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第三話【失敗】前
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鍵山冬真はUsualの両親の元に産まれた。両親曰く、子供の頃から面倒見がよく何をするにもお気に入りの人形を持ち歩くような子供だったらしい。
小学校にあがっても、それは無くならず、カバンにつけた小さな人形を暇さえあればいじっていた。
そんな冬真の第二の性がDomであるとわかったのは小学校の終わりに受けたダイナミックス診断でのことだった。
性への関心が大きくなり、コントロールもできないだろう子供たちを管理するために全員が受けさせられるそれでDomと診察された生徒は一同に集められ、その学校で一番Domとしてランクが高い先生のグレアを浴びることになった。開花したばかりの子供たちにするのは賛否両論がある、強引な手段だが、おかげで多くの生徒はグレアの怖さを知ることになる。
こうでもしないと多くのDomは自分に権力があると思い込み、教師の言うことを聞かなくなったり、Subへのいじめが起こる。
冬真もそれを受け、更にはパートナーのいる叔父の話を聞き、それに憧れた物だ。
いつか自分のSubを見つけ、パートナーにするのだと意気込んでいた。
それがうまくいかなくなったのは、中学二年になってからだった。クラスメートになったSubの生徒と仲良くなり、関係を縮めていた途中で横やりがはいった。
そいつはそのSubの年上の友人だった。Domには自分のSubを奪われそうになるとディフェンスと言うものを放つ習性がある。
奪われると思ったそいつはディフェンスを放ち、それに冬真も負けずとグレアを放った。その結果、Subの生徒がSubDropと言われるパニック状態に陥ってしまった。
駆けつけた教師たちに止められ、幸い完全に落ちてはいなかった彼は保健室へと運ばれた。むろん、悪いのは冬真とそのDomであり、怒られるのは当たり前だったが、元気になった彼が冬真を避けるようになったのは予想外だった。
彼は年上の友人を自分のDomとして選んだ。
その時冬真にはわからなかったが、Subとしてランクが低い彼にとって冬真のグレアは強すぎたのだ。結局ランクが下のはずのDomに敗北するという珍しい結果に終わった。
初めて想いを寄せていたSubに拒否されたことにより、冬真は荒れた。
学校も休みがちになり、コントロールもうまくいかず、問題を起こした。義務教育の中学は卒業できたが、高校は一年遅れて全寮制の学校にいくことになった。
ダイナミクスに適応した学校は、管理が厳しく、先輩や教師のおかげで冬真も徐々に落ち着きSubの生徒と問題なく接せられるようになった。
しかし、相性のよいSubは見つからず、高校を卒業した。
高校を卒業するとまたDomとしての支配欲にかられ、たまたま道端でスカウトに声をかけられ【DPV】にでることになった。
丁度Dom男優が足りていなかったおかげで、重宝され、相手としてあてがわれたSubたちとPlayをすることで欲求も満たされた。
はじめは簡単な内容だったが、未成年を過ぎアダルト向けの内容でも活躍するようになり、冬真が主な作品も出てきた。
役者に興味がでてきたのはその時だった。もっと色々な役をしたいと思った冬真は【DPV】男優をやめ、再スタートすることにした。
ただ、それには問題があった。冬真はDom欲求を満たされないとイラつくことが多くなる。
男優として再スタートするには、有名になったときのスキャンダルを避けるため、パートナーを作ることが必要だった。
エキストラ程度の役の間にパートナーを作り、有名になるときは既に隣にいるというのが理想的でだからこそマッチングパーティへの参加を決めた。
つまり、冬真は自分の暴走癖もわかっていてコントロールもできていたはずなのに、あんなことをやらかしてしまったのだった。
その場にいたDom達に抑えられ、会場を追い出された時は後悔しかなかった。
力也を怯えさせたいわけでも、支配したいわけでもなかった。ただ、初めてきたパーティで意外な知り合いを見つけてつい話しかけてしまったのに、素気無い態度を取られ動揺した。
「ルールだって頭に入れていたはずなのに」
先ほど追い出されるときに、責任者から出入り禁止を言い渡された。あの場にはDomもSubも多くいた。噂が広まったら他のパーティにもいくことはできないだろう。
「今度会ったら謝るしかねぇか」
いいのか悪いのか、相手はスタントマンでも自分と同じ現場の立場的に先輩にあたる。Subだとわかり、調子に乗っていたが、今回のことを言いつけられれば役者生命も危うい。
大失敗だった。
小学校にあがっても、それは無くならず、カバンにつけた小さな人形を暇さえあればいじっていた。
そんな冬真の第二の性がDomであるとわかったのは小学校の終わりに受けたダイナミックス診断でのことだった。
性への関心が大きくなり、コントロールもできないだろう子供たちを管理するために全員が受けさせられるそれでDomと診察された生徒は一同に集められ、その学校で一番Domとしてランクが高い先生のグレアを浴びることになった。開花したばかりの子供たちにするのは賛否両論がある、強引な手段だが、おかげで多くの生徒はグレアの怖さを知ることになる。
こうでもしないと多くのDomは自分に権力があると思い込み、教師の言うことを聞かなくなったり、Subへのいじめが起こる。
冬真もそれを受け、更にはパートナーのいる叔父の話を聞き、それに憧れた物だ。
いつか自分のSubを見つけ、パートナーにするのだと意気込んでいた。
それがうまくいかなくなったのは、中学二年になってからだった。クラスメートになったSubの生徒と仲良くなり、関係を縮めていた途中で横やりがはいった。
そいつはそのSubの年上の友人だった。Domには自分のSubを奪われそうになるとディフェンスと言うものを放つ習性がある。
奪われると思ったそいつはディフェンスを放ち、それに冬真も負けずとグレアを放った。その結果、Subの生徒がSubDropと言われるパニック状態に陥ってしまった。
駆けつけた教師たちに止められ、幸い完全に落ちてはいなかった彼は保健室へと運ばれた。むろん、悪いのは冬真とそのDomであり、怒られるのは当たり前だったが、元気になった彼が冬真を避けるようになったのは予想外だった。
彼は年上の友人を自分のDomとして選んだ。
その時冬真にはわからなかったが、Subとしてランクが低い彼にとって冬真のグレアは強すぎたのだ。結局ランクが下のはずのDomに敗北するという珍しい結果に終わった。
初めて想いを寄せていたSubに拒否されたことにより、冬真は荒れた。
学校も休みがちになり、コントロールもうまくいかず、問題を起こした。義務教育の中学は卒業できたが、高校は一年遅れて全寮制の学校にいくことになった。
ダイナミクスに適応した学校は、管理が厳しく、先輩や教師のおかげで冬真も徐々に落ち着きSubの生徒と問題なく接せられるようになった。
しかし、相性のよいSubは見つからず、高校を卒業した。
高校を卒業するとまたDomとしての支配欲にかられ、たまたま道端でスカウトに声をかけられ【DPV】にでることになった。
丁度Dom男優が足りていなかったおかげで、重宝され、相手としてあてがわれたSubたちとPlayをすることで欲求も満たされた。
はじめは簡単な内容だったが、未成年を過ぎアダルト向けの内容でも活躍するようになり、冬真が主な作品も出てきた。
役者に興味がでてきたのはその時だった。もっと色々な役をしたいと思った冬真は【DPV】男優をやめ、再スタートすることにした。
ただ、それには問題があった。冬真はDom欲求を満たされないとイラつくことが多くなる。
男優として再スタートするには、有名になったときのスキャンダルを避けるため、パートナーを作ることが必要だった。
エキストラ程度の役の間にパートナーを作り、有名になるときは既に隣にいるというのが理想的でだからこそマッチングパーティへの参加を決めた。
つまり、冬真は自分の暴走癖もわかっていてコントロールもできていたはずなのに、あんなことをやらかしてしまったのだった。
その場にいたDom達に抑えられ、会場を追い出された時は後悔しかなかった。
力也を怯えさせたいわけでも、支配したいわけでもなかった。ただ、初めてきたパーティで意外な知り合いを見つけてつい話しかけてしまったのに、素気無い態度を取られ動揺した。
「ルールだって頭に入れていたはずなのに」
先ほど追い出されるときに、責任者から出入り禁止を言い渡された。あの場にはDomもSubも多くいた。噂が広まったら他のパーティにもいくことはできないだろう。
「今度会ったら謝るしかねぇか」
いいのか悪いのか、相手はスタントマンでも自分と同じ現場の立場的に先輩にあたる。Subだとわかり、調子に乗っていたが、今回のことを言いつけられれば役者生命も危うい。
大失敗だった。
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