ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 査定を待つ間、店内のアイテムを眺めている3人。

 花子が珍しく武器のコーナーを真剣なまなざしで見ている。

「花子さん、武器コーナーなんて見てどうしたの?」
 アキラは不思議そうに聞く。

「いえ……ちょっと私は今のまま電気銃を使っていていいのかな? と思いましてね」

「え、どうして? 花子さんは電気銃と相性いいと思ってたけど」

 電気銃を使いこなしている花子、元々は企業案件で使うことになった電気銃だったがすっかり気に入っていた。
 モンスターを至近距離で斬る剣や槍と違い、離れていても絶大な力を発揮する電気銃は運動神経の悪い彼女にピッタリの武器だった。

「うーん……最近まどかちゃんの戦いを近くで見ていて思ったんですけど……電気銃って配信向きじゃないような……それになんというか……」

 花子は自分の気持ちを口に出すのは難しかった。
 簡単に言うと、彼女はまどかのような剣を使ったカッコイイ戦い方に憧れ初めていたのだった。

「フフフ……花子お姉さんもやっと気づきましたか! やっぱり冒険者の武器は剣ですわ!」

「グッ……この子は本当に……」
 そんな花子の気持ちを知らないまどかは言った。

「お! いいこと言うじゃねェか嬢ちゃん!」

「ひっ!!」
 定番のダンジョン冒険者スタイルを好む店長はまどかの肩をポンと叩く。

「やっぱり冒険者と言えば剣ってもんだよな! 嬢ちゃんは剣使いか?」

「は、はい……」
 すっかり店長に怯えておるまどか。

「いいな! 電気銃なんて離れたところからモンスターを撃つ卑怯者の武器だよなぁ?」

「ぐぐぐ……アンタたち言わせておけば! 遠距離攻撃も立派な戦術よ!」
 花子は口調を強め反論する。

「遠距離攻撃はいいんだよ。弓や魔法も遠距離攻撃だが俺は嫌いじゃねェよ! しかし、電気銃はな……
 ほら、オシャレにこだわる奴は、最近の動きやすい素材のデニムじゃなくて、履き心地の良くない古ーいビンテージのデニムを履いたりするだろ? そういう気持ちなんだよ」

「う……ま、まあ言いたいことは分かるわ……」
 悔しいが納得する花子だった。

 電気銃は最近のダンジョンブームで増えた初心者でも、モンスターを安全に倒すために企業によって作られた武器だ。
 もちろんダンジョンガチャで出現することは人工アイテム。
 便利なアイテムだが、そのような近代アイテムを嫌う冒険者は少なくない。

 花子もダンジョン配信を始めてから少しづつだが、その気持ちが分かり始めていた。
 電気銃は便利で使いやすいアイテムだが、もっと上のダンジョンを目指すなら、自分の戦い方も変えていかないといけない。
 安全圏からに攻撃だけではなく、リスクを負った戦いを。

 ダンジョン配信者として活動を始めた花子、少しづつだが強くなりたい、という冒険者の気持ちが芽生え始めていた。

「私が……剣……?」
 いやいや、無理無理! と思う花子だった。
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