【完】お兄ちゃんは私を甘く戴く

Bu-cha

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りーちゃんの手を掴みながら、涙を流し続けるりーちゃんの顔を見る・・・。
その顔を見ながら、指を動かし続ける・・・。



「お兄ちゃん・・・お兄・・・ちゃん・・・」



快感からか、可愛い顔をもっと可愛くして“お兄ちゃん”と呼ぶ・・・。



こんなことをしているのに、僕のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ・・・。



「じゃあ・・・キス、して・・・。
1回もしてくれない・・・。
お願いしても、1回もしてくれない・・・。」



りーちゃんにそう言われ、僕はりーちゃんの唇を見る・・・。



可愛くて美味しそうな唇を・・・。



その唇が、言う・・・。



「お兄ちゃん・・・」



そう、言う・・・。



塞いでしまいたかった・・・。



僕のことを“お兄ちゃん”と呼び続けるこの可愛い唇を、塞いでしまいたかった・・・。



そう思いながら、今日もりーちゃんの唇に近づく・・・。



近付き・・・



近付いて・・・



薄く目を開けて僕の唇を見ているりーちゃんを見て・・・



最後の最後に、りーちゃんの頬に噛み付いた・・・。



甘く、噛み付いた・・・。



甘噛みをした・・・。



りーちゃんの唇を塞ぎたいと思うその気持ちは、“キス”ではないと思ったから・・・。
“愛情表現”ではないと思ったから・・・。



だから今日も、頬に甘噛みをした・・・。



この可愛くて美味しそうな唇にキスをするのは僕ではない“男の人”だから・・・。



“お兄ちゃん”ではない、“男の人”だから・・・。



でも・・・



それでも・・・



「りーちゃん、好きだよ・・・。」



それだけは伝える・・・。
この気持ちだけは伝える・・・。
いつか伝えることも許されない日が来るだろうから・・・。



何度も何度も自分を殺して倒れたとしても、何度だって起き上がって伝える・・・。



りーちゃんを幸せにする為に・・・。



この瞬間だけでも、りーちゃんのことを幸せにする為だけに・・・。



僕の指を締め付け痙攣するりーちゃんの中を感じながら、破壊力抜群に可愛いりーちゃんのその姿を目に焼き付けた・・・。
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