45 / 241
3
3-17
しおりを挟む
「りーちゃん・・・今日、仕事じゃないよね・・・?」
お兄ちゃんは驚いた顔で私を見ている。
カメラを一切気にすることなく・・・。
そんなお兄ちゃんに近付き、お兄ちゃんの破壊力抜群に格好良い顔にカメラを近付ける。
そして、噛み付く・・・。
「今日からしばらく、お兄ちゃんに密着させて?」
「僕に・・・?
いいけど・・・僕に密着しても面白くないと思うけどね・・・。」
そう聞いてきたお兄ちゃんに、逆に質問をする。
「面白い動画の回が再生回数伸びるし話題になるもんね?
でも・・・働いていたら面白いことが起きる時間なんてほんのわずか。
今度は働く“リアル”を撮りたい。
どう思う?」
「うん、それも良いだろうね・・・。
新卒や中途で募集する人達の、業界研究や会社研究にもなるだろうし・・・。
あと・・・」
お兄ちゃんが言葉を切り、私を見詰めた・・・。
だから、私も口を開く・・・。
噛み付く・・・。
「「社内の人達の“リアル”を引き出していける。」」
お兄ちゃんと言葉が重なると、お兄ちゃんは少し驚いた顔で私のことを見てきた。
驚いているお兄ちゃんに私は笑い掛ける。
「この会社で、私がカメラを回す姿に1番慣れているのはお兄ちゃん。
密着されているお兄ちゃんが“リアル”に動く姿を他の人達に見せたい。
他の人達の“リアル”を引き出すことが、まずは必要なことだから。」
私がそう言うと、お兄ちゃんは優しい笑顔で頷いてくれた・・・。
そんなお兄ちゃんに言う・・・。
口を開く・・・。
そして、噛み付く・・・。
深く、深く、噛み付く・・・。
「23歳の第二新卒で加賀製薬の経営企画部に配属をされたエリート軍団の1人。
去年の12月に内定を貰って、そこから約1ヶ月で1月にあった大学院の入試の準備をして合格まで出来た。
4月からは経理部の所属となって、夜は大学院で税理士の科目免除制度を利用して大学院に通ってる。」
「なんか・・・それだけ聞くと凄い人みたいだけど、勉強しか出来ないただのコミュ障だけどね・・・。」
謙遜するお兄ちゃんの、破壊力抜群に綺麗な顔をもう少しアップにする。
そして、噛み付く・・・。
噛み付く・・・。
深く、深く、噛み付く・・・。
深く、速く・・・
泳いで・・・
この動画に手を出してきた人の腕に、深く噛み付けるよう・・・
お兄ちゃんの“リアル”に、噛み付く・・・。
「私のお兄ちゃんは、登録者数100万人を超えている動画、『可愛くて美味しい私のまり姉』を動かしていた私の協力者。
約半年で美容系ランキングの上位になるよう分析し、戦略を立ててくれた人。」
私のお兄ちゃんは凄い人なの・・・。
あの真理姉の弟で・・・
そして、私のお兄ちゃん・・・。
私の大大大好きな人・・・。
お兄ちゃんと一緒に、潜る・・・。
深くまで、速く、潜る・・・。
この会社、加賀製薬という海の世界を・・・。
そして、ネットの海の世界を・・・。
潜って・・・深く、速く、泳いでやる・・・。
私は、鮫・・・。
それも普通の鮫ではない・・・。
ピンク色の、鮫・・・。
お兄ちゃんは驚いた顔で私を見ている。
カメラを一切気にすることなく・・・。
そんなお兄ちゃんに近付き、お兄ちゃんの破壊力抜群に格好良い顔にカメラを近付ける。
そして、噛み付く・・・。
「今日からしばらく、お兄ちゃんに密着させて?」
「僕に・・・?
いいけど・・・僕に密着しても面白くないと思うけどね・・・。」
そう聞いてきたお兄ちゃんに、逆に質問をする。
「面白い動画の回が再生回数伸びるし話題になるもんね?
でも・・・働いていたら面白いことが起きる時間なんてほんのわずか。
今度は働く“リアル”を撮りたい。
どう思う?」
「うん、それも良いだろうね・・・。
新卒や中途で募集する人達の、業界研究や会社研究にもなるだろうし・・・。
あと・・・」
お兄ちゃんが言葉を切り、私を見詰めた・・・。
だから、私も口を開く・・・。
噛み付く・・・。
「「社内の人達の“リアル”を引き出していける。」」
お兄ちゃんと言葉が重なると、お兄ちゃんは少し驚いた顔で私のことを見てきた。
驚いているお兄ちゃんに私は笑い掛ける。
「この会社で、私がカメラを回す姿に1番慣れているのはお兄ちゃん。
密着されているお兄ちゃんが“リアル”に動く姿を他の人達に見せたい。
他の人達の“リアル”を引き出すことが、まずは必要なことだから。」
私がそう言うと、お兄ちゃんは優しい笑顔で頷いてくれた・・・。
そんなお兄ちゃんに言う・・・。
口を開く・・・。
そして、噛み付く・・・。
深く、深く、噛み付く・・・。
「23歳の第二新卒で加賀製薬の経営企画部に配属をされたエリート軍団の1人。
去年の12月に内定を貰って、そこから約1ヶ月で1月にあった大学院の入試の準備をして合格まで出来た。
4月からは経理部の所属となって、夜は大学院で税理士の科目免除制度を利用して大学院に通ってる。」
「なんか・・・それだけ聞くと凄い人みたいだけど、勉強しか出来ないただのコミュ障だけどね・・・。」
謙遜するお兄ちゃんの、破壊力抜群に綺麗な顔をもう少しアップにする。
そして、噛み付く・・・。
噛み付く・・・。
深く、深く、噛み付く・・・。
深く、速く・・・
泳いで・・・
この動画に手を出してきた人の腕に、深く噛み付けるよう・・・
お兄ちゃんの“リアル”に、噛み付く・・・。
「私のお兄ちゃんは、登録者数100万人を超えている動画、『可愛くて美味しい私のまり姉』を動かしていた私の協力者。
約半年で美容系ランキングの上位になるよう分析し、戦略を立ててくれた人。」
私のお兄ちゃんは凄い人なの・・・。
あの真理姉の弟で・・・
そして、私のお兄ちゃん・・・。
私の大大大好きな人・・・。
お兄ちゃんと一緒に、潜る・・・。
深くまで、速く、潜る・・・。
この会社、加賀製薬という海の世界を・・・。
そして、ネットの海の世界を・・・。
潜って・・・深く、速く、泳いでやる・・・。
私は、鮫・・・。
それも普通の鮫ではない・・・。
ピンク色の、鮫・・・。
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
無表情いとこの隠れた欲望
春密まつり
恋愛
大学生で21歳の梓は、6歳年上のいとこの雪哉と一緒に暮らすことになった。
小さい頃よく遊んでくれたお兄さんは社会人になりかっこよく成長していて戸惑いがち。
緊張しながらも仲良く暮らせそうだと思った矢先、転んだ拍子にキスをしてしまう。
それから雪哉の態度が変わり――。
ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~
cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。
同棲はかれこれもう7年目。
お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。
合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。
焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。
何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。
美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。
私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな?
そしてわたしの30歳の誕生日。
「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」
「なに言ってるの?」
優しかったはずの隼人が豹変。
「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」
彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。
「絶対に逃がさないよ?」
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?
藍沢咲良
恋愛
一色唯(Ishiki Yui )、最近ちょっと苛々しがちの27歳。
結婚適齢期だなんて言葉、誰が作った?彼氏がいなきゃ寂しい女確定なの?
もう、みんな、うるさい!
私は私。好きに生きさせてよね。
この世のしがらみというものは、20代後半女子であっても放っておいてはくれないものだ。
彼氏なんていなくても。結婚なんてしてなくても。楽しければいいじゃない。仕事が楽しくて趣味も充実してればそれで私の人生は満足だった。
私の人生に彩りをくれる、その人。
その人に、私はどうやら巡り合わないといけないらしい。
⭐︎素敵な表紙は仲良しの漫画家さんに描いて頂きました。著作権保護の為、無断転載はご遠慮ください。
⭐︎この作品はエブリスタでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる