【完結】男爵令嬢は冒険者生活を満喫する

影清

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62.

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 マーシャは領地で何も考えずにしばらくを過ごし、美形教師からのピクニックのお誘いの日を指折り数えて待っていた。
 両親や祖父母は忙しいらしく、のんびり湖畔で家族と過ごす、ということがなかったのだが、傷心のマーシャにとっては願ってもないことであった。
 今は放っておいて欲しい気分であったので、ピクニックの許可だけ取って、両親達とは距離を置いた。
 弟は結局領地へは来ず、タウンハウスで相変わらず引きこもっているようだった。
 そして当日、メイド達に褒めそやされながら馬車へと乗り込み、待ち合わせの森林公園へと向かう。
 本日のマーシャの装いは、美形教師の好感度が上がるワンピースだった。
 美形教師は清楚な装いを好むので、白を基調として膝丈に向かって淡い紫のグラデーションがかかり、腰からの切り替えで動くとひらひらとスカート部分が揺れる美しいものだった。
 公園の散歩なので膝丈の褐色のブーツを履き、ベルトも同系色にすることで落ち着いた雰囲気を見せていた。
 ピアスやネックレスは派手すぎず小振りなものを選んだ。
 ヒロインのイメージに合わせる、というのが苦痛であるが、どれも男爵家では到底購えないような最高級品であったので、救いであった。
 公園に着くと、すでに教師は待っていた。
 馬で来たのだろう、乗馬服を着ていた。
 馬車を降り、笑顔で挨拶をすれば美形教師も微笑んだ。
「やぁ、今日もとても美しいね。君に会えない時間はとても長かったよ」
「お上手ですわ、モーガン先生」
 エスコートされ、教師が乗ってきた馬まで歩く。
「ここは広いからね。馬で歩いてみようと思うんだけど、どう?」
「嬉しいですわ。わたくしワンピースですけれど、構いませんかしら?」
「僕がしっかり抱きしめて離さないから大丈夫だよ」
「ありがとうございます」
 先に乗った教師に手を引かれ、マーシャは横向きに座った。
 メイドと護衛、荷物を持った下男は後ろから歩いてついて来る。
 木陰の中の散歩は、気持ちが良かった。
 沈んでいた気分も浮上するのを感じる。
 教師が後ろから色々と話しかけてくるのも大きい。
 この男は何故かヒロインではなくマーシャのことが好きなのだった。
 自分のことを好きな男が、自分の為に色々と手間暇をかけてくれるのは気分が良かった。
「少し元気がないようだね?」
 教師の問いに、少しだけ素直になってもいいかと、思ったのだった。
「わたくし、少し落ち込んでおりますの」
「僕で良ければ話を聞くよ?」
「…わたくし、冒険者として頑張って参りました。それも全て、王太子殿下に認めてもらいたかったからですわ…。でも、わたくしの努力は全て踏みにじられてしまいましたの」
「それは辛いね」
 王太子のことを口に出してしまったが、教師は特に何も言わずに同情してくれた。
「これからどうすればいいのか…と、考えておりますのよ」
「君は素敵な令嬢だ。諦めずに努力しようとするんだね」
「当然ですわ。わたくしは侯爵令嬢ですもの。負けられないのです」
「君の魔力潜在量は素晴らしいものだよ。今はまだ解放されていないけれどね」
「そうなんですの?」
「君は素晴らしい魔法使いになれる素質がある」
「わたくし、頑張りますわ」
「うん、君ならできるよ」
 ぐるりと回って、湖畔へとやってきた。
 四阿があり、そこでランチにしようと言われ、マーシャは頷く。
 スチルにあった場所である。
 ランチを楽しみ、湖畔を散歩するという流れだ。
 ここで熱く口説かれ、頷くと西国へ行こう、というハッピーエンド一直線となるので、それだけは回避しなければならないが、それ以外は終始優しい教師に甘やかされる展開であった。
 きらきらと輝く湖面、さざめく木々、日差しはそれほど強くなく、ゆっくりと過ごすには最高の一日であった。
 ランチを済ませ、少し歩こう、とエスコートされる。
 穏やかに過ぎる時間は、マーシャの心を癒した。
 歩きながらも、教師は自分が学園で教鞭を取っている理由を話し始める。
「僕は運命の人を探しているんだ。生涯を共にしてくれる愛しい伴侶をね。今まで北国や東国にも行ったよ。いつか精霊王国にも行ってみたいんだけれどね」
 それはデートイベントで教師が語る内容であった。
 相槌を打ちながらも、細心の注意を払う。
 不意に教師は足を止め、マーシャを見下ろした。
「…君が運命の人なんじゃないかなって、ね」
「まぁ」
 来た。
 マーシャは笑顔で首を傾げながら、回避する方法を考える。
 この後、教師は「僕と一緒に、行かないか」と言うのだ。
 はい、と返事してしまったら終わりだった。
 教師は目を細め、色気溢れる微笑を浮かべる。
 
