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「すみません!すぐ終わるので!!」
柳瀬君がまたペコッと佐藤先輩にお辞儀をし、体育館ではなく外を指差しながら口を開く。
「慎也(しんや)と一緒に来たんだけど、佐藤が男バスのマネージャーになったことにブチ切れてたよ。
"女バスとサッカー部が休みの水曜日には一緒に遊びに行ってたのに、晶はそれをどうするつもりだよ!?"って。
そこら辺、慎也とちゃんと話してないよね?」
「あ~~~・・・、そうだった。
今さっき校庭通ってきたけどな、その時に話し掛けてくれたら良かったのに。」
「それはホラ、制服着てるからじゃない?
制服着てたら普通の女の子に見えるし。」
「そうかな?」
「うん、スカートだし。」
「スカート部分だけじゃん!!」
「"脱いだら巨乳”って慎也がバラしてきたけど、服着てたら全然そんな風に見えないね。」
「・・・・・・・・そういうこと、言わないでよぉ。」
「ごめんごめん!!」
「それに巨乳ではないからぁぁ・・・・。」
「そこら辺も慎也にちゃんと言っておいた方が良いよ。
あいつ下ネタも大好きだけどエロいことも大好きで、今までの彼女とは付き合う前にエロいことやってたタイプだから。」
「そっか・・・。」
柳瀬君は笑いながら「顔真っ赤じゃん!!」と私に言った後、佐藤先輩にまたペコッとお辞儀をした後に体育館の中に戻っていった。
私は少し慌てながらローファーを履き直す。
「すみません、ちょっと校庭に行ってきます!
すぐに戻るので!!」
ダッシュはまだ膝が怖くて出来ないけれど、小走りで校庭へと向かおうとした・・・
なのに・・・
私の身体は、佐藤先輩から二の腕を掴まれたことにより一歩も動けなかった・・・。
ビックリして佐藤先輩を振り向くと、佐藤先輩は何でか怒った顔をしている。
何でか・・・
凄く怒った顔で・・・、初めて見るくらいの怒った顔をしていて・・・。
「慎也って誰?」
そう聞いてきた。
「慎也ですか?
1年から同じクラスの男子です、柏木(かしわぎ)。」
「・・・ああ、何か聞いたことあるかも。
"慎也”って呼んでたっけ。」
「私が怪我してから"慎也”って呼ばなきゃいけなくなって。」
「何それ、向こうは"晶”って呼んでるの?」
「そうですね、そう呼ぶようになって。」
「俺、聞いてないけど。」
「柏木の名前ですか?」
「それもそうだけど、晶が水曜日に男子と遊んでた話なんて1回も聞いたことないけど。
ていうか、水曜日は楓ちゃんと遊んだ話しか聞いたことないけど。
俺に嘘ついてたの?」
「嘘っていうか・・・・あの、佐藤先輩・・・痛いです。」
佐藤先輩に握られている腕を見ながら"痛い”と言ったのに、佐藤先輩は手の力をもっと強くしてきた。
「あとさ、ずっと思ってたけど何で俺のことを"佐藤先輩”って呼んでるの?
俺のことも"竜也”って呼んでよ。」
「ぇ・・・・・それはちょっと・・・・・。」
「・・・・・嫌なの?」
「嫌っていうか・・・・・まあ、はい。」
「何で?柏木のことは"慎也”って呼べるのに、俺のことは"竜也”って呼べない理由は何?
"慎也”と"竜也”とかそんなに変わんないじゃん、俺のことも”竜也”で良いじゃん。」
「あの・・・何で怒ってるんですか?」
「それは怒るよ・・・、それは怒るでしょ・・・。
男子と遊びに行くとか・・・・・・・、晶にはまだ早いよ。」
佐藤先輩も自分が何で怒っているのか分からないのか、言葉を詰まらせながらそう答えた。
そしたら・・・
「竜也!」
私ではない声が"竜也”と呼び、ビックリしてそっちの方を向いた。
声の方には佐藤先輩の彼女が立っていて・・・。
体育館の外ではなく、体育館の中に立っていて・・・。
佐藤先輩の朝練を見に来ていたのだと分かった。
今までの佐藤先輩の彼女で朝練を見に来る彼女はいなかったけれど、ヒマリさんは朝練を見に来ていたのだと初めて知った。
私が膝の怪我で朝練もやめ、そしてバスケまでやめていた間に、佐藤先輩はヒマリさんのことを朝練に誘っていたらしい。
「佐藤先輩、朝練にヒマリさんのことを誘ってたんですね・・・。」
帰宅部のヒマリさんが可愛く制服を着崩した姿で私達の所に近付いてくる。
すぐそこに立っていたけれど、もっと近くに来る・・・。
「いや、勝手にたまに来てるだけ。」
怒った声のまま、少し棘のある言い方で佐藤先輩が小さな声で言って・・・
「何?今晶と大切な話してるんだけど。」
驚くことに、ヒマリさんにも怒った声のままそんなことを言い出した。
柳瀬君がまたペコッと佐藤先輩にお辞儀をし、体育館ではなく外を指差しながら口を開く。
「慎也(しんや)と一緒に来たんだけど、佐藤が男バスのマネージャーになったことにブチ切れてたよ。
"女バスとサッカー部が休みの水曜日には一緒に遊びに行ってたのに、晶はそれをどうするつもりだよ!?"って。
そこら辺、慎也とちゃんと話してないよね?」
「あ~~~・・・、そうだった。
今さっき校庭通ってきたけどな、その時に話し掛けてくれたら良かったのに。」
「それはホラ、制服着てるからじゃない?
