25 / 61
趙雲子龍
しおりを挟む
白馬の戦いで敗れ、顔良を失った袁紹は不機嫌であった。
彼はいらだちを作戦を提案した郭図にぶつけた。
「負けたではないか。おまえの策ははずれたぞ、愚か者め!」
郭図は鉄面皮だった。表情を変えず、じろりと劉備を睨んだ。
「関羽が偽りの降伏をし、顔良殿をだまし討ちにしたのが悪いのです。劉備殿、あなたは曹操に通じているのではないですか」
劉備は徐州で曹操に敗北し、袁紹を頼って冀州に来ていた。
袁紹はなにかの利用価値があるだろうと考えて、敗将を受け入れた。
曹操との戦いで働いてもらおうと思い、黎陽に連れてきた。
ところが、劉備の義弟の関羽が袁紹の誇る勇将、顔良を斬ってしまったのである。
郭図は白馬で負けた責任を劉備に押しつけようとした。
劉備はあわてなかった。
「関羽は私の義弟ですが、いまは連絡を取り合っていません。曹操とはなおさらです。私は徐州を彼に奪われたのですよ」
袁紹の目を見て言った。やましいところはない。
「わしが顔良の仇を討つ。関羽を殺す。劉備殿、文句はあるまいな」と言ったのは、巨体の猛将、文醜。彼は顔良の親友であった。
「はあ……」
劉備はあいまいな笑みを浮かべた。文醜程度の男に、関羽が討てるはずがないと思っている。
「文醜殿の意気やよし。殿、文醜殿と劉備殿に曹操を討たせようではありませんか。劉備殿も疑いを晴らすために、懸命に働くでしょう」と郭図が言った。
いつの間にか容疑者扱いをされている。劉備は苦笑した。
「戦力の小出しは避けるべきです。大軍を有効活用し、じっくりと敵軍を撃ちましょう」
沮授は真っ当な意見を言ったが、郭図はそれに噛みついた。
「船が足りない。全軍で一度に渡河することはできません。敵はまだ疲れているはずです。溌剌とした文醜殿が出陣すれば、曹操軍など蹴散らせるでしょう」
袁紹は景気のいい言葉を好む。その気になった。
「文醜、出撃せよ。劉備殿にも行ってもらう。よいな?」
劉備は沮授の意見が正しいと思ったが、ここで拒否しては、袁紹にうとまれるのは目に見えている。
やむを得ず、「はい」と答えた。
「出撃することになった。文醜殿とともに対岸へ渡る」
劉備は彼の陣に戻ってきて、淡々と言った。
いま彼のもとにいる家臣は簡雍と孫乾で、他の者とは徐州脱出後、連絡が取れていない。
関羽と張飛がいないのが不安要素だったが、このとき劉備の陣に趙雲がいた。
趙雲子龍は、かつて公孫瓚の配下だった。
黄巾賊討伐の際に劉備と知り合っている。
劉備は趙雲のことを「素晴らしい若者だ」と思った。
趙雲は劉備の鷹揚とした雰囲気に惹かれて、「この人のもとで戦いたい」と思ったが、すでに公孫瓚の部下。
そのときは縁がなかった。
公孫瓚滅亡後、趙雲は袁紹軍に組み込まれた。
降兵なので不遇である。超人的な武力を持っているのに、小隊を率いる程度の仕事しか任されていない。
劉備の姿を鄴で見かけて、趙雲は狂喜した。すぐさま配置換えを希望し、客将のもとへ行った。
劉備は再会を喜び、彼を歓待した。同じ天幕で眠るほどの付き合いをした。
このとき関羽と張飛がいなかったのが、趙雲にとっての好運であった。劉備は第三の豪傑をことのほか頼りにした。
趙雲は槍の達人。
長さ九尺の剛槍、涯角槍を使いこなしている。
趙雲が槍の練習をする姿を見て、劉備は手放しで褒めた。
「子龍はすごいな。そんな重い槍を軽々と扱って。頼りにしてるぞ」
劉備がそんなふうに言ってくれて、趙雲はうれしかった。
公孫瓚も袁紹も、彼をちょっと強いだけの不良青年だと思って、重く遇してはくれなかった。
