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セドさまのお兄さま
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「おぃ、動くな」
ジュリアンさんが従者をじろりと睨み付けると、背後から煌びやかな甲冑をつけた騎士たちが現れた。
「確か、クリュエルには妻が五人、妾が四人いたな。そのうちの四人か。出来の悪い倅より、悪知恵が働く連れ子のほうを可愛がり、従者として常に側におくとか」
「ジョバンさまのことを呼び捨てにして。何様のつもり?」
「俺か?そこにいる従者に聞いてみたらいい。俺も彼に聞きたいことと言いたいことが山のようにある」
ジュリアンさんは怖いくらい落ち着いていた。
「ちょっとあんたたち」
「黙って聞いていれば調子に乗って」
怒り心頭の様子でマリーさんたちがクリュエル子爵の妻たちを取り囲んだ。
「サクさまの何を知ってんのよ」
「あたしらのサクさまを馬鹿にするのも大概にしなさいよ」
「あんたちのほうがよっぽど疫病神よ。大勢で押し掛けてきて。サクさまとユフさまを困らせるんじゃないわよ」
あまりの迫力に圧倒されて思わず後ずさる妻たち。
帝国は実力主義。平民の出でも実力次第では騎士団長にもなれし、功績を挙げげば爵位を賜ることもできる。だから優秀な人材が自然と集まる。
「ちょっとなにをするのよ!こんなことをしてあとで覚えておきないよ!」
「離しなさいよ!あたくし達を誰だと思っているのよ」
「痛い!なんとしなさいよそこの従者」
屈強な兵士相手に勝ち目などない。両脇を掴まれ、ぎゃんぎゃん喚きながらあっという間に別室へと連れていかれた。
「やっと静かになった」
ユフさんとジュリアンさんが従者と静かに対峙した。これだけ賑やかなのにクリュエル子爵はいびきをかいて寝ていて起きる様子はなかった。
ジュリアンさんが従者をじろりと睨み付けると、背後から煌びやかな甲冑をつけた騎士たちが現れた。
「確か、クリュエルには妻が五人、妾が四人いたな。そのうちの四人か。出来の悪い倅より、悪知恵が働く連れ子のほうを可愛がり、従者として常に側におくとか」
「ジョバンさまのことを呼び捨てにして。何様のつもり?」
「俺か?そこにいる従者に聞いてみたらいい。俺も彼に聞きたいことと言いたいことが山のようにある」
ジュリアンさんは怖いくらい落ち着いていた。
「ちょっとあんたたち」
「黙って聞いていれば調子に乗って」
怒り心頭の様子でマリーさんたちがクリュエル子爵の妻たちを取り囲んだ。
「サクさまの何を知ってんのよ」
「あたしらのサクさまを馬鹿にするのも大概にしなさいよ」
「あんたちのほうがよっぽど疫病神よ。大勢で押し掛けてきて。サクさまとユフさまを困らせるんじゃないわよ」
あまりの迫力に圧倒されて思わず後ずさる妻たち。
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「ちょっとなにをするのよ!こんなことをしてあとで覚えておきないよ!」
「離しなさいよ!あたくし達を誰だと思っているのよ」
「痛い!なんとしなさいよそこの従者」
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