ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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「ふふ……ダサいのを聞かれちゃいましたわね……」
 まどかは力なく笑いながら言う。

「ごめん……聞く気はなかったけど……」

「ま、まあ、あんな馬鹿共にどう思われても気にしませんわ」
 目を赤くしながら強がるまどか。

 今では25歳の大人の花子にも、当然JK時代はあった。
 その時代でもイジメとまではいかないまでも、仲間ハズレはあった。
 花子も被害者になったことはある。
 今になって思えば、些細ささいなことでも当時は花子も心を痛めていた。

「私も似たような経験あるけど……正直なんて言えばいいのかわからないわ」

「べ、べつに慰めて欲しいわけじゃありませんわ」

「なんて言えばいいかはわからないけど……あんな奴ら見返してやりなさいよ!」

「え?」
 手を洗いながらトイレの鏡越しにまどかを見つめる花子。

「大した理由もなくまどかちゃんを仲間ハズレにするような馬鹿をギャフンと言わせてやりなさいよ!」

「ギャフンて……古いですわ……うぅ……」
 涙を流すまどか。

「とりあえず……どうすればいいのかは私もわからないけど……配信者で頑張りなさいよ。ダンジョンをバカにされるのは私もムカつくわ!」

 泣き出すまどかをそっと抱きしめ、
 あー、やっぱり余計なこと考えないであの同級生ぶん殴っとけば良かったな……そう思う花子だった。

 同級生は店を後にし、花子と泣きじゃくるまどかが席に戻ってくる。

「おかえり……だ、大丈夫?」
 何が起きたか当然理解できないアキラは戸惑う。

「大丈夫ですよ」

「うぅ……だ、大丈……うわぁぁん! 花子お姉ちゃん!」

「よしよし……この子は」

「……いったいトイレで何が!?」

 犬猿の仲の2人がすっかり絆を深めトイレから戻ってきて冷めたランチを食べ始めた。

「あの私……実は学校じゃ浮いてて友達はいないんですわ……」
 まどかが口を開く。

「……」
 女子トイレでなにがあったのか少しわかり始めたアキラ。

 まどかは泣きながら話を続ける。
「いつもダンジョンの話してる変なやつだなって、思われてるようで……
 それに私こんなワガママな性格だから……」

「いつまで泣いてるのよ! アキラさん! だからあんな奴ら見返してやりましょうって話なんですよ」

「なるほどね……うん、俺達もできる事は協力するよ。まあできる事はダンジョンを使わせるくらいだけどね」

「うぅ……ごめんなさい……こんないい人たちを私、揺するようなことをして……
 アキラちゃんねるさんが私にした辱めは許しますわ……」

「……そ、それは助かるけど……」
 無罪を勝ち取ったアキラであった。呼び名も「アキラちゃんねる」から「アキラちゃんねる」に格上げされたようだ。

「まあ、あの年代の女子ってのは特定の子を仲間ハズレにしたりするのはよくあるんですよ」
 花子はしみじみと語り出す。

「そっか……花子さんも職場じゃいつも1人ぼっちだったもんね……」
 アキラはクールビューテーともてはやされていたころの花子を思い出す。

「わ、私は好きで1人だったんですよ! まじめな話してるんですから茶化さないでくださいよ!」

「フフフ」
 まどかに笑顔が戻り、ホッとするアキラと花子。

「さあ、そろそろ査定も終わってるだろうし、アイテムショップに戻ろうか?」

「ええ、戻りましょう! 私、決めましたわ! アイテムを買います。もっと強いダンジョンへ行けるトップ配信者を目指しますわ!」

 力強く拳を握る。同級生を見返そうと燃えるまどかだった。
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