ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 ダンジョンに入ったアキラと花子。

 薄暗いダンジョンだが、高性能カメラのおかげで今までよりクリアな映像で配信できている。

 前回と同じレベル2のダンジョンだが、雰囲気が少し違う。

「同じダンジョンでも、毎回同じコースとは限らないみたいですねぇ。
 前回はコウモリのモンスターでしたが、今回は果たしてどうなんでしょうか!?」

 3度目の配信とあって、アキラのトーク力も成長していた。
 視聴者とコミュニケーションを取りながら、状況を分かりやすくに伝えている。

『ガサガサ……』

 その時、モンスターの気配が。

「お! 来たなモンスター! 今回はコウモリではなさそうですね!」

 前方から地を這うように向かって来るモンスター。

「こ、こいつは……ヘビだ!!」

 ヘビはアキラの足に絡みつく。

「ギャーーーーッ!!!」

 絶叫するアキラ。

『アキラさん! 素晴らしいリアクションです!!』

 ワイヤレスイヤホンに花子の絶賛するの声が聞こえる。

「ち、ちがう! 本当に……ヘビは無理なんだ!」

『あ、ガチリアクションでしたか……』

 ◆コメント欄◆

【名無し wwwww】


【名無し 音量注意】


【名無し やっぱ『アキラちゃんねる』は最高だなwww】


【名無し いけヘビ! 調子乗ってるアキラを〇せ!】


 ヘビに絶叫するアキラにコメント欄は盛り上がった。

「うおぉぉ!」
 アキラは必死にヘビを木の棒で叩き潰す。

 逃げ回るアキラだが、ヘビに足を取られ転ぶアキラに再びコメント欄は大盛り上がり。

『これは……バズるぞっ!!』

 バズる、インターネット上で大注目を浴びることだ。

 泣きそうになるアキラをよそに、プロデューサーの花子はガッツポーズをした。


(くそっ! こんなステージ早く終わらせるんだ!)

 なんとかボスステージまでたどり着くアキラ。

「はぁはぁ……待てよ? ヘビのダンジョンってことはボスも……」

 ボスステージにボスが姿を現す。
 アキラの嫌な予感は当然的中し、大きいヘビのボスだ。

「ギャーーーッ!!」

 アキラは全力で木の棒を振り回す。

 ボスといってもレベル2のボスだ。強くはない。

 アキラの必死の攻撃にボスヘビの動きが鈍くなる。
 その時、イヤホンに怒りの声が響く。

『ちょっと! アキラさん、なにやってるんですかッ!!』

「え?」

『ヘビのボスですよ!? 巻きつかれて苦しむのは「お約束」じゃないですか!!』

 恐ろしい指示をする花子にアキラは青ざめる。

「ま、待って……ヘビはマジで無理だって……」

『甘ったれないでください! 大勢の視聴者が見てるんです! バズるチャンスです!』

「うぅー……くそーッ!」

 プロデューサーの指示どおり、ボスヘビの巻きつかれるアキラ。

「ギャーーーッ!!」

『そうそう! それです!』

 やらせの蔓延する現代のテレビや配信。
 視聴者も分かって楽しんでいる部分もある。

 しかし、目の肥えた視聴者には分かった。
 アキラの絶叫、これは「ガチ」だ、と。
 全視聴者は爆笑の渦に包まれた。

 巻きつかれながらも必死で木の棒で攻撃し、ボスヘビを倒したアキラ。


 ◆コメント欄◆

【名無し ファー―――wwwwww】


【名無し 今年1笑ったwwww】


【名無し あーはいはい、もう『アキラちゃんねる』が覇権だわ】


【名無し 感動したwww ★チップ3000円】


【名無し すべてのダンジョン配信を過去にしたな ★チップ5000円】


 3回目の配信では、大量のチップを投げられ、配信者として一皮むけたアキラであった。
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