ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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「相手のイケ……剣士……なかなかやりますね」
 スクリーンで戦いを見ながらまどかがつぶやく。

「え、そう? イケメン君、防戦一方って感じじゃない?」
「……確かにアキラちゃんねるさんの攻撃はすごいんですけど、太刀筋を見切ってしっかり守ってますわ。
 このままじゃアキラちゃんねるさんの体力が……」

 ◇

「はぁはぁ……くそ、しぶといな!」
 まどかの心配していた通り、攻撃を続けるアキラの体力はみるみるうちに減っていた。

 やがて、アキラの攻撃の勢いがなくなる。

「よし! 今だ!」
 イケメンはスピードの落ちたアキラに向け剣を振り下ろす。

「うわぁっ!」
『カンッ!』

 ギリギリの所で盾で受け止めるアキラ。
 今度はイケメンが攻撃を仕掛ける。
 速くて力強く、無駄のない攻撃。

「ぐっ!」
 先ほどとは一変し、イケメンの攻撃を受けるアキラ。

「くぅ……このイケメン……強いな!
 さっきの老人みたいな不気味な強さじゃなくて、基本に忠実な正統派の強さだ」

 守っているだけじゃ勝てない! アキラは盾を相手に投げつける。

「うっ! 盾を!?」
 イケメンは投げられた盾を払いのける。

 その隙にアキラは距離をとり、剣を構える。
 向かい合う両者、決着が近い。

「はぁはぁ、あなたの剣技は面白いですッ!
 こんなに楽しい戦いは初めてです!」
 こんな状況でもイケメンはアキラに笑いかける。

「くっ……爽やか野郎め!」

 しかし、アキラは感じていた。
 このイケメンの剣技は長年の努力で培われた技術だ。
 きっと剣道かなにかの実力者に違いない。
 ダンジョンでモンスターとしか戦ってこなかった、我流剣術の自分では真っ正面からやり合えば、勝てないだろう、と。

「仕方ない……こっちはダンジョン流剣術でやらせてもらうか」

 にらみあう両者が同時に動く。

「うおおお!」
 イケメンの攻撃の方が、わずかに早い。
 アキラの目の前で剣を振り下ろすイケメン。
 しかし、アキラは攻撃を防ごうとしない。

「な、なに!?」
 困惑するイケメン。
 今までの彼の戦いの経験からは、『防がない』というアキラの行動は考えられないものだった。

「ふふふ、正統派めっ!」
 その時、アキラは指にはめている『召喚獣の指輪』に触れる。

 指輪からはカブトムシが現れる。
 カブトムシは剣を振るイケメンの顔面目がけ突進する。

「ぐわぁっ!」
 もちろん、カブトムシの攻撃は大したダメージにはならない。
 しかし、突然攻撃を食らったイケメンに、この戦いで初めての隙が生まれた。

「今だッ!」
 アキラはこの時を待っていた。
『ドラゴンの剣』を両手で強く握りしめ、イケメンの持つ剣を目がけて振りまわす。

「うおぉぉぉお! くらえ! イケメン!」

『カシャーンッ!』
『ドラゴンの剣』はイケメンの剣を粉々に砕いた。

「そ、そんな……俺の剣が……」
 倒れ込むイケメンの首筋にアキラは剣を近づける。

「……まだやるかい?」

「そこまで!」
 虎石が止めの合図を出す。
 アキラの勝利だ。

「……はっー! 完敗です! 召喚獣を使うなんて……あんな戦い方初めて見ました!」
 負けてもなお、爽やかっぷりを発揮するイケメンだった。
「ぐ……なんて爽やか野郎だッ!」

 こうして、冒険者研修の全試合が終わった。
 まどか、花子、アキラの3人は勝利することができた。
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