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「あ、やっぱり妹ちゃんがマネージャーになったんだ?」
あれから初日の部活が終わりドリンクのボトルを洗っていると、可愛い女の先輩から声を掛けられた。
見てみると佐藤先輩と3ヶ月くらい付き合っている彼女だった。
「はい、女バスの3年のマネージャーは1人しかいないですし、あとはうちら3人しかいなかったので。」
「竜也が”晶を推す"って言ってたんだよね。
竜也に推されたんだ?」
「推されたというか、選んで貰いましたね。
ちょっと今・・・、この膝で女バスにいるのが結構辛くて。
かといって自分からは離れられない感じがもっと辛い時期で・・・。」
「リハビリすれば復帰出来るものなんでしょ?
竜也が”勿体無い"とかよく言ってるよ?」
佐藤先輩の彼女は中学の頃から何人も見てきた。
中学の頃から小柄だった佐藤先輩だけど佐藤先輩は凄くモテて。
彼女がいない期間が数日もないようなモテ具合で、それは高校に入ってからもそうだった。
「ヒマリさんも優しいですね、私にそんなことまで教えてくれて。」
「竜也に告ってOKされたってことは、私結構性格良いってことだよねっ!」
「そうだと思いますよ。」
”佐藤先輩のことが男子として好きで、なのに全然そういうのではないみたいな顔でずっと佐藤先輩の傍にいる私に、そんな優しい言葉まで掛けてくれちゃって。"
それを心の中で言った時・・・
「ヒマリ。」
中学の頃よりもずっと低くなった佐藤先輩の声が、彼女の名前を呼んだ。
可愛い見た目だけではなく名前まで可愛い彼女の名前を。
「竜也っ、お疲れ様~!もう帰れる?」
「うん、今日は前からデートする約束してたしもう帰るよ。
どっか店で待ってれば良いのに、ここにいても退屈でしょ。」
「見学しちゃダメっていうのがちょっと退屈だよね~。」
「姉ちゃんがマネージャーだった頃はファンクラブも上手くまとめてたらしいけど、普通はそんなこと出来ないからね。」
「竜也のお姉さんに会ってみたいなぁ、竜也にソックリなんでしょ?
あ、あと妹ちゃんにも結構似てるんだっけ?
妹ちゃん見たことある?」
「中学の頃の試合は毎回応援に来てくれましたし家も近いのでよく会いますけど、私よりも何百倍も可愛いですし、あと佐藤先輩に全然似てませんよ。」
「姉ちゃんは引くほど天然だから中身は俺と全然似てないけどね!!!
でも顔は似てるよ!!!」
「え・・・、似てます?
花音(かのん)ちゃん、佐藤先輩みたいに格好良いお顔じゃないですよね?」
ボトルの水気を拭きながら佐藤先輩のことを見ると、佐藤先輩が結構驚いた顔をしている。
でも、すぐに嬉しそうに笑って・・・
「まあ、俺も高校生になったから今は俺の方が何となく格好良い顔だけど・・・。
ソレ、懐かしいね。
中学の頃なんて姉ちゃんの顔とマジでソックリだったのに、晶だけはそう言ってくれてね。
その時も嬉しかったけど、今久しぶりに言われたらもっと嬉しかった。」
凄く凄く嬉しそうに・・・。
一人っ子の私の”お兄ちゃん"な顔で佐藤先輩が笑った後、可愛い彼女と一緒にデートをしに行った。
あれから初日の部活が終わりドリンクのボトルを洗っていると、可愛い女の先輩から声を掛けられた。
見てみると佐藤先輩と3ヶ月くらい付き合っている彼女だった。
「はい、女バスの3年のマネージャーは1人しかいないですし、あとはうちら3人しかいなかったので。」
「竜也が”晶を推す"って言ってたんだよね。
竜也に推されたんだ?」
「推されたというか、選んで貰いましたね。
ちょっと今・・・、この膝で女バスにいるのが結構辛くて。
かといって自分からは離れられない感じがもっと辛い時期で・・・。」
「リハビリすれば復帰出来るものなんでしょ?
竜也が”勿体無い"とかよく言ってるよ?」
佐藤先輩の彼女は中学の頃から何人も見てきた。
中学の頃から小柄だった佐藤先輩だけど佐藤先輩は凄くモテて。
彼女がいない期間が数日もないようなモテ具合で、それは高校に入ってからもそうだった。
「ヒマリさんも優しいですね、私にそんなことまで教えてくれて。」
「竜也に告ってOKされたってことは、私結構性格良いってことだよねっ!」
「そうだと思いますよ。」
”佐藤先輩のことが男子として好きで、なのに全然そういうのではないみたいな顔でずっと佐藤先輩の傍にいる私に、そんな優しい言葉まで掛けてくれちゃって。"
それを心の中で言った時・・・
「ヒマリ。」
中学の頃よりもずっと低くなった佐藤先輩の声が、彼女の名前を呼んだ。
可愛い見た目だけではなく名前まで可愛い彼女の名前を。
「竜也っ、お疲れ様~!もう帰れる?」
「うん、今日は前からデートする約束してたしもう帰るよ。
どっか店で待ってれば良いのに、ここにいても退屈でしょ。」
「見学しちゃダメっていうのがちょっと退屈だよね~。」
「姉ちゃんがマネージャーだった頃はファンクラブも上手くまとめてたらしいけど、普通はそんなこと出来ないからね。」
「竜也のお姉さんに会ってみたいなぁ、竜也にソックリなんでしょ?
あ、あと妹ちゃんにも結構似てるんだっけ?
妹ちゃん見たことある?」
「中学の頃の試合は毎回応援に来てくれましたし家も近いのでよく会いますけど、私よりも何百倍も可愛いですし、あと佐藤先輩に全然似てませんよ。」
「姉ちゃんは引くほど天然だから中身は俺と全然似てないけどね!!!
でも顔は似てるよ!!!」
「え・・・、似てます?
花音(かのん)ちゃん、佐藤先輩みたいに格好良いお顔じゃないですよね?」
ボトルの水気を拭きながら佐藤先輩のことを見ると、佐藤先輩が結構驚いた顔をしている。
でも、すぐに嬉しそうに笑って・・・
「まあ、俺も高校生になったから今は俺の方が何となく格好良い顔だけど・・・。
ソレ、懐かしいね。
中学の頃なんて姉ちゃんの顔とマジでソックリだったのに、晶だけはそう言ってくれてね。
その時も嬉しかったけど、今久しぶりに言われたらもっと嬉しかった。」
凄く凄く嬉しそうに・・・。
一人っ子の私の”お兄ちゃん"な顔で佐藤先輩が笑った後、可愛い彼女と一緒にデートをしに行った。
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