劉備だけが目をきらきらと輝かせて、頼りにしてくれるのだ。
士はおのれを知る者のために死す、と言われる。
趙雲は、劉備のために死のう、と心に決めた。
劉備隊は文醜隊とともに出撃準備をした。
その頃、曹操軍の陣地が、白馬から延津へ動いた。
これは荀攸が仕掛けた誘いであった。
敵の移動中がチャンスと見て、文醜は急いで渡河した。当然、劉備隊もつづかなくてはならない。
黄河南岸で輜重隊が遅れて、曹操の本隊を追っていた。その歩みはのろい。
文醜は引き寄せられた。
「見え見えの罠じゃねえか……」
劉備は文醜の無鉄砲さに呆れた。
思ったとおり伏兵が現れて、文醜隊を取り囲んだ。あっという間に全滅の危機に陥った。
「ちくしょう、見殺しにはできねえ」
劉備隊は決死の救出戦を行った。
伏兵はかなりの大軍で、楽進と于禁が指揮していた。
曹操の中軍も反転してきた。
劉備は、おれの隊も全滅するかと思って顔面蒼白になったが、趙雲は少しも悲愴さを見せず、いきいきと戦った。
彼は果敢に突撃し、突出していた楽進と戦った。その剣を涯角槍でパキンと折った。
「なんだと?」
短剣ほどの長さになってしまった武器を見て、楽進は一瞬呆然とした。さらに槍が突き出されてくる。かなわじと思い、逃げた。
趙雲は深追いせず、すぐ別の兵に長槍を向けた。涯角槍を突き、振り、縦横無尽に戦った。敵の目からは、戦闘狂にしか見えなかった。
笑顔で血の雨を降らす身長八尺の美しい武人を目撃して、曹操も于禁もおののいた。
趙雲の働きで、文醜隊は全滅をまぬがれた。
しかし、文醜自身は乱戦の中で戦死した。
劉備は惨憺たる有り様の敗軍を船に収容し、北岸に逃れた。
袁紹は文醜隊の副将から、劉備隊がよく戦ったおかげで全滅しなくて済みましたとの報告を受けた。
彼は、「よく戦ってくれた」と劉備をねぎらった。
敗戦がつづいたため、華北四州の覇者の目は落ちくぼみ、隈ができている。
あれ、ずいぶんと弱っているな、と劉備は思った。
袁紹には粘着質なところがある。
「だが、なぜ負けた?」
彼はねぎらったすぐ後で、じっとりとした声で劉備をなじった。
「すみません」
劉備は素直にあやまった。
「曹操ごときになぜ負ける?」
「けっこう手ごわいですよ、あの人」
「そうなのか? 公孫瓚よりもか?」
「ああ、たぶん公孫瓚殿より強いですね」
「公孫瓚より強い? あの軽薄な曹操が?」
袁紹と曹操は、青年時代に付き合いがあった。その頃、曹操はやんちゃな不良であった。
袁紹には曹操が強敵とはとうてい思えなかった。顔良や文醜が負けたのが、不思議でならない。郭図が主張するように、速戦で簡単に倒せると信じていた。
ところが二連敗した。
華北の総帥の顔はやつれ、微かに震えている。
この男は曹操には勝てそうにない、と劉備は感じた。
早めに袁紹軍から離脱しよう……。
劉備は自陣に戻り、趙雲に声をかけた。
「子龍のおかげで死なずに済んだ。おまえは命の恩人だ。これからも頼むぞ」
それを聞いて趙雲は感激し、ますます劉備のことが好きになった。
彼はいらだちを作戦を提案した郭図にぶつけた。
「負けたではないか。おまえの策ははずれたぞ、愚か者め!」
郭図は鉄面皮だった。表情を変えず、じろりと劉備を睨んだ。
「関羽が偽りの降伏をし、顔良殿をだまし討ちにしたのが悪いのです。劉備殿、あなたは曹操に通じているのではないですか」
劉備は徐州で曹操に敗北し、袁紹を頼って冀州に来ていた。
袁紹はなにかの利用価値があるだろうと考えて、敗将を受け入れた。
曹操との戦いで働いてもらおうと思い、黎陽に連れてきた。
ところが、劉備の義弟の関羽が袁紹の誇る勇将、顔良を斬ってしまったのである。
郭図は白馬で負けた責任を劉備に押しつけようとした。
劉備はあわてなかった。
「関羽は私の義弟ですが、いまは連絡を取り合っていません。曹操とはなおさらです。私は徐州を彼に奪われたのですよ」
袁紹の目を見て言った。やましいところはない。
「わしが顔良の仇を討つ。関羽を殺す。劉備殿、文句はあるまいな」と言ったのは、巨体の猛将、文醜。彼は顔良の親友であった。
「はあ……」
劉備はあいまいな笑みを浮かべた。文醜程度の男に、関羽が討てるはずがないと思っている。
「文醜殿の意気やよし。殿、文醜殿と劉備殿に曹操を討たせようではありませんか。劉備殿も疑いを晴らすために、懸命に働くでしょう」と郭図が言った。
いつの間にか容疑者扱いをされている。劉備は苦笑した。
「戦力の小出しは避けるべきです。大軍を有効活用し、じっくりと敵軍を撃ちましょう」
沮授は真っ当な意見を言ったが、郭図はそれに噛みついた。
「船が足りない。全軍で一度に渡河することはできません。敵はまだ疲れているはずです。溌剌とした文醜殿が出陣すれば、曹操軍など蹴散らせるでしょう」
袁紹は景気のいい言葉を好む。その気になった。
「文醜、出撃せよ。劉備殿にも行ってもらう。よいな?」
劉備は沮授の意見が正しいと思ったが、ここで拒否しては、袁紹にうとまれるのは目に見えている。
やむを得ず、「はい」と答えた。
「出撃することになった。文醜殿とともに対岸へ渡る」
劉備は彼の陣に戻ってきて、淡々と言った。
いま彼のもとにいる家臣は簡雍と孫乾で、他の者とは徐州脱出後、連絡が取れていない。
関羽と張飛がいないのが不安要素だったが、このとき劉備の陣に趙雲がいた。
趙雲子龍は、かつて公孫瓚の配下だった。
黄巾賊討伐の際に劉備と知り合っている。
劉備は趙雲のことを「素晴らしい若者だ」と思った。
趙雲は劉備の鷹揚とした雰囲気に惹かれて、「この人のもとで戦いたい」と思ったが、すでに公孫瓚の部下。
そのときは縁がなかった。
公孫瓚滅亡後、趙雲は袁紹軍に組み込まれた。
降兵なので不遇である。超人的な武力を持っているのに、小隊を率いる程度の仕事しか任されていない。
劉備の姿を鄴で見かけて、趙雲は狂喜した。すぐさま配置換えを希望し、客将のもとへ行った。
劉備は再会を喜び、彼を歓待した。同じ天幕で眠るほどの付き合いをした。
このとき関羽と張飛がいなかったのが、趙雲にとっての好運であった。劉備は第三の豪傑をことのほか頼りにした。
趙雲は槍の達人。
長さ九尺の剛槍、涯角槍を使いこなしている。
趙雲が槍の練習をする姿を見て、劉備は手放しで褒めた。
「子龍はすごいな。そんな重い槍を軽々と扱って。頼りにしてるぞ」
劉備がそんなふうに言ってくれて、趙雲はうれしかった。
公孫瓚も袁紹も、彼をちょっと強いだけの不良青年だと思って、重く遇してはくれなかった。
劉備だけが目をきらきらと輝かせて、頼りにしてくれるのだ。
士はおのれを知る者のために死す、と言われる。
趙雲は、劉備のために死のう、と心に決めた。
劉備隊は文醜隊とともに出撃準備をした。
その頃、曹操軍の陣地が、白馬から延津へ動いた。
これは荀攸が仕掛けた誘いであった。
敵の移動中がチャンスと見て、文醜は急いで渡河した。当然、劉備隊もつづかなくてはならない。
黄河南岸で輜重隊が遅れて、曹操の本隊を追っていた。その歩みはのろい。
文醜は引き寄せられた。
「見え見えの罠じゃねえか……」
劉備は文醜の無鉄砲さに呆れた。
思ったとおり伏兵が現れて、文醜隊を取り囲んだ。あっという間に全滅の危機に陥った。
「ちくしょう、見殺しにはできねえ」
劉備隊は決死の救出戦を行った。
伏兵はかなりの大軍で、楽進と于禁が指揮していた。
曹操の中軍も反転してきた。
劉備は、おれの隊も全滅するかと思って顔面蒼白になったが、趙雲は少しも悲愴さを見せず、いきいきと戦った。
彼は果敢に突撃し、突出していた楽進と戦った。その剣を涯角槍でパキンと折った。
「なんだと?」
短剣ほどの長さになってしまった武器を見て、楽進は一瞬呆然とした。さらに槍が突き出されてくる。かなわじと思い、逃げた。
趙雲は深追いせず、すぐ別の兵に長槍を向けた。涯角槍を突き、振り、縦横無尽に戦った。敵の目からは、戦闘狂にしか見えなかった。
笑顔で血の雨を降らす身長八尺の美しい武人を目撃して、曹操も于禁もおののいた。
趙雲の働きで、文醜隊は全滅をまぬがれた。
しかし、文醜自身は乱戦の中で戦死した。
劉備は惨憺たる有り様の敗軍を船に収容し、北岸に逃れた。
袁紹は文醜隊の副将から、劉備隊がよく戦ったおかげで全滅しなくて済みましたとの報告を受けた。
彼は、「よく戦ってくれた」と劉備をねぎらった。
敗戦がつづいたため、華北四州の覇者の目は落ちくぼみ、隈ができている。
あれ、ずいぶんと弱っているな、と劉備は思った。
袁紹には粘着質なところがある。
「だが、なぜ負けた?」
彼はねぎらったすぐ後で、じっとりとした声で劉備をなじった。
「すみません」
劉備は素直にあやまった。
「曹操ごときになぜ負ける?」
「けっこう手ごわいですよ、あの人」
「そうなのか? 公孫瓚よりもか?」
「ああ、たぶん公孫瓚殿より強いですね」
「公孫瓚より強い? あの軽薄な曹操が?」
袁紹と曹操は、青年時代に付き合いがあった。その頃、曹操はやんちゃな不良であった。
袁紹には曹操が強敵とはとうてい思えなかった。顔良や文醜が負けたのが、不思議でならない。郭図が主張するように、速戦で簡単に倒せると信じていた。
ところが二連敗した。
華北の総帥の顔はやつれ、微かに震えている。
この男は曹操には勝てそうにない、と劉備は感じた。
早めに袁紹軍から離脱しよう……。
劉備は自陣に戻り、趙雲に声をかけた。
「子龍のおかげで死なずに済んだ。おまえは命の恩人だ。これからも頼むぞ」
それを聞いて趙雲は感激し、ますます劉備のことが好きになった。
20
あなたにおすすめの小説
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
電子の帝国
Flight_kj
歴史・時代
少しだけ電子技術が早く技術が進歩した帝国はどのように戦うか
明治期の工業化が少し早く進展したおかげで、日本の電子技術や精密機械工業は順調に進歩した。世界規模の戦争に巻き込まれた日本は、そんな技術をもとにしてどんな戦いを繰り広げるのか? わずかに早くレーダーやコンピューターなどの電子機器が登場することにより、戦場の様相は大きく変わってゆく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
小日本帝国
ypaaaaaaa
歴史・時代
日露戦争で判定勝ちを得た日本は韓国などを併合することなく独立させ経済的な植民地とした。これは直接的な併合を主張した大日本主義の対局であるから小日本主義と呼称された。
大日本帝国ならぬ小日本帝国はこうして経済を盤石としてさらなる高みを目指していく…
戦線拡大が甚だしいですが、何卒!
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる