ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 ピンクのジェットタイプのヘルメットを被り、準備万端のまどか。
「じゃあカメラの撮影は頼みますわ! 可愛くて撮ってくださいね? ちなみに私は右側からの映りがいいですから!」

「注文が多いな……」

「そういえば『アキラちゃんねる』では、いつもドローンカメラで撮ってますわね?
 あれはどうやってるんですか?」

「ああ、あれは……」

 アキラが召喚獣の指輪を触る。
 指輪からは召喚獣のカブトムシがカメラを持って現れる。

「な、なんですのコレ!? ま、まさか……召喚獣!?」
 初めて召喚獣を見るまどかは驚く。

「ふふふ、私たちは激レアアイテムの召喚獣を持ってるのよ!」
 花子は誇らしげに言う。

「くっ……大人は金の力を使うから嫌いよ!」
 高校生アルバイターのまどかは怒ったように言う。

「いやいや、これは買ったんじゃなくて、俺たちがダンジョンガチャでゲットしたんだよ」

「ダンジョンガチャで召喚獣が?
 くぅ……家にダンジョンが出来て、ダンジョンガチャで召喚獣って……アンタどれだけ運がいいのよ!」

「ははは……」

「私も早くレアアイテムをゲットしてやりますわ!
 さあ! 配信始めますわッ!
 アキラちゃんねると花子お姉さんは映らないよう気をつけてくださいね!」

「は、はい……って、この子、なんでこんな偉そうなんですか!?」
 まどかの気迫に押される花子であった。

 アキラの部屋のダンジョンの事は視聴者には秘密にしたい。
 ドローンカメラを使ったら、カブトムシが縦横無尽に飛びまわるため、アキラと花子が映りこむ危険がある。
 今回はまどかの後ろから手持ちカメラで撮影することにした。

「オッケー! いつでも初めて大丈夫だよ」
 カメラを構えるアキラ。

「ふう……ちょっと待ってください……」
 初めての顔出し配信をするまどかは緊張していた。

「うーん……表情が硬いなぁ……」
 カメラマンのアキラも心配している、その時、

「まったく……まどかちゃん! そんな怖い顔でどうするの! ビビっちゃってるのかしら?」
 普段とは違い、大人しくなってしまっているまどかに花子が言う。

「ビ、ビビってなんか……」
 口では強がるものの明らかに不安そうな表情のまどか。

「配信は笑顔でするのよ! せっかくの可愛い顔が台無しよ!」
 花子は笑った。

「は、花子お姉さん……は、はい……! ふぅ……」
 花子の笑顔にまどかの緊張が解けたようだ。

「ふふ、なによ、できるじゃないの?」
 本当の姉のような優しい表情の花子だった。

「そ、そんな事言われなくても分かってましたわ! ……あ、ありがとうございます」
 頬を赤らめるまどかは、いつもの表情に戻っていた。

「フン。つい、敵に塩を送ってしまいましたよ」
 花子は恥ずかしそうに言う。

「フフ……優しいねぇ、花子お姉さんは……」
 アキラは笑いながら言う。

「な、なに言ってるんですか!」
 ぶっきらぼうに言う花子だが、まどかと同じく頬を赤くしていた。


「……よし! じゃあ配信始めるよ!」
 アキラはカメラのスイッチを入れる。

「ゴホン……みなさん、こんにちは! 『まどかチャンネル』始めますよ!」

 こうして、『まどかチャンネル』初の顔出し配信が始まった。
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