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「おかあさま、だいすき」
「僕もランちゃんが大好きだよ」
「おとうさまよりも?」
「うーん。べつものだ!比較検討の対象にならないからね」
「ひかく…?」
「ランちゃんが大好き。おとうさまは別の意味で好きなんだ。ランちゃんは命に代えても守りたくて、おとうさまには、ランちゃんを一緒に守ってっていう感じかな?」
僕を付いて回る可愛いランちゃん。時々癇癪を起こしてライオンになったりアルに対抗心を出してくるのもかわいい。毎日が幸せいっぱいである。
「ハル。貴方は私の唯一の光だ。最愛であるから、息子にも譲らないぞ」
「アルは、最愛の夫。ランちゃんは息子。別の意味での最愛なんだから」
アルも嫉妬して僕を抱きしめたり、いつも体に触れてキスを繰り返す。愛を感じながらの育児を数年。皆のお陰で無事に育っている。
「お母様、お庭で遊びましょう?」
「いいね。馬獣人さんに乗せて貰おっか?」
ランちゃんは、ヒトなら4歳なのに10歳過ぎかという知識レベルと体格をしている。すっかりお兄ちゃんだ。
「あー、あっついね。泳ぎたいなあー」
「およぐって何?お母様」
「海で魚さんとか亀さん見ながら泳ぐの。(…昔沖縄でウミガメと熱帯魚と泳いだの、綺麗だったな…)川だと寄生虫とかいるからね。川魚の方が危ない」
「お父様に頼んでみましょう?ぼくも泳ぎたい」
なんと!海辺の町に遊びに行くことになりました。泳ぎの得意な獣人さんにも同行を願い出て、馬獣人さんに乗せて貰うことになった。
ライフジャケットも浮き輪も無いから、安全対策が心配だったけど周りを囲んで泳いでくれるそうだ。ランちゃんにも城の外を見せる良い機会。
荷物を纏めて、いざ出発。海辺の種族の村長宅に泊めて頂くらしい。道中も城の外の景色、農作物、種族…とランちゃんにも僕にも勉強になることばかり。夏休みの自由研究見たいな旅だね。
「陛下、ようこそおいでくださいました。ハルト様、ランバート様お初にお目にかかります。滞在をお楽しみ頂けるよう努めます」
「多忙中申し訳ないが頼んだぞ」
「ハルトです。お手数ですがよろしくお願いいたします」
「はじめまして。ランバートです。お願いします」
一晩休んで翌朝に海へ行く。城で頂く魚はこのあたりでとれるそうだ。漁港には色とりどりの魚があがっていて、見ているだけでも楽しい。
「さて、泳ごう」
「アルって泳げるの?」
「ああ」
皆で水に入っていく。とりあえず人型であるが、アルとランちゃんは獣型になると泳ぎやすいかも知れないな。
久しぶりの海は気持ちいい。海水は僕の知っている海と変わらない。顔を浸けると綺麗な魚。
「ランちゃん、可愛い魚いるよ」
「どこ?」
「あの珊瑚のあたり」
南の島の海のようなサンゴ礁があり、熱帯魚みたいな魚がいる。ウミガメ居るのかな?また顔をつける。
「ウミガメ居ないな」
「ウミガメ?」
「大きな亀さん」
「見たこと無いぞ」
「居ないのか…」
「あっ!ワカメとか昆布とか海藻ない?ダシ取りたい」
「ん?」
地元の人に聞いたら海藻を食べる習慣があるとの事。海藻を買って帰ろう。
「ランちゃん、泳ぎの練習しようね」
ランちゃんは初めての海水なのに臆さずに顔をつけたり泳ぐ練習が出来ている。多分この子はアルファだとアルが言っているが、こんなところを見るとそうだろうと納得する。
「上手い!足が強いね。すごい、ランちゃん」
「お母様、ぼく上手?」
「すごく上手!」
ニコニコ顔を見られて良かった。村長宅で体を洗い、着替えてお買い物をしに行く。
「お母様、この貝殻綺麗。ネックレス作ってあげる」
「ええ?ありがとう。かわいいねランちゃん」
「お母様、貝殻似合う。もっと綺麗だよ」
「ふふっ。ランちゃんもアルに似てお世辞うまいね。それより自分のお土産買って良いんだよ」
「お世辞ではないぞ。他に欲しい物は無いのか?」
「アルまで…。じゃあ海藻買って。干してダシを取りたいんだ」
「それも買うけれども。この真珠の飾りはどうだ?耳にも髪にも似合う。店主、これも包んでくれ」
「かしこまりました」
「もったいないなあ」
夏休みの思い出を連れて城に帰った。料理長と海藻のダシを研究した。お吸い物が昔の味に近づいた。パエリアみたいな料理も開発出来てお腹も満足な良い旅になった。
ランちゃんが選んだ貝殻は、髪飾りに加工して、アルのくれた真珠は耳飾りにして毎日着けている。二人とも喜んで褒めてくれて良かった。
ランちゃんとは、沢山拾った貝殻やサンゴで小物を作って飾ったり、小学生の自由研究みたいに楽しい旅の纏めも出来た。
そういえばうちのお兄ちゃんも結婚したかな?子供もいるだろうか?子供時代に両親が連れて行ってくれた様々な場所やイベントを思い出す。愛されていた子供時代だった。お父さんお母さんお兄ちゃん。ありがとうございます。僕もランちゃんに同じだけ返していこう!
