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第五十一話【【おねだり】】後
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「にぃっ!」
その時、膝に当たる感覚に気が付いた。フェラをやめたため、力也の頭は足の上ではなくはみ出し、冬真の足の上にあるのは力也の腹のあたりから腰のあたりまでだ。
(立ってる)
膝に触れた力也の性器はいつの間にか硬く立ち上がっていた。更には無意識なのだろうが、冬真の太ももへとそれをこすり付けている。
「りーきや?なにやってんだ?」
そう尋ねれば、自分のしていることに気づいたのだろう。驚いたように慌てて動きを止めた。咎められると思ったのか体を少し浮かした力也のそこに膝を押し当てる。
「なにやってんのか聞いてるだろ?」
「あっ……んっ……」
膝を持ち上げグリグリと押し当てられ、力也は艶の乗ったうめき声をあげた。無意識だったとはいえ、聞かれているのだから答えなくてはと思うのに、押し付けられている膝に感じてしまう。
それだけではなく、お仕置きだというのに、じんじんとした鈍い痛みと熱さ、そしてパドルの効果に高ぶり催促するように動いてしまっていたのが恥ずかしくて口にだせない。
「どうしたのかな? 言葉忘れちゃった?」
“say”を使ってくれれば言えるのに、いじわるな笑みを浮かべるだけでなかなか使ってくれない。それどころか更に強く膝でグリグリとされる。
「アッ……やっ……ご、ごめんなさい」
「答えになってない」
「……もっと気持ちよくなりたくて……勝手に擦ってた。ごめんなさい」
「お仕置きで気持ちよくなっちゃったんだ」
頷けば、ご褒美と言うように頭をポンポンと叩かれた。自然と涙が出てきたのを安心させるように頭を軽く叩かれ、その手の平に頭を押し付けたいような感覚に陥る。
「そっか、あと三回やったら沢山気持ちよくしてやるから頑張れるか?」
力也が頷いたのを確認し、冬真はパドルを振り上げ振り下ろした。先ほどよりも少し強めに一回。
“3”というカウントに合わせ、軽めにもう一回、最後に強めに振り下ろせば力也の体が跳ねた。
(イッたか?)
達してしまったかと思ったが、膝には先走りしか感じられずまだ達してはいないことがわかった。イクなと言ったわけではないが、堪えたのか、それとも刺激が足りなかったのか。
「Good Boy」【よくできました】
そう言いながら、赤くなった臀部を撫でれば力也の体がビクビクと震えた。その反応にわざと爪を立てひっかけば、体が跳ね、冬真は次の瞬間足に暖かい物が広がったのが分かった。
「力也、でちゃった?」
「ズボン汚しちゃってごめんなさい」
頷き、そう詫びた力也を両手でつかみ引き寄せ抱きしめる。愛情を込めたグレアで包み込み、キスを贈る。舌を絡ませ、わざと音を立てしばらく楽しむと力也の手をと冬真は自分の上着へ誘導した。
「脱がせろ」
言われてボタンを取り、冬真の服を脱がす力也を愛おしそうに見下ろす。
「Crawl&Present」【四つ這いになってさらせ】
服を脱がせ終わった力也へそう命じれば、嬉しそうな顔になり、後ろを向いて四つ這いになった。秘部が見えやすいように、足を開き尻タブを引く。
「真っ赤で可哀そう」
臀部の割れ目を指で上から下へなぞる。ピクッと反応するのを楽しみつつ、秘部へ指を差し込んだ。あっさりと一本目を飲み込んだから更に二本に増やし出し入れを繰り返せばあっという間に、甘い嬌声が漏れ始める。
「気持ちイイ?」
「イイ……もっと……奥ちょうだい……」
もう待ちきれない様子に、指を更に増やし、前立腺をこする。
「あっ……はぁっ……」
自らも腰を動かし快感に酔う様子は、体だけでなく心も求めているからだろう。全身で気持ちいいと訴え、汗ばんだ体と喘ぎ声に、冬真の欲も煽られる。いつもならもう少し慣らすが、今回はその前に指を引き抜いた。
「とうま?」
