120 / 182
120
しおりを挟む
「なるほど。召喚獣は使えば使うほど、強くなっていくってことなんですね」
言われてみれば、ドローンとして使っているカブトムシ。
はじめの頃と比べるとスピードや体の大きさが若干成長しているように思っていたアキラは納得した。
「召喚獣はモンスターと戦わせまくるんだ。
ダメージを受けても引っ込めれて、休ませれば勝手に回復するしな」
「分りました。今度からカブトムシにも戦ってもらいます」
「とは言っても、初めは弱いレベルじゃないと、壊されちまうかも知れねェから気を付けろよ」
「はい。俺も召喚獣で戦えるのか……つまり、俺も召喚士ってことじゃないか!」
興奮するアキラ。
「……はいはい、かっこいいですね、召喚士。
そんなことより店長。研修から数ヶ月経ちますけど、あれからモンスターの出現情報とかはあるんですか?」
花子は店長に尋ねる。
「ああ、たまーにだがモンスター目撃の通報はあるみたいだぞ?
でも相変わらず現れるモンスターはザコばかりだ」
「そうですか……政府公認冒険者になったのはいいけど、前と何も変わらないので、どうなってるのかなあと思いまして」
「あくまで『モンスター災害』に備えて、念のため作られた組織だからな。何もないに越した事はねェよ。
何かあったら、その地域の政府公認冒険者に連絡がすぐ行くはずだしな」
アキラたちのスマートフォンには政府公認冒険者用のアプリを入れてある。
モンスター災害があった時にはそのアプリから通知が来ることになっている。
『ピピピピッ!』
その時、3人のスマートフォンが同時に鳴る。
「えっ!? この音は……!」
スマートフォンを見る3人、画面には『モンスター出現』という文字。政府公認冒険者アプリが鳴っている。
「モ、モンスター出現!? 噂をすれば……」
初めてことに驚く3人。アキラのスマートフォンに虎石から電話が来た。
『もしもし? アキラ君かい? 虎石だ』
「はい! モンスター出現ってどういうことですか!?」
『君たち政府公認冒険者の居場所は、スマートフォンのGPSで我々は分かっている。アキラ君、花子さん、まどかさんは3人一緒にいるようだね?
君たちから2キロほど離れたところでモンスターが現れた。
情報によるとそこまでのザコモンスターでは無いようだ。すぐに現場に向かってくれるか?』
「2キロ!? は、はい。すぐ向かいます!」
「おい! 虎石! どうなってんだ? 俺も現場に行くぜ」
店長が大声で話す。
『ん? その声は……金剛寺? なるほど、金剛寺のアイテムショップにいるわけか。
ちょうどよかった。金剛寺も3人と一緒に現場行ってくれ。
すぐにスマートフォンに資料送る。一般人に危害が加わる前に君たちで討伐してくれ!』
「おう! 任せとけ! 行くぞ、お前ら!」
「はい! ……あっ、しまった。『ドラゴンの剣』は錬成師のお婆さんに預けてあるんだった……」
「あぁ……! バカ野郎! うちの店の剣を適当に使え!」
アキラとまどかは手ごろな剣を手に取る。
こうして、3人の政府公認冒険者としてのはじめての仕事が舞い込んだ。
言われてみれば、ドローンとして使っているカブトムシ。
はじめの頃と比べるとスピードや体の大きさが若干成長しているように思っていたアキラは納得した。
「召喚獣はモンスターと戦わせまくるんだ。
ダメージを受けても引っ込めれて、休ませれば勝手に回復するしな」
「分りました。今度からカブトムシにも戦ってもらいます」
「とは言っても、初めは弱いレベルじゃないと、壊されちまうかも知れねェから気を付けろよ」
「はい。俺も召喚獣で戦えるのか……つまり、俺も召喚士ってことじゃないか!」
興奮するアキラ。
「……はいはい、かっこいいですね、召喚士。
そんなことより店長。研修から数ヶ月経ちますけど、あれからモンスターの出現情報とかはあるんですか?」
花子は店長に尋ねる。
「ああ、たまーにだがモンスター目撃の通報はあるみたいだぞ?
でも相変わらず現れるモンスターはザコばかりだ」
「そうですか……政府公認冒険者になったのはいいけど、前と何も変わらないので、どうなってるのかなあと思いまして」
「あくまで『モンスター災害』に備えて、念のため作られた組織だからな。何もないに越した事はねェよ。
何かあったら、その地域の政府公認冒険者に連絡がすぐ行くはずだしな」
アキラたちのスマートフォンには政府公認冒険者用のアプリを入れてある。
モンスター災害があった時にはそのアプリから通知が来ることになっている。
『ピピピピッ!』
その時、3人のスマートフォンが同時に鳴る。
「えっ!? この音は……!」
スマートフォンを見る3人、画面には『モンスター出現』という文字。政府公認冒険者アプリが鳴っている。
「モ、モンスター出現!? 噂をすれば……」
初めてことに驚く3人。アキラのスマートフォンに虎石から電話が来た。
『もしもし? アキラ君かい? 虎石だ』
「はい! モンスター出現ってどういうことですか!?」
『君たち政府公認冒険者の居場所は、スマートフォンのGPSで我々は分かっている。アキラ君、花子さん、まどかさんは3人一緒にいるようだね?
君たちから2キロほど離れたところでモンスターが現れた。
情報によるとそこまでのザコモンスターでは無いようだ。すぐに現場に向かってくれるか?』
「2キロ!? は、はい。すぐ向かいます!」
「おい! 虎石! どうなってんだ? 俺も現場に行くぜ」
店長が大声で話す。
『ん? その声は……金剛寺? なるほど、金剛寺のアイテムショップにいるわけか。
ちょうどよかった。金剛寺も3人と一緒に現場行ってくれ。
すぐにスマートフォンに資料送る。一般人に危害が加わる前に君たちで討伐してくれ!』
「おう! 任せとけ! 行くぞ、お前ら!」
「はい! ……あっ、しまった。『ドラゴンの剣』は錬成師のお婆さんに預けてあるんだった……」
「あぁ……! バカ野郎! うちの店の剣を適当に使え!」
アキラとまどかは手ごろな剣を手に取る。
こうして、3人の政府公認冒険者としてのはじめての仕事が舞い込んだ。
29
あなたにおすすめの小説
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
イレギュラーから始まるポンコツハンター 〜Fランクハンターが英雄を目指したら〜
KeyBow
ファンタジー
遡ること20年前、世界中に突如として同時に多数のダンジョンが出現し、人々を混乱に陥れた。そのダンジョンから湧き出る魔物たちは、生活を脅かし、冒険者たちの誕生を促した。
主人公、市河銀治は、最低ランクのハンターとして日々を生き抜く高校生。彼の家計を支えるため、ダンジョンに潜り続けるが、その実力は周囲から「洋梨」と揶揄されるほどの弱さだ。しかし、銀治の心には、行方不明の父親を思う強い思いがあった。
ある日、クラスメイトの春森新司からレイド戦への参加を強要され、銀治は不安を抱えながらも挑むことを決意する。しかし、待ち受けていたのは予想外の強敵と仲間たちの裏切り。絶望的な状況で、銀治は新たなスキルを手に入れ、運命を切り開くために立ち上がる。
果たして、彼は仲間たちを救い、自らの運命を変えることができるのか?友情、裏切り、そして成長を描くアクションファンタジーここに始まる!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~
TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ!
東京五輪応援します!
色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる