ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 早速番号が呼ばれ、2人の冒険者が扉をくぐる。
 ダンジョン内での戦いは、会場の巨大スクリーンに映し出されるようになっている。

 ダンジョンの中は広い無機質な空間だ。
 天下〇武道会でも始まりそうな石でできた闘技場に向かい合う2人の冒険者。
 闘技場の周りを取り囲むダンジョン省の人たち。
 誰を『政府公認冒険者』に決めるかを見ているのだろう。

「それでは始めてくれ」
 虎石ジュンジが開始の合図を出す。

 1人は剣使い、もう1人は斧使いの冒険者の戦いだ。
 もちろん、どちらの武器もケガをしにくい、軽い素材でできている武器で戦う。

 剣使いが先に動く、スピードアップのアイテムを装備しているようで、なかなかのスピードだ。
 斧使いは反撃をするが、空振り。
 剣が斧使いの顔面を叩いた。

「そこまでだ」
 虎石は戦いを止める。

「よっしゃあ!」
 勝利に喜ぶ剣使い。
 顔面を叩かれた斧使いは悔しそうだが、ダメージはさほどなさそうだ。政府の用意した武器は本当にケガの心配は無いようだ。

「おいおい、ガチの戦いじゃん……」
「こえーよ……」
 会場からは不安そうな声が聞こえる。

「……アキラさん、まどかちゃん、今の戦いどう思いますか?」
 花子が2人に聞く。

「……俺は人と戦った事は無いから……よくわからないけど……」
「……全然レベル低いですわね……」
 アキラとまどかは口を揃えて言う。

「そうですよね……」
 花子もそう感じていた。

 3人は気づいていなかった。
 ダンジョンに行き放題という、恵まれた環境でがむしゃらに冒険し続けた結果、並みの冒険者ではない力を手に入れていたことを。

「さぁ、次の模擬戦だ。番号を呼ばれたものは扉に入れ」
 冒険者研修は続く、それからの模擬戦も3人から見るとレベルの低い戦いが続いた。

 そして、いよいよまどかの番号が呼ばれた。
「あ、私の番みたいです……うぅ、緊張しますわ……」
 いくら相手は強くないとは言え、初めて人間と戦うまどかは緊張していた。

「大丈夫よ。まどかちゃん! 今までの戦いを思い出して」
「……はい! 行ってきます」
 まどかは扉に入っていった。

「……なんと言うか……娘を送り出す親の気持ちがわかる気がするね……」
「なに言ってるんですか! しっかり応援しましょう!」

 スクリーンにはまどかと対戦相手が映し出される。

 ◇

「お? なんだなんだ? お前女か? ヘルメットしてて気づかなかったけど、こんな子供も混ざってんのかぁ?」
 対戦相手の男はまどかを見てニヤつく。

「ひっ……コイツはさっきの!」
 全身に刺青の入った男。まどかの対戦相手は、先ほど虎石ジュンジに暴言を吐いたあの男だった。

「へへへ、女子高生かな? ここは異世界、なんでもありだ。楽しませてもらうぜ」
 男は剣を構える。

「き、気持ち悪いですわね!」

「それでは、始め」
 虎石が開始の合図を出す。

「あー、さっきのガラの悪い男か……」
「だ、大丈夫かしら、まどかちゃん?」

 まどかの模擬戦が始まった。
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