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第十三話 後日談 【ころりと変わる】
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男は夜の町をウキウキした様子で歩いていた。向かう場所はあるDom向けのクラブ、男の内ポケットには数本のまち針とライターとタバコが入っていた。
店のルールでは、部屋に備え付けの物しか使ってはいけないとあったが男には関係なかった。
別に死ぬわけじゃない、精々サブドロップするだけだろ。
多めに金を渡せば問題にもならないだろうと男は考えていた。
あの強い瞳が色を失い、壊れていく様をみるのはさぞ楽しいことだろう。
そう思っていた男に、1人の青年が走り寄ってきた。
「ご主人さま、もしよろしければ僕と遊んでいただけませんか?」
縋るような瞳を投げ掛けられ、男の加虐心が疼いた。
準備運動がてら少し遊んでやろうと、青年の誘いにノリ路地裏へと案内される。
そこにいたのは、数人の男達だった。一瞬輪姦かと思った男の耳に1人の男が発したコマンドが聞こえる。
「Come、よくやった」【こい】
その言葉に、男の手を握っていた青年が離れ言った男の元へと走りよる。
「じゃあ、後は車で待っていてくれ」
「はい」
頭を撫でられ嬉そうな顔をした青年は、立ち尽くす男に目もくれず走っていってしまった。
「で、最終確認するけどこいつでいいんだよな?」
「ああ、そいつで間違いない」
おそらく先ほどのSubのパートナーだろうと思われる男が確認すると、少し若いチャラチャラとした風の男が退路を塞ぐようにたった。
ここにきて、ようやく男は自分の身に危険が迫っているとこに気がついた。
「お前さ分相応って知ってる?」
「使えもしない道具使って、いい気になって」
「てめぇみてぇなDomになーんも価値ねぇんだよ」
取り囲む彼らは全員がDomだった。
ギラギラとした瞳は、侮蔑に満ち、まるで始末されていないごみをみるようだった。
「たすっ……」
「その言葉は意味がないって散々教えてきたんだろ?」
「てめぇの、糞みてぇな武器使えなくしてやるよ」
その瞬間、取り囲む彼らから容赦のない刃のようなグレアが発せられた。
男もグレアを発したが、取り囲む彼らの比ではなく、逆に押し返されてしまう。
「ぐあっ」
突き刺し、殴打し、抉る、グレアによる拷問があるならまさしくそれだろう。
足腰が立たなくなり、全身を恐怖に染まらせた男の前へ先程のチャラチャラした男がたつ。
「これで終わりだ。糞やろう」
圧倒的な圧力を含んだグレアはまるで熱された油のように男に降り注いだ。
「ぎゃーぁぁ」
男の下半身から熱い汚水がこぼれ流れでる。
カグガクと体を震わせている男を取り囲んでいた彼らから不意に、いくつかの音が鳴り響いた。その瞬間、彼らは己のポケットを探りスマホを取り出した。
「はい、はい。ううん、時間ぴったりだよ!」
「電話ありがとうな、いまから帰るから」
「え?やだな、なんでもないって」
恐怖に支配され、まともに話すこともできない男には目もくれず、彼らはそれぞれスマホの相手に慈しむような、弾む声で話しかける。
「はい。……いや、遅くないよ。どうもしないけど、ちょっと力也の声が聞きたくなって……」
彼、冬真は指定された時間通りに電話をかけてきた力也へと笑って答えた。
時間から考えるに、シャワーでも浴びた後だろうか。滴る水滴をタオルで拭きながら電話をしているのかもしれない。
「え、いま?ちょっと、ダチとゴミ掃除してただけ」
そういいながら、スマホから耳を離さず彼らは軽く手だけをふりそれぞれ去っていく。
後に残された男は朝になるまでその場を動くことはなかった
その日1人のDomが、消滅したのをこの場にいた彼ら以外は知らない。
店のルールでは、部屋に備え付けの物しか使ってはいけないとあったが男には関係なかった。
別に死ぬわけじゃない、精々サブドロップするだけだろ。
多めに金を渡せば問題にもならないだろうと男は考えていた。
あの強い瞳が色を失い、壊れていく様をみるのはさぞ楽しいことだろう。
そう思っていた男に、1人の青年が走り寄ってきた。
「ご主人さま、もしよろしければ僕と遊んでいただけませんか?」
縋るような瞳を投げ掛けられ、男の加虐心が疼いた。
準備運動がてら少し遊んでやろうと、青年の誘いにノリ路地裏へと案内される。
そこにいたのは、数人の男達だった。一瞬輪姦かと思った男の耳に1人の男が発したコマンドが聞こえる。
「Come、よくやった」【こい】
その言葉に、男の手を握っていた青年が離れ言った男の元へと走りよる。
「じゃあ、後は車で待っていてくれ」
「はい」
頭を撫でられ嬉そうな顔をした青年は、立ち尽くす男に目もくれず走っていってしまった。
「で、最終確認するけどこいつでいいんだよな?」
「ああ、そいつで間違いない」
おそらく先ほどのSubのパートナーだろうと思われる男が確認すると、少し若いチャラチャラとした風の男が退路を塞ぐようにたった。
ここにきて、ようやく男は自分の身に危険が迫っているとこに気がついた。
「お前さ分相応って知ってる?」
「使えもしない道具使って、いい気になって」
「てめぇみてぇなDomになーんも価値ねぇんだよ」
取り囲む彼らは全員がDomだった。
ギラギラとした瞳は、侮蔑に満ち、まるで始末されていないごみをみるようだった。
「たすっ……」
「その言葉は意味がないって散々教えてきたんだろ?」
「てめぇの、糞みてぇな武器使えなくしてやるよ」
その瞬間、取り囲む彼らから容赦のない刃のようなグレアが発せられた。
男もグレアを発したが、取り囲む彼らの比ではなく、逆に押し返されてしまう。
「ぐあっ」
突き刺し、殴打し、抉る、グレアによる拷問があるならまさしくそれだろう。
足腰が立たなくなり、全身を恐怖に染まらせた男の前へ先程のチャラチャラした男がたつ。
「これで終わりだ。糞やろう」
圧倒的な圧力を含んだグレアはまるで熱された油のように男に降り注いだ。
「ぎゃーぁぁ」
男の下半身から熱い汚水がこぼれ流れでる。
カグガクと体を震わせている男を取り囲んでいた彼らから不意に、いくつかの音が鳴り響いた。その瞬間、彼らは己のポケットを探りスマホを取り出した。
「はい、はい。ううん、時間ぴったりだよ!」
「電話ありがとうな、いまから帰るから」
「え?やだな、なんでもないって」
恐怖に支配され、まともに話すこともできない男には目もくれず、彼らはそれぞれスマホの相手に慈しむような、弾む声で話しかける。
「はい。……いや、遅くないよ。どうもしないけど、ちょっと力也の声が聞きたくなって……」
彼、冬真は指定された時間通りに電話をかけてきた力也へと笑って答えた。
時間から考えるに、シャワーでも浴びた後だろうか。滴る水滴をタオルで拭きながら電話をしているのかもしれない。
「え、いま?ちょっと、ダチとゴミ掃除してただけ」
そういいながら、スマホから耳を離さず彼らは軽く手だけをふりそれぞれ去っていく。
後に残された男は朝になるまでその場を動くことはなかった
その日1人のDomが、消滅したのをこの場にいた彼ら以外は知らない。
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