魔境の森に捨てられたけど、最強のテイマーになって生還した~外れギフト【スライムテイム】でスライムを無限に仲間にして成り上がり無双~

むらくも航

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第29話 テイマーアケア

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 「さあ、迎え撃とう」
『『『おー!』』』

 各地から危険な魔物が集まってくる中、アケアとスライム達は一致団結した。
 透過させていたスライム達も集め、迎撃態勢だ。

 対して、隣のシルリアもはっとする。

「この状況でも、アケアは……」

 迫ってきているのは、謎の黒いオーラを持った魔物たち。
 DランクがBランク相当になるという恐ろしさだ。
 しかし、アケアを行動を目にして、一瞬でもネガティブになった自分を恥じた。

「ワタシも……」

 だが実は、アケアは単純に危機に思っていないだけ。
 魔境の森でさらなる困難も乗り越えてきたからである。
 それでも、シルリアが元気づけられるには十分だった。

「ワタシも負けてられないな!」
「うん!」
『『『うんー!』』』

 アケアが周囲にスライム達を散らばらせると、シルリアは剣を構える。
 それから、トンっとアケアに背中を合わせた。

「シルリア?」
「そちら側は任せたぞ」
「了解!」

 準備は万端だ。
 そして一瞬のせいじゃくの後、魔物たちは出現した。

「「「グオオオオオオオオ!」」」
 
 先ほどのボアウルフだけではない。
 ランクもバラバラの多種多様な魔物たちだ。
 スライム達の報告通り、やはり黒いオーラを帯びている。

 それでも、シルリアはかんに向かった。
 
「はあああッ!」
「「「グギャアアアアア!」」」

 煌々こうこうとした光を放つ剣を手に、高速の剣技を振るう。
 どれだけ相手が強くても、攻撃に当たらなければ良い。
 そんな無茶苦茶な戦闘スタイルだ。
 
「こんなところで負けられるか!」

 シルリアは近い魔物から順に斬っていく。
 本気になった彼女は、一体また一体と、十体ほどの魔物を倒した。
 オーラを持ったBランク魔物もいると考えれば、大金星だろう。

「……ハァ、ハァッ」
「ギャオッ!」
「なにっ!?」

 だが、魔物の数が多すぎる。
 シルリアは一瞬の隙を狩られそうになってしまう。
 そこには後方から魔法の支援が入った。

「シルリア、大丈夫!?」
「ああ助かった! そっちは──なっ!?」

 しかし、アケアの方を振り返ると、シルリアは言葉を失った。

「三連【業火球】、範囲拡大【稲妻球】。そこは 【スライム合体】と【スライム物理耐性強化】を。こいつには【闇魔球】!」

 アケアはスライム達を強化し、細かく指示を出している。
 さらに、自身も様々な属性を灯して、最前線で魔物を殲滅せんめつしていく。

「なんなんだ、これは……」

 まるでテイマーとは思えない。
 それどころか、最上位魔法系ギフトでもあり得ない動きだ。
 また、アケアサイドを見て気づくことがある。

(まさか、ほとんどを自分の方に向かわせたのか!?)

 アケア側とシルリア側では、魔物の数が違い過ぎる。
 もはや誘導したとしか考えられないほどに。
 その上で、シルリアのカバーもしていた。

(これが……)

 シルリアは一瞬、ブルっと身を震わせる。
 向かってきている魔物たちは、間違いなく化け物だ。
 しかし、それらなど話にならないほど頂点に君臨する者がそばにいた。

(これがアケアなのか……!)

「シルリア、もう少しだよ」
「あ、ああ!」

 こうして、アケア達は魔物の大群と戦った。
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