思い付き短編集

神谷 絵馬

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お役目、果たしましたが?6

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しゃがんだ私の胸にグリグリと頭を擦り付けてから、名案でしょ!っと飛び跳ねてる狛犬。
あー、まぁ?王家の報告では、まだ聖女が見付かってないことになってるからねぇ...?
そうそう、ここに来て直ぐに神様にお聞きしたら、やっぱり第3王女であるリーリアーナ王女様が次期聖女でした。
王家の方々ったら、神の選定した聖女を隠すなんてねぇ?神に対する冒涜だよ?
この国を守護してくださっている神のご加護が、もういらないみたい。

「聖女であるリーリアーナ王女を寄越せと、王宮に思念を飛ばしてみますか?
圧力強めで。」

《圧力をどんどん強めながら何度もやってるけど?
国王はリーリアーナの守りを固めるだけで...寄越す気は無いらしいね。
折角、心が優しくって可愛い獣大好きな女の子を聖女として選定したのに、会えないなんて意味無いよねー。
アンジェリカやジルフォードが僕の相手を出来ないときは、リーリアーナに撫でて貰おうと思ってたのにー。

あ、リーリアーナったらね?軟禁されている離宮でね?ちゃんと僕に向けて祈ってくれてるんだよ?
場所が遠すぎて、あまり意味が無いんだけどねー。
微かに聞こえる祈りの声でも嬉しいから、少ーしだけ我慢してあげようかなー?とかって思ってたけど、やっぱりアイツラ呪うー。》

あ、やっぱり先にやってました?
リーリアーナ王女様には、私が王宮に呼び出されたときに一度お会いしただけだけど、神様のことをキラキラとした目で根掘り葉掘り聞いてきたのが印象的だったなー。
普段はモフモフとした狛犬の姿をしていると伝えたら、
『いつかお会い出来る日が来るのかしら?』
と、両頬を押さえて、より一層目を輝かせておられました。
あの日のリーリアーナ王女様が可愛らしくって、それに、きっとリーリアーナ王女様も聖女なのだろうと感じたこともあって、聖女として会える日を楽しみにしていたのに...会えないのは寂しいなと思っています。

あー、そう言えば、リーリアーナ王女様が気に入ったからと、私の婚約者であるジルに王命だとか宣って、無理矢理に婚約させようとかしてたみたいだけど...リーリアーナ王女様が気に入ったっていうのは、本当に事実なのかしらね?
確かに、リーリアーナ王女様は侍従Bをしていたジルに懐いていると聞いているけど、恋愛の意味で好きだったのかしら?

「あんのボケ父!!勝手にあんなことをするなんて、あり得ませんわ!
あら?ここはどこかしら?さっきまで、軟禁されているお部屋にいたと思うのだけれど...夢かしら?
まるで聖域のように澄んだ空気ですわ...あぁ!アンジェリカ様!お久しぶりですわ!
あぁ、やはり、これは夢なのですね?
こんなにも幸せな夢を見られるなんて...毎日欠かさずに祈った甲斐があったのでしょうか?

あの、これがたとえ夢だとしてもやはり聞いてしまいたいですわ!
アンジェリカ様が還俗なされたことをボケが勝手に怒ってましたけれど、ジルフォード様とはいつ結婚式をなさいますの?
私、参列出来るのかしら...?」

「リーリアーナ王女様?頬をつねってみて?」

とても怒っているけど、可憐なリーリアーナ王女様が突然現れました。
少々言葉が荒れてるみたいだけど、大丈夫かな?
私の手にソッと触れて、遠慮がちに上目に見上げられると、ついつい甘やかしたくなってきて...頭を撫でてしまう。

「え、頬をつねるのですか?
痛いですわ...ハッ!これは、夢ではないのですか?!
えぇ?!愛しのアンジェリカ様が本当に目の前にいるわ!

キャアッ!こちらが、狛犬の姿をとられている神様ですか?
アンジェリカ様の仰られていたように、とっても可愛らしいですわ!
神様、初めまして!リーリアーナと申しますわ。」

やはり、神様を見たリーリアーナ王女様ったら目を輝かせて、頬を桃色に染めて喜ぶ姿がとっても可愛いわ。
神様も満更ではない様子で、リーリアーナ王女様に身体を擦り付けてます。

あら?それにしても、リーリアーナ王女様はどうしてここにいるのかしら?





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