ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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 花子の戦いをスクリーンで見守るアキラとまどか。

「あのゴツい男は……なんの武器を使うんだろう……?」
「うーん……見たところ武器を持ってないですわね……あの見た目ですし、肉弾戦に特化してるとかでしょうか?」

 ◇

「くっ、コイツ、武器を持ってない……どんな戦い方をしてくるのか分からないわね」
 男と対峙する花子も、困惑していた。

「おやおや、お嬢ちゃん。来ないようだし俺からいかせてもらうぜッ」
 男は花子に向け手を広げる。

「ま、まさか……」

「くらえぇ、炎魔法!」
 男の手から火の玉が放たれる。模擬戦のため、魔力をセーブされているせいか、小石ほどの大きさだ。

「こ、このゴツい男、魔法使いなの!?
 嘘でしょ? 筋肉の無駄遣いにもほどがあるわ!」
 突然の魔法に驚く花子。
 男の炎魔法をギリギリでかわす。

「危なかった……考えてみれば私、魔法を使う相手と戦ったことないのよね……」

「ふははは、びっくりさせちゃったかな? 早くギブアップしたほうがいいよぉ!」
 男は続けざまに炎魔法を使う。

「……やってみましょうか!」
 迫ってくる火の玉に、花子は手のひらを広げる。

「……大丈夫よね? 魔力を抑えるアイテムをつけてるんだから…… よし、ちょっと強めに……炎魔法!」
『ドンッ!』

 花子の手から火柱が立ち上り、一瞬で相手の火の玉を飲み込む。魔力を抑制するアイテムをつけているとはいえ『炎帝のブレスレット』の力は規格外だったようだ。

「う、嘘だろ……!?」
 巨大な火柱が迫り、恐怖のあまり硬直する対戦相手。

「や、やばい! 逃げてーッ!」
 花子は慌てて火柱を消そうとするが間に合わない。

「そこまでだッ!」
 虎石ジュンジのストップの合図と同時に、闘技場の脇に控えていたスタッフが、一瞬で男に駆け寄り、抱きかかえ火柱を回避した。

「あ、危なかった……」
 さすがは冒険者研修のスタッフ。みんなかなりの実力者のようだ。

「ヒィィイ! 怖かったよぉ!」
 プロレスラーのような男はスタッフに抱きかかえられたまま大泣きしていた。

 ◇

「お疲れ様。やっぱり……『炎帝のブレスレット』は危険だね……」
 模擬戦を終え、戻ってきた花子に声をかけるアキラ。

「ええ……ちょっと強めに魔法を使ったんで、それがまずかったですね……」
 フルパワーで炎魔法を使うと、一発で魔力が底をついてしまう。
 いつものダンジョンでは魔力をセーブして使っている花子だか、自身も気づかないうちに『炎帝のブレスレット』に慣れてきて魔力が上がっていたようだ。

「それにしても、まどかちゃん、花子さんと2連勝か! これは俺も負けてらんないなぁ!」
 残すはアキラの模擬戦だけだ。

 すぐにアキラの番号が呼ばれた。
「じゃあ行ってくるよ! 応援よろしく!」

 2人の圧倒的な強さを見て、余裕たっぷりで模擬戦に向かうアキラ。
 しかし、その余裕がすぐに無くなることをアキラは知らなかった。
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