88 / 163
第二章
マリアベル 大ピンチ .3
しおりを挟む「マリアベルが誘拐!」
犯人は、目的は、トラビス王は怒りに震えた。
フレディはノーザンコートで事を説明した足で王に面会した。
アイラが攫っていっただとぉー
あの女はマリアベルを虐めていた。
嫌がらせか、、、
「今、ガブリエル様が足取りを追っています。次回の報告まで しばしお待ちを」
「分かった、フレディ其方も気をつけて
何かあったら直ぐ連絡を!」と申し付けた。
マリアベル、無事でいてくれ。
お前に何かあったら•••
時間だけが刻々と過ぎていく。
キングスバリー公爵が駆けつけて来た。
「今、娘より連絡が来て、、、
マリアベル様が誘拐されたとか、誠ですか」
「そうだ、今ガブリエルが追っていると連絡が来た。」
「そうですか」2人て黙り込む。
私の所為か?
私が6才の時の誘拐を無かった事にしたからか?
私の介入で話が狂ったのか?
ケイ様が
「マリアベルは6才の時、王妃主催のお茶の帰りに誘拐される。即座に救出されるが、それ以来クラレンスより表には出なくなる。」
と、教えて下さった。
なので、私は お茶会の招待状を送らなかったのだ!
神が話の帳尻を 今 合わせたのか?
「キングスバリー公、私の所為だ、
私が、私が、私が•••••••」
「陛下、如何なされた?」
私は、ケイ様の予言と招待状を送らなかった事を告白した。
「そうでしたか、
しかし、マリアベル様が6歳の頃は既にアイラが後妻として入っております。
あのアイラが マリアベル様をお茶会になど寄越す事はなかったと思います。
そこからして、もう 話は狂って来ている と考えてもいいのではないでしょうか?」
「それより、その事実を隠されていた事が問題です。
後、隠している事は御座いませんか?」
「呪いは、今回の呪いは••••
どうやら、ジェイコブらしいのだ。
ジェイコブが、ラヴィとスティーブンと結託してマリアベルを断罪し殺してしまうらしいのだ••••」
「どうしてそんな大切な事を隠しておられたのだ!
それではオリバー様の時と同じではないか。あの時の側近は一緒に煽った罪で自害させられた。その中には私の叔父とノーザンコートの血縁がいました。
今度はランディエール家とアルビス家を巻き込んでなのか、、、、」
私とて、ワザと言わなかった訳では無い。
最近まで、その事は頭の片隅にすら無かったのだ。
ケイ様の手記
亡くなる直前にいただいた。
今後 起こる事の参考にしてくれと、[知っている事]が書かれているはずだった。
いただいた時は、確かに公用語で書かれていた。
しかし、亡くなられた後 手記を見たら、見た事の無い文字に変わっていた。
いや、見た事はある。ケイ様が過去に神の国で使っていた[ひらがな]という文字がまざっている文章なのだ。
これも神の介入なのか?
ノーザンコート家で解読をしているが、[ひらがな]だけでなく他の文字も入り混じっており難航している。
後、私は何を教えてもらった???
何か、大切な事を、サーガにつながる大切な事を•••
確かに教えてもらったはずだ。
何故思い出せないのだ!
その時だった
「ガブリエル様が報告に、、」
「 通せ 」
「して、マリアベルは、あの子は何処だ?」
「ホワイトヘブンにて馬車が着いたのを確認いたしました。」
「ホワイトヘブン。あの人身売買クラブか!
急ぎ突入しろ、早く助けて出さなければ あの子がいなくなってしまう。」
「陛下、あそこに ウーラノス•ドゥラーク様がいらっしゃいました。
ご冷静になられたし。
ドゥラーク様が内部潜入をして探ってくれると約束いたしました。」
ああ、あの御仁が捜索を手伝ってくれるか、
それは心強い。百万の味方を得た思いだ。
「我が主人よりの連絡ですが、
マリアベル救出後、ホワイトヘブンの突入の許可を願いたい。
本日、人身売買オークションなので沢山の貴族、富豪が参加している。
身柄差押の許可をお願いする
との事です。」
「では、我が隊を使うがよい。」
「いえ、いけません。
これは街の治安問題にしたい所存です。
人身売買は街で取り締まります。
買った貴族は貴族法に則り処罰をお願いしたいと思います。」
「そうか、ではそのように対処を 」
「これはマリアベル様の誘拐ではなく、人身売買の摘発とお考え下さい。
マリアベル様のお名前が出ては傷が付きます。」
「では、この書状を法務と警ら部の持っていくが良い。」
「ご配慮ありがとうございます。」
ガブリエルは走って去っていった。
可愛いマリアベル、私のマリアベル。
こんな事になるのだったらマリアベルを塔に閉じ込めておけばよかった。
そうだ、見つかったらもう、誰にも渡さない、、、、
西の塔に、永遠に、、、、
「王、トラビス王、しっかりなさいませ!」
キングスバリー公に揺すぶられ我に返った。
今、私は一体何を考えてたのか•••
マリアベルを塔に軟禁など、馬鹿馬鹿しい。
空に月が昇った頃、ノーザンコートを除く四家が集まった。
皆、黙って酒を飲んでいる。
ケイ様、コーネリア、そしてアーサー。
頼む、マリアベルを返してくれ
お願いだ。私たちの元にあの子を返してくれ。
私は月に祈った。
日付が変わって直ぐ早馬が届いた。
「マリアベル様、無事保護致しました。」
「して、怪我は、体の具合はいかに?」
「薬で眠らされておいででしたが、服装の乱れもなく、外傷など見受けられないようでした。
ドゥラーク様が保護して下さいました。」
そうか、そうか、
安堵して声も出ない。
「ただ今、突入中でありますので詳しい事は明日にでも•••」
「ご苦労であった、ソナタ名は?」
「トレンド伯爵三男ディックと申します。」
王はキャビネットから一本の酒を取り出した。
「これをつかわそう!皆で飲むがよい 」
「有り難き幸せでございます。では、わたくしめはこれで、、、」
無事でよかった。本当に良かった。
「さて、祝杯をあげよう!」
ランディエール侯爵が言葉を発した。
「さあトラビス王、隠している事 全部 洗いざらい吐いてもらいましょうか•••」
30
あなたにおすすめの小説
悪徳領主の息子に転生しました
アルト
ファンタジー
悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。
領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。
そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。
「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」
こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。
一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。
これなんて無理ゲー??
