ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ

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『ぐっ! なんだキサマ! 砂だと?
こんな雑魚アイテムを使うとは…… 本当に貴様は最強剣士とはほど遠いようだな!』

光で魔族の視界を一瞬奪う。
光る砂はどのダンジョンで手に入れられる、ありふれたダンジョンアイテムだ。

虎石は光に怯む魔族の背後に回り込み、剣を突き立てる。

『ぐわ、貴様……』
剣を振り回し反撃する魔族、虎石は冷静に避ける。
続けざまにダンジョンアイテムの火薬を投げつける。
虎石は煙に包まれた魔族をジワジワと攻撃する。
そして、敵の足元に『アイテムポケット』から取り出したビンに入った液体を撒いた。

『うう……クソ、こんなザコアイテムごときに……』
魔族は濡れた地面に足が沈みこみ、身動きが取れない。

一つ一つは大した威力のないアイテムだが、巧みに使いこなし魔族の動きを完全に封じた。
ダンジョンアイテムを使い、ダンジョンをクリアする冒険者そのものだった。
虎石は剣を振り上げる。

「俺は最強剣士じゃないが……最強冒険者だ!」
虎石は魔族の首をはねた。



「虎石さん! 大丈夫ですか?」
アキラたちが虎石に合流する。勝ったとはいえ魔族最強の剣士と戦ったのだ。全身から血が滴る。
花子のすぐに回復魔法の傷を治す。

「おい! 虎石、大丈夫か!?」
そこに虎石と救出されたナオコが現れた。

「ナ、ナオコ……?」
呆然とする虎石。
1度は死んだと思っていたパーティーの仲間が20年ぶりに現れたのだ。

「虎石くん……久しぶり。助けに来てくれてありがとう……」
「無事でよかった……遅くなってすまない」
涙を流す虎石。

「あなたたちが私の作ったダンジョンを使ってくれた子たちね?」
ナオコはアキラたちを見る。

「は、はい。はじめまして……」
「あなたたちのおかげで、私はまた彼らに会えたわ。なんてお礼を言えばいいか」
「い、いえ! 店長には……金剛寺さんにはいつもお世話になってまして……」
虎石と金剛寺の仲間、そして金剛寺の婚約者のナオコに初めて会ったアキラたち。
写真の通り綺麗で優しそうな人だ。

それからナオコはこの異世界の今の状況について話を始めた。
魔族たちはこの世界を捨てて、トンネルから人間界に進出しようとしている。
異世界の神がここを離れるか、倒せばダンジョンもトンネルも消える。
異世界の神は魔族の長老で、四天王と呼ばれる魔族がついており、虎石と金剛寺が1人づつ倒した。

「す、すごい! 店長、四天王を倒したんですね!」
花子が金剛寺に言う。

「ガッハッハ、まあな。楽勝だったぜ!」
「ふふ、金剛寺くん。久しぶりに会ったと思ったら、こんな若い綺麗お嬢さんたちを連れてるのね?」
「こ、金剛寺……くん!? ププッ」
アキラたちは笑い出す。

「うるせェ! 違う! こいつらはただの客だったんだ!!」
ナオコの前ではタジタジな金剛寺だった。
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