父親と同じ色の瞳を細めて嬉しそうに声を出す。

「あーーーい。」



ザックはご機嫌で笑っている。いつもより高い目線が気に入ったみたいだった。

「「ふふふふ。」」

クロエとジークの笑い声が重なった。ザックも一緒に笑いだす。



(そうよ。今の私には何もない。王子だった痕跡だって全部消してきたはずだわ。幾ら疑われても大丈夫よ。ただの娘が帝国の正妃になれるはずが無いのだもの)


クロエは、笑いながら言った。
「ジーク。ごめんなさい。驚いてしまって。よかったら家にお招きするわ。」
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