ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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「さあ、いくぜぇ!」

入れ墨男はまどかに一気に詰め寄る。

スピードアップアイテムを装備しているようだ。

そのスピードは今までの模擬戦の冒険者の中でも1番だ。







「ま、まどかちゃーん……」

「うーん、今までの素人同然の冒険者とは違うね。なかなかのスピードだ」

スクリーンを心配そうに見守る2人。







「オラァ! くらえ!」

男は高速で、剣を荒々しく振りまわす。

しかし、まどかは1歩も動かない。



「……なんだ。こんなもんですか」

まどかは男の斬撃をすべて見切り、剣で受け止める。



「な、なにぃ!?」

自分の半分ほどしか生きていないであろう女子高生に、自慢の剣技を完全に防がれて焦る刺青男。



「雑な攻撃ですね。基礎がなってませんわ!」

まどかは男の持つ剣を、下から斬り上げる。

男の剣は、手を離れ宙に舞う。



「……は?」

一瞬の出来事に男は、剣を飛ばされたことに気づくまでに時間がかかった。



「ほう! ……そこまでだ」

虎石は戦いを止める。誰の目から見てもまどかの圧勝だった。



「や、やったぁ!」

「すごいわ、まどかちゃん! あんなに強くなってたのね!」

スクリーンを見て、まどかの勝利を喜ぶ2人の姿は、娘の運動会に来た親のようだった。







「ふぅ、見ててくれましたか?」

まどかが闘技場から戻る。一発も食らうこともなく、無傷での帰還となった。



「もちろんさ! 見事な勝利だったね」



「ありがとうございます。でも、やっぱり人間と戦うっていうのは不思議な感覚でしたわ。私はモンスターとしか戦ったことがないですから」



「確かにそうよね……それに思ってたよりレベルの高い冒険者のこの中にはいそうね」

「うん、油断できないね」



この会場には冒険者だけではなく、配信者も混ざっている。

これまでの模擬戦も、配信者同士の対決では見るに耐えない、低レベルな試合もあった。

しかし、まどかが戦った刺青男もそうだが、レア度の高いアイテムを装備している冒険者もいるようだ。







次の試合は花子の番号が呼ばれた。



「きゃー、私!? よし、しっかり応援しててくださいね」

「気をつけるんだよ?」

「花子姉さん! 頑張ってください」



花子は扉をくぐり、闘技場へと向かった。

花子が魔法使いと分かると、運営は手首に魔力を抑えるブレスレットをつけた。



「……果たして、あの魔力を弱めるアイテムで花子さんの『炎帝のブレスレット』の力を抑えられるんだろうか……」

「……対戦相手が心配ですね」



これから戦う花子の心配だけじゃなく、対戦相手が火葬されないかの心配をするアキラとまどかだった。



花子の対戦相手は、身長2m、体重150キロほどのプロレスラーのような巨漢の中年男性だ。

「ぐふふふ、可愛い子だねぇ! エッチなことしちゃおうかなぁ」

「……なんなのッ? 冒険者って変態しかいないの!?」



花子の模擬戦が始まった。
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