これは報われない恋だ。

朝陽天満

文字の大きさ
421 / 744
連載

504、師匠の釣り体験

しおりを挟む

 さすがにギルドから転移するのは目立つからと、俺はヨシューさんを伴って工房に帰ってきた。

 工房の中を好奇心いっぱいの目できょろきょろするヨシューさんは見てて和む。



「なあなあ、ここマックの家か?」

「俺とヴィデロさんの家です」

「ここで釣りができるのか?」



 いやいや、出来ないから。どれだけ釣りしたかったんですか。

 今もヨシューさんは手にエミリさんにもらった中級釣り竿を持っている。

 振り回しそうな勢いなので、とりあえず「引っかかって壊れたら俺直せないですよ」と注意すると、慌ててそっと持ち直したヨシューさんに苦笑する。



「あそこから釣り場に跳ぶと目立つのでこっちからと思って」

「そっか! 昨日ケインとヒイロが行った場所がいいなあ。なんかすっごく釣れたとか自慢されちまって。自慢する割に魚くれねえんだよ。けち臭いよなあ。自分で釣って来いよとかいうから来たんだ」



 やっぱりそうなるのか。

 なんていうか、ヒイロさんとヨシューさんって聞けば聞くほど俺と雄太的な関係っぽい気がする。仲良しだね。



「じゃあ、2人が昨日行った場所に行きますか」

「場所知ってんのか……?」



 驚いた顔でこっちを見てくるヨシューさんに頷く。コースト村の釣り場ってのは掲示板でわかってるから。

 すると、ヨシューさんがはー、と感心した様な声をあげた。



「流石だな。なんでもわかるんだなマック」

「何でもは全然わからないですけど。ある意味あの二人は注目されてますから。俺たち異邦人に」

「そうなのか。注目されてんのか。あのヒイロが」



 ふーん、とか何気ない風を装いながら、なんかすごく羨まし気なのは気のせいかな。しかも「あの」っていう言葉に滅茶苦茶深い意味が込められてそう。

 でも大丈夫。きっとヨシューさんの方が一気に注目株になったから。世の中猫好きは多いんだよ。



「じゃあ行きますか」



 手を差し出すと、ヨシューさんは素直にちょこんと手を乗せてきた。可愛い。







 魔法陣でコースト村まで跳んで、丁度見かけた村長さんにご挨拶をする。

 村長さんは俺のことを覚えていてくれたらしく、笑顔で歓迎してくれた。

 丁度村の人たちが釣り場まで荷馬車を出すらしいので、乗せてもらうことにした俺たち。

 長閑な道をガタゴトと走る。



「俺荷馬車に乗るの初めてだ」

「そう言えば獣人の村には荷馬車ないですね」

「だいたいムキムキズたちが持って運んじまうから、そういうもんは使わねえんだ。しかも森から森にすぐ移動できるしな」

「なるほど」



 身体的理由でいらないらしい。確かにね。

 ヨシューさんはウキウキしながら「あいつらに荷馬車に乗ったんだって自慢してやろう」とか言ってるけど、手で口を押えてししししと笑うヨシューさんはいつも以上に楽しそうで、つられるように楽しくなってくる。

 手にはずっと釣り竿を握りしめているし。どれだけ楽しみなんだよ。



 少しの間揺られて、着いたところは、湖だった。

 ヨシューさんの「うわああああああ」という声がこだまする。

 途端に、釣りに興じていたプレイヤーたちが一斉にヨシューさんを振り返った。

 そんな注目を全く意に介さないヨシューさんが、早速湖のほとりに走り寄っていく。



「ほらほらマック! どうやって釣りするのか教えてくれよ! これ飛ばせばいいのか? なあなあ」



 手を振るヨシューさんに近付いていくと、近くにいたプレイヤーが「なんだ初めてか」と飛ばし方をレクチャーしてくれた。あ、あの手さばきはリアル釣り人だ。

 それを真似て糸を飛ばしてみるけれど、飛距離が全然違い、ヨシューさんが「釣りって難しいなあ」と首をかしげている。



「まずは持ち方からだな。このリールがくっついているところ握るだろ。そうすると巻き取りするときにすごく安定するんだ。それで針と糸。いいのついてるな。ルアーがあると重さで楽なんだが、こっちでは何もつけなくても釣れるから仕方ねえ。投げ入れる時は、アンダーで。見てろよ、こんな感じで」



 プレイヤーが丁寧に湖面に糸を垂らすところを見せてくれる。俺も一緒になって説明を聞き入ってしまった。

 やってみろよ、の声でヨシューさんが勢いよく糸を振る。その糸が振り子のように後ろに跳んできて。 



「マック釣った」



 針が俺の服に引っかかり、ぐいっと前に引っ張られた。

 お約束である。



「薬師マックを釣ったのか。大漁だな」

「俺は弟子を釣る趣味はねえよ。魚を釣りてえんだ」



 プレイヤーの冗談にヨシューさんが真顔で返したことで、周りが笑いに包まれた。

 気を取り直したヨシューさんは、今度こそ教えられた通りに湖面に糸を垂らすことに成功した。

 そして15秒後。



「まだ釣れねえの?」

「堪え性ねえのかよ! さすが猫だな!」



 教えてくれたプレイヤーさんに突っ込まれて、ヨシューさんが「悪いかよ」と返す。

 俺もヨシューさんの横で釣り糸を垂らして、待ちの態勢に入った。

 だってこの釣り竿、小さい魚ってほとんどかからないんだもん。大物専用みたいな感じになってるから、他の人よりも待ち時間が長いんだよ。

 石を使って地面に突き立て、ぼーっと座りながらレシピを覗いていると、隣からヨシューさんの「なんかぐいってした!」という声が聞こえてきた。



「よし、そのままゆっくりリールを回せ! 焦るなよ。糸が切れたら終わりだからな」

「わかった! どれくらい回せばいいんだ?」

「魚の動きに合わせて緩急つけろ。引きが弱くなったらリールを回せ!」

「今か!」

「まだだ!」



 コントかよ! という周りからの突っ込みも何のその、ヨシューさんは初ヒットの魚と必死で戦っていた。



「デカいな。もう少しだ頑張れ」

「わかった。お、竿のしなりがなくなった。今だな!」



 ヨシューさんは必死で糸を巻き、近付いてくる魚に集中している。尻尾がピーンと立ってるのが可愛い。

 ザバァッ! という盛大な水音と共に、とうとうヨシューさんは魚を初ゲットすることに成功した。

 他の人が釣ってる魚より大分大きなそれは、ヨシューさんの腰付近まである魚だった。前にヴィデロさんが釣った魚と同じくらいの大きさだ。



「おめでとう。記念にスクショ撮らせてくれないか?」

「すくしょ? 何だそりゃ。記念になるなら全然いいぞ。すっげええええ! よし、マック! 暇そうだからこれ料理してくれ!」

「師匠、俺まだ釣り最中なんですけど」

「だって全然釣れねえだろ?」

「うぐ……」



 痛いところを突いてくる。これは魔魚が釣れるか全然釣れないか、その境界線なんだ。前もそうだったから。だから、だから、あとで超大物釣ってやるんだから!



 さらに5分ほど粘っても竿はうんともすんとも言わないので、諦めて魚を捌くことにした俺。鮮度大事。

 ヨシューさんは気を良くしたのか、鼻歌でも歌いだしそうな雰囲気でまた湖面に向かった。

 手には、自分の釣り竿と俺の釣り竿を持っている。二刀流でやってやるんだそうだ。だから俺は安心して魚を捌いていいんだそうだ。え、なんか違う気がするんだけど。

 デカい魚を前にすると、さっきヨシューさんに釣りを教えてくれた人が近付いてきた。



「俺捌こうか? 慣れてるからすぐできるぜ」

「ほんとですか? 小さいのなら捌けるんですけど、ここまで大きいのってやったことなくて」

「任せろ」



 いい笑顔で腕まくりをしたプレイヤーは、生粋の釣り人だった。もしかしてこの人、レベル上げそっちのけで釣り三昧になったりして。

 慣れた手つきで大物を捌いていくその姿は、まるで板前のようだった。カッコいい。

 すぐに三枚におろされたデカい魚は、綺麗にブロックに切り取られて、目の前に積み上げられて行く。

 ここからは俺の出番かな。と調理器具を取り出していく。



「師匠、焼くのと煮るのと生とどれがいいですか?」

「美味いやつ」

「全部美味いです」

「じゃあ全部」



 油で揚げるのもうまそうだな、と赤身の刺身のような魚の身を見ながら、下ごしらえを開始する。ちゃんと調味料はインベントリにまとめて持ち歩くのがポイント。

 塩を塗り込んで小麦粉を周りにまぶして、油で炒める。いい音といい香りが辺りに充満していく。

 魚をさばいてくれた人も、目を輝かせてこっちを見ていた。

 できていく料理を次々皿に並べて行く間に、ヨシューさんはもう一匹中くらいの魚を釣っていた。



 

