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異母姉
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私は、舞踏会を中座してザックを部屋へ連れて帰った。疲れたのかザックはすぐに眠りにつき、スヤスヤと寝息を立てる。
ザックと私の部屋には、侍女が控えている。侍女にザックを頼み、私は再び舞踏会場へ向かった。
今日は私の御披露目の為の舞踏会だ。
本心では、もう休みたかった。だけど、戻らないといかない。まだ挨拶をしていない帝国貴族が残っている。
中庭が見える廊下を歩いて行く。ガイア帝国が栄えているのは本当らしい。真新しい高価な調度品が並んでいる。祖国ガージニア王国は歴史があるが、近年は衰退していた。数多くの高価な骨董品を見せびらかす様に配置していた祖国とは正反対だ。
外には丸く朱金に輝く月が周囲を照らしている。まるでジークとザックの瞳の赤が月に反映されたようだ。私は、美しく神秘的な月を見ようと窓へ近づいた。
その時、私の後ろで音がした。
ガチャ。
私は振り向く。
銀のドアノブを手にしながら、出てきたのは長い茶髪の女性だった。
彼女の事は知っている。
ガージニア王国第6王女メルーシア・ガージニア。私の異母姉になる。美しいと評判のメルーシアは、王国の貴族達から婚姻の申し込みが相次いでいた王女だ。
長い茶髪に、大きな瞳、その唇は朱色で、妖艶な美しさが醸し出されている。
メルーシアは、私を睨みつけ近づいてきた。
私は、離れようとするが、メルーシア王女の方が早く私の手首を掴み言った。
「こっちへ来て。話があるわ。貴方の秘密を私は知っている。」
私は、頷きメルーシアについて行った。
メルーシアは、ドアの中に私を押し入れた。
その部屋は薄暗く、王女が滞在する部屋とは思えない。
ほとんど使われていないのか、埃っぽい空気に私は眉を顰める。
メルーシアは、私に近づき体を密着させて小声で言った。
「貴方は、ルーナではない。私はルーナが死ぬ所をこの目で見たの。確かに貴方はルーナにそっくりだし、王国作法を習った佇まいをしている。誰が見ても王女に見えるわ。でも違う。何が目的なの?」
私は言う。
「御姉様。私はルーナとしてここにいます。私には目的なんてありません。息子と無事に暮らせたら、それだけで、、、」
私はメルーシアの瞳を見詰める。メルーシアはふっと笑った。
「どうやら、嘘はついていないみたいね。貴方のお陰で私も助かったのよ。ジーク皇帝の子供を私達王女の誰かが産まなければいけないのに、どうしても皇帝には近づけない。貴方が本物でも、偽物でもいいの。ガージニア王国の王女が皇帝の子供を産みさえすれば、あの方の目的は達成できるはずだから。」
私は、メルーシアに問いかける。
「あの方って、、、もしかして、、、生きて。」
メルーシアは呆れたように言った。
「王女を名乗る癖になにも知らないのね。ええ、生きていらっしゃるわ。貴方も気を付けて。私は、逃げる。役割がない王女なんて殺されるだけよ。私だって死にたい訳じゃないもの。これは、勇気がある私の妹王女へ餞別よ。」
メルーシアは私に使い古された手帳を渡してきた。
「貴方も生き延びるのよ。これには私が集めた情報を書き込んでいるわ。負けないで。」
メルーシアは私の頬にキスをしてそっと離れ、部屋から出て行った。
薄暗い部屋で私は、渡された手帳を抱きしめた。
ザックと私の部屋には、侍女が控えている。侍女にザックを頼み、私は再び舞踏会場へ向かった。
今日は私の御披露目の為の舞踏会だ。
本心では、もう休みたかった。だけど、戻らないといかない。まだ挨拶をしていない帝国貴族が残っている。
中庭が見える廊下を歩いて行く。ガイア帝国が栄えているのは本当らしい。真新しい高価な調度品が並んでいる。祖国ガージニア王国は歴史があるが、近年は衰退していた。数多くの高価な骨董品を見せびらかす様に配置していた祖国とは正反対だ。
外には丸く朱金に輝く月が周囲を照らしている。まるでジークとザックの瞳の赤が月に反映されたようだ。私は、美しく神秘的な月を見ようと窓へ近づいた。
その時、私の後ろで音がした。
ガチャ。
私は振り向く。
銀のドアノブを手にしながら、出てきたのは長い茶髪の女性だった。
彼女の事は知っている。
ガージニア王国第6王女メルーシア・ガージニア。私の異母姉になる。美しいと評判のメルーシアは、王国の貴族達から婚姻の申し込みが相次いでいた王女だ。
長い茶髪に、大きな瞳、その唇は朱色で、妖艶な美しさが醸し出されている。
メルーシアは、私を睨みつけ近づいてきた。
私は、離れようとするが、メルーシア王女の方が早く私の手首を掴み言った。
「こっちへ来て。話があるわ。貴方の秘密を私は知っている。」
私は、頷きメルーシアについて行った。
メルーシアは、ドアの中に私を押し入れた。
その部屋は薄暗く、王女が滞在する部屋とは思えない。
ほとんど使われていないのか、埃っぽい空気に私は眉を顰める。
メルーシアは、私に近づき体を密着させて小声で言った。
「貴方は、ルーナではない。私はルーナが死ぬ所をこの目で見たの。確かに貴方はルーナにそっくりだし、王国作法を習った佇まいをしている。誰が見ても王女に見えるわ。でも違う。何が目的なの?」
私は言う。
「御姉様。私はルーナとしてここにいます。私には目的なんてありません。息子と無事に暮らせたら、それだけで、、、」
私はメルーシアの瞳を見詰める。メルーシアはふっと笑った。
「どうやら、嘘はついていないみたいね。貴方のお陰で私も助かったのよ。ジーク皇帝の子供を私達王女の誰かが産まなければいけないのに、どうしても皇帝には近づけない。貴方が本物でも、偽物でもいいの。ガージニア王国の王女が皇帝の子供を産みさえすれば、あの方の目的は達成できるはずだから。」
私は、メルーシアに問いかける。
「あの方って、、、もしかして、、、生きて。」
メルーシアは呆れたように言った。
「王女を名乗る癖になにも知らないのね。ええ、生きていらっしゃるわ。貴方も気を付けて。私は、逃げる。役割がない王女なんて殺されるだけよ。私だって死にたい訳じゃないもの。これは、勇気がある私の妹王女へ餞別よ。」
メルーシアは私に使い古された手帳を渡してきた。
「貴方も生き延びるのよ。これには私が集めた情報を書き込んでいるわ。負けないで。」
メルーシアは私の頬にキスをしてそっと離れ、部屋から出て行った。
薄暗い部屋で私は、渡された手帳を抱きしめた。
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