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第31話 小さなドラゴンの子
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<アケア視点>
「ギャオォ……」
聖域に着くと、森林のボス“古のドラゴン”を見つける。
でも、僕たちの前で力尽きたように倒れた。
「大丈夫!? しっかりして!」
「ギャオ……」
回復魔法を施しても改善する様子はない。
すると、向こうの物陰から一匹の魔物が出てきた。
「ぎゃう……」
「え!」
その魔物は、小さな古のドラゴンみたいだ。
小さなドラゴンは、古のドラゴンに顔をすりすりさせる。
「ぎゃうぅ……」
「ギャオ……」
でも、どちらも悲しそうな顔をしている。
ここはとにかく状況を知らなければ。
はっとした僕は、すぐさま念話をつないだ。
「長老スライムさん! ドラゴンさんの通訳をお願い!」
『ふむ、良かろう』
長老スライムさんは魔物と会話できる。
僕はみんなをつなげるスキルを発動させた。
「【スライム念話の輪】!」
これで遠方の長老スライムさんと、ドラゴン二匹が会話をできる。
そこで少し話した後、長老スライムさんが教えてくれた。
『まずこの者は、古のドラゴンの子のようじゃ』
「やっぱりそうなんだ」
『そして親は、何日か前に襲撃されたと言っておる』
「え!?」
すると、衝撃の内容が出てきた。
『相手の正体は分からぬが、黒い体に、牙や翼が特徴的だったと』
「それってもしかして……魔族?」
『わしもその可能性が高いと思っておる』
まさかここでも魔族が関わってくるとは。
エリン様の件に続いて、最近よく聞くな。
『親は五人の魔族と戦ったようじゃ。その子を守るためにな』
「魔族五人を一匹で……」
『なんとか子を隠し切ることに成功した。じゃが、生命を代償にパワーアップをし続けたことで寿命が来てしまったようじゃ」
「だから回復魔法が効かなかったのか……」
回復魔法は、あくまで体を元通りにする魔法。
寿命には逆らうことができない。
『それから、お主らにすまなかったとも言っておる』
「え?」
『親は戦闘で弱っていた。だから心血を注いで魔物を強化させたようじゃ。子に誰も近づかせないためにな』
「そんな……」
今は立ち入り禁止でも、古のドラゴンが弱っていると知ると報酬目当てに侵入する者が出るかもしれない。
また、さらなる魔族の襲撃にも備えたんだろう。
古のドラゴンは、子を守るために精一杯だったんだ。
それを責めようとは思わない。
『そして、お願いがあると』
「お願い?」
『ここまで辿り着いた強き者に、子を託したいと。最後のお願いだそうじゃ』
「さ、最後って……!」
僕は古のドラゴンに駆け寄る。
「まだ死んじゃダメだよ! この子が悲しむよ!」
「ギャウ」
『アケア、残念じゃが寿命じゃ』
「でも……!」
正直分かっている。
寿命だけは魔法でもどうにもならないと。
でも、せっかく愛してくれた親がいるのにあんまりじゃないか。
そんな時、後方から雄叫びが聞こえてくる。
「グオオオオオオオオ!」
「「……!」」
巨大なトカゲのような魔物だ。
古のドラゴンと同等の体格を持ち、姿形も似ている。
その姿には、隣のシルリアが声を上げた。
「あれは『ドラヴォ』か! 五十年に一度、聖域を賭けて古のドラゴンと決戦をすると言われる魔物だ!」
「ギャオォ……」
聖域に着くと、森林のボス“古のドラゴン”を見つける。
でも、僕たちの前で力尽きたように倒れた。
「大丈夫!? しっかりして!」
「ギャオ……」
回復魔法を施しても改善する様子はない。
すると、向こうの物陰から一匹の魔物が出てきた。
「ぎゃう……」
「え!」
その魔物は、小さな古のドラゴンみたいだ。
小さなドラゴンは、古のドラゴンに顔をすりすりさせる。
「ぎゃうぅ……」
「ギャオ……」
でも、どちらも悲しそうな顔をしている。
ここはとにかく状況を知らなければ。
はっとした僕は、すぐさま念話をつないだ。
「長老スライムさん! ドラゴンさんの通訳をお願い!」
『ふむ、良かろう』
長老スライムさんは魔物と会話できる。
僕はみんなをつなげるスキルを発動させた。
「【スライム念話の輪】!」
これで遠方の長老スライムさんと、ドラゴン二匹が会話をできる。
そこで少し話した後、長老スライムさんが教えてくれた。
『まずこの者は、古のドラゴンの子のようじゃ』
「やっぱりそうなんだ」
『そして親は、何日か前に襲撃されたと言っておる』
「え!?」
すると、衝撃の内容が出てきた。
『相手の正体は分からぬが、黒い体に、牙や翼が特徴的だったと』
「それってもしかして……魔族?」
『わしもその可能性が高いと思っておる』
まさかここでも魔族が関わってくるとは。
エリン様の件に続いて、最近よく聞くな。
『親は五人の魔族と戦ったようじゃ。その子を守るためにな』
「魔族五人を一匹で……」
『なんとか子を隠し切ることに成功した。じゃが、生命を代償にパワーアップをし続けたことで寿命が来てしまったようじゃ」
「だから回復魔法が効かなかったのか……」
回復魔法は、あくまで体を元通りにする魔法。
寿命には逆らうことができない。
『それから、お主らにすまなかったとも言っておる』
「え?」
『親は戦闘で弱っていた。だから心血を注いで魔物を強化させたようじゃ。子に誰も近づかせないためにな』
「そんな……」
今は立ち入り禁止でも、古のドラゴンが弱っていると知ると報酬目当てに侵入する者が出るかもしれない。
また、さらなる魔族の襲撃にも備えたんだろう。
古のドラゴンは、子を守るために精一杯だったんだ。
それを責めようとは思わない。
『そして、お願いがあると』
「お願い?」
『ここまで辿り着いた強き者に、子を託したいと。最後のお願いだそうじゃ』
「さ、最後って……!」
僕は古のドラゴンに駆け寄る。
「まだ死んじゃダメだよ! この子が悲しむよ!」
「ギャウ」
『アケア、残念じゃが寿命じゃ』
「でも……!」
正直分かっている。
寿命だけは魔法でもどうにもならないと。
でも、せっかく愛してくれた親がいるのにあんまりじゃないか。
そんな時、後方から雄叫びが聞こえてくる。
「グオオオオオオオオ!」
「「……!」」
巨大なトカゲのような魔物だ。
古のドラゴンと同等の体格を持ち、姿形も似ている。
その姿には、隣のシルリアが声を上げた。
「あれは『ドラヴォ』か! 五十年に一度、聖域を賭けて古のドラゴンと決戦をすると言われる魔物だ!」
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