【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

Bu-cha

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小学校3年生 春



「岩渕!!きったねーな!!!」



3年生になり数日、給食の時間に今日も鮫島君の怒鳴り声が聞こえ・・・
僕の耳にその怒鳴り声が入ってきたのが分かる。



それが分かり、僕はポケットからティッシュを取り出した。
僕の机にも床にも給食のご飯がこぼれていたから・・・。



それを拭いていると、鮫島君が僕の横に来た。



「お前、もう3年だろ!!
飯くらい綺麗に食えよ!!」



そう言って、僕の肩に軽くパンチをしてきた。



ついこの前までは口で言うだけだったけど、3年生に入ってからはたまに軽く手や足が出るようになった。
それくらい僕に対して怒っているのだと分かる。



鮫島君の妹・・・りーちゃんのお母さんのことを追いかけてりーちゃんに教えたから。



「サメ!!やめなよ!!!」



そんなことを知らない的場さんが、今日も僕の前に立って鮫島君と向かい合う。



「・・・ま~たお前と同じクラスとかどうなってるんだよ!!
お前といるとややこしいことになるから俺は嫌なんだよ!!」



「サメが岩渕君のこと虐めなければいいでしょ!!!」



「こいつが3年にもなって飯もちゃんと食べられないことが問題だろ!!」



「いつもちゃんと拭いてるじゃん!!!」



「そういう問題じゃねーよ!!!
このまま6年になって中学に入って高校いって、大人になってからもこんな風にしか飯食えねーことの方が問題だろ!!」



鮫島君の怒鳴り声が耳に入り、全くの正論なので僕も床を拭きながら頷いていたら・・・



身体に衝撃を感じるので、また他の男子が鮫島君に便乗をして僕に何かをしているのだとは分かる。



それでも、チラリと鮫島君と的場さんの方を見ると・・・



今日も2人で殴り合いの喧嘩を始めて・・・



男の担任の先生が鮫島君を止めに入ったけれど、鮫島君はその先生に綺麗な背負い投げをして・・・



その瞬間に鮫島君に跳び蹴りをした的場さんの足を鮫島君が掴み、的場さんを先生の上に放り投げていた。
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