制服着てたら普通の女の子に見えるし。」
「そうかな?」
「うん、スカートだし。」
「スカート部分だけじゃん!!」
「"脱いだら巨乳”って慎也がバラしてきたけど、服着てたら全然そんな風に見えないね。」
「・・・・・・・・そういうこと、言わないでよぉ。」
「ごめんごめん!!」
「それに巨乳ではないからぁぁ・・・・。」
「そこら辺も慎也にちゃんと言っておいた方が良いよ。
あいつ下ネタも大好きだけどエロいことも大好きで、今までの彼女とは付き合う前にエロいことやってたタイプだから。」
「そっか・・・。」
柳瀬君は笑いながら「顔真っ赤じゃん!!」と私に言った後、佐藤先輩にまたペコッとお辞儀をした後に体育館の中に戻っていった。
私は少し慌てながらローファーを履き直す。
「すみません、ちょっと校庭に行ってきます!
すぐに戻るので!!」
ダッシュはまだ膝が怖くて出来ないけれど、小走りで校庭へと向かおうとした・・・
なのに・・・
私の身体は、佐藤先輩から二の腕を掴まれたことにより一歩も動けなかった・・・。
ビックリして佐藤先輩を振り向くと、佐藤先輩は何でか怒った顔をしている。
何でか・・・
凄く怒った顔で・・・、初めて見るくらいの怒った顔をしていて・・・。
「慎也って誰?」
そう聞いてきた。
「慎也ですか?
1年から同じクラスの男子です、柏木(かしわぎ)。」
「・・・ああ、何か聞いたことあるかも。
"慎也”って呼んでたっけ。」
「私が怪我してから"慎也”って呼ばなきゃいけなくなって。」
「何それ、向こうは"晶”って呼んでるの?」
「そうですね、そう呼ぶようになって。」
「俺、聞いてないけど。」
「柏木の名前ですか?」
「それもそうだけど、晶が水曜日に男子と遊んでた話なんて1回も聞いたことないけど。
ていうか、水曜日は楓ちゃんと遊んだ話しか聞いたことないけど。
俺に嘘ついてたの?」
「嘘っていうか・・・・あの、佐藤先輩・・・痛いです。」
佐藤先輩に握られている腕を見ながら"痛い”と言ったのに、佐藤先輩は手の力をもっと強くしてきた。
「あとさ、ずっと思ってたけど何で俺のことを"佐藤先輩”って呼んでるの?
俺のことも"竜也”って呼んでよ。」
「ぇ・・・・・それはちょっと・・・・・。」
「・・・・・嫌なの?」
「嫌っていうか・・・・・まあ、はい。」
「何で?柏木のことは"慎也”って呼べるのに、俺のことは"竜也”って呼べない理由は何?
"慎也”と"竜也”とかそんなに変わんないじゃん、俺のことも”竜也”で良いじゃん。」
「あの・・・何で怒ってるんですか?」
「それは怒るよ・・・、それは怒るでしょ・・・。
男子と遊びに行くとか・・・・・・・、晶にはまだ早いよ。」
佐藤先輩も自分が何で怒っているのか分からないのか、言葉を詰まらせながらそう答えた。
そしたら・・・
「竜也!」
私ではない声が"竜也”と呼び、ビックリしてそっちの方を向いた。
声の方には佐藤先輩の彼女が立っていて・・・。
体育館の外ではなく、体育館の中に立っていて・・・。
佐藤先輩の朝練を見に来ていたのだと分かった。
今までの佐藤先輩の彼女で朝練を見に来る彼女はいなかったけれど、ヒマリさんは朝練を見に来ていたのだと初めて知った。
私が膝の怪我で朝練もやめ、そしてバスケまでやめていた間に、佐藤先輩はヒマリさんのことを朝練に誘っていたらしい。
「佐藤先輩、朝練にヒマリさんのことを誘ってたんですね・・・。」
帰宅部のヒマリさんが可愛く制服を着崩した姿で私達の所に近付いてくる。
すぐそこに立っていたけれど、もっと近くに来る・・・。
「いや、勝手にたまに来てるだけ。」
怒った声のまま、少し棘のある言い方で佐藤先輩が小さな声で言って・・・
「何?今晶と大切な話してるんだけど。」
驚くことに、ヒマリさんにも怒った声のままそんなことを言い出した。
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