「僕もランちゃんが大好きだよ」
「おとうさまよりも?」
「うーん。べつものだ!比較検討の対象にならないからね」
「ひかく…?」
「ランちゃんが大好き。おとうさまは別の意味で好きなんだ。ランちゃんは命に代えても守りたくて、おとうさまには、ランちゃんを一緒に守ってっていう感じかな?」
僕を付いて回る可愛いランちゃん。時々癇癪を起こしてライオンになったりアルに対抗心を出してくるのもかわいい。毎日が幸せいっぱいである。
「ハル。貴方は私の唯一の光だ。最愛であるから、息子にも譲らないぞ」
「アルは、最愛の夫。ランちゃんは息子。別の意味での最愛なんだから」
アルも嫉妬して僕を抱きしめたり、いつも体に触れてキスを繰り返す。愛を感じながらの育児を数年。皆のお陰で無事に育っている。
「お母様、お庭で遊びましょう?」
「いいね。馬獣人さんに乗せて貰おっか?」
ランちゃんは、ヒトなら4歳なのに10歳過ぎかという知識レベルと体格をしている。すっかりお兄ちゃんだ。
「あー、あっついね。泳ぎたいなあー」
「およぐって何?お母様」
「海で魚さんとか亀さん見ながら泳ぐの。(…昔沖縄でウミガメと熱帯魚と泳いだの、綺麗だったな…)川だと寄生虫とかいるからね。川魚の方が危ない」
「お父様に頼んでみましょう?ぼくも泳ぎたい」
なんと!海辺の町に遊びに行くことになりました。泳ぎの得意な獣人さんにも同行を願い出て、馬獣人さんに乗せて貰うことになった。
ライフジャケットも浮き輪も無いから、安全対策が心配だったけど周りを囲んで泳いでくれるそうだ。ランちゃんにも城の外を見せる良い機会。
荷物を纏めて、いざ出発。海辺の種族の村長宅に泊めて頂くらしい。道中も城の外の景色、農作物、種族…とランちゃんにも僕にも勉強になることばかり。夏休みの自由研究見たいな旅だね。
「陛下、ようこそおいでくださいました。ハルト様、ランバート様お初にお目にかかります。滞在をお楽しみ頂けるよう努めます」
「多忙中申し訳ないが頼んだぞ」
「ハルトです。お手数ですがよろしくお願いいたします」
「はじめまして。ランバートです。お願いします」
一晩休んで翌朝に海へ行く。城で頂く魚はこのあたりでとれるそうだ。漁港には色とりどりの魚があがっていて、見ているだけでも楽しい。
「さて、泳ごう」
「アルって泳げるの?」
「ああ」
皆で水に入っていく。とりあえず人型であるが、アルとランちゃんは獣型になると泳ぎやすいかも知れないな。
久しぶりの海は気持ちいい。海水は僕の知っている海と変わらない。顔を浸けると綺麗な魚。
「ランちゃん、可愛い魚いるよ」
「どこ?」
「あの珊瑚のあたり」
南の島の海のようなサンゴ礁があり、熱帯魚みたいな魚がいる。ウミガメ居るのかな?また顔をつける。
「ウミガメ居ないな」
「ウミガメ?」
「大きな亀さん」
「見たこと無いぞ」
「居ないのか…」
「あっ!ワカメとか昆布とか海藻ない?ダシ取りたい」
「ん?」
地元の人に聞いたら海藻を食べる習慣があるとの事。海藻を買って帰ろう。
「ランちゃん、泳ぎの練習しようね」
ランちゃんは初めての海水なのに臆さずに顔をつけたり泳ぐ練習が出来ている。多分この子はアルファだとアルが言っているが、こんなところを見るとそうだろうと納得する。
「上手い!足が強いね。すごい、ランちゃん」
「お母様、ぼく上手?」
「すごく上手!」
ニコニコ顔を見られて良かった。村長宅で体を洗い、着替えてお買い物をしに行く。
「お母様、この貝殻綺麗。ネックレス作ってあげる」
「ええ?ありがとう。かわいいねランちゃん」
「お母様、貝殻似合う。もっと綺麗だよ」
「ふふっ。ランちゃんもアルに似てお世辞うまいね。それより自分のお土産買って良いんだよ」
「お世辞ではないぞ。他に欲しい物は無いのか?」
「アルまで…。じゃあ海藻買って。干してダシを取りたいんだ」
「それも買うけれども。この真珠の飾りはどうだ?耳にも髪にも似合う。店主、これも包んでくれ」
「かしこまりました」
「もったいないなあ」
夏休みの思い出を連れて城に帰った。料理長と海藻のダシを研究した。お吸い物が昔の味に近づいた。パエリアみたいな料理も開発出来てお腹も満足な良い旅になった。
ランちゃんが選んだ貝殻は、髪飾りに加工して、アルのくれた真珠は耳飾りにして毎日着けている。二人とも喜んで褒めてくれて良かった。
ランちゃんとは、沢山拾った貝殻やサンゴで小物を作って飾ったり、小学生の自由研究みたいに楽しい旅の纏めも出来た。
そういえばうちのお兄ちゃんも結婚したかな?子供もいるだろうか?子供時代に両親が連れて行ってくれた様々な場所やイベントを思い出す。愛されていた子供時代だった。お父さんお母さんお兄ちゃん。ありがとうございます。僕もランちゃんに同じだけ返していこう!
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