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帝国
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クロエは金の刺繍が入った豪華なドレスに身を包んでいた。
10数個のルビーがはめ込まれたネックレスとイヤリングを付け、頭には金と赤のティアラを乗せている。
「皇帝陛下と婚約者ルーナ・クロエ・ガージニア王女の登場です。」
舞踏会会場では、クロエと皇帝ジークを出迎える拍手が鳴り響いている。
生き残ったガージニア王国の王女は4人程だった。行方不明になった王女も多い。クロエは第8王女のルーナの名前を借りる事になった。ルーナとクロエはよく似ていた。ルーナの髪は幼い頃は金色がかった赤髪だったが、成長して金髪になったと発表された。
帝国では、皇帝がやっと婚約者を決めたと誰もがクロエの事を歓迎しているようだった。
皇帝の伴侶候補として名前が挙がっていたマイラー公爵家を含め一部の貴族の反対はあったみたいだが、少数でクロエはジークの婚約者として迎えられた。
既に、皇族の証である赤色の瞳を持つザックが産まれている事も世論を後押しした。
直系皇族はジークのみで、後継者問題は急務だっただけに、ザックの発見に国中が好意的に受け止めたようだった。
ジークは恭しくクロエをエスコートする。
「クロエ?緊張しているかい?」
クロエは、息子のザックを抱き上げたまま返事をした。
「いいえ、貴方の隣に立つ事ができて嬉しいわ。」
ザックも声をあげる。
「アーーウ。」
クロエはジークと寄り添うように舞踏会会場へ入って行った。
ランガ帝国の城は壮大で豪華な作りになっている。広い舞踏会場には、巨大なシャンデリアが設置され、ガラス細工のランプがたくさん設置されている。私はジークと共に皇帝と妃の席へ向かった。息子のザックは私の腕の中で、目を輝かせて周囲を見渡している。
ザックが、舞踏会会場の2階通路を見ている。私は不思議に思いザックが見ている方向を見た。
会場の左端の2階通路には数人の人物が立って舞踏会場を見下ろしていた。私はその中央に立っている男性と眼が合う。澄んだ緑色の瞳、銀髪の長い髪、美しい顔立ちからは想像できない程、彼が残酷な性格をしている事を私は以前から知っていた。
(うそ!あの人は殺されたはずなのに。)
思わず目を逸らし、動揺する。
もう一度2階通路を見上げるとそこには誰もいなかった。
ジークが私に声をかけてくる。
「どうした?クロエ。」
私はジークへ言った。
「いいえ、なんでもないわ。」
(きっと見間違いよ。亡霊でもみたの。彼が生きているはずがない。でも、本当に?)
息子のザックだけが、ずっと2階通路を見ていた。なにかに気が付いたように。
探さなければならない。
もし彼が生きているのなら、ジークやザックが危険にさらされる事になる。
あの時何があったのか?生き残った者は何人いるのか調べないと。
私は、一人決意を固めた。
10数個のルビーがはめ込まれたネックレスとイヤリングを付け、頭には金と赤のティアラを乗せている。
「皇帝陛下と婚約者ルーナ・クロエ・ガージニア王女の登場です。」
舞踏会会場では、クロエと皇帝ジークを出迎える拍手が鳴り響いている。
生き残ったガージニア王国の王女は4人程だった。行方不明になった王女も多い。クロエは第8王女のルーナの名前を借りる事になった。ルーナとクロエはよく似ていた。ルーナの髪は幼い頃は金色がかった赤髪だったが、成長して金髪になったと発表された。
帝国では、皇帝がやっと婚約者を決めたと誰もがクロエの事を歓迎しているようだった。
皇帝の伴侶候補として名前が挙がっていたマイラー公爵家を含め一部の貴族の反対はあったみたいだが、少数でクロエはジークの婚約者として迎えられた。
既に、皇族の証である赤色の瞳を持つザックが産まれている事も世論を後押しした。
直系皇族はジークのみで、後継者問題は急務だっただけに、ザックの発見に国中が好意的に受け止めたようだった。
ジークは恭しくクロエをエスコートする。
「クロエ?緊張しているかい?」
クロエは、息子のザックを抱き上げたまま返事をした。
「いいえ、貴方の隣に立つ事ができて嬉しいわ。」
ザックも声をあげる。
「アーーウ。」
クロエはジークと寄り添うように舞踏会会場へ入って行った。
ランガ帝国の城は壮大で豪華な作りになっている。広い舞踏会場には、巨大なシャンデリアが設置され、ガラス細工のランプがたくさん設置されている。私はジークと共に皇帝と妃の席へ向かった。息子のザックは私の腕の中で、目を輝かせて周囲を見渡している。
ザックが、舞踏会会場の2階通路を見ている。私は不思議に思いザックが見ている方向を見た。
会場の左端の2階通路には数人の人物が立って舞踏会場を見下ろしていた。私はその中央に立っている男性と眼が合う。澄んだ緑色の瞳、銀髪の長い髪、美しい顔立ちからは想像できない程、彼が残酷な性格をしている事を私は以前から知っていた。
(うそ!あの人は殺されたはずなのに。)
思わず目を逸らし、動揺する。
もう一度2階通路を見上げるとそこには誰もいなかった。
ジークが私に声をかけてくる。
「どうした?クロエ。」
私はジークへ言った。
「いいえ、なんでもないわ。」
(きっと見間違いよ。亡霊でもみたの。彼が生きているはずがない。でも、本当に?)
息子のザックだけが、ずっと2階通路を見ていた。なにかに気が付いたように。
探さなければならない。
もし彼が生きているのなら、ジークやザックが危険にさらされる事になる。
あの時何があったのか?生き残った者は何人いるのか調べないと。
私は、一人決意を固めた。
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