 さすがにメートル超えの魚を全て料理すると、山のような魚料理が出来上がる。今の魚はマグロみたいな味で、やっぱりどれも美味しかった。フルーツソース添えもまたヨシューさんに好評で、皿まで舐めそうな勢いだった。

 ついでに周りの人たちが魚を提供してくれたので、大魚料理祭り状態になっていた。あっちこっちで釣った魚の調理がなされていて、好きな物を好きなように食べる、みたいな流れになった。ヨシューさんの「流石に俺こんなに食えねえから食いたい奴食っていいよ」っていう掛け声と共にだったけど。皆歓声をあげて寄って来たもんなあ。串刺しにして塩を振って焼いた魚をほおばるヨシューさんを、皆そっとスクショしていたみたいだった。目を細めて幸せそうにモグモグしてたヨシューさんはすごく和む。



 ちなみに、この間俺の釣り竿はうんともすんとも言わなかったのは言うまでもない。



 腹ごしらえをしたらまた釣りするぞ、と意気込んだヨシューさんと共に釣り竿の所に戻ると、皆もぞろぞろと持ち場に戻っていった。

 欠伸をしながら釣り竿を握り、横目でレシピを覗いていると、手元の竿がピクッと反応した。

 急いで竿を握り直し、腰を据える。

 しかし、その後の反応がない。



「あれ、今掛かったような気がしたのに」

「気のせいじゃねえか?」



 ヨシューさんの言葉にそうなのかな、なんてまた気を抜こうして、ふと思い立ったように感知を使ってみる。

 この間の釣りの時のようなゾクッという感覚が背中を駆け上がった。

 うわこれ、もしかして、来た?



 ドキドキしながら深呼吸して、足を踏ん張り易くするため立ち上がった瞬間、ぐいっと思いっきり強い力で引っ張られた。



「うわわわ! 力つよ! 師匠! きました!」



 つんのめりそうになりながら必死で耐えていると、ヨシューさんが俺の横に立って竿に手を掛けた。

 そして、「どっせーい!」と気合を入れて引っ張る。すると、いきなり湖面が跳ねて、前よりもちょっと小さめで赤い身体の魔魚が釣れた。師匠見かけによらず力持ち! さすが獣人。

 周りからどよめきが聞こえて来ることも構わずに、俺は長光さん作の刀を手に魔魚と対峙した。

 赤黒く光っている鱗が何とも気味悪く、焦点のあっていないような黒い目がちょっと怖い。

 ヨシューさんも楽しそうに目を光らせて、爪を出している。やる気満々だ。でも師匠、師匠は聖魔導士でしょ。前衛じゃないよね。すっごい構えて爪を光らせてるけど。聖魔導士(物理)なの?

 フーッとか威嚇してるのがとても可愛いです。

 ということで、俺と師匠の対魔魚戦が始まった。

しおりを挟む
感想 537

あなたにおすすめの小説

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新! Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新! プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

