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第44話 祝杯と
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「「「かんぱ~い!」」」
王都のギルドにて、お酒を片手に持った冒険者たちの声が響く。
魔族騒動の翌日。
傷を癒した冒険者たちは、ギルドで大盛り上がりしていた。
祝杯の中心にいるのは、もちろんアケアだ。
「「「アケアばんざーい!」」」
「あ、あはは……」
彗星の如く王都に現れ、魔族騒動に尽力した少年アケア。
彼がいなければ、王都は滅んでいたかもしれない。
冒険者たちもそのことをよく理解している。
「命を救われました!」
「どこでそんな強さを!?」
「本当のギフト教えてくださいよ!」
「ほ、本当にテイマーだよ……」
冒険者たちはわいわいとアケアに寄り付く。
すると、後方から紫髪のリーダーが声をかけてきた。
「あれを見てテイマーをバカにする者などいないだろう」
「シルリア……」
「むしろ、キミがテイマーで最初に歴史に名を残すだろうな」
「はは、大げさだよ」
アケアはそう答えるが、シルリアは確信したように口にした。
それから、シルリアは周りと視線を合わせて頷き合う。
「ではアケア。キミを正式に認可する」
「え、なにを?」
「キミは今日から冒険者だ。超飛び級でBランクのな」
「ありがとう──って、えええええ!?」
魔族騒動で後回しになっていた認可の件だ。
だが、証を受け取ったアケアは声を上げる。
Bランク冒険者は、上位5%未満。
ほんの一握りしか到達できない猛者の領域だ。
どの国のギルドを見ても、認可でBランクは歴史上初となる。
「い、いいのかな」
「もちろんだ。むしろAランクを認められなくて申し訳ない」
「それはさすがに……」
シルリアなりの冗談かと思ったアケアだが、彼女の顔は本気だった。
何度もギルドに掛け合ったように見える。
しかし、通常依頼を一件も受けていないアケアをAランクにするのは、ギルド側の制度で難しかったようだ。
「だが、おめでとう。アケアならAランクもすぐだろう」
「ありがとう……」
シルリアと同じく周りもうんうんとうなずき、アケアを尊敬している。
誇張無しに一国の王都を救ったのは、誰もが認める事実なのだ。
その表情は、アケアにとっても嬉しいものだった。
「似合うか分からないけど、頑張るよ!」
「どこまでも謙虚な奴だな!」
「「「あっはっは!」」」
そうして、もう一度乾杯をするアケア達だった。
「Bランクの資格をもらっちゃったよ」
宴はしばらく経ち、アケアは二階の席に座っている。
すると、正面の少女がふふっと微笑んだ。
「アケア様なら当然です」
「そうかなあ」
アケアと席を共にしているのは、セレティアだ。
いつもはハーフアップにしている金髪を下ろしている。
貴族令嬢がギルドに来ることなど滅多にないが、大活躍したアケアを祝いたいと自ら駆けつけたようだ。
「ドレイク様に怒られたりしなかったの?」
「お父様はああ見えて甘々ですから」
「んーたしかに」
強面のドレイク・ヒルナーデは、実は穏やかな人である。
「それに、わたしも楽しい時間は好きですので」
「そっか! ……!」
アケアがちらりと視線を向けると、すでに三杯のジョッキが空いていた。
(意外と飲んでる……余裕そうなのに)
対して、セレティアもふふんと胸を張る。
「社交の場などもありますので。ある程度は飲めますよ」
「そ、そっか」
さらにグビっといくセレティアを、アケアはおおと眺める。
セレティアの意外な一面を知った瞬間だった。
それから、軽い会話の後にセレティアが口を開く。
「まさか森での出会いからこんなことになるとは、思ってもみませんでした」
「僕もだよ」
「改めて感謝いたします」
「そ、そんなのいいよ!」
頭を下げるセレティアに、アケアは急いで立ち上がる。
まだまだ貴族に頭を下げられるのは慣れないみたいだ。
「これからは冒険者として活動なさるんですか?」
「うーん、分からないけどそれが一番なのかな」
最近は目の前のことに必死で、アケアは今後を考えていなかった。
一度森の家に帰ろうとは思っていたが、それからはまだ決めかねているようだ。
「アケア様が何をされるにしても、ヒルナーデ家を以てサポートいたします」
「本当!」
「はい。むしろ多大な恩を少しずつでもお返しさせてください」
「……!」
にっこりと笑ったセレティアの表情に、アケアはドキっとしてしまう。
改めて公爵令嬢と仲良くなれたのは、不思議な縁だと感じているようだ。
「ちょっと夜風を浴びてくるよ」