「僕は君を応援するよ」

「……、……はい?」
 身構えていた台詞とは全く違う言葉に、マーシャは混乱した。
「モーガン先生?」
「君は冒険者ランクを上げたいんだろう?」
「え…ええ、そうですわ」
「力にならせて欲しい」
「え…?」
 展開が全く意味不明になってしまった。
 マーシャは真っ白になった頭を必死で働かせる。
 力になりたい、とは?
「先生、特別講義でもして下さいますの…?」
 問えば、教師はにこりと笑んだ。
「それはとても魅力的なお誘いだ。でもそれよりもずっと早く、君の力になれる物を持ってるんだ」
「え?…それは…?」
 マーシャは無意識に唾を飲み込んだ。
 ここで教師からもらえるもの。
 それは。
 教師がジャケットのポケットから取り出したのは、指輪ケースであった。
 まさかの展開に、マーシャは目を見開く。
 ケースを開くと、そこにはスチルで見た指輪があった。
 金と銀、黒と赤の入り交じった、細い金属を捻ったような指輪である。
 小さな黒く輝く魔石が、ちりばめられている。
「先生…?」
 戸惑ったように呟くと、教師はケースから指輪を取り出し、マーシャの右手の薬指に嵌めた。
「本当は左手にしたい所だけれどね、遠慮したよ」
 ウィンクをしながら笑う教師とゲームとの違いに、さらに戸惑う。
 ゲームだと、左手の薬指に嵌めて、困るヒロインを見ながら「僕の気持ち」と言って笑うのだ。
「この指輪は君を守ってくれる。…といっても、無傷で済む訳じゃない。ダメージは負うけれども、痛みはなくなる、というものだ。もちろん死ぬようなひどい怪我をしたら、痛みがないまま死んでしまうよ。でも冒険者として頑張る君には、あって困る物じゃないと思う。受け取ってくれるかい?」
「…わたくし、前衛ではございませんけれど…」
「後衛でもダメージを受けることはあるだろう?君が痛い思いをするなんて、僕には耐えられないからね。せめて痛みをなくすことができれば、回復だってしやすいだろう?」
「…ええ…そうですわね…確かに」
 最初の頃、メンバーを募って二十階のボスに挑んでは攻撃されて痛い思いをしていたことを思い出す。
 痛みがなければ、もっと上手く立ち回れたかもしれない。
「僕の気持ちを受け取って欲しいな」
「先生…ありがとうございます」
 心情を話してしまったことで展開が変わったのだろうか?
 それにこの指輪、ゲームでの効果は防御力を上げる、というものだったはずだ。
 使えない指輪だな、と思った記憶があるので、それに比べれば有用ではあるのだが。
 右手の薬指を見る。
 素敵な指輪であるが、どうにも目立つ。
 付け外ししても怒られないかな、と思い教師を見ると、教師は嬉しそうに微笑んだ。
「その指輪はずっとつけていて欲しい。君と僕との大切な繋がりだ。…不可視の魔法をかけておこうね。君以外の人には見えなくなるから、大丈夫」
「まぁ、そんなことまでお出来になりますの?」
「僕は教師だよ?ふふ、任せて」
 そっと指輪に触れると、淡く光る。
「さぁこれで大丈夫。君の保護者の人達にも見えないからね、安心して」
「大切に致しますわ、先生。ありがとうございます」
「うん。君はやっぱり笑顔が一番素敵だよ」
 最後はイベント通りの台詞を言って、教師はうっとりと笑うのだった。
 公園の入口まで戻り、そこで教師との楽しいデートは終わりだった。
「次に会う日が待ち遠しいよ。それまで元気で」
 教師が手を振り、マーシャも振り返す。
「先生、今日は楽しかったです。また学園でお会い致しましょうね」
 そこで別れたのが八月の中旬頃であり、下旬にはタウンハウスへと戻った。
 マーシャは一つの決意を持って、弟の部屋へと向かう。
 今では食事の差し入れくらいしか使用人は近づかなくなっており、部屋に近づくにつれ人気もなく寂れた雰囲気が伝わってくる。
 部屋の物を手当たり次第に投げて壊すので、片づけた後は入れ替えることもなくなり、家具はベッド以外何もないらしい。
 使用人が食事が終わるまで部屋の隅で控えていると食器を投げつけてくるので、使用人は食事を置いたら即退室し、時間をおいて食器を取りに行くという話だった。
 ずっと部屋に籠っているので清掃もできず、打診をしたが誰も入るな、とのことだったので、清掃すらも満足にされていないようだ。
 かれこれ数ヶ月、どのようなひどい状態になっているのか、マーシャは内心戦々恐々としていたが、扉の前に立ち、背筋を伸ばしてノックをした。
「わたくしです。話があるの。入ってもいいかしら?」
 返事はなかった。
