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第二章
お祖父様とあずき 2
しおりを挟む私はノーザンコート伯爵
息子であるクラレンス侯爵邸に滞在している。
晴れた朝、馬の様子を見に、馬厩舎へとやって来た。
「よしよし、今日も元気だな」馬と語らう。
旧館勤めの侍女が鍋を持って走って来た。
そして厩舎の職員が並んでいる前で鍋の中のものを皿に盛っていく
男達が歓喜する。
不思議に思い侍女に聞く
なあ、それはなんだ?
「あんこ です」
食べ物か?
「すごく美味しいですよ!」
豆を、煮たものか?
「大旦那様もどうぞ」
皿に盛られスプーンを渡された。
周りを見ると、男たちは皆スプーンで掬って美味しそうに、頬張っている。
ええぃ、男は度胸だ!
私も口に運ぶ、、、
あっ、うまいぞ、これは美味い!
気がついた、これは昨日マリアベルが出してくれたデザートではないか。
昨日のゼリー寄せは上品な甘さと舌触りだったが、、、
これは、ガツンと来る。
美味さが口いっぱいに広がる
「やっぱり あんこはスプーンで直に食べるのが一番美味しいですよね!」
侍女がそう言った。
1人の男が「旦那、これもいけますぜ!」
と、パンにバターを塗り、あんこを乗せて渡してくれた。
一口食べて、ハマった。
なんだ、この食べ物は、神食か?
こうして、私は餡子の虜になっていった。
私は旧館へ急いだ。
「マリアベルはいるか?」
ただ今お支度中でごさいますが、少しお待ちください。ガブリエルとが取り次いでくれた。
「おお、マリー、マリー、あの食べ物、昨日デザートの、あれをな、
毎日たべたいのだ、どうすればよい?」
「お祖父様、どうされましたか?」
私は、先程 厩舎で侍女から分けてもらった事、パンに塗って食べた美味しさを語って聞かせた。
「まあ、リリアンたら、、、
お祖父様、朝はお済みになられましたか。」
「いや、まだだ」
「では、ご一緒にいかがですか?」
お祖父様にもあれ、お出ししてね!
マリアベルが、セバスチャンに言った。
あれでございますか?
そう、あれよ、お願いね。
あれとはなんだ?あれとは!
出て来たのは、小さくて薄いパンケーキで先ほどの餡子とバターをサンドしたものだった。
うまかった、、、
バターと餡子のハーモニー♬
餡子とは一体なんなのであろうか?
マリアベルが見せてくれた。
お祖父様、餡子とは この小さな赤い豆を煮たものなのです。
この豆も、飼料として購入されたもの
ポップコーンも飼料でした。
世の中、色々発見がごさいますわ
マリアベルはコロコロ笑った。
そして、
「お祖父様、これ売り物になりますか?」
マリアベルは商人の目をしていた。
同じ品が無いか調べ直ぐ商品登録をしろ、
と部下に命じた。
—————-
私は妻ポーリンに[あんこ]の登録について話した。
「しかし、マリアベルは何故、雑穀を食べようと思ったのかなぁ?」
「美味しからでしょう」
「それもそうだが、何故それが美味しいのか知っていたのであろうか?」
「だって、ケイ様のお孫様ですもの、知っていて当たり前でしょ!」
「それもそうだな!」私は納得した。
「マリーの[知ってる]はとても楽しいわ。
私達、可愛い孫を持てて幸せね。陛下のお掛げだわ。」
「うちはずっーと男家系だったからな。
女孫がこんなに可愛いいとは思ってもみなかったな!」
「でしょ!」ポーリンはニコニコと、笑った。
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