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周瑜公瑾
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退屈な軍議がつづき、孫権はイライラしていた。
主戦派は魯粛だけ。張昭や張紘などの文官は皆、降伏論を説き、程普や呂蒙らの武官は必勝の信念が持てないのか、沈黙している。
こんな軍議は無意味だ、と孫権は思った。
周瑜がいない会議は、ただの時間の無駄。彼がいなければ、なにも決まらない。
軍師は、今日明日にでも帰ってくるはずだった。
建業城の会議室に、周瑜が姿を現した。
彼は静かに末席に座り、議論を聞く姿勢を取った。
「曹操軍は五十万ですぞ。荊州軍の協力を得て、水軍も整え、江陵に軍船を集めていると聞きます。揚州の兵だけでは、とうてい戦えません。自殺行為です。降伏以外に選択肢はないのです」と張昭が従来の主張をくり返した。
「曹操の補給線は伸び切っています。彼の本拠地は遠い許都なのです。戦いもしないうちから、負けると決めつけることはないでしょう」と魯粛が反論した。
「あなたは徐州の仇を、揚州で討ちたいだけなのではないか」と張紘が言った。
それは図星なので、魯粛は黙らざるを得なかった。
周瑜、なにか言ってくれ、と孫権は思い、軍師の整った顔に目を向けた。
彼は壁を見て、口をつぐんでいた。
周瑜公瑾は175年、揚州廬江郡で生まれた。
周家は、尚書令、大尉、洛陽県令などの高官を輩出している名門である。
周瑜は孫策と同い年。
孫堅の息子が英雄であるという噂を聞いた周瑜は、孫策に会いに行った。
野心にあふれ、天下で腕を試したいと思っているふたりは、すぐに意気投合し、親友同士になった。
孫策が江東の小覇王と言われるほどに飛躍できたのは、周瑜の助力があったからだった。
彼が揚州制覇の戦略を立て、孫策が行動し、それを現実にしていった。
「ふたりで天下を取ろう」と孫策は言ったものだった。
大喬小喬と呼ばれる美人姉妹をふたりでさらったこともある。
孫策とならどこまでも行ける、と周瑜は本気で思っていた。
だが200年、孫策は道半ばで暗殺された。
孫策が没しても周瑜は去らず、孫権に仕えた。
孫権には、孫策のような武勇はなく、軍事に自信がない。彼は、兵略は周瑜に頼ろう、と日頃から思っていた。
その周瑜が、建業に戻り、軍議の場にやってきた。
が、なにも話さず、沈黙をつづけている。
「軍議はいったん中断する。しばらく休憩だ」と孫権は言った。
彼は周瑜と目を合わせ、こっちへ来い、と指で示した。
ふたりは別室へ行った。
「周瑜、おまえはなにを考えている? なぜひと言も発言しないのだ?」
孫権は、周瑜に詰め寄った。
孫家の軍師は、総帥をじっと見つめた。
「魯粛殿を除いて、殿の部下たちは敗北主義に囚われてしまったようです。あの場で私がなにを言っても無駄だったでしょう。だから発言しなかったのです」
孫権は驚いた。
「すると、おまえは曹操に勝てると思っているのか?」
「殿まで敗北主義者になってしまったのですか?」
「いや、そんなことはないが、正直に言って、勝算は乏しいと思っている……」
「なぜです?」
「曹操軍は五十万の大軍だから……」
「なげかわしい。殿まで張昭殿らに洗脳されてしまったのですね。あの臆病な文官たちに」
洗脳と言われ、馬鹿にされているように感じて、孫権はむっとした。
「私は気が長くはないのだ。はっきりと言え! 勝てるのか?」
「勝てますよ」と周瑜は断言した。
孫権は愁眉を開いた。
「曹操はわざわざ南方まで死ににやってきてくれたのに、なぜ降伏し、揚州を差し出そうとしているのですか?」
「私は降伏するとは言っていない」
「しかし、文官たちに好きなように言わせています。軍議は降伏派たちの主張ばかりで、聞くに堪えないものでした」
「周瑜、私はおまえを待っていたのだ。勝算を聞かせてくれ」
周瑜は居住まいを正し、膝の上に手を置いた。
「南船北馬という言葉があります。中国南部は川が多く、船で旅をするのです。軍事も同じです。水軍の強い軍隊が、南部を制します。曹操は軍船を多数集めているようですが、しょせんは付け焼き刃の水軍。揚州の水軍に勝てるわけはないのです」