「はい。いってらっしゃいませ」
しばらく話し込んだ後に、アケアは酔い覚ましに外へ出た。
王都のギルドにて、お酒を片手に持った冒険者たちの声が響く。
魔族騒動の翌日。
傷を癒した冒険者たちは、ギルドで大盛り上がりしていた。
祝杯の中心にいるのは、もちろんアケアだ。
「「「アケアばんざーい!」」」
「あ、あはは……」
彗星の如く王都に現れ、魔族騒動に尽力した少年アケア。
彼がいなければ、王都は滅んでいたかもしれない。
冒険者たちもそのことをよく理解している。
「命を救われました!」
「どこでそんな強さを!?」
「本当のギフト教えてくださいよ!」
「ほ、本当にテイマーだよ……」
冒険者たちはわいわいとアケアに寄り付く。
すると、後方から紫髪のリーダーが声をかけてきた。
「あれを見てテイマーをバカにする者などいないだろう」
「シルリア……」
「むしろ、キミがテイマーで最初に歴史に名を残すだろうな」
「はは、大げさだよ」
アケアはそう答えるが、シルリアは確信したように口にした。
それから、シルリアは周りと視線を合わせて頷き合う。
「ではアケア。キミを正式に認可する」
「え、なにを?」
「キミは今日から冒険者だ。超飛び級でBランクのな」
「ありがとう──って、えええええ!?」
魔族騒動で後回しになっていた認可の件だ。
だが、証を受け取ったアケアは声を上げる。
Bランク冒険者は、上位5%未満。
ほんの一握りしか到達できない猛者の領域だ。
どの国のギルドを見ても、認可でBランクは歴史上初となる。
「い、いいのかな」
「もちろんだ。むしろAランクを認められなくて申し訳ない」
「それはさすがに……」
シルリアなりの冗談かと思ったアケアだが、彼女の顔は本気だった。
何度もギルドに掛け合ったように見える。
しかし、通常依頼を一件も受けていないアケアをAランクにするのは、ギルド側の制度で難しかったようだ。
「だが、おめでとう。アケアならAランクもすぐだろう」
「ありがとう……」
シルリアと同じく周りもうんうんとうなずき、アケアを尊敬している。
誇張無しに一国の王都を救ったのは、誰もが認める事実なのだ。
その表情は、アケアにとっても嬉しいものだった。
「似合うか分からないけど、頑張るよ!」
「どこまでも謙虚な奴だな!」
「「「あっはっは!」」」
そうして、もう一度乾杯をするアケア達だった。
「Bランクの資格をもらっちゃったよ」
宴はしばらく経ち、アケアは二階の席に座っている。
すると、正面の少女がふふっと微笑んだ。
「アケア様なら当然です」
「そうかなあ」
アケアと席を共にしているのは、セレティアだ。
いつもはハーフアップにしている金髪を下ろしている。
貴族令嬢がギルドに来ることなど滅多にないが、大活躍したアケアを祝いたいと自ら駆けつけたようだ。
「ドレイク様に怒られたりしなかったの?」
「お父様はああ見えて甘々ですから」
「んーたしかに」
強面のドレイク・ヒルナーデは、実は穏やかな人である。
「それに、わたしも楽しい時間は好きですので」
「そっか! ……!」
アケアがちらりと視線を向けると、すでに三杯のジョッキが空いていた。
(意外と飲んでる……余裕そうなのに)
対して、セレティアもふふんと胸を張る。
「社交の場などもありますので。ある程度は飲めますよ」
「そ、そっか」
さらにグビっといくセレティアを、アケアはおおと眺める。
セレティアの意外な一面を知った瞬間だった。
それから、軽い会話の後にセレティアが口を開く。
「まさか森での出会いからこんなことになるとは、思ってもみませんでした」
「僕もだよ」
「改めて感謝いたします」
「そ、そんなのいいよ!」
頭を下げるセレティアに、アケアは急いで立ち上がる。
まだまだ貴族に頭を下げられるのは慣れないみたいだ。
「これからは冒険者として活動なさるんですか?」
「うーん、分からないけどそれが一番なのかな」
最近は目の前のことに必死で、アケアは今後を考えていなかった。
一度森の家に帰ろうとは思っていたが、それからはまだ決めかねているようだ。
「アケア様が何をされるにしても、ヒルナーデ家を以てサポートいたします」
「本当!」
「はい。むしろ多大な恩を少しずつでもお返しさせてください」
「……!」
にっこりと笑ったセレティアの表情に、アケアはドキっとしてしまう。
改めて公爵令嬢と仲良くなれたのは、不思議な縁だと感じているようだ。
「ちょっと夜風を浴びてくるよ」
「はい。いってらっしゃいませ」
しばらく話し込んだ後に、アケアは酔い覚ましに外へ出た。
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