転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール

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第二章

マリアベル 大ピンチ .3

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「マリアベルが誘拐!」

犯人は、目的は、トラビス王は怒りに震えた。
フレディはノーザンコートで事を説明した足で王に面会した。

アイラが攫っていっただとぉー
あの女はマリアベルを虐めていた。
嫌がらせか、、、

「今、ガブリエル様が足取りを追っています。次回の報告まで しばしお待ちを」

「分かった、フレディ其方も気をつけて
何かあったら直ぐ連絡を!」と申し付けた。

マリアベル、無事でいてくれ。
お前に何かあったら••• 
時間だけが刻々と過ぎていく。

キングスバリー公爵が駆けつけて来た。
「今、娘より連絡が来て、、、
マリアベル様が誘拐されたとか、誠ですか」

「そうだ、今ガブリエルが追っていると連絡が来た。」

「そうですか」2人て黙り込む。



私の所為か?
私が6才の時の誘拐を無かった事にしたからか?
私の介入で話が狂ったのか?

ケイ様が
「マリアベルは6才の時、王妃主催のお茶の帰りに誘拐される。即座に救出されるが、それ以来クラレンスより表には出なくなる。」
と、教えて下さった。
なので、私は お茶会の招待状を送らなかったのだ!



神が話の帳尻を 今 合わせたのか?



「キングスバリー公、私の所為だ、
私が、私が、私が•••••••」

「陛下、如何なされた?」

私は、ケイ様の予言と招待状を送らなかった事を告白した。

「そうでしたか、
しかし、マリアベル様が6歳の頃は既にアイラが後妻として入っております。
あのアイラが マリアベル様をお茶会になど寄越す事はなかったと思います。
そこからして、もう 話は狂って来ている と考えてもいいのではないでしょうか?」

「それより、その事実を隠されていた事が問題です。
後、隠している事は御座いませんか?」

「呪いは、今回の呪いは••••
どうやら、ジェイコブらしいのだ。
ジェイコブが、ラヴィとスティーブンと結託してマリアベルを断罪し殺してしまうらしいのだ••••」

「どうしてそんな大切な事を隠しておられたのだ!
それではオリバー様の時と同じではないか。あの時の側近は一緒に煽った罪で自害させられた。その中には私の叔父とノーザンコートの血縁がいました。
今度はランディエール家とアルビス家を巻き込んでなのか、、、、」


私とて、ワザと言わなかった訳では無い。
最近まで、その事は頭の片隅にすら無かったのだ。

ケイ様の手記
亡くなる直前にいただいた。
今後 起こる事の参考にしてくれと、[知っている事]が書かれているはずだった。
いただいた時は、確かに公用語で書かれていた。
しかし、亡くなられた後 手記を見たら、見た事の無い文字に変わっていた。
いや、見た事はある。ケイ様が過去に神の国で使っていた[ひらがな]という文字がまざっている文章なのだ。

これも神の介入なのか?

ノーザンコート家で解読をしているが、[ひらがな]だけでなく他の文字も入り混じっており難航している。

後、私は何を教えてもらった???
何か、大切な事を、サーガにつながる大切な事を•••
確かに教えてもらったはずだ。
何故思い出せないのだ!


その時だった
「ガブリエル様が報告に、、」

「 通せ 」

「して、マリアベルは、あの子は何処だ?」

「ホワイトヘブンにて馬車が着いたのを確認いたしました。」

「ホワイトヘブン。あの人身売買クラブか!
急ぎ突入しろ、早く助けて出さなければ あの子がいなくなってしまう。」

「陛下、あそこに ウーラノス•ドゥラーク様がいらっしゃいました。
ご冷静になられたし。
ドゥラーク様が内部潜入をして探ってくれると約束いたしました。」

 ああ、あの御仁が捜索を手伝ってくれるか、
それは心強い。百万の味方を得た思いだ。

「我が主人よりの連絡ですが、

マリアベル救出後、ホワイトヘブンの突入の許可を願いたい。
本日、人身売買オークションなので沢山の貴族、富豪が参加している。
身柄差押の許可をお願いする

との事です。」

「では、我が隊を使うがよい。」

「いえ、いけません。
これは街の治安問題にしたい所存です。
人身売買は街で取り締まります。
買った貴族は貴族法に則り処罰をお願いしたいと思います。」

「そうか、ではそのように対処を 」

「これはマリアベル様の誘拐ではなく、人身売買の摘発とお考え下さい。
マリアベル様のお名前が出ては傷が付きます。」

「では、この書状を法務と警ら部の持っていくが良い。」

「ご配慮ありがとうございます。」

ガブリエルは走って去っていった。


可愛いマリアベル、私のマリアベル。
こんな事になるのだったらマリアベルを塔に閉じ込めておけばよかった。
そうだ、見つかったらもう、誰にも渡さない、、、、
西の塔に、永遠に、、、、


「王、トラビス王、しっかりなさいませ!」
キングスバリー公に揺すぶられ我に返った。


今、私は一体何を考えてたのか•••
マリアベルを塔に軟禁など、馬鹿馬鹿しい。


空に月が昇った頃、ノーザンコートを除く四家が集まった。
皆、黙って酒を飲んでいる。

ケイ様、コーネリア、そしてアーサー。
頼む、マリアベルを返してくれ
お願いだ。私たちの元にあの子を返してくれ。

 私は月に祈った。


日付が変わって直ぐ早馬が届いた。

「マリアベル様、無事保護致しました。」

「して、怪我は、体の具合はいかに?」

「薬で眠らされておいででしたが、服装の乱れもなく、外傷など見受けられないようでした。
ドゥラーク様が保護して下さいました。」

そうか、そうか、
安堵して声も出ない。

「ただ今、突入中でありますので詳しい事は明日にでも•••」

 「ご苦労であった、ソナタ名は?」

「トレンド伯爵三男ディックと申します。」

王はキャビネットから一本の酒を取り出した。
「これをつかわそう!皆で飲むがよい 」

「有り難き幸せでございます。では、わたくしめはこれで、、、」

無事でよかった。本当に良かった。

「さて、祝杯をあげよう!」

ランディエール侯爵が言葉を発した。
「さあトラビス王、隠している事 全部 洗いざらい吐いてもらいましょうか•••」








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