薬師だからってポイ捨てされました~異世界の薬師なめんなよ。神様の弟子は無双する~

黄色いひよこ
ファンタジー
薬師のロベルト・シルベスタは偉大な師匠(神様)の教えを終えて自領に戻ろうとした所、異世界勇者召喚に巻き込まれて、周りにいた数人の男女と共に、何処とも知れない世界に落とされた。  ─── からの~数年後 ──── 俺が此処に来て幾日が過ぎただろう。  ここは俺が生まれ育った場所とは全く違う、環境が全然違った世界だった。 「ロブ、申し訳無いがお前、明日から来なくていいから。急な事で済まねえが、俺もちっせえパーティーの長だ。より良きパーティーの運営の為、泣く泣くお前を切らなきゃならなくなった。ただ、俺も薄情な奴じゃねぇつもりだ。今日までの給料に、迷惑料としてちと上乗せして払っておくから、穏便に頼む。断れば上乗せは無しでクビにする」  そう言われて俺に何が言えよう、これで何回目か? まぁ、薬師の扱いなどこんなものかもな。  この世界の薬師は、ただポーションを造るだけの職業。  多岐に亘った薬を作るが、僧侶とは違い瞬時に体を癒す事は出来ない。  普通は……。 異世界勇者巻き込まれ召喚から数年、ロベルトはこの異世界で逞しく生きていた。 勇者?そんな物ロベルトには関係無い。 魔王が居ようが居まいが、世界は変わらず巡っている。 とんでもなく普通じゃないお師匠様に薬師の業を仕込まれた弟子ロベルトの、危難、災難、巻き込まれ痛快世直し異世界道中。 はてさて一体どうなるの? と、言う話。ここに開幕! ● ロベルトの独り言の多い作品です。ご了承お願いします。 ● 世界観はひよこの想像力全開の世界です。

妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。

藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。 妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、 彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。 だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、 なぜかアラン本人に興味を持ち始める。 「君は、なぜそこまで必死なんだ?」 「妹のためです!」 ……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。 妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。 ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。 そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。 断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。 誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。

キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!

をち。「もう我慢なんて」書籍発売中
BL
これは、あざと可愛い悪役令息の義弟VS.あざと主人公のおはなし。 ボクの名前は、クリストファー。 突然だけど、ボクには前世の記憶がある。 ジルベスターお義兄さまと初めて会ったとき、そのご尊顔を見て 「あああ!《《この人》》、知ってるう!悪役令息っ!」 と思い出したのだ。 あ、この人ゲームの悪役じゃん、って。 そう、俺が今いるこの世界は、ゲームの中の世界だったの! そして、ボクは悪役令息ジルベスターの義弟に転生していたのだ! しかも、モブ。 繰り返します。ボクはモブ!!「完全なるモブ」なのだ! ゲームの中のボクには、モブすぎて名前もキャラデザもなかった。 どおりで今まで毎日自分の顔をみてもなんにも思い出さなかったわけだ! ちなみに、ジルベスターお義兄さまは悪役ながら非常に人気があった。 その理由の第一は、ビジュアル! 夜空に輝く月みたいにキラキラした銀髪。夜の闇を思わせる深い紺碧の瞳。 涼やかに切れ上がった眦はサイコーにクール!! イケメンではなく美形!ビューティフル!ワンダフォー! ありとあらゆる美辞麗句を並び立てたくなるくらいに美しい姿かたちなのだ! 当然ながらボクもそのビジュアルにノックアウトされた。 ネップリももちろんコンプリートしたし、アクスタももちろん手に入れた! そんなボクの推しジルベスターは、その無表情のせいで「人を馬鹿にしている」「心がない」「冷酷」といわれ、悪役令息と呼ばれていた。 でもボクにはわかっていた。全部誤解なんだって。 ジルベスターは優しい人なんだって。 あの無表情の下には確かに温かなものが隠れてるはずなの! なのに誰もそれを理解しようとしなかった。 そして最後に断罪されてしまうのだ!あのピンク頭に惑わされたあんぽんたんたちのせいで!! ジルベスターが断罪されたときには悔し涙にぬれた。 なんとかジルベスターを救おうとすべてのルートを試し、ゲームをやり込みまくった。 でも何をしてもジルベスターは断罪された。 ボクはこの世界で大声で叫ぶ。 ボクのお義兄様はカッコよくて優しい最高のお義兄様なんだからっ! ゲームの世界ならいざしらず、このボクがついてるからには断罪なんてさせないっ! 最高に可愛いハイスぺモブ令息に転生したボクは、可愛さと前世の知識を武器にお義兄さまを守りますっ! ⭐︎⭐︎⭐︎ ご拝読頂きありがとうございます! コメント、エール、いいねお待ちしております♡ 「もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!」書籍発売中! 連載続いておりますので、そちらもぜひ♡

【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。 BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑) 本編完結しました! おまけのお話を時々更新しています。 きーちゃんと皆の動画をつくりました! もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。 インスタ @yuruyu0 絵もあがります Youtube @BL小説動画 プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら! 本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!

番解除した僕等の末路【完結済・短編】

藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。 番になって数日後、「番解除」された事を悟った。 「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。 けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。