「ゴムする約束だろ?つけてるからその間自分で慣らしとけ」
そう言いながら、力也の指を大分慣れている秘部に導けば、言われたとおりに指を差し込み懸命に慣らし始めた。
(これ撮ったら流石に怒られるよな)
割と過激なシーンも撮っているが、新しい姿をみるとそれも欲しくなる。そもそも、こんなに撮るものではないとわかっているが、前職のなごりということにしておく。
力也がどうしても嫌だと言うならやめるが、言わない限り止めない。
四つ這いの体制を崩さぬまま、見せつけるように指を差し込み受け入れるための準備を整えている姿などは唾が鳴るほどエロくみえる。
直ぐに突っ込みたい衝動に駆られるが、ずっと見ていたくもある。
「はっ……あっ」
「俺の名前呼びながらやってみろよ」
「いるのに?」
「そう」
納得できなさそうな顔をするも、言われたとおりに冬真の名前を口にし始めた様子ににやけ顔が止まらない。途切れ途切れに名前を呼び、慣らす様子はさながら自慰のようだ。
実際こうやって自慰をすることがあるのだろうか?好奇心が持ち上がってきたが。
「あっ……とうま……はやく……」
その声に聞くことを思いとどまり、買っていたゴムを取りに行くと、装着する。ゴムを口でつけてもらうのも考えたが、今日はちょっとやめておく。
「お待たせ」
ピタリと当てれば、力也の手が止まった。迎えるように指が抜かれ、収縮を繰り返す秘部に性器を押し当て差し込む。
「あっ……え?……んっ……え?」
挿入され、漏れる声の中に不思議そうな声が混じる。
「冬真!?何入れてるんだ?」
「あ、気づいた? これだって」
イボがついたコンドームの絵が描かれた箱を見せれば、力也が一瞬息を飲んだ。イボが沢山ついた物は、敏感な場所を刺激し更に快感を呼ぶとされている物だ。
「なんでそんなの」
「わりとAV業界では使ったりするんだよ。気持ちイイから」
そう言いながらずるりと中を擦れば力也の口から嬌声が飛び跳ねるように漏れた。
「な、気持ちいだろ?」
ズリ、ズリと出し入れすれば、立て続けに口から嬌声が漏れる。かなりの快感なのだろう。
「あっあっ……」
強い快感に耐えきれないのか、ずるずると逃げようとする腰を捕まえる。
「こら、逃げるな。嫌じゃないだろ?」
逃げられないように、腰を捕まえ、中を擦ると次第に頭が下へと下がっていく。
「イイッ……はぁっ!」
「よかった。たっぷりかわいがってやるから」
褒めるようにそう言い、勢いよく腰を叩きつける。パン、パンと音を立て真っ赤な尻へと体を叩きつけるようにすれば、スパンキングでついた自分の名前が見える。それをみると更に激しく犯したくなる。
いつもと違い、次第に腕の力が抜けていく力也を引き寄せるようにしながら、深く何度も打ち付けゴム越しに放った。
息を整えようとする力也を待たずに、またゴムを嵌め更に快感におぼれさせた。
そうして散々好き放題したあとは、息を切らす力也の体を水で濡らした布で拭いた。赤くなってしまった臀部にも保冷剤を当て冷やす。
「こうしとけば赤みはひくと思うけど」
「俺回復早いから大丈夫だって」
「そうだな。じゃあ、この名前消えるから大丈夫だな?」
「え?消えんのか」
自分で自慢してきたくせに消えるのかと驚いた声を上げる力也に意地悪く笑みを返す。
「そりゃそうだろ」
赤みが引いたのに残ってはいないだろうと、当たり前のように返せば力也はがっかりした表情を浮かべた。
「ところで、俺力也にちょっと付き合ってほしいことがあるんだけど」
「なに?」
「今日、俺サイン頼まれたけどうまく書けた自信ないんだよ。だから力也練習に付き合ってくれるか?」
とっ拍子もない頼みごとに、不思議そうにしながらも頷いた力也へ頷き返し、冬真はサインペンを手に取った。
「じゃあ、どこに書いてほしい?」
「え?」
「サインの練習させてくれんだろ?」
その言葉でやっとやろうとしていることがわかったのか、興奮か少し震えた力也は視線を泳がせ悩み始めた。
「沢山練習したいんだから早く決めて」
