【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

Bu-cha

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そして、1年後・・・



「“お母さん”、この服センスがババア!!」



桃子(ももこ)が理子の“お母さん”になり、お母さんが働いている会社の社宅というマンションに引っ越してきた。



ここは、真理ちゃんも住んでいるマンション。
1年前に真理ちゃんを紹介され、それからは毎週のようにお母さんと真理ちゃんと理子で遊んでいた。



可愛い真理ちゃん。
理子のことを変な目で見てくることがなくて、むしろ最初は目も合わせなくて。
なんだか気になって・・・なんだか心配しちゃって・・・理子から近寄ってみてしまった。



そしたら・・・理子を“大人”と言ってくれた。



妖怪に「この家から出ていく!」と何度も叫んだのに、「大人になってからな!」と言われていた理子のことを・・・
真理ちゃんだけは“大人”と言ってくれた。



そんな可愛くて大好きな真理ちゃんと同じマンションで。
それも隣の部屋で。
理子は嬉しくて嬉しくて・・・。



幼稚園の年長になっても友達1人出来ない、欲しいとも思わない理子には嬉しすぎて。



そんなことを考えながら段ボールの中身を片付けていると、お母さんの服があって・・・
それがセンスがババアすぎて、叫んでしまった。



「それはババアでいいやつだからいいの!
大人の世界にも色々とあるのですよ、最近一段と大人になった理子さん。
・・・あ、ババアはやめてくださいね、ババアだけは。
一生やめてくださいね。」



お母さんは理子を大人として接してくれる。
こう言われると、理子もお母さんにはイライラしなくて。



だって、理子は誰かに甘えた覚えがなくて。



そんな理子は幼稚園の年長だけど他の子達みたいな子どもではなくて。



理子を子ども扱いしてくるのにはイライラしていた。



イライラして、叫んでしまっていた。



そんな理子を変な目で見てくる子達、大人達。



理子はそんな人達が大嫌いだった。



そんな目で見てくる人達が大嫌いだった。
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