ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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「それでは、今日からよろしくお願いしますわ」

 まどかはニコニコでお辞儀をする。なんだかんだ、育ちの良さが隠しきれないまどかであった。



「くれぐれも無理はしないでくださいよ?」

 花子はまどかに念を押す。



「もちろんです! 無料でダンジョンに行けるなんて……夢のようですわ!」



 普通の配信者は入場料を払ってダンジョンに入り配信をする。

 この入場料がなかなかの出費なのだ。



「まどかちゃんはチップで稼いでそうなのにね」



「まあチップは結構頂いてますけど、アイテムやら入場料でほとんどなくなってしまいますわ。

 最近はアルバイトを増やして頑張ってたところです」



「アルバイト!?

 まとかちゃんち、お金持ちなのに……」



 アキラは隣りの立派な円山邸を見る。



「ああ、まどかちゃんはお嬢様なんですか。生意気で世間知らずなわけですね」

 花子が言う。



「し、失礼ね!

 まあ……確かにウチは裕福なんですけど、両親がなかなか厳しくてお小遣いは少ないんですよ……

 それにしても、さっきから『まどかちゃん』って……まあいいんですけど……」 



「あ、ごめん……『まどかチャンネル』を見てる時から『まどかちゃん』だったから、つい……」



「いいですわ『まどかちゃん』で。

 私は『アキラちゃんねる』と……フフッ『花子おばさん』と呼ばせてもら―――」



「『花子お姉さん』でしょッ!?」

 バカにしたように笑うまどかの胸ぐらを掴む花子。



「は、はい……『花子お姉さん』……怖ッ!」



(花子さん……昔のおしとやかなイメージは全くなくなってしまったよ……)

 OL時代の花子を思い出すアキラであった。



「俺はアキラちゃんねるか……まあいいけど

 それにしても、いつ俺たちが『アキラちゃんねる』の配信者って分かったの?」



「ああ、それでしたら昨日ベランダにいつもアキラちゃんねるが被ってるヘルメットが干してあって……

 不用心過ぎませんか……?」

 呆れた表情のまどか。



「ああ……そういうことか……」



「くっ! 私が洗濯しろなんて言ったばっかりに!」

 頭をかかえる花子。



「でもまさか、お隣さんが『まどかチャンネル』だったとはね、世間は狭いよ……

 円山 麗華だから『まどか』だったとはね」



「フッ、まどかちゃんなら『麗華☆チャンネル』とかにしそうな承認欲求強めのタイプに見えますけどね……」

 花子はバカにしたように笑う笑う。



「いちいち言い方がムカつくわね、花子おば……花子お姉さんは!

 私の高校はすごい厳しい学校なんですよ。

 ダンジョン配信をしてるなんてバレたら退学ですわ。身バレだけは気をつけないといけません!」



「へー、そんなお嬢様学校なんですね?」



「ええ、XX女学院ですわ」



「え!? メチャクチャお嬢様学校じゃない……」

 驚く花子。



「なるほどねぇ……フフ……いざとなったら俺たちが学校にチクっちゃえば良いんだね」

 まどかの弱みを握ったアキラ。



「くっ、……まあ、その時は私は退学、アキラちゃんねるは逮捕ですけどね!」



「ぐぐ……分かった……仲良くしよう!」
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