「おお……」
孫権の顔に赤みが差した。
「それだけではありません。魯粛殿も言っていましたが、曹操軍の補給線は長すぎます。五十万人分の兵糧を充分に用意できるはずがない。しかも、北の兵士は南の風土に慣れていません。必ずや飢餓や疫病に襲われるでしょう。彼らは万全ではないのです。大軍でも恐れるに足りません」
「うむ……」
「殿、私に揚州軍を指揮させてください。孫策様の遺志を継ぎ、揚州を守り抜こうではありませんか」
「わかった。おまえの説を軍議で言ってくれ」
孫権と周瑜は会議室に戻った。
ふたりを見て、張昭は警戒するような表情になった。
「軍議を再開する」と孫権は言った。「わが軍師である周瑜の意見をまだ聞いていない。彼に発言してもらう」
周瑜は立ちあがり、口を開いた。
「我々は勝てるのです。降伏する必要はありません」
開口一番そう言って、孫権に説明したのと同じ勝算を述べた。
「そうだ! 勝算はあるのだから、戦うべきです。一戦もせずに降伏するなど、弱腰すぎます」と魯粛も口を揃えた。
「楽観的すぎる! 戦端を開いたら、簡単に降伏に転じられるものではありません。戦わずに降伏するのが、揚州を保全する最善の策です」
張昭はあくまで反対した。
しかし、会議室の空気は変わっていた。軍師が自信満々に勝てると言ったので、武官たちは戦う気になったようだった。
「わしは死ぬまで戦う」と将軍のひとり、程普が言った。
「あなたがた軍人は、揚州を滅亡させるおつもりか? 戦いになったら、泣くのは民衆なのですよ。無謀な戦はするべきではない」
「殿を曹操の虜囚にするわけにはいきません。おれも戦い抜きますよ」と孫策に見い出された武将、呂蒙も言った。
「貴公ら軍人は、戦いたいだけなのではないか!」
「ちがう。軍人の仕事は、勝つことです」
周瑜が静かに言い放った。その声は大きくはなかったが、自信に満ちて、会議室の隅々まで響き渡った。
張昭はなおも反対しようとしたが、孫権が剣を抜いたのを見て、口をつぐんだ。
孫権は剣を高くかかげ、それから強く振り下ろした。机が真っ二つに割れた。
「私は戦うと決めた。以後、降伏と言う者は、この机と同じ姿になるであろう」
主戦派は魯粛だけ。張昭や張紘などの文官は皆、降伏論を説き、程普や呂蒙らの武官は必勝の信念が持てないのか、沈黙している。
こんな軍議は無意味だ、と孫権は思った。
周瑜がいない会議は、ただの時間の無駄。彼がいなければ、なにも決まらない。
軍師は、今日明日にでも帰ってくるはずだった。
建業城の会議室に、周瑜が姿を現した。
彼は静かに末席に座り、議論を聞く姿勢を取った。
「曹操軍は五十万ですぞ。荊州軍の協力を得て、水軍も整え、江陵に軍船を集めていると聞きます。揚州の兵だけでは、とうてい戦えません。自殺行為です。降伏以外に選択肢はないのです」と張昭が従来の主張をくり返した。
「曹操の補給線は伸び切っています。彼の本拠地は遠い許都なのです。戦いもしないうちから、負けると決めつけることはないでしょう」と魯粛が反論した。
「あなたは徐州の仇を、揚州で討ちたいだけなのではないか」と張紘が言った。
それは図星なので、魯粛は黙らざるを得なかった。
周瑜、なにか言ってくれ、と孫権は思い、軍師の整った顔に目を向けた。
彼は壁を見て、口をつぐんでいた。
周瑜公瑾は175年、揚州廬江郡で生まれた。
周家は、尚書令、大尉、洛陽県令などの高官を輩出している名門である。
周瑜は孫策と同い年。
孫堅の息子が英雄であるという噂を聞いた周瑜は、孫策に会いに行った。
野心にあふれ、天下で腕を試したいと思っているふたりは、すぐに意気投合し、親友同士になった。
孫策が江東の小覇王と言われるほどに飛躍できたのは、周瑜の助力があったからだった。
彼が揚州制覇の戦略を立て、孫策が行動し、それを現実にしていった。
「ふたりで天下を取ろう」と孫策は言ったものだった。
大喬小喬と呼ばれる美人姉妹をふたりでさらったこともある。
孫策とならどこまでも行ける、と周瑜は本気で思っていた。
だが200年、孫策は道半ばで暗殺された。