「じゃあ、右肩にサインください」
「了解」
右肩の後は左肩にも、次は胸へ、今度は腹にと次々と書いていく。冬場で更にピアスのこともあり見とがめられる時が少ない事を逆手にとって、いくつものサインを書いた。
サインが一つ増えることに、力也は恍惚とした息遣いに変わっていき、小刻みに震える。
「じゃあ、次はどこだ?」
「え……っと、次は……」
力也は自分の目で確認できるところに冬真の名前が書かれ、幸福感に包まれたようにサインを見ていた。
そんな時だった。パン! と冬真の頭の中で一瞬なにか音が聞こえた気がした。なんだろうと不思議に思ったとき、力也の様子がおかしいことに気づく。
「力也?」
恍惚としたまま、焦点があってないその様子はサブスペースともサブドロップとも違っていた。冬真の方を向くでもなくぼんやりとしてた。
「力也!?」
慌てて顔を覗き込むと、具合を確かめる。呼吸や瞳の様子から危険性はないと判断すると冬真は息を吐いた。心臓に悪い。
「力也?力也さーん? どうしたんだよ?え……っとこういう時は学校で覚えたのを思い出して……ってこれ習ってない!」
頼りになると思っていた王華学校で習ったことの中に、この状況がないことに頭を抱える。どうしたらいいのかもわからない。
冬真の方がパニックに陥りそうになりながらも、とりあえず力也の頬を軽く何度か叩き、それでも反応がないとわかると保冷剤を首筋へと当てた。
「ひゃ!?……ってあれ?」
冷たさに驚き気づくも自分がどうなったのか、首を傾げる力也の体を抱きしめる。
「お前、本当に驚かすなよ」
「ごめん?」
自分でもなにかどうなったのかわからず不思議そうにしている力也の様子に、これは久しぶりに学校の先生に連絡を取ろうと思えた。
「あ、そうだ。次は太もものこのへんに」
そんな様子には気づかず大きく足を開き内側の付け根近くを指さす力也に、苦笑とため息を返しペンを握りなおした。
ワクワクと純粋に嬉しそうな視線を向ける様子と、誘うような恰好があってないことに心の中でツッコミを入れつつ。
その時、膝に当たる感覚に気が付いた。フェラをやめたため、力也の頭は足の上ではなくはみ出し、冬真の足の上にあるのは力也の腹のあたりから腰のあたりまでだ。
(立ってる)
膝に触れた力也の性器はいつの間にか硬く立ち上がっていた。更には無意識なのだろうが、冬真の太ももへとそれをこすり付けている。
「りーきや?なにやってんだ?」
そう尋ねれば、自分のしていることに気づいたのだろう。驚いたように慌てて動きを止めた。咎められると思ったのか体を少し浮かした力也のそこに膝を押し当てる。
「なにやってんのか聞いてるだろ?」
「あっ……んっ……」
膝を持ち上げグリグリと押し当てられ、力也は艶の乗ったうめき声をあげた。無意識だったとはいえ、聞かれているのだから答えなくてはと思うのに、押し付けられている膝に感じてしまう。
それだけではなく、お仕置きだというのに、じんじんとした鈍い痛みと熱さ、そしてパドルの効果に高ぶり催促するように動いてしまっていたのが恥ずかしくて口にだせない。
「どうしたのかな? 言葉忘れちゃった?」
“say”を使ってくれれば言えるのに、いじわるな笑みを浮かべるだけでなかなか使ってくれない。それどころか更に強く膝でグリグリとされる。
「アッ……やっ……ご、ごめんなさい」
「答えになってない」
「……もっと気持ちよくなりたくて……勝手に擦ってた。ごめんなさい」
「お仕置きで気持ちよくなっちゃったんだ」
頷けば、ご褒美と言うように頭をポンポンと叩かれた。自然と涙が出てきたのを安心させるように頭を軽く叩かれ、その手の平に頭を押し付けたいような感覚に陥る。
「そっか、あと三回やったら沢山気持ちよくしてやるから頑張れるか?」
力也が頷いたのを確認し、冬真はパドルを振り上げ振り下ろした。先ほどよりも少し強めに一回。
“3”というカウントに合わせ、軽めにもう一回、最後に強めに振り下ろせば力也の体が跳ねた。
(イッたか?)
達してしまったかと思ったが、膝には先走りしか感じられずまだ達してはいないことがわかった。イクなと言ったわけではないが、堪えたのか、それとも刺激が足りなかったのか。
「Good Boy」【よくできました】
そう言いながら、赤くなった臀部を撫でれば力也の体がビクビクと震えた。その反応にわざと爪を立てひっかけば、体が跳ね、冬真は次の瞬間足に暖かい物が広がったのが分かった。
「力也、でちゃった?」
「ズボン汚しちゃってごめんなさい」
頷き、そう詫びた力也を両手でつかみ引き寄せ抱きしめる。愛情を込めたグレアで包み込み、キスを贈る。舌を絡ませ、わざと音を立てしばらく楽しむと力也の手をと冬真は自分の上着へ誘導した。
「脱がせろ」
言われてボタンを取り、冬真の服を脱がす力也を愛おしそうに見下ろす。
「Crawl&Present」【四つ這いになってさらせ】
服を脱がせ終わった力也へそう命じれば、嬉しそうな顔になり、後ろを向いて四つ這いになった。秘部が見えやすいように、足を開き尻タブを引く。
「真っ赤で可哀そう」
臀部の割れ目を指で上から下へなぞる。ピクッと反応するのを楽しみつつ、秘部へ指を差し込んだ。あっさりと一本目を飲み込んだから更に二本に増やし出し入れを繰り返せばあっという間に、甘い嬌声が漏れ始める。
「気持ちイイ?」
「イイ……もっと……奥ちょうだい……」
もう待ちきれない様子に、指を更に増やし、前立腺をこする。
「あっ……はぁっ……」
自らも腰を動かし快感に酔う様子は、体だけでなく心も求めているからだろう。全身で気持ちいいと訴え、汗ばんだ体と喘ぎ声に、冬真の欲も煽られる。いつもならもう少し慣らすが、今回はその前に指を引き抜いた。
「とうま?」
「ゴムする約束だろ?つけてるからその間自分で慣らしとけ」
そう言いながら、力也の指を大分慣れている秘部に導けば、言われたとおりに指を差し込み懸命に慣らし始めた。
(これ撮ったら流石に怒られるよな)
割と過激なシーンも撮っているが、新しい姿をみるとそれも欲しくなる。そもそも、こんなに撮るものではないとわかっているが、前職のなごりということにしておく。
力也がどうしても嫌だと言うならやめるが、言わない限り止めない。
四つ這いの体制を崩さぬまま、見せつけるように指を差し込み受け入れるための準備を整えている姿などは唾が鳴るほどエロくみえる。
直ぐに突っ込みたい衝動に駆られるが、ずっと見ていたくもある。
「はっ……あっ」
「俺の名前呼びながらやってみろよ」
「いるのに?」
「そう」
納得できなさそうな顔をするも、言われたとおりに冬真の名前を口にし始めた様子ににやけ顔が止まらない。途切れ途切れに名前を呼び、慣らす様子はさながら自慰のようだ。
実際こうやって自慰をすることがあるのだろうか?好奇心が持ち上がってきたが。
「あっ……とうま……はやく……」
その声に聞くことを思いとどまり、買っていたゴムを取りに行くと、装着する。ゴムを口でつけてもらうのも考えたが、今日はちょっとやめておく。
「お待たせ」
ピタリと当てれば、力也の手が止まった。迎えるように指が抜かれ、収縮を繰り返す秘部に性器を押し当て差し込む。
「あっ……え?……んっ……え?」
挿入され、漏れる声の中に不思議そうな声が混じる。
「冬真!?何入れてるんだ?」
「あ、気づいた? これだって」
イボがついたコンドームの絵が描かれた箱を見せれば、力也が一瞬息を飲んだ。イボが沢山ついた物は、敏感な場所を刺激し更に快感を呼ぶとされている物だ。
「なんでそんなの」
「わりとAV業界では使ったりするんだよ。気持ちイイから」
そう言いながらずるりと中を擦れば力也の口から嬌声が飛び跳ねるように漏れた。
「な、気持ちいだろ?」
ズリ、ズリと出し入れすれば、立て続けに口から嬌声が漏れる。かなりの快感なのだろう。
「あっあっ……」
強い快感に耐えきれないのか、ずるずると逃げようとする腰を捕まえる。
「こら、逃げるな。嫌じゃないだろ?」
逃げられないように、腰を捕まえ、中を擦ると次第に頭が下へと下がっていく。
「イイッ……はぁっ!」
「よかった。たっぷりかわいがってやるから」
褒めるようにそう言い、勢いよく腰を叩きつける。パン、パンと音を立て真っ赤な尻へと体を叩きつけるようにすれば、スパンキングでついた自分の名前が見える。それをみると更に激しく犯したくなる。
いつもと違い、次第に腕の力が抜けていく力也を引き寄せるようにしながら、深く何度も打ち付けゴム越しに放った。
息を整えようとする力也を待たずに、またゴムを嵌め更に快感におぼれさせた。
そうして散々好き放題したあとは、息を切らす力也の体を水で濡らした布で拭いた。赤くなってしまった臀部にも保冷剤を当て冷やす。
「こうしとけば赤みはひくと思うけど」
「俺回復早いから大丈夫だって」
「そうだな。じゃあ、この名前消えるから大丈夫だな?」
「え?消えんのか」
自分で自慢してきたくせに消えるのかと驚いた声を上げる力也に意地悪く笑みを返す。
「そりゃそうだろ」
赤みが引いたのに残ってはいないだろうと、当たり前のように返せば力也はがっかりした表情を浮かべた。
「ところで、俺力也にちょっと付き合ってほしいことがあるんだけど」
「なに?」
「今日、俺サイン頼まれたけどうまく書けた自信ないんだよ。だから力也練習に付き合ってくれるか?」
とっ拍子もない頼みごとに、不思議そうにしながらも頷いた力也へ頷き返し、冬真はサインペンを手に取った。
「じゃあ、どこに書いてほしい?」
「え?」
「サインの練習させてくれんだろ?」
その言葉でやっとやろうとしていることがわかったのか、興奮か少し震えた力也は視線を泳がせ悩み始めた。
「沢山練習したいんだから早く決めて」
「じゃあ、右肩にサインください」
「了解」
右肩の後は左肩にも、次は胸へ、今度は腹にと次々と書いていく。冬場で更にピアスのこともあり見とがめられる時が少ない事を逆手にとって、いくつものサインを書いた。
サインが一つ増えることに、力也は恍惚とした息遣いに変わっていき、小刻みに震える。
「じゃあ、次はどこだ?」
「え……っと、次は……」
力也は自分の目で確認できるところに冬真の名前が書かれ、幸福感に包まれたようにサインを見ていた。
そんな時だった。パン! と冬真の頭の中で一瞬なにか音が聞こえた気がした。なんだろうと不思議に思ったとき、力也の様子がおかしいことに気づく。
「力也?」
恍惚としたまま、焦点があってないその様子はサブスペースともサブドロップとも違っていた。冬真の方を向くでもなくぼんやりとしてた。
「力也!?」
慌てて顔を覗き込むと、具合を確かめる。呼吸や瞳の様子から危険性はないと判断すると冬真は息を吐いた。心臓に悪い。
「力也?力也さーん? どうしたんだよ?え……っとこういう時は学校で覚えたのを思い出して……ってこれ習ってない!」
頼りになると思っていた王華学校で習ったことの中に、この状況がないことに頭を抱える。どうしたらいいのかもわからない。
冬真の方がパニックに陥りそうになりながらも、とりあえず力也の頬を軽く何度か叩き、それでも反応がないとわかると保冷剤を首筋へと当てた。
「ひゃ!?……ってあれ?」
冷たさに驚き気づくも自分がどうなったのか、首を傾げる力也の体を抱きしめる。
「お前、本当に驚かすなよ」
「ごめん?」
自分でもなにかどうなったのかわからず不思議そうにしている力也の様子に、これは久しぶりに学校の先生に連絡を取ろうと思えた。
「あ、そうだ。次は太もものこのへんに」
そんな様子には気づかず大きく足を開き内側の付け根近くを指さす力也に、苦笑とため息を返しペンを握りなおした。
ワクワクと純粋に嬉しそうな視線を向ける様子と、誘うような恰好があってないことに心の中でツッコミを入れつつ。
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