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
[完結]前世引きこもりの私が異世界転生して異世界で新しく人生やり直します
mikadozero
ファンタジー
私は、鈴木凛21歳。自分で言うのはなんだが可愛い名前をしている。だがこんなに可愛い名前をしていても現実は甘くなかった。
中高と私はクラスの隅で一人ぼっちで生きてきた。だから、コミュニケーション家族以外とは話せない。
私は社会では生きていけないほどダメ人間になっていた。
そんな私はもう人生が嫌だと思い…私は命を絶った。
自分はこんな世界で良かったのだろうかと少し後悔したが遅かった。次に目が覚めた時は暗闇の世界だった。私は死後の世界かと思ったが違かった。
目の前に女神が現れて言う。
「あなたは命を絶ってしまった。まだ若いもう一度チャンスを与えましょう」
そう言われて私は首を傾げる。
「神様…私もう一回人生やり直してもまた同じですよ?」
そう言うが神は聞く耳を持たない。私は神に対して呆れた。
神は書類を提示させてきて言う。
「これに書いてくれ」と言われて私は書く。
「鈴木凛」と署名する。そして、神は書いた紙を見て言う。
「鈴木凛…次の名前はソフィとかどう?」
私は頷くと神は笑顔で言う。
「次の人生頑張ってください」とそう言われて私の視界は白い世界に包まれた。
ーーーーーーーーー
毎話1500文字程度目安に書きます。
たまに2000文字が出るかもです。
魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで
ひーにゃん
ファンタジー
誰もが魔力をもち魔法が使える世界で、アンナリーナはその力を持たず皆に厭われていた。
運命の【ギフト授与式】がやってきて、これでまともな暮らしが出来るかと思ったのだが……
与えられたギフトは【ギフト】というよくわからないもの。
だが、そのとき思い出した前世の記憶で【ギフト】の使い方を閃いて。
これは少し歪んだ考え方の持ち主、アンナリーナの一風変わった仲間たちとの日常のお話。
冒険を始めるに至って、第1章はアンナリーナのこれからを書くのに外せません。
よろしくお願いします。
この作品は小説家になろう様にも掲載しています。
【第2章完結】王位を捨てた元王子、冒険者として新たな人生を歩む
凪木桜
ファンタジー
かつて王国の次期国王候補と期待されながらも、自ら王位を捨てた元王子レオン。彼は自由を求め、名もなき冒険者として歩み始める。しかし、貴族社会で培った知識と騎士団で鍛えた剣技は、新たな世界で否応なく彼を際立たせる。ギルドでの成長、仲間との出会い、そして迫り来る王国の影——。過去と向き合いながらも、自らの道を切り開くレオンの冒険譚が今、幕を開ける!
公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~
松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。
なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。
生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。
しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。
二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。
婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。
【本編完結】転生隠者の転生記録———怠惰?冒険?魔法?全ては、その心の赴くままに……
ひらえす
ファンタジー
後にリッカと名乗る者は、それなりに生きて、たぶん一度死んだ。そして、その人生の苦難の8割程度が、神の不手際による物だと告げられる。
そんな前世の反動なのか、本人的には怠惰でマイペースな異世界ライフを満喫するはず……が、しかし。自分に素直になって暮らしていこうとする主人公のズレっぷり故に引き起こされたり掘り起こされたり巻き込まれていったり、時には外から眺めてみたり…の物語になりつつあります。
※小説家になろう様、アルファポリス様、カクヨム様でほぼ同時投稿しています。
※残酷描写は保険です。
※誤字脱字多いと思います。教えてくださると助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる