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「私の為に戦ってとは言わない。
妙子ちゃんの為に戦って欲しい。
私の為に戦う戦士、妙子ちゃんの為に。」
副社長がそんなことを言って、椅子から立ち上がった。
美しく立つその姿に・・・何だか目が離せなかった。
「ここは戦場なの。
私は日々戦をしている。
でも、私は副社長に就任したばかりで私の戦士は数少ない。
私の為だけに戦ってくれる戦士はまだ少ない。
今回の採用は、私の戦士を採用するものだった。」
「戦士、ですか・・・。
的場さんはその1人・・・。」
「そうね、私が自ら家にまで迎えに行った戦士の1人。」
この人にそんなことをさせた的場さんを改めて尊敬する・・・。
「ここは会社という名の戦場。
この時代でも勝ち続けないといけない。
初めて女性である私が加賀製薬のトップに立つこの時代でも、加賀製薬は製薬業界で頂点に立ち続けなければいけない。
出来る?妙子ちゃんと一緒に戦ってくれる?」
そう聞かれ、僕はポケットの上から握り締めた・・・。
りーちゃんから借りている赤い鉛筆を・・・。
りーちゃんの代わりに連れている赤い鉛筆を・・・。
いつだって持っている、りーちゃんを・・・。
赤くて短い鉛筆だけど、僕にとってはりーちゃんだった・・・。
ピンク色の鮫ではないけれど、僕にとってはりーちゃんだった・・・。
それを握り締めながら、喋る。
「はい、戦えます・・・。
僕はキャリアステージOneTwoで冒険者にさせて貰いました・・・。
ただの人間ではなく冒険者にレベルアップ出来たので、僕も戦えます・・・。」
「冒険者・・・。
あの会社、本当に面白い・・・。」
さっきまで美しく笑っていた副社長が、どこか可愛らしく笑い始めた。
そして・・・
「1月か2月にもある大学院の入試準備、始めてくれる?
費用はうちの会社が・・・私が、持つ。
その頭にもっと詰め込んできて。
武器を増やしてきて。」
「武器ですか・・・?」
「大学院の税理士科目免除制度を使って早めに資格を取らせたい。
税理士の資格が取れた後もまた別の資格取得や勉強をさせていく。
その頭、少しも無駄にはさせない。」
副社長がそう言いながら、少し出ているお腹に手を添えた。
「どんな武器でも使えるようにしておいて。
勝つ為に、どんな武器でも。
利き手ではない左手1本だけだとしても、討ち取られるその瞬間まで勝つ為に戦えるように。」
そう言った副社長に・・・小町さんに、僕は深く頷いた・・・。
深く頷いた、その時・・・
「小町~!!なんか、変なの釣れた!!」
副社長室に男性の声が聞こえ、小町さんが視線を移した。
その視線を追って僕もそっちを見ると・・・
「理子ちゃん!?」
的場さんの声が・・・。
男性の腕を両手で掴んで離さないようなりーちゃんのことを、的場さんが呼んだ・・・。
妙子ちゃんの為に戦って欲しい。
私の為に戦う戦士、妙子ちゃんの為に。」
副社長がそんなことを言って、椅子から立ち上がった。
美しく立つその姿に・・・何だか目が離せなかった。
「ここは戦場なの。
私は日々戦をしている。
でも、私は副社長に就任したばかりで私の戦士は数少ない。
私の為だけに戦ってくれる戦士はまだ少ない。
今回の採用は、私の戦士を採用するものだった。」
「戦士、ですか・・・。
的場さんはその1人・・・。」
「そうね、私が自ら家にまで迎えに行った戦士の1人。」
この人にそんなことをさせた的場さんを改めて尊敬する・・・。
「ここは会社という名の戦場。
この時代でも勝ち続けないといけない。
初めて女性である私が加賀製薬のトップに立つこの時代でも、加賀製薬は製薬業界で頂点に立ち続けなければいけない。
出来る?妙子ちゃんと一緒に戦ってくれる?」
そう聞かれ、僕はポケットの上から握り締めた・・・。
りーちゃんから借りている赤い鉛筆を・・・。
りーちゃんの代わりに連れている赤い鉛筆を・・・。
いつだって持っている、りーちゃんを・・・。
赤くて短い鉛筆だけど、僕にとってはりーちゃんだった・・・。
ピンク色の鮫ではないけれど、僕にとってはりーちゃんだった・・・。
それを握り締めながら、喋る。
「はい、戦えます・・・。
僕はキャリアステージOneTwoで冒険者にさせて貰いました・・・。
ただの人間ではなく冒険者にレベルアップ出来たので、僕も戦えます・・・。」
「冒険者・・・。
あの会社、本当に面白い・・・。」
さっきまで美しく笑っていた副社長が、どこか可愛らしく笑い始めた。
そして・・・
「1月か2月にもある大学院の入試準備、始めてくれる?
費用はうちの会社が・・・私が、持つ。
その頭にもっと詰め込んできて。
武器を増やしてきて。」
「武器ですか・・・?」
「大学院の税理士科目免除制度を使って早めに資格を取らせたい。
税理士の資格が取れた後もまた別の資格取得や勉強をさせていく。
その頭、少しも無駄にはさせない。」
副社長がそう言いながら、少し出ているお腹に手を添えた。
「どんな武器でも使えるようにしておいて。
勝つ為に、どんな武器でも。
利き手ではない左手1本だけだとしても、討ち取られるその瞬間まで勝つ為に戦えるように。」
そう言った副社長に・・・小町さんに、僕は深く頷いた・・・。
深く頷いた、その時・・・
「小町~!!なんか、変なの釣れた!!」
副社長室に男性の声が聞こえ、小町さんが視線を移した。
その視線を追って僕もそっちを見ると・・・
「理子ちゃん!?」
的場さんの声が・・・。
男性の腕を両手で掴んで離さないようなりーちゃんのことを、的場さんが呼んだ・・・。
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