孫策が没しても周瑜は去らず、孫権に仕えた。
孫権には、孫策のような武勇はなく、軍事に自信がない。彼は、兵略は周瑜に頼ろう、と日頃から思っていた。
その周瑜が、建業に戻り、軍議の場にやってきた。
が、なにも話さず、沈黙をつづけている。
「軍議はいったん中断する。しばらく休憩だ」と孫権は言った。
彼は周瑜と目を合わせ、こっちへ来い、と指で示した。
ふたりは別室へ行った。
「周瑜、おまえはなにを考えている? なぜひと言も発言しないのだ?」
孫権は、周瑜に詰め寄った。
孫家の軍師は、総帥をじっと見つめた。
「魯粛殿を除いて、殿の部下たちは敗北主義に囚われてしまったようです。あの場で私がなにを言っても無駄だったでしょう。だから発言しなかったのです」
孫権は驚いた。
「すると、おまえは曹操に勝てると思っているのか?」
「殿まで敗北主義者になってしまったのですか?」
「いや、そんなことはないが、正直に言って、勝算は乏しいと思っている……」
「なぜです?」
「曹操軍は五十万の大軍だから……」
「なげかわしい。殿まで張昭殿らに洗脳されてしまったのですね。あの臆病な文官たちに」
洗脳と言われ、馬鹿にされているように感じて、孫権はむっとした。
「私は気が長くはないのだ。はっきりと言え! 勝てるのか?」
「勝てますよ」と周瑜は断言した。
孫権は愁眉を開いた。
「曹操はわざわざ南方まで死ににやってきてくれたのに、なぜ降伏し、揚州を差し出そうとしているのですか?」
「私は降伏するとは言っていない」
「しかし、文官たちに好きなように言わせています。軍議は降伏派たちの主張ばかりで、聞くに堪えないものでした」
「周瑜、私はおまえを待っていたのだ。勝算を聞かせてくれ」
周瑜は居住まいを正し、膝の上に手を置いた。
「南船北馬という言葉があります。中国南部は川が多く、船で旅をするのです。軍事も同じです。水軍の強い軍隊が、南部を制します。曹操は軍船を多数集めているようですが、しょせんは付け焼き刃の水軍。揚州の水軍に勝てるわけはないのです」
「おお……」
孫権の顔に赤みが差した。
「それだけではありません。魯粛殿も言っていましたが、曹操軍の補給線は長すぎます。五十万人分の兵糧を充分に用意できるはずがない。しかも、北の兵士は南の風土に慣れていません。必ずや飢餓や疫病に襲われるでしょう。彼らは万全ではないのです。大軍でも恐れるに足りません」
「うむ……」
「殿、私に揚州軍を指揮させてください。孫策様の遺志を継ぎ、揚州を守り抜こうではありませんか」
「わかった。おまえの説を軍議で言ってくれ」
孫権と周瑜は会議室に戻った。
ふたりを見て、張昭は警戒するような表情になった。
「軍議を再開する」と孫権は言った。「わが軍師である周瑜の意見をまだ聞いていない。彼に発言してもらう」
周瑜は立ちあがり、口を開いた。
「我々は勝てるのです。降伏する必要はありません」
開口一番そう言って、孫権に説明したのと同じ勝算を述べた。
「そうだ! 勝算はあるのだから、戦うべきです。一戦もせずに降伏するなど、弱腰すぎます」と魯粛も口を揃えた。
「楽観的すぎる! 戦端を開いたら、簡単に降伏に転じられるものではありません。戦わずに降伏するのが、揚州を保全する最善の策です」
張昭はあくまで反対した。
しかし、会議室の空気は変わっていた。軍師が自信満々に勝てると言ったので、武官たちは戦う気になったようだった。
「わしは死ぬまで戦う」と将軍のひとり、程普が言った。
「あなたがた軍人は、揚州を滅亡させるおつもりか? 戦いになったら、泣くのは民衆なのですよ。無謀な戦はするべきではない」
「殿を曹操の虜囚にするわけにはいきません。おれも戦い抜きますよ」と孫策に見い出された武将、呂蒙も言った。
「貴公ら軍人は、戦いたいだけなのではないか!」
「ちがう。軍人の仕事は、勝つことです」
周瑜が静かに言い放った。その声は大きくはなかったが、自信に満ちて、会議室の隅々まで響き渡った。
張昭はなおも反対しようとしたが、孫権が剣を抜いたのを見て、口をつぐんだ。
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