魔境の森に捨てられたけど、最強のテイマーになって生還した~外れギフト【スライムテイム】でスライムを無限に仲間にして成り上がり無双~

むらくも航

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第52話 訪問客

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 「フォーロス家への面談許可が出たよ」

 テーブル席にて、アケアが話を始めた。
 正面に座っているのはフィルだ。

 ここはギルドの酒場。
 数日フィルと共に依頼をこなしたアケアは、今日も二人で会っていた。
 ほんの先程、フォーロス家からの面談許可証を受け取ったからだ。

「じゃあ明日行くんだね」
「そのつもりだよ」
「……それ、私も連れて行ってもらうことできないかな」
「え?」

 すると、フィルがふいにたずねた。

「目的は、当主ガロン様から子息マルム様へ、冒険者に不当な扱いをしないよう持ち掛けることだよね」
「うん」
「私たちフォーロス領の冒険者の事だからさ。全部アケア君に頼るわけにはいかないよ」
「……」

 フィルは責任感も強い子だ。
 だが、アケアは首をに振った。

「今回は僕だけで行くよ」
「ど、どうして?」
「……少し嫌な予感がするんだ」

 すると、アケアは許可証をじっと見る。
 確信はなくとも感じ取っていたようだ。

(かすかに魔族の魔力がする……)

 受け取った許可証が怪しいかもしれないと。
 もし本当に魔族が絡んでいるなら、フィルを連れていくのは危険である。
 色々と考えて、やはり一人で行こうと決意したようだ。

「だから気持ちだけ受け取っておくよ」
「そっかあ……」
「でも、フィルには別の事を頼みたい」
「え、ほんと!」

 しょんぼりしたフィルだが、頼まれ事にはパッと目を開く。
 憧れのアケアに頼られることが嬉しいのだ。
 
「これはできれば他の冒険者さんにも掛け合ってみて」
「わかったよ。それで何をしたら良いの?」

 アケアは、真剣な面持ちで答えた。

「街を守る準備をしてほしい」
「……え?」

 だが、それはあまりに不穏な言葉だ。
 フィルは思わず、身を乗り出して聞き返してしまう。

「ど、どういう意味!?」
「落ち着いて。万が一のことを考えてだから」
「でも、備えた方が良いってことだよね?」
「……うん」

 アケアには何か考えがあるようだ。

「もしかしたらだけど──」

 それから何かを伝えようとした時、受付嬢の声が聞こえてきた。

「アケア様はいらっしゃいますかー?」
「……! あ、ここに」
「あなたに訪問客です」

 手を上げて場所を示すと、アケアの元に走ってくる者がいる。
 黒いフードを被っており、外見は分からない。

 だが、アケアの前でフードを取ると、その顔には驚かざるを得ない。

「アケア様! アケア様なのですね!」
「……! 君は!」

 焦った声を上げたのは、見知った顔だったのだから──。
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