 もう一度、ノックをする。
「真面目にこれからのことを話したいの。わたくし、あなたの力が必要なのよ」
 すぐ側にはアンナと護衛が立っていて、心配そうにマーシャを窺っている。
 返事はなく、部屋の向こうは静まり返っていた。
 寝室でふて寝でもしているのなら、聞こえないのかもしれない。
 また時間を改めて来よう、と踵を返しかけた時、扉の向こうからしわがれた声が聞こえた。
「…僕に何の用」
 叫び続けて喉を痛めたのか。
 ひどい声だったが、反応があっただけ良しとすべきだった。
 マーシャは用件を言った。
「あなたは知っているかしら。わたくしもね、ランクを剥奪されたのよ」
 返答はなかったが、扉向こうに気配はあるので聞こえているだろう。
「悔しくはない?わたくしは悔しいわ。…あなたはそうは思わないかしら。…やり直すのよ。そして見返してやるの」
 しばし待つが、反応はない。
 だが変わらず気配はある。
 マーシャは構わず言った。
「魔術師団長の次男…なんと言ったかしら?マークだったかしら?彼にも声をかけて、三人でやり直さない?第二王子殿下はもう無理よ。諦めなさい。…でも頑張り次第では、復帰できるかもしれないわ。わたくしも戦うのよ。あなたはどうする?…返事が決まったら、教えてちょうだい」
 そのまま踵を返す。
 アンナと護衛もついて来た。
 数メートル歩いた所で、背後の扉が開く音が聞こえた。
 振り返ると、意外としっかりした様子の弟が立っている。
 浄化魔法で身綺麗にはしていたようだった。
「…姉上も戦うって?」
「そうよ。わたくしも戦うの。今まで周囲の人達にお任せしていたから、戦闘の練習からしなければならないわ。…あなた達もそうでしょう?」
「……」
 否定はなかった。
「わたくし、どうしてもCランクに戻りたいの。あなた達が興味がないなら仕方がないわ。でもせっかく同じランク同士だもの。せめてボスを倒すまでは一緒にやらない?」
「…Cランクになれば、見返してやれるとでも?」
「それはわからないわ。でも、資格がない、と言われることはなくなるわ。白い目で見られることもなくなる。実力でランクを上げたのだと証明すればね」
「…本気で言ってるの?」
 弟の瞳は死んではいなかった。
 少し意外に思ったが、マーシャは表面上はにこやかに微笑んだ。
「もちろんよ。わたくし、つまらない冗談は嫌いなの」
 そのまましばし、見つめ合う。
 弟は苦しそうに眉を顰め、そして俯いた。
「…Cランクになるまではお付き合いしますよ」
 まさかこんなにすぐ返事をもらえるとは思わなかったマーシャは驚いたが、悟られないよう笑顔のまま頷く。
「良かったわ。では剣の稽古を再開なさいね。なまってしまっているでしょう?…冬が来るまでには、ランクを上げたいわ。ダンジョンの攻略を、一から三人でやっていきましょう」
「…わかったよ。いつから?」
「お父様に話をしてからね。あなたが更正するのなら、反対はされないわよ」
「……」
 その後父に話をすると、弟の更正は喜ばしいが、マーシャがまた冒険者として活動するのは、と難色を示した。
 だが弟にしたのと同じように説明をすれば、最終的には納得してくれたのだった。
 魔術師団長の次男に話をしたところ、彼はすでに更正していた。
 父である魔術師団長と兄の二人がかりで毎日気絶するまで修行をさせられ、なんて愚かなことをしたのだろうと、目が覚めたというのだった。
 その気持ちはマーシャには理解できなかったが、パーティーの打診をすれば喜んで、と返事があり、一から始めるので助けて欲しいと素直に願えば、顔を真っ赤にして頷いた。
 学園の後期が始まるので週末に攻略をして行こう、という話になった。
 今までマーシャはヒロインを虐めたり、危害を加えるようなことはしないと決めていた。
 だがヒロインは、マーシャの敵となったのだった。
 くだらない虐めはしない。意味がないからだ。
 ヒロインが死ななければマーシャに幸せが訪れないのなら、ヒロインに死んでもらうまでだった。
 冬に起こるスタンピードのメンバーに選ばれさえすれば、ゲーム通りならヒロインを殺す機会がやって来る。
 自分がヒロインを操作していた時には、撃退すれば勝ち、負ければゲームオーバーという、なかなかハードな展開だったのだ。
 あのサラが、勝つとは限らないではないか。
 機会はある。
 マーシャは冷静に、サラを殺す方法を模